マレーシア: 2014年の販売見通しは2.2%増の67万台

新たな国家自動車政策を発表、東南アジアにおける省エネルギー車の生産拠点化へ

2014/02/18

要 約

マレーシアの自動車生産・販売台数 マレーシアの2013年の自動車販売台数は前年比4.5%増の65.6万台、生産台数は5.6%増の60.1万台で、いずれも過去最高を記録。マレーシア自動車協会 (MAA) は、世界経済の回復と国内経済の成長を背景に、2014年の販売も67万台に伸びると予測している。しかし、インフレや融資規制の強化の影響により、伸び率は2.2%と鈍化する見込み。

 マレーシア政府は2014年1月に新たな国家自動車政策を発表した。2020年に乗用車の生産台数を125万台、輸出を25万台とする目標を設定。マレーシアを東南アジアにおける省エネルギー車の生産拠点とする計画や自動車価格の引き下げ方針を示した。

 生産能力拡充の動きでは、2014年中にPerodua、マツダ、日野が新工場を稼働する計画。ホンダは既存工場にラインを増設し、日産車を生産する現地組立メーカーのTan Chongは既存工場に新設備を導入して、生産能力を引き上げる。

 国民車メーカーのProtonは2012年4月にコングロマリットのDRB-HICOMの傘下に入り、経営を立て直している。2013年末にはホンダと協業で、公用車用セダンの新型車を投入した。また、2013年に量販小型車のSagaやPersonaの廉価版を発売。Peroduaも、販売する全3モデルの廉価版を投入して、販売拡大を図っている。

 外資メーカー各社は、好調なマレーシア市場に積極的に新型車を投入。輸入乗用車には75~105%の物品税が課されるため、現地組立メーカーと提携して現地生産の拡大にも努めている。


 LMC Automotive社は2013年12月時点では、マレーシア市場について以下のように予測している。マレーシアの2013年のlight vehicle販売は前年比3.3%増の644,800台。「2014年は、家計消費は引き続き増加するが、物価上昇、補助金削減による燃料費高騰、金利コストの増加等により、その伸び率は低下する。政府消費と民間需要の伸びが減速する一方、輸出は堅調に推移するだろう。」その結果、2014年のlight vehicle販売は5.9%増の682,800台となる見込み。LMCA社の予測によると、2015年以降も販売は引き続き増加し、2017年には753,900台に達する見通し。ただし、米連邦準備制度理事会 (FRB) の量的金融緩和の縮小により、株価と為替の動きが不安定となり、新興国市場に対するリスクが増大していることは不安要因である。

 
関連レポート
マレーシアの日系サプライヤーの動向(2013年11月)



2013年の販売台数は65.6万台、生産台数は60.1万台で、ともに過去最高

マレーシアの自動車市場シェア マレーシアの2013年の自動車販売台数は、前年比4.5%増の65.6万台。4年連続で60万台を超え、過去最高を更新した。2013年は、4.5~5.0%の経済成長率と安定した雇用情勢を背景に、各社が積極的な販売促進活動を行い、市場が拡大した。商用車は4.7%増の7.9万台、乗用車は4.4%増の57.7万台を販売。特にSUVが50.9%と大幅に増加した。

 メーカー別市場シェアでは、国民車メーカーのPeroduaとProtonが上位2位を維持しているが、Peroduaは30.1%から29.9%へ、Protonは22.5%から21.2%へと両ブランドとも前年よりシェアを減らした。次にトヨタ、日産、ホンダと日本メーカーが続く。トヨタは16.8%から13.9%にシェアが縮小したが、日産は前年の5.8%から8.1%へ、ホンダは5.6%から7.9%へとシェアを大きく拡大した。

 2013年の自動車生産台数は、前年比5.6%増の60.1万台で、初めて60万台を超えた。商用車は4.1%減の5.8万台にとどまったが、乗用車は6.7%増の54.4万台となり、特にSUVの生産は2.3倍増の2.3万台に増加した。

 マレーシア自動車協会 (MAA) は2014年の販売見通しについて、前年比2.2%増の67万台と予測している (2014年1月)。世界経済の回復に伴い国内経済も成長し、政策金利は3.0%に据え置かれる見通しであること等から、消費は拡大する見込み。しかし、インフレや融資規制の強化などから消費者の購買意欲が抑制される懸念もあり、新車販売の伸び率は前年を下回る見通し。

マレーシアの自動車生産・販売台数

(台)
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
(見通し)
2018年
(見通し)
2020年
(政府目標)
生産台数 567,715 533,515 569,620 601,407 1,250,000
販売台数 605,156 600,122 627,753 655,793 670,000 732,400 1,000,000
資料:マレーシア自動車協会 (MAA : Malaysian Automotive Association)
(注) 1. 中・大型商用車を含む。販売台数は登録ベース。2014年と2018年の販売見通しはMAA が2014年初頭に発表 したもの (MMAは2015年以降の販売は年率2.1~2.4%増で拡大すると予測している。)
2. 2020年の目標は、政府が2014年1月に発表した新自動車政策の乗用車生産・販売目標。

 

マレーシアの車型別販売・生産台数
(台)
車型 販売台数 生産台数
2012年 2013年 増減比(%) 2012年 2013年 増減比(%)
総数 627,753 655,793 4.5% 569,620 601,407 5.6%
乗用車合計 552,189 576,657 4.4% 509,621 543,892 6.7%
Passenger Cars 427,611 446,939 4.5% 399,913 426,154 6.6%
MPV 99,737 94,930 -4.8% 93,635 89,034 -4.9%
4WD/SUV 18,867 28,465 50.9% 9,998 23,094 131.0%
Window van 5,974 6,323 5.8% 6,075 5,610 -7.7%
商用車合計 75,564 79,136 4.7% 59,999 57,515 -4.1%
Panel Van 4,708 4,628 -1.7% 4,497 3,057 -32.0%
Pick-up 51,320 53,595 4.4% 34,435 34,227 -0.6%
Truck 17,649 18,879 7.0% 19,567 18,106 -7.5%
Prime mover 1,137 1,176 3.4% 911 1,269 39.3%
Bus 750 858 14.4% 589 856 45.3%

資料:マレーシア自動車協会

 

 



マレーシアの乗用車生産:2013年はホンダと日産が生産拡大、三菱が現地生産を開始

 マレーシアの2013年の乗用車生産は、国民車メーカーのProtonが14.0万台、Peroduaが20.7万台で、この2社で全体の63.8%を占めた (2011年は74.7%、2012年は69.9%)。外資ブランドの多くはマレーシア企業との合弁会社で生産するか、現地の組立メーカーで委託生産を行っている。

 日本ブランド車では、ホンダが前年比63.0%増の4.8万台、日産が50.0%増の4.3万台と大幅に生産を拡大。トヨタは前年比5%減だが4.7万台を生産した。2013年末には三菱自動車が現地組立メーカー Tan Chong Motorの工場で新たに現地生産を開始した。

 生産能力拡充の動きでは、2014年1月、ホンダが既存工場に第2ラインを増設し、年産能力を10万台に倍増させた。2014年中には、日野が年産能力1万台の新工場、マツダが将来は2万台規模の生産を目指す新工場を稼働する計画。国民メーカーのPeroduaは年産能力10万台の新工場を稼働する。日産車を生産するTan Chong Motorは、新設備導入により年産能力を3万台から6.8万台に引き上げる計画。

マレーシア:主要自動車メーカー/組立メーカーの乗用車生産台数

(台)
自動車/組立メーカー 工場 ブランド 年産能力 生産台数
2012年 2013年
Proton Sha Alam Proton 20万台 105,130 98,869
Tanjung Malim Proton 15万台 56,282 41,213
Perodua Rawang Perodua 23万台 194,985 207,133
Perodua新工場 0→10万台
(2014年半ば)
HICOM Automotive
Manufacturers
(Malaysia)
Pekan 1 Suzuki 1.3万台 5,750 4,064
VW 1,662 4,337
Pekan 2 Mercedes-Benz 5,163 4,179
Naza Automotive
Manufacturing
Gurun Kia 5万台 2,524 6,589
Naza 7,132 2,357
Peugeot 2,995 6,056
Citroen 0 101
Inokom Corporation Kulim BMW 3万台 5,228 7,235
Hyundai-Inokom 5,829 7,630
Jinbei 443 174
Mazda 2,599 5,114
Oriental Assemblers Johor Bahru Changan 3万台 11 0
Chery 568 724
Joy Long 75 4
Assembly Services Shah Alam Toyota 7.5万台 49,314 46,847
Tan Chong Motor
Assemblies
Segambut Nissan 3万台 3,005 2,704
Mitsubishi 0 57
Subaru 133 4,850
Serendah Nissan 3万→6.8万台
(2014年)
28,746 43,132
Honda Malaysia Pegoh Honda 5万→10万台
(2014年)
29,418 47,954
Swedish Motor
Assemblies
Kelang Volvo 0.7万台 2,513 2,338
その他 116 231
Total passenger vehicles 509,621 543,892
資料:マレーシア自動車協会 (MAA : Malaysian Automotive Association)
(注) 1. 生産台数は、乗用車 (passenger car, window van, MPV, SUV) の合計。商用車 (panel van, pick-up, truck, bus) は含まない (商用車の合計生産台数は2012年が59,999台、2013年が57,515台)。
2. 各工場の年産能力は、商用車の生産能力も含む。

 

マレーシアにおける生産拡充の動き

OEM 稼働時期 投資額 概要
ホンダ 2014年1月 3.8億リンギ  ホンダが51%、DRB-HICOMが34%出資するHonda Malaysiaは、マラッカ州Pegoh工場に第2ラインを増設。年産能力は5万台。既存の第1ラインの年産能力も5万台で、計10万台となる。新たに700人を雇用。既に Jazz と Jazz Hybrid を生産中。今後、新たな小型HVも生産する予定。
日野 2014年3月 1.4億リンギ  日野がマレーシアで販売提携するMBM Resourcesが42%、日野が58%出資した製造合弁会社は、Negari Sembilanに新工場を建設し、中・小型トラック、バスを生産する。年産能力は1万台 (2直)。生産開始時の従業員数は約300名。現在はトヨタ車を生産するAssembly Servicesに生産を委託しているが、新工場完成後は、すべて移管する。
マツダ 2014年春 1億リンギ  2013年にInokomからマツダ車専用の車体工場を取得した (運営は引き続きInokomが行う)。さらに同敷地内に車両組立工場を新設し、2014年春に稼働予定。CX-5の生産をInokom工場から移管する。当面は、このCX-5と、引き続きInokom工場で組み立てるMazda3をそれぞれ年間3,000台生産する計画。将来的には年間2万台規模の生産を目指す。
Perodua 2014年半ば 7.9億リンギ  ダイハツが出資するPeroduaは、Rawang工場の敷地内に新工場を建設する。年産能力10万台。新たに1,200人を雇用。低燃費・低価格の新小型車を生産する予定。さらにPeroduaは、2018年までに生産・サービス拠点の改善のため23億リンギを投じる計画。
Tan Chong 2014年 1,500万リンギ  Serendah工場に最新設備を導入するなどして生産効率を高め、年産能力を3万台から6.8万台に拡充する。従業員も300人追加する計画。同工場では日産の量販車Almera等を生産しており、生産能力が上限に近付いていた。

(注) 1マレーシアリンギ = 30.73円 (2014年2月中旬現在)

 

 



新たな国家自動車政策 (2014年1月発表)

 マレーシア政府は2014年1月、新たな国家自動車政策 「NAP2014」を発表した。政府は総計20億リンギを支出し、自動車技術、サプライチェーン開発、人材育成など6つのロードマップを用意する。2020年の目標として、乗用車の生産台数を125万台、輸出台数を25万台(少なくとも20万台)に引き上げる方針。また、マレーシアを東南アジアにおける省エネルギー車の生産拠点とする計画や、自動車価格の引き下げ方針などが示された。

NAP 2014 (新たな国家自動車政策:National Automotive Policy)

2020年の目標
2020年目標 2013年実績
乗用車 生産台数 125万台 57万台
市場規模 100万台 65万台
輸出台数 25万台 2万台
商用車 生産台数 10万台 5.5万台
部品 輸出額 100億リンギ 50億リンギ
雇用 製造業 7万人追加 25万人
アフターマーケット 8万人追加 30万人
東南アジアにおける省エネルギー自動車の生産拠点へ
 NAP 2014は、マレーシアを東南アジアにおける省エネルギー自動車 (EEV: Energy-Efficient Vehicle) の生産拠点とすることを目指している。2020年までに、マレーシアで生産される自動車の85%をEEVとすることを目標とする。EEVには、低燃費車、ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)、代替エネルギー車(CNG、LPG、バイオディーゼル、エタノール、水素、燃料電池など)を含む。
 セグメント別に定められた燃費基準を満たすEEVは、減税や補助金など各種優遇措置を受けられる。EVと排気量 2000cc以下のHVの完成車輸入に対する輸入税と物品税の免税措置は、2013年末で終了した。ただし、マレーシアでCKD生産されるHVは2015年末まで、EVは2017年末まで、免税措置が継続する。
自動車価格の引き下げ
 政府は自動車価格を今後5年間で段階的に20~30%引き下げる方針。既に複数モデル (Proton のSaga SV, Persona SV, Peroduaの S Series Viva, Alza, Myvi, ホンダのJazz、日産のAlmera) が3~17%の値下げを実施、これらのモデルは2013年の市場シェア30%を占めた。2014年にはさらに多くの新型車が値下げをするため、値下げモデルの市場シェアは55%に達する見通し。当面、物品税の引き下げ予定はないが、状況に応じて検討する。

資料:Malaysia Automotive Institute "National Automotive Policy"

 

 



Proton:コングロマリットDRB-HICOM の傘下へ、ホンダとも協業

 2012年4月、マレーシアのコングロマリットDRB-HICOMがProtonの発行済み株式の98%を取得。これに伴い、Protonの上場が廃止された。DRB-HICOMは、傘下の自動車製造部門との統合、赤字となっている英国子会社Lotusの再建など、Protonの経営立て直しを図っている。

 2013年のProtonの自動車販売台数は前年比1.7%減の13.9万台。DRB-HICOMによるProtonの5カ年計画では、2018年3月期に50万台の販売を目指している。

 Protonは2013年にSagaやPersonaの廉価版、若者向けハッチバックのSuprima Sを投入。2013年末には、以前からDRB-HICOMと合弁関係にあるホンダとの協業で、公用車向けセダンPerdanaの新型車 (ホンダAccordベース) を投入した。

Proton:DRB-HICOMによる5カ年計画

 2013年11月、DRB-HicomによるProtonの5カ年計画が報じられた。同計画によると、2018年3月期の販売目標は50万台 (うち15万台は輸出市場向け)、税引き前利益は10億リンギを目指す(DRB-HICOMに買収される直前の2011年4-12月の税引き前利益は3,700万リンギの赤字)。また、ホンダとの協業による公用車向けセダンの新型車の開発、英国市場への再参入、ハイブリッド車の開発、2014年までにGlobal Small Carと称する次期Bセグメント車の投入等の計画もあるとされる。

 

Proton:新型車投入(2013年)

Saga Super Value 2013年6月  最量販車のサブコンパクトセダンSagaのエントリーモデル。13インチスチールホイール、パワステ、デュアルエアバッグ等を備えながら、価格を5,000リンギ引き下げた。販売価格は33,438-36,888リンギでProton車の中で最廉価。
Suprima S 2013年8月  小型ハッチバック。スポーティなデザインと豊富な装備で、若年層にアピールする。1.6Lの自社製ターボエンジンと7速ATを搭載。販売価格は76,338-81,988リンギ。10月にインドネシア、11月に豪州とブルネイ、12月にタイにも投入。
PersonaSuper Value 2013年11月  Saga Super Value の成功を受け、小型セダン Persona の廉価版を発売。1.6L Campro エンジンを搭載。販売価格は44,938-47,938リンギ。
新型Perdana 2013年12月  公用車向けの中型セダンPerdana(プルダナ)の新型車。2.0Lと2.4Lの2バージョンがあり、マレーシア政府からの3,000台の受注のうち、まず最初の200台を納車した。ホンダAccordをベースに、わずか8カ月で開発。

 

 



Perodua:Viva, Alza, Myviの廉価版を投入

 国民車メーカーのPerodua (Perusahaan Otomobil Kedua)には、ダイハツが20%出資。関連製造会社を統括するPerodua Auto Corporationには、ダイハツが41%出資する。Peroduaの 2013年販売台数は前年比3.7%増の19.6万台。2013年3月に発売した各モデルの廉価版のS-Seriesが販売拡大を後押しした。ダイハツが2014年1月に発表した予測によると、2014年の販売台数は前年比1%増の19.7万台の見通し。

Perodua:新型車投入(2013年)

S-Series 2013年 3月  既存モデルの廉価版で、Viva, Alza, Myviに設定。従来モデルに新装備を追加し、価格は据え置く。Viva Sは34,774リンギで、マレーシア市場で最廉価のAT車。Myvi 1.3 SE は44,924-48,424リンギで、上級バージョンと同様のスタイル。Alza S は53,517-57,017リンギで、フォグランプやレザー・ステアリングを搭載する。

 

 



日本メーカー:トヨタ、ホンダ、日産、三菱、マツダ、スズキ、いすゞの動き

 日本メーカー各社は、マレーシア市場で積極的にラインアップの拡大を図っている。現地生産車やタイからの輸入車の投入も増えている。2013年にトヨタは、国民車を除く小型乗用車セグメントの最量販車Viosの新型車を投入。ホンダは、これまでタイから輸入していた小型車Jazzの一部を現地生産に切り替えた。また、ハイブリッド車 (HV) の保証期間延長や交換用電池の値下げにより、HVの販売拡大を図っている。日産はMPV Serenaのハイブリッドモデルや電気自動車のLEAFを投入。マツダは、マレーシア製CX-5のタイへの輸出を開始した。

日本メーカーの新型車投入(2013-14年)

トヨタ
新型 Lexus IS 2013年6月  Lexus IS の3代目。日本から輸入。販売価格は269,900-333,000リンギ、HVのIS 300h は383,000リンギ。
新型Vios 2013年10月  小型車。国民車 (Proton車とPerodua車) を除く小型乗用車セグメントでは最量販車。Shah Alam工場で生産。価格 (保険料を含む) は73,200-93,200リンギ。
新型Corolla Altis 2014年1月  中型セダンの11代目。2014年の販売目標は9,000台。1.8/2.0Lエンジンと7速パドルシフト付きCVTを搭載。タイから輸入。販売価格は114,000-136,000リンギ。
Previa 2014年初  7人乗りMPV。日本名 Estima。日本から輸入。販売価格は約270,000リンギ。
ホンダ
新型CR-V 2013年3月  クロスオーバーSUV。マラッカ州Pegoh工場で生産。2.0/2.4Lエンジンと5速ATの組み合わせ。販売価格は148,800リンギ。
新型Accord 2013年9月  ホンダのフラッグシップセダン Accordの9代目。マラッカ州 Pegoh工場で生産。Dセグメント市場 (国民車を除く) でシェア30%を目指す。販売価格 (保険料を含む) は139,800-172,817リンギ。
現地生産の
Jazz 投入
2013年秋  マラッカ州 Pegoh工場でCKD生産する小型車 Jazz を投入。それまではタイから完成車を輸入していた。CKD車は1.5Lガソリンエンジン搭載車のみ。販売価格は、輸入車より25,000リンギ低い74,800リンギで、ホンダ車の中で最廉価。
Odyssey 2014年1月  MPV。2009年に発売を中止して以来の再投入。日本から輸入。価格は228,000-248,000リンギ。
日産
Serena S-Hybrid 2013年7月  マイクロハイブリッドを搭載したMPV。エネルギー回生でバッテリーに蓄えた電気を、アイドリングストップの再始動や電装品に使用。2013年末までHV向けの免税措置を適用された。販売価格は149,500リンギから。日本からの完成車輸入。
LEAF 2013年11月  EV。販売価格は168,800リンギ。日本からの完成車輸入。
三菱
i-MiEV 2013年3月  EV。日本からの輸入車。販売価格 (保険料を除く) は136,118.5リンギ。
新型
Pajero Sport
2013年10月  SUVの新型車。タイから輸入。販売価格 (保険料を除く) は4WDが172,211.60リンギ、2WDが151,277.60リンギ。
Attrage 2013年11月  新型コンパクトセダン。タイから輸入。燃費は21km/Lで、マレーシアのセダンセグメントではトップ。販売価格 (保険料を除く) は59,000-76,000リンギ。
ASX 2014年1月  コンパクトSUV。日本名RVR。マレーシアのTan Chong Motor AssembliesのSegambut工場で生産される。三菱自動車初の現地生産車。
マツダ
Biante 2013年11月  高級MPV。日本から輸入。価格は145,719リンギ。
CX-9 2013年11月  SUV。日本から輸入。3.7L V6 エンジンに6速ATを組み合わせる。価格は2WDが 288,404リンギ、4WDが 328,404リンギ。
スズキ
新型 Jimny 2013年11月  3ドアオフロード車。1.3Lエンジンと5速MT/4速ATを組み合わせる。日本からの輸入車。価格は、MTモデルが87,305.50リンギ、ATモデルが92,435.50リンギ。
いすゞ
新型D-MAX 2013年5月  ピックアップトラック。旧モデルより車体が一回り大きい。Isuzu-HicomのPekan工場で生産する。販売価格は69,799-100,689リンギ。

 

ホンダ:HV保証期間を延長、交換用電池を値下げ

 ホンダは2013年6月1日から、HVの保証期間を従来の5年間から8年間 (走行距離は無制限) に延長、交換用の電池の価格を最大52%引き下げた (ニッケル電池は3,980リンギ、リチウムイオン電池は5,480リンギ)。消費者の懸念を減らし、HVの販売拡大を図る。ホンダが販売するInsight, CR-Z, Jazz Hybrid, Civic Hybridの全車(輸入車・現地生産車を含む)に適用され、2011年1月から2013年5月までにHVを購入した顧客も対象とする。
 2013年5月末までのホンダのHV累計販売台数は16,800台販売。HVセグメントのシェアは50%を超える。また、2012年11月からマレーシアで初めてHV生産を開始した。

 

マツダ:CX-5をタイに輸出

 マツダは2013年9月、Inokom社のKulim工場でCKD生産したSUV CX-5 のタイへの輸出を開始した。マツダがマレーシア製の車両を輸出するのは初めて。タイ市場には10月下旬に投入された。

 

 



他の外資メーカー:BMW, VW, Peugeot, Volvo Car, Ford, Kia, Tataの動向

 他の外資メーカーも、ラインナップの多様化や現地生産の拡大に取り組んでいる。BMWは、1 Seriesの現地生産・販売を開始。東南アジアでは初となるMINIブランド車の現地生産も開始した。VWは現地で組み立てるPolo のセダンとハッチバックを投入。Fordは大型バンのTransitを現地生産・販売する計画。インドのTata Motorsは、組立メーカーのDRB-HICOMと商用車の輸入・組立・販売で提携した。

他の外資メーカー:新型車投入(2013-14年)

BMW
MINI Paceman 2013年5月  MINIブランド車としては7車種目のスポーツ・アクティビティ・クーペ。完成車輸入。価格は288,888リンギ。
MINI Countrymanを現地生産 2013年6月  MINIのクロスオーバーSUV。InokomのKulim工場で生産開始。マレーシアを含む東南アジアでMINIブランド車を生産するのは初めて。現地生産車の販売価格は、輸入車より30,000リンギ低い218,888リンギから。
1 Series 2013年9月  コンパクトハッチバック。1.6L車はInokomのKulim工場で現地生産、2.0L車は輸入。保険料を除いた価格は現地生産モデルが170,800リンギ、輸入モデルが238,800リンギから。
VW
Polo sedan 2013年11月  DRB-HICOMのPekan工場で組み立てる。VWにとっては、Passatに続く2車種目の現地組立モデル。販売価格(保険料を除く)は85,888リンギ。
Polo hatchback 2014年初  Polo sedan に続き、DRB-HICOMのPekan工場で組み立てる。価格は未発表。
Peugeot
208 2013年4月  Bセグメントのハッチバック。フランスから完成車輸入。販売価格 (保険料を含む) は5ドア車が85,888リンギ、3ドア車が95,888リンギ。
2008 2014年1月  208をベースとするコンパクトSUV。販売価格 (保険料を含む) は121,888リンギ。
Volvo Car
V40 2013年8月  コンパクトカー。Swedish Motor AssembliesのKelang工場で生産する。販売価格は173,888-198,888リンギ。
Ford
Transit 2014年初  大型バン。Fordはマレーシアの小型商用車セグメントに初参入。Inokom のKulim工場で生産する。2.2L TDCiエンジンと6速MTを搭載。
Eco Sport 2014年半ば  コンパクトSUV。タイのRayong工場から輸入する。価格は98,000~108,000リンギ。
Kia
新型Rio 2013年1月  Bセグメントのサブコンパクトカー。Kiaの世界最量販モデル。35歳以下の若い消費者をターゲットとする。月販目標は200台。販売価格は73,888リンギから。
Cerato 2013年7月  Cセグメントセダン。旧型Forteの代替モデルで、KiaにとってRioに次ぐ2番目の世界最量販モデル。月販目標は600台。販売価格は99,888-118,888リンギ。
新型Picanto 2013年10月  5ドアハッチバック。韓国名はMorning。従来はNaza ブランドで販売していたが、2011年に販売を打ち切っていた。今回はKiaブランドで再投入する。月販目標は300-400台。販売価格は、AT車が 63,000リンギ、MT車が 60,000リンギ。

 

Tata:DRB-HICOMと商用車の輸入・組立・販売で提携

 Tata Motorsは2013年9月、マレーシア最大のコングロマリット、DRB-HICOMと商用車の輸入・組立・販売で提携したと発表した。DRB-HICOMの子会社のUSF-HICOMとは販売および技術ライセンス契約、DRB-HICOM Auto Solutionとは輸入契約を締結。まず、タイの生産拠点からピックアップを輸入する計画とされる。

 

 



LMC Automotive 生産予測:マレーシアの生産台数は2017年に69.5万台へ

(LMC Automotive社、2014年1月)

マレーシアのグループ別 light vehicle 生産予測 マレーシアの2013年のlight vehicle生産台数は589,900台で、前年より4.2%増加した。LMC Automotive社の予測によると、2014年の生産は前年比7.2%増の632,700台となる見通し。Perodua、ホンダ、マツダ、日野が新工場や新ラインの稼働開始により、生産を拡大する見込み。また、BMW 1 Series、Ford Transit、9代目のホンダAccord、三菱ASXの現地生産が開始され、生産台数を押し上げると期待される。LMCA社は、マレーシアの自動車生産台数は着実に増加を続け、2017年には695,400台に達すると予測している。

マレーシアのブランド別 light vehicle 生産予測

(Units)
SALES GROUP GLOBAL MAKE 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
Total 528,580 566,343 589,927 632,657 667,049 682,435 695,410
Beiqi Foton Foton 553 259 279 204 225 219 225
BMW Group BMW 4,682 5,228 7,338 7,550 7,623 7,875 8,195
MINI 0 0 272 152 194 201 198
BMW Group Sub-total 4,682 5,228 7,610 7,702 7,817 8,076 8,393
Brilliance Jinbei Jinbei 376 453 206 387 468 552 691
Changan Automobile Group Changan 442 258 354 232 276 292 333
Hafei 5 0 0 0 0 0 0
Changan Automobile Group Sub-total 447 258 354 232 276 292 333
Chery Group Chery 0 10 0 0 0 0 0
Rely 3,009 558 710 719 684 712 725
Chery Group Sub-total 3,009 568 710 719 684 712 725
Daimler Group Fuso 1,356 2,099 1,853 2,494 2,824 2,986 3,147
Mercedes-Benz 5,120 5,163 4,443 4,256 4,347 4,492 4,560
Daimler Group Sub-total 6,476 7,262 6,296 6,750 7,171 7,478 7,707
Dongfeng Motor Dongfeng 2 36 0 0 0 0 0
DRB-Hicom Proton 165,248 160,264 137,276 159,498 169,748 169,072 172,335
Ford Group Ford 0 0 0 274 302 351 382
Fuji Heavy Subaru 0 133 5,137 8,590 8,661 8,427 8,608
Geely Group Volvo 1,740 2,513 2,440 2,697 2,665 2,875 2,940
General Motors Group Hicom 2,570 1,548 0 0 0 0 0
Honda Group Honda 23,482 29,418 45,828 58,074 72,046 79,941 91,573
Hyundai Group Hyundai 4,979 5,829 7,976 7,761 8,284 8,742 9,489
Kia 6,518 9,300 8,873 8,532 8,830 9,094 9,680
Hyundai Group Sub-total 11,497 15,129 16,849 16,293 17,114 17,836 19,169
Isuzu Motors Isuzu 7,102 9,090 12,507 9,883 11,284 12,276 12,863
Mazda Motors Mazda 1,580 2,599 5,230 10,068 10,713 11,821 11,577
Mitsubishi Motors Mitsubishi 0 0 0 2,890 3,122 3,707 3,717
Others Inokom 1,448 1,312 661 823 949 959 998
Naza 1,838 355 0 0 0 0 0
Tuah 61 71 0 0 0 0 0
Others Sub-total 3,347 1,738 661 823 949 959 998
Other Chinese Manufacturers King Long 250 30 0 0 0 0 0
Youngman Lotus 981 1,148 1,529 0 0 0 0
Zhongxing 39 61 2 27 34 46 50
Other Chinese Manufacturers Sub-total 1,270 1,239 1,531 27 34 46 50
Perodua Automotive Perodua 192,115 194,985 203,425 191,766 193,901 196,353 189,534
PSA Group Peugeot 3,553 5,872 5,972 8,106 8,045 7,918 8,106
Renault-Nissan Group Nissan 25,656 40,841 51,170 46,860 47,017 47,727 47,610
Suzuki Group Suzuki 4,939 5,750 4,295 3,536 3,490 3,386 3,376
Tata Group Land Rover 73 156 49 90 86 0 84
Toyota Group Daihatsu 325 0 0 0 0 0 0
Hino 4,330 5,850 5,337 6,884 7,558 8,421 9,043
Toyota 64,045 73,668 72,579 76,548 76,621 77,075 77,656
Toyota Group Sub-total 68,700 79,518 77,916 83,432 84,179 85,496 86,699
Volkswagen Group Volkswagen 163 1,486 4,186 13,756 17,052 16,915 17,715
Source:LMC Automotive "Global Automotive Production Forecast (January, 2014)"
(注) 1. データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値。
2. 本表の無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要となります。
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