マツダ:ラージ商品群のSUV 4車種を2022~23年に市場投入
米国新工場でCX-50の生産を開始、「ドライバー異常時対応システム」を初設定
2022/11/14
- 要約
- 2022~2023年に投入するクロスオーバーSUV商品群の拡充計画
- 日本市場:2022年9月にラージ商品群第1弾のCX-60を発売
- 欧州市場:2022年夏にCX-60のPHEV仕様を投入
- 米国市場の強化と新型車投入
- 「ドライバー異常時対応システム(DEA)」をCX-60に設定、自動運転技術「Mazda Co-Pilot Concept」を開発
- 業績:売上単価改善、為替影響、固定費の効率化などにより業績改善を見込む
- LMC Automotive販売予測:マツダの2025年販売は144万台
要約
本レポートは、マツダの最近の新型モデル投入と今後の計画を中心に報告する。
2022年9月に日本市場に投入したCX-60(出典:マツダ) |
マツダは2022年1月、トヨタと合弁の米国アラバマ新工場で、米国市場に向け開発したMAZDA CX-50の生産を開始し、4月に発売した。次いで、ラージ商品群の後輪駆動クロスオーバーSUVを2022~2023年に投入。CX-60は2022年夏に欧州市場に、9月に日本市場に投入した。
マツダは、既存のスモールプラットフォーム、ラージプラットフォームを「マリチソリューションアーキテクチャー」と呼び、内燃エンジン車および多様な電動車を投入する。さらに2025年にEV専用プラットフォームを導入する計画。
マツダは「ドライバー異常時対応システム(Driver Emergency Assist)」と「ドライバー・モニタリング(Driver Monitoring)」を、9月に発売したCX-60(日本仕様)に設定した。異常時には、自動で車両を減速・停止させ、緊急通報も行う。
マツダの2021年度業績は、グローバル生産台数と販売台数は前年度実績を下回ったが、売上高は8.3%増(3兆1,203億円)、営業利益は2020年度の88億円から約12倍の1,042億円に拡大した。過去3年間取り組んできた構造改革の成果が現れた1年であったとしている。
2022年4~9月期は、グロ-バル販売台数は22.1%減少だが(51.4万台)、売上単価の改善、為替影響などにより売上高は9.8%増(1兆6,425億円)、営業利益は39.0%増(552億円)。2022年度通期業績予想は、5月発表に対して売上高1,000億円増(3兆9,000億円)、営業利益200億円増(1,400億円)と上方修正した。
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