日系自動車メーカー・サプライヤーのカーボンニュートラル方策

脱炭素に向けサプライチェーン全体で産業分野ごとに新技術を開発

2022/12/28

要約
自動車メーカーのカーボンニュートラル（CN）方策
日系サプライヤーのカーボンニュートラル（CN）方策
鉄鋼・非鉄金属のCN方策：水素還元鉄、電炉、アルミのリサイクル
樹脂（化学工業）のCN方策：セルロースナノファイバー（CNF）、バイオマスナフサ
加工工程のCN方策：鋳造・鍛造、熱処理、機械加工
機械化・物流におけるCN方策
カーボンフットプリント（CFP）算定とカーボンニュートラル（CN）認定のしくみ
カーボンニュートラル（CN）の必須条件：オフセットとCO2吸収固定

要約

　日本では政府方針に従い2050年までのカーボンニュートラル（CN）方策が各企業に問われているが、その排出量（CFP：Carbon Foot Print）算定やCN認定には公的に定められた基準がない。本稿ではよく使われるCFP算定、CN認定、開示のルールや関連団体をまとめた。

　また、トヨタの事例をもとに自動車メーカー特有のCFP事情とCNの考え方を見るとともに、業種（材料、加工、熱処理など）ごとに削減すべきCFP重点項目とCN削減効果が大きい新技術について、2022年10月～11月に開催された各種展示会や各社公開情報から抽出した。なお、電力、ガス、石油会社など、社会インフラを使用して不特定多数に供給する事業者のCN方策は含まれていない。


RX Japan主催の名古屋オートモーティブワールドと同時に、国内初のグリーンファクトリーEXPOが開催され、大手製造業が多数出展した。	日本工作機械工業会の主催する日本国際工作機械見本市（JIMTOF）でも大きな関心事は自動車業界のCN方策で、多数の聴講者を集めた。