中国の日系部品メーカー(3):華北/東北/西南地域と全体の動向

天津/瀋陽・大連/長春/成都・重慶/華東・華南・華中地域(補足)/全域

2013/08/14

要 約


  本レポートは、日系部品メーカーの2012年4月から2013年7月までの約1年3カ月における中国地域別に分けたシリーズレポートの最終回 (3本目)。日系部品メーカーが、華北地域 (天津市/河北省唐山市)、東北地域(遼寧省瀋陽・大連市/吉林省長春市)、西南地域 (四川省成都市/重慶市)、さらに、中国全体における事業動向をまとめた。

  これに加えて、既存掲載レポートである、「中国の日系部品メーカー(1):華東地域の動向」と「中国の日系部品メーカー(2):華南/華中地域の動向」の情報を補足した。


   日系部品メーカーの多くは、トヨタ/日産/ホンダをはじめとする日系自動車メーカーの中国生産事業拡大に追随して、中国現地工場での生産体制増強の動きを活発化させている。また、設計開発の現地化や構成部品・原材料調達の現地化及び現地事業統括・マネジメントの強化など、事業の効率化及びコスト削減の活動も積極的に行っている。

日系部品メーカー動向関連レポート:

  中国 (華南/華中地域) 編 (2013年7月23日)、

  中国 (華東地域) 編 (2013年6月27日)
  中国 (華中地区/西南地区)編 (2012年7月)、
  中国 (華南地区-広東省)編 (2012年7月)、
  中国 (華東地区)編 (2012年6月)、
  中国 (東北/華北地区)編 (2012年5月)、
  米国編 (2013年7月)、メキシコ・ブラジル編 (2013年5月)、
  タイ編 (2013年3月)、 ASEAN編 (2013 年2月)、
  欧州編 (2012年12月)、インド編 (2012年11月)、
  メキシコ・ブラジル編(2012年9月)、米国編 (2012年7月)

東北/華北周辺地図
東北/華北周辺地図

西南周辺地図
西南周辺地図


華北地域の天津市/河北省/内蒙古における日系各社の動向

天津市
(配列は企業名50音順)

アイシンAW: 天津市で、既存工場における新工場向けのAT構成部品生産を増強

 2013年5月、アイシンAW は、天津の既存工場「天津艾達自動変速器有限公司」(Tianjin AW Automatic Transmission Co., Ltd.) における、AT構成部品の生産を増強する計画を明らかにした。建設中の現地法人である天津新AT工場 、「愛達 (天津) 汽車零部件有限公司」(Aida (Tianjin) Auto Parts Co., Ltd.) の6速AT組立向けに対応する。
 約50億円を投じてオイルポンプなどの生産設備を増設。AT構成部品 (アルミ製のケース類などを含む) の年産能力を、現行の12万基分 (後輪駆動車用6速AT向け)から、40万基分 (前輪駆動車用6速AT向け) を追加して、合計52万基分に拡大する。天津新AT工場は今後、AT部品の内製化を進めていく計画。
 アイシンAWは中国で、日系自動車メーカーのほか、現地ブランドメーカーおよびVW工場へのAT納入が増えている。2013年半ばに、江蘇省の蘇州市に建設している、前輪駆動用4速ATの年産能力24万基の工場 、「AW (蘇州) 汽車零部件有限公司」を稼動開始する予定。

児玉化学: 天津市の自動車部品子会社を売却へ

 児玉化学は2013年1月、天津市にある、自動車部品生産の100%出資子会社「普拉那 (天津) 複合製品有限公司」(2005年3月設立) を売却すると発表した。外資企業としての事業性が不透明なことや、経営資源の効率化などが主な理由としている。順調に進めば、2013年5月に手続きを完了する (2013年8月時点の進捗状況は不明)。
 全持ち株の80%を現地の貿易商社(資本金30万元の天津恒瑞祥商貿有限公司)、同20%を天津在住の個人(張俊華氏)にそれぞれ譲渡。株式譲渡の総額は1,770万元の予定。
 なお、売却時点の同子会社の資本金は約2,571.8万元。総資産は3,633.1万元 (純資産2,399.5万元)。2011年12月期決算は赤字に転じていた。

太平洋工業: 天津市で、中国事業統括子会社を稼動

 太平洋工業は、天津市の既存生産子会社 (天津太平洋汽車部件有限公司) 構内で2012年6月に設立した、中国事業統括子会社「太平洋工業(中国)投資有限公司」(Pacific Industries China Corp.)の営業を2012年9月に開始した。同統括子会社は、太平洋工業の中国事業の拡充や管理強化などの役割を果たす。
 同統括子会社 (資本金3,000万米ドル) は、今後、太平洋工業の既存中国子会社2社 (天津太平洋汽車部件有限公司と、湖南省の長沙太平洋半谷汽車部件有限公司) を子会社化する予定。

豊田合成:天津市で、シーリング部品合弁生産拠点を移転・拡張

 豊田合成は2013年6月、拡張・移転した、天津市の51%出資の合弁生産会社「天津星光橡塑有限公司」で、ウェザーストリップ/ガラスランなどのシーリング部品の生産を開始した。天津市の都市再開発に合わせて移転し、足元での生産・販売増加を踏まえて、移転に伴って工場拡張にも踏み切った。
 天津市西青区 (中北工業園) に移転した新工場の、敷地面積は旧工場の1.9倍となる7.8万㎡で、建屋面積は同1.5倍の4.2万㎡と、将来の更なる能力増強にも備える規模に拡大した。製品は、主にトヨタを初めとする日系自動車メーカーや現地自主ブランドメーカーの長城汽車など向け。同社は2013年末に従業員を約1,000名に増員する予定。なお、同工場の2012年の売上高は約69億円だった。

トヨタ紡織: 天津市で、新しいシート組立工場を稼動へ

 トヨタ紡織は、天津市に現在(2013年7月時点)建設中の合弁会社、「天津英泰汽車飾件有限公司」(Tianjin Intex Auto Parts Co., Ltd.) で、2013年内に自動車用シートの組立生産 (シートアセンブリ) を開始する。
 トヨタ紡織の中国事業統括子会社 (豊田紡織 (中国) 有限公司) が75%、第一汽車集団の部品子会社 (長春一汽富維汽車零部件) が25%出資している同孫合弁会社は今後、シート組立用のプレス部品を、トヨタ紡織の天津既存生産子会社「天津豊愛汽車座椅部件有限公司」 (Tianjin Feng'ai Automotive Seat Parts Co., Ltd.) から納入する予定。

富士通テン: 天津市で、中国統括子会社の営業を開始

 富士通テンは2012年6月、天津市にある100%出資の中国事業統括子会社、「富士通天(中国)投資有限公司」での営業を開始した。同子会社の資本金は22.5億円。合計4社の中国現地法人 (子会社) の管理・統括を担う。稼動当初の従業員数は21名。そのすべては、富士通テンの貿易商社 (富士通天国際貿易有限公司) から転籍。
 なお、富士通テンは2016年度をめどに、中国における車載オーディオやカーナビーシステム類の売上を、現行の約2~3倍に拡大する目標を掲げている。

 

唐山市 (河北省)/内モンゴル自治区

アイシン化工: 唐山既存工場で、アイシンAW工場向けに湿式摩擦材生産を追加

 アイシン化工は2013年5月、河北省の唐山市にある、ディスクブレーキパッド生産に特化していた「唐山愛信化工有限公司」(Tangshan Aisin Chemical Co., Ltd.) で、AT用湿式摩擦材の生産を追加した。同摩擦材生産体制の構築には合計4億円を追加投資。2013年6月時点の生産能力は月間40万枚。アイシンAW工場に納入する。

神戸製鋼所: 包頭市でのアルミ板材合弁生産計画を解消、供給拠点確立検討は継続

 神戸製鋼所は2012年12月、現地のアルミ圧延大手「江蘇常鋁鋁業股份有限公司」 (Jiangsu ALCHA Aluminum Co., Ltd.) とのアルミ板材合弁生産計画を解消すると発表し、同合弁提携に関する基本合意を白紙に撤回した。提携双方の考えが相違を生じたことが主な原因としている。
 但し、中国での自動車/アルミ缶向けのアルミ板材の需要増が見込まれており、同アルミ板材の中国における供給拠点の確立について、継続的に検討を実施していく方針を同時に表明している。
 同基本合意では、内モンゴル自治区の包頭市に、神戸製鋼所が80%出資する合弁会社を2013年1月に設立し、自動車用などを中心としたアルミ板材の生産能力を20万トン有する現地工場を2015年に稼働する計画だった。

 

 



東北地域の吉林省/遼寧省における日系各社の動向

遼寧省

阿部電材/杉田電線: 共有する営口工場を移転・拡張

 2012年6月、遼寧省の営口市内の同一敷地・建屋にあった、阿部電材の現地生産子会社 (営口阿部配線有限公司) 及び杉田電線の現地生産子会社 (営口杉田電線有限公司) は、同市郊外の工業団地 (営口市高新開発区) の新工場に移転し、自動車向けなどのワイヤハーネスの生産を再開した。
 新工場では、従来の自動車向けに建設機械/農業機械向けを加え、生産能力を合計で従来比1.5倍に拡大。同新工場の今後の売上は従来比3億円増の15億円以上を目指す目標を掲げている。
 これまでと同様に阿部電材と杉田電線が共用する、新工場の敷地面積は2.2万㎡、延べ床面積は約1.7万㎡ (従来の2倍)。生産エリアは2階建て合計2棟を保有。既存工場を同市に売却し、得た資金を新工場取得に充てた。阿部電材は自動圧着機、杉田電線は電線製造装置などを日本事業所から移設した。

エクセル: 大連の生産子会社で、ブロー成形品生産を開始

 エクセル (Excell Corporation) は、遼寧省大連市にある100%出資の生産子会社、「愛克賽尓工業(大連)有限公司」(Excell (Dalian) Co., Ltd.) を稼動し、2013年1月に自動車用ブロー成形品の生産を開始した。稼動当初の従業員数は30数名で、売上目標は10億円規模。(新会社の資本金は非公表。)
 北京/天津を中心とする華北地域、および遼寧省/吉林省/黒龍江省を含む東北地域における自動車メーカーに納入。日系のほか、中国民族系/欧米系への拡販も進めていく方針。

河西工業: 大連市に事業進出を検討中

 河西工業は2013年1月、新工場建設は計画通りであり、遼寧省の大連市にも事業進出を検討しているとも明らかにした。また、同社は反日デモから落ち込んだ中国での自社の生産・販売が戻りつつあるとの認識を明かした。

ケーヒン: 瀋陽市に、上海開発子会社の分拠点を開設

 ケーヒンが100%出資する、上海市にある開発子会社「京濱電子装置研究開発 (上海) 有限公司」は2012年6月、遼寧省瀋陽市 (国際ソフトウェアパーク) に、新事務所 (第2開発拠点) 「京濱電子装置研究開発 (上海) 有限公司瀋陽分公司」(Keihin R&D China Co., Ltd. Shenyang Branch) を開設した。従業員数は2012年末時点約50名の予定だった (現状未確認、上海本拠点は2012年5月末時点従業員合計約210名)。
 新事務所への投資総額は約100万元。燃費規制強化による燃費技術など環境技術のニーズが増える見込みに対応し、今後、日本/上海などにある自社の研究開発拠点と、自動車用/二輪車用/汎用の電子制御製品の研究開発で連携する。

注: ケーヒンの2013年度の、中国での売上高は前年比44.3%増の513.0億円で、営業利益は同12.4%増の34.0億円と見込まれる (2013年4月発表)。また、同年度の中国での二輪車用キャブレターの販売計画は前年比74%増の345万台。

三桜工業: 大連市に、日産など向けの新工場建設を計画

 三桜工業は2013年2月、遼寧省 (大連市) に新工場を建設する計画を明らかにした。主に、日産の大連工場や他の現地メーカー向けを念頭に事業拡大を図る。新工場の稼働時期や生産規模などの詳細は明らかにされていない。

タチエス: 大連市に、シートカバーの生産子会社を設立へ

 2013年6月、タチエスは遼寧省の大連市で合弁生産子会社、(仮称)「泰極愛思 (大連) 有限公司」(Tachi-S (Dalian) Co., Ltd.) を2014年に設立する計画を明らかにした。これにより、タチエスの中国における生産拠点は、現行の4拠点から、2014年に新設する大連新工場および湖北省の武漢工場を加えて6拠点 (日産の現地合弁工場向けは2拠点から4拠点) に増やす。
 同大連新子会社は、米リア系の東風李尓汽車座椅との合弁会社。早ければ2014年に完工し (2013年建設着工)、自動車シートカバーの生産を開始する。年産能力は、稼動当初が自動車10万台分で、20万台分に拡大する予定。製品は中国と日本の既存自動車シート工場に納入。 なお、タチエスは、中国でのシート工場を更に2016年度には9拠点に増やす計画がある。

トヨタ紡織: 瀋陽市に、内装部品生産会社を建設へ

 トヨタ紡織は2013年7月、遼寧省の瀋陽市にある生産会社、「瀋陽豊田紡織汽車部件有限公司」(Shenyang Toyota-Boshoku Automotive Parts Co., Ltd.) を設立した。2016年中頃から、欧米系自動車メーカー(華晨BMWを含む) など向けの天井/ドアトリムなどの自動車内装部品の生産を開始する。
 新会社の資本金は1.4億元 (投資総額約3.3億元)。トヨタ紡織の中国事業統括子会社 (豊田紡織 (中国) 有限公司)が100%出資。工場の敷地面積は6万㎡ (延べ床面積1.3万㎡)。生産開始時の従業員数は約70名の予定。

ブリヂストン: 瀋陽工場は移転、タイヤの日産能力は約5,000本に拡大へ

 ブリヂストンは2013年2月、瀋陽市の化学工業団地に、商用車用ラジアルタイヤ生産の瀋陽子会社、「普利司通 (瀋陽) 輪胎有限公司」(Bridgestone (Shenyang) Tire Co., Ltd.) の新工場を建設し、既存工場を同新工場に移転する計画を決定した。新工場は2014年半ば稼働の予定。移転後のタイヤの生産能力は、現行の日産約3,700本から同約5,000本に拡大する。
 これに先立ち、同社は2013年1月、移転先である新工場の敷地を取得した。同敷地の面積は約 39.5万㎡。(移転土地取得への投資総額は約9,990万米ドル)。新設備導入を含む、新工場建設の投資総額は約29,970万米ドル。なお、2012年末時点、既存工場の従業員数は約1,200名。

ミツバ: 大連工場で、EPS用モーターの2016年度生産を350万台に拡大へ

 ミツバの遼寧省大連市にある生産子会社、「三葉電器(大連)有限公司」(Mitsuba Electric (Dalian) Co., Ltd.)は、電動パワーステアリング (EPS) 用のブラシレスモーターを年間で、ミツバの2013年度の世界生産(全体)の50%に当たる約250万台を生産する見通し。2016年度はさらに2013年度比40%増の350万台に拡大する計画。
 同大連子会社では現在、EPS用モーターのほか、パワーウインドウモーター、サンルーフモーター、パワーシートモーター、ドアロックアクチュエーター、センサーも生産している。
 なお、ミツバは2013年3月、中国と日本を中心に、EPS用のブラシレスモーターの生産を増強することを明らかにした。また、これに伴い、生産コストの更なる削減にも注力する。ミツバは生産増強に伴う工場拡張の詳細は明らかにしていないが、環境対応車販売の増加、とりわけ、トヨタ/VWの生産増に対応し、EPS用ブラシレスモーターの2016年度世界生産を2013年度見通しの約20%増の年間約600万台に拡大する計画。

ユニプレス: 大連で新工場建設に向けのFSを開始

 ユニプレスは2013年5月、遼寧省大連市に、新工場 (仮称)「大連優尼冲圧有限公司 (Unipres Dalian Corporation)」の建設に向けてのフィージビリディ (FS) を開始したことを明らかにした。詳細は明らかにされていない。
 なお、ユニプレスは2013年5月、日産D (新型Teana)/C プラットフォーム車向けの部品を受注したほか、三菱自動車向けにRVR/Pajero Sports 用フィラーチューブを新規で受注した。

リョービ: 大連生産子会社でのエンジン部品等生産を増強へ

 リョービは、遼寧省大連市の生産子会社、「利優比圧鋳 (大連) 有限公司」(Ryobi Die Casting (Dalian) Co., Ltd.)の第2工場建設を2012年の9月に完工し、翌10月は自動車用ダイカスト部品およびその金型の生産を正式に開始した。製品は主に、上海GM、VWの大連変速機工場、東風日産乗用車に納入。
 第2(新)工場は、同じ大連市経済技術開発区にある同子会社の第1工場とやや離れたところに立地。主に、トランスミッションケース、クラッチハウジング、エンジンマウントブラケットを生産する。同大連子会社の鋳造機は、2工場を合わせて32台を保有する (2012年10月時点、2,000t以上クラス17台と、1,000t未満クラス13台の合計30台だった)。
注: リョービは2012年4月、江蘇省常州市にある100%出資の生産子会社、「利優比圧鋳(常州)有限公司 (Ryobi Die Casting (Changzhou) Co., Ltd.)」 (2010年11月設立) の工場建設を完成。2012年11月は自動車用ダイカスト部品の量産を開始した。
 常州子会社の資本金は40億円 (2013年末までの投資総額は90億円)。敷地面積は約8万㎡ (建屋面積3.2万㎡)。2012年10月時点、鋳造機合計12台を導入済み (内訳、2,000t以上クラス6台、1,000t未満クラス6台)。なお、設立当初の計画では、2014年末の従業員数は350名で、売上高は2014年約50億円だった。

 

吉林省

IHI: 長春生産子会社で、ターボチャージャー構成部品の内製化を検討

 IHI は2012年6月、吉林省長春市にある生産子会社、「長春富奥石川島増圧器有限公司」(Changchun FAWER-IHI Turbo Co., Ltd.) で、日本やタイからの輸入に頼ってきた、車載用ターボチャージャーの主要構成部品である、タービンホイールやコンプレッサーホイールなどを、内製化 (現地生産) する検討に入ったことを明らかにした。
 IHIの中国でのターボチャージャー工場は、2012年6月時点、ホイールを収納するタービンハウジングなどを現地で調達しているが、構成部品の現地調達率は、欧州やタイでのIHI工場の90%超に対し、わずか50%。IHIは今後、中国で現地調達率の向上を加速させると同時に、可変容量 (VGS) ターボの中国生産も検討すると表明している。

TBK: 長春市合弁会社で、商用車用ブレーキ/その構成部品の生産を開始

 TBKは一汽四環汽車制動器有限公司と、吉林省長春市 (朝陽経済開発区) に、合弁会社 「長春一汽四環特必克制動有限公司」(Changchun FAW Sihuan TBK Co., Ltd.) を2012年4月に設立。2012年6月は商用車用ブレーキおよびその構成部品(ドラム、ハブなど) の合弁生産を開始した。現地自主ブランドメーカーに納入 (初めからも販売が好調)。
 資本金は9,800万元 (TBKが40%現金で、一汽四環汽車制動器が60%現物で出資)。一汽四環汽車制動器が持っていた、既存の商用車用ブレーキおよびその構成部品の商権、ならびに長春市にある既存関連生産設備/面積6万㎡の工場敷地/工場建物などが、合弁会社に引き継がれる。長春合弁会社へのTBKの投資総額は6,400万元 (なお、2013年3月期で、TBKの中国事業への投資額は合計約8億円だった。)

ハイレックス: 吉林省長春市工場で生産ライン増強へ

 ハイレックスは2012年、吉林省長春市にある生産子会社、「長春海徳世拉索有限公司」(Changchun Hi-Lex Cable System Co., Ltd.) の生産ライン増強などのため、総額2,500万円の設備投資を実施した。これに加えて、2013年には合計3.55億円を追加投資する予定。
 長春子会社では、自動車用コントロールケーブルとウィンドウ・レギュレーターを生産。主に一汽VWを含む第一汽車集団に納入。2013年6月時点の従業員数は約216名。
 なお、ハイレックスが2012年4月に明らかにした、2013年の中国における自社の設備投資計画では、同吉林省長春市工場と、広東省広州市 (増城市) および重慶市工場を加えた3拠点への総投資額は22.73億円。

 

 



西南地域の四川省成都市/重慶市における日系各社の動向

四川省の成都市

日本バイリーン: 成都市で自動車用フィルター生産を開始

 日本バイリーンは2013年3月、四川省成都市にある、独FFT Beteiligungs Gmbhと折半出資の生産合弁会社、「成都科徳宝宝翎濾清器有限公司」(Freudenberg & Vilene Filter (Chengdu) Co., Ltd.) を稼動し、自動車用/産業用フィルターの生産を開始した。同社グループの中国拠点として、長春市と蘇州市に続き3番目。自動車用は主に現地の欧州系メーカーに納入。
 同合弁会社の資本金は1,800万元 (設備投資は3,600万元の見込み)。本社工場の敷地面積は1.2万㎡。2013年度の売上高は3,000万元で、2015年度は9,000万元と見込まれている。

FCC: 成都で、中国事業統括子会社新設、自動車用クラッチ生産体制を増強

 FCC は、2012年9月、四川省の成都市に、中国事業投資・統括を手掛ける子会社、「愛富士士 (中国) 投資有限公司」(FCC (China) Investment Co., Ltd.) を設立した。2013年3月末時点の資本金は 2,000万米ドルで、FCC が100%出資。同子会社は、FCC の中国における生産事業の投資などを一元管理する。
 これに加えて、FCC は2013年4月、四川省の成都にある二輪車用クラッチを生産してきた、子会社「成都永華富士離合器有限公司(旧・成都江華富士離合器有限公司)」(2013年3月時点の資本金2,800万米ドル)を増強し、自動車用クラッチの生産を追加した。米国工場と合わせて、2015年度までには年間約150億円 (米国工場を含む) の設備投資を実施し、2015年初には年間150万台 (米国工場を含む) の生産体制に拡大・整備する。
 成都永華富士離合器有限公司の増強については、年間40万台の組立能力を有する、クラッチの生産ラインを新たに導入し、2014年度をめどに、新規取引先である ZF/Ford など欧米メーカー向けに自動車AT用クラッチの生産を開始する。これに伴って、主要納入先であるホンダのCVT用クラッチ需要増ならびにAT用需要減を対応して、既存AT用生産ラインをCVT用に対応するラインに改造する。

 

重慶市

デンソー: 重慶に排気センサーの新工場設立を計画

 2013年4月、デンソーは重慶市に排気センサーの新工場を2015年度までに建設する計画を明らかにした。新工場の生産規模や着工時期などの詳細は明らかにされていないが、新工場はデンソーの中国での2拠点目の排気センサー工場になる。中国での排気ガス規制強化の動きが同新工場建設の引き金となっている。
 生産原料であるセラミックス部品は、日本三重県いなべ市にある大安製作所から輸入・調達する (このため、大安製作所は2015年度までに原料工場や複数の専用焼成炉を増設)。

ハイレックス: 重慶子会社で新工場棟を増設

 ハイレックスは2013年に、重慶市にある60%出資の生産子会社、「重慶海徳世拉索系統集団有限公司」 (Chongqing Hi-Lex Cable System Group Co., Ltd.)に、合計11.82億円の設備投資を実施する。同子会社構内に新工場棟 (建屋) を増設し、2013年11月に完工する予定。これにより、自動車用コントロールケーブルの年産能力を、2012年4月時点の5,750万本から、2013年に6,430万本に拡大する。
 重慶子会社では、自動車用コントロールケーブルとウィンドウ・レギュレーターを生産。主に、トヨタ/日産/ホンダ/マツダ/スズキ/いすゞ/ダイハツ/ヤマハ/Ford/GMに納入。2013年6月時点の従業員数は1,307名。
 なお、ハイレックスが2012年4月に明らかにした、2013年の中国における自社の設備投資計画では、同重慶市工場と、広東省広州市 (増城市) および吉林省長春工場を加えた3拠点への投資総額は22.73億円。

フタバ産業: 重慶子会社で懸架部品を生産へ

 フタバ産業は2012年11月、重慶市に100%出資の生産子会社、「重慶福達巴汽車部件有限公司」を設立した。同子会社は2013年11月に稼働する予定。主に、スズキの現地工場である長安スズキ向けに、エキゾーストマニホールド/サスペンションを生産する。
 同子会社の資本金は10億円 (投資総額約15億円)。工場の建屋面積は約8,200㎡。2014年の売上目標は17億円で、従業員は140名に増員する予定。

 

 



華東/華南/華中地域における日系メーカーの追加情報

華東地域:上海市/江蘇省/浙江省/福建省/安徽省/山東省

アーレスティ: 合肥工場を拡張、新規製品も追加投入へ

 アーレスティは2012年12月、安徽省合肥市にある生産子会社、「合肥阿雷斯提汽車配件有限公司」に面積2.05万㎡を有する敷地内で、ダイカスト工場の3期 (拡張) 建設に着工した。2013年半ばに竣工の予定で、これに併せて新規製品を追加投入する。新規建設の建屋面積は5,100㎡ (2012年8月時点既存工場合計1.4万㎡)。
 これに先立ち、2012年4月は、同合肥子会社の3期建設と隣り合う2期 (加工) 工場建設を完工し、生産を開始した。合肥子会社のダイカスト生産能力は、2012年3月時点月間500トン。
 なお、アーレスティは2012年6月、中国(合肥)/米国/メキシコにある海外工場での開発能力を強化する方針を明らかにした。エンジンブロック/トランスファーケース等のアルミ鋳造部品の製造向けに、合肥工場などアーレスティの海外5工場には、3Dモデリングや解析装置を導入し、試作から量産までのリードタイム短縮と生産技術の向上を推進する。

井原精機: 福州市に、自社工場稼動など、現地生産体制を拡張

 井原精機は2013年6月、福建省の福州生産子会社、「福州井原六和機械有限公司」(Fuzhou Ibara Lioho Machinery Co., Ltd.) で、自動車部品の生産体制を増強する計画を明らかにした。これに併せて、2015年までに総額約7.5億円の設備投資を実施。新規顧客対象である現地自主ブランドメーカー/海外メーカーへの拡販を図る。
 2013年4月には、これまで生産に操業していた福州市にあるレンタル工場の代わりに建設した、福州子会社の自社工場を稼動し、ステアリングコラム/その材料「鍛造素形材」などの生産を開始した。これに加え、自社(新)工場では、これまで日本から輸入していた鍛造素形材を現地生産に切り替えた。また、2014年3月までに、ステアリング用ボールジョイント部品を追加投入。さらに、3.64億円を投じて、今後順次に生産設備を拡充する計画。
 同自社(新) 工場には3.8億円を投じて5段800トンの冷間鍛造用フォーマーを導入。冷間鍛造から機械加工、熱処理、組立てまでの一貫生産体制を整えた上、生産能力を従来に比べて拡大しており、生産性も25%向上した。同福州子会社は2015年に、コラムの材料である鍛造素形材の年間生産量を現行の5倍超の900万個に引上げる予定。2015年度の売上高も2012年度の11.32億円から26.44億円に高める。

エフテック: 煙台での2事業拠点を統合、ホンダ系以外にも拡販へ

 エフテックは、山東省の煙台市での事業を再編。現地の子会社「福田模具技術 (烟台) 有限公司 (Futian Mould Technology (Yantai) Co., Ltd.)」(2007年12月設立)と、「煙台福研商貿有限公司(Yantai Fuyan Trading Co,Ltd.)」(2010年8月設立) 合計2社を統合し、2012年6月には、煙台市の莱山区に新しい生産子会社として「煙台福研模具有限公司」(Yantai Fuyan Mould Co., Ltd.)を設立し、統合された前子会社の業務を引続いて再スタートした。
 新子会社は、複雑な案件を除き、中国現地で設計から車体/足回り系金型の生産体制を備えている。2013年5月時点の従業員数は50名弱。新子会社は今後、ホンダ系以外のメーカーにも製品拡販を図っていく計画。

カヤバ工業: 鎮江市で、生産ライン増設、設計開発体制も構築

 カヤバ工業 (KYB) は2013年3月、中国で市販用ショックアブソーバー (緩衝器) の生産・販売を増強する計画を明らかにした。中国での自動車部品事業については、これまでの計画通りに進める方針を2013年6月に改めて表明した。
 これに併せて、江蘇省鎮江市にある生産子会社、「凱迩必機械工業 (鎮江) 有限公司」(KYB Industrial Machinery (Zhenjiang) Ltd.) に、ショックアブソーバーの専用生産ライン1本を増設し、生産能力を増強する。新ラインは2014年3月までに稼動の予定。
 これに加えて、同鎮江市にあるカヤバ工業の中国事業統括会社、「凱迩必 (中国) 投資有限公司」(KYB (China) Investment Co., Ltd.) に、設計部門を新たに設置し、ショックアブソーバーの設計などの開発機能をもたせる。新車など向けの製品開発の効率を向上させ、市販用市場への的確なニーズを素早く把握し拡販を図る。
 なお、カヤバ工業は中国でのショベル生産の新工場設置など投資の拡大を見送っている。その代わりに、インドネシアで同新工場を建設する計画を明らかにしている。

信越化学: 龍岩市で、レアアース・マグネット用合金を生産開始

 信越化学は2013年3月、福建省の龍岩市にある生産子会社、「信越 (長汀) 科技有限公司(Shin-Etsu (Changding) Science & Technology Co., Ltd.)」(2012年3月設立) を稼動させ、HV/EV用モーター等に用いるレアアース・マグネット用鉄ボロン合金の生産を開始した。年産能力は3,000トン。

愛知製鋼: 上海合弁工場で、鍛造部品の生産ラインを増設へ

 愛知製鋼は2012年6月、生産合弁会社「上海愛知鍛造有限公司」で、生産ラインを増設し自動車鍛造部品を増産する計画を明らかにした。トヨタ現地工場の需要増に合わせて、生産品目も増やして、2015年度の生産規模を2012年度比1.5倍の約4万~4.5万トンに引上げる計画。

住友ゴム工業: 常熟生産子会社で、金型生産を増強・集約

 住友ゴム工業は2012年8月、江蘇省常熟市にある生産子会社、「住友橡胶 (常熟) 有限公司」(Sumitomo Rubber (Changshu) Co., Ltd.) でのタイヤ用金型の生産を増強し、2012年内に既存の30%増に拡大する計画を明らかにした。これに加えて、今後の中国での金型生産を同常熟生産子会社に集約する方針も表明。
 常熟生産子会社は、2012年7月に稼動した湖南省の長沙生産子会社、「住友橡胶 (湖南) 有限公司」(Sumitomo Rubber (Hunan) Co., Ltd.) 向けにも金型を供給・対応している。

セーレン: 蘇州生産子会社で、自動車用新合成皮革内装材クオーレ/エアバッグを生産開始

 セーレンは2012年末、江蘇省蘇州市 (新区) にある生産子会社、「世聨汽車内飾(蘇州)有限公司」(Seiren Suzhou Co., Ltd.) で、本革とウレタン表皮の欠点をクリアした、自動車内装材にも用いられる新しい合成皮革であるクオーレ、及びエアバッグの生産を開始した。生産能力など詳細は明らかにされていない。

大同メタル工業: 蘇州既存工場に、第2工場建設で生産能力増強か

 大同メタル工業は2012年11月、2014年度までに、中国生産子会社に第2生産工場を建設するなど、生産能力を増強する方針を明らかにした。新工場の規模など詳細は明らかにされていないが、江蘇省の蘇州市にある自動車用軸受メタルの生産子会社、「大同精密金属(蘇州)有限公司」構内に、第2工場を建設すると見られる。

ダイヤモンド電機: 蘇州既存工場で、エンジン用点火コイル生産を増強

 ダイヤモンド電機は、江蘇省蘇州にある、エンジン用点火コイルの生産子会社、「金剛石電機 (蘇州) 有限公司」(Diamond Electric (Suzhou) Co., Ltd.) の既存工場敷地内に新工場棟を建設。2015年をめどに、同子会社の年産能力を2012年7月時点の約2倍となる600万個に拡大する。
 但し、従来の1生産ライン 200万個単位での増強から、需要に合わせて1生産ライン 50万~60万個単位で生産能力を増やす手法に切り替えて、従来の工場拡張手法を変更する。
 これに加えて、ダイヤモンド電機は、設計や生産の標準化を推進し、相互補完体制を確立し部材調達の現地化も進展させる。さらに、中国に工場を保有する同業メーカーとも提携することによって、価格競争の強化や生産リスクの分散を両立して中国でのリスク・マネジメントを強化する。
 なお、ダイヤモンド電機は2013年5月、需要増を拡大している中国/米国での点火コイルなどの増産に対応するため、2013年度に過去最高水準となる合計26.4億円規模 (前年度比約40%増、コミット型シンジゲートローン約18億円を含む) の設備投資計画を明らかにした。主に、生産ラインの増設に充てる。
 また、これに関連して、ダイヤモンド電機は2012年7月、2015年をめどに車載エンジン用点火コイルの日本以外のアジアでの生産能力を年間1,200万個以上に拡張すると明らかにしていた。

ニッケ: 上海で貿易会社稼動、タイ製車載エアバッグの縫製糸/モーター結束紐を販売へ

 ニッケが100%出資するアンビック (本社:兵庫県姫路市) は2012年8月、上海市に販売子会社「安碧克(上海)貿易有限公司」(AMBIC (Shanghai) Trade Co., Ltd.) を設立し営業を開始したことを明らかにした。当初は主に工業用バグフィルターの技術支援を行い、現地にある日系の協力工場で生産する。今後、タイ系列工場製車載エアバッグの縫製糸やモーター結束紐を追加・販売するとの方針を表明している。

光精工: 丹陽市生産子会社で、自動車用などの精密・熱処理加工部品を生産へ

 光精工は、順調に進めれば2013年夏ごろに、江蘇省の丹陽市にある生産子会社、「丹陽光精工有限公司」(Danyang Hikari Seiko Co., Ltd.) を稼動。自動車用のユニバーサル・ジョイントの生産を開始する。新 (丹陽) 工場は、天津既存工場 (天津光精工精密機械有限公司、2002年稼動) に次いで中国の2拠点目。

村上開明堂: 嘉興市での部品事業を統合、伊OLSA社とのランプ合弁事業を解消

 村上開明堂は2012年8月、100%出資する浙江省嘉興市の生産子会社 2社、「嘉興村上石崎汽車配件有限公司 (2002年設立)」 と「嘉興村上開明堂汽車配件有限公司 (2008年設立) 」を合併・統合したと発表した。存続会社となる「嘉興村上石崎汽車配件有限公司」が、「嘉興村上開明堂汽車配件有限公司」を吸収。合併後の法人名称 (商号) を「嘉興村上汽車配件有限公司」(Jiaxing Murakami Corporation) に変更した。
 一方、村上開明堂は2013年6月、伊 OLSA社 (OLSA S. p. A.) との自動車ランプの合弁生産事業を解消すると発表した。2013年6月には、合弁会社「嘉興奥尓薩村上汽車配件有限公司 (2011年2月設立)」の持ち株分 (総株式の45%) をすべて、OLSA社に譲渡した。株式譲渡価格は取得時と同じ166.5万米ドル。合弁会社は、自動車後部に取り付けるランプをGM/VWの現地工場向けに生産している。

 

華南地域:広東省東莞市

大泉製作所: 東莞市子会社で、エアコンセンサー生産を増強

 大泉製作所は、2013年3月期に、広東省の東莞市にある生産子会社、「東莞大泉傳感器有限公司(Dongguan Ohizumi Sensor Co., Ltd.)」に、合計2億円の設備投資を行い、自動車用を含むエアコン向けの温度センサーの生産体制を増強する計画を2012年6月に明らかにした。(青森県の十和田工場と合わせて投資総額は6億円で、2012年6月に実施した新規株式公開 (IPO) で調達した資金でまかなう。)
 東莞子会社のセンサー生産工場では、2007年から車載エアコン用の温度センサーの生産を追加。2013年7月時点の東莞工場での車載エアコン用温度センサーの生産量は、東莞工場のセンサー生産全体の約10~15%を占めている。大泉製作所のセンサー生産量は日本工場と東莞工場が各50%を占めている。

日立化成: 東莞粉末冶金子会社の新工場で焼結軸受生産も開始

 日立化成は2012年5月、広東省の東莞市にあるほかの日立グループ会社との生産合弁会社、「日立粉末冶金 (東莞) 有限公司」(Hitachi Powered Metals (Dongguan) Co., Ltd.) における、粉末冶金製品の生産能力を増強する計画を発表。東莞既存工場敷地内での新工場は、2012年秋頃に完工。自動車用/建設機械用の従来品 (粉末冶金製品) に加えて、焼結軸受の生産を開始した。(2012年5月時点、東莞工場の従業員数は235名だった。)

 

華中地域:湖北省武漢/河南省鄭州市

タチエス: 米Johnson Controlとの武漢合弁生産会社を増強

 2013年1月、タチエスは、米Johnson Controlsとの湖北省武漢市にある自動車シート合弁生産会社、「武漢泰極江森汽車座椅有限公司」(Wuhan Tachi-S Johnson Controls Automotive Seat Co., Ltd.) を拡張するとの計画を明らかにした。武漢市の既存合弁工場敷地内に新たに建屋を建設し、年産能力が自動車10万台を有する生産ラインを導入。早ければ、今夏にも既存ラインと合わせて、同武漢合弁会社の年産能力を既存の倍となる20万台に拡大する。

日立化成: 鄭州子会社で、自動車用の樹脂成形部品の生産を開始へ

 日立化成は、河南省鄭州市に2011年5月に設立した、100%出資の生産子会社「日立化成工業 (鄭州) 汽車配件有限公司 (Hitachi Chemical (Zhengzhou) Auto Parts Co., Ltd.)」(資本金2,300万米ドル) を、2014年1月をめどに稼動する予定。主に、自動車用内・外包装成形品を生産する。軌道に乗れば、従業員を約220名に増員する。
 2013年5月23日付「日刊自動車新聞」によると、日立化成は今後中国 (立地などの詳細は不明) で、粉末冶金部品の生産体制強化に加えて、2014年1月に樹脂成形部品の生産子会社を新たに設立するとの計画が明らかになった。日立化成は今後、中国をはじめとする日本国外で、日系メーカーに加えて、現地自主ブランドメーカーならびに欧米など外資メーカーへも拡販を図り、事業基盤を強化。自社の自動車部品に占める海外生産比率 (売上高ベース) を、2012年度の37%から2015年度までに51%に拡大する計画。

 

 



中国全般の日系メーカー事業動向

アイシンAW: 中国事業の拡大を加速、開発/部品調達の現地化も推進

 アイシンAW は2012年8月、日本国内の生産能力を維持すると共に、中国でのAT生産を大幅に拡大する方針を表明した。これに併せて、2012年9月には上海で中国事業統括会社「愛達 (中国) 投資有限公司」 (AW China Co., Ltd.) 、翌月の10月には江蘇省の蘇州市で技術支援センター「愛達 (蘇州) 汽車技術中心有限公司」をそれぞれ新設。中国における開発および構成部品の現地化を進める。
 建設中の蘇州 AT工場 「愛達 (蘇州) 汽車零部件有限公司」は2013年秋、天津 AT新工場「愛達 (天津) 汽車零部件有限公司」は2014年に、当初の計画通りでそれぞれ稼動を開始する予定。これにより、中国でのAT年産能力を、天津既存AT工場「天津艾達自動変速器有限公司」と合わせて、現行の10万基から70万基強に拡大する。

アイシン精機: 中国既存計画案件を計画通り進める方針

 アイシン精機は2013年1月、中国への投資案件について、これまでの計画通りに大きな変化なしで進める方針を明らかにした。一方、新しい投資案件については、中国以外の新興国を含めて慎重に見極めてから判断すると表明した。

アイシン高丘: 熱間プレス部品導入など中国での鋳造能力を拡大へ

 アイシン高丘は2012年12月、中国やインドネシア、タイ、米国の日本国外の各工場における鋳造ラインを増設する方針を表明。これに併せて、2015年までに合計150億円を投資し、国外での鋳造能力を現行比50%増の年間約60万トンに拡大し、トヨタグループの生産増などの現地調達ニーズに対応。熱間プレス (ホットスタンプ) 部品の海外提案も強化する。
 なかでは、中国工場を含む、海外工場で初となる熱間プレスの生産設備を導入・設置する。2013年内はサンプル生産開始で稼動して車体骨格部品を軽量化できる生産技術の提案を始める。早ければ2015年には正式に熱間プレス部品の量産を開始する計画。

曙ブレーキ: 輸出分を含む、中国でのグローバル受注の拡大や投資の効率向上に注力へ

 曙ブレーキは中国事業について、現行の受注レベルには対応できる状況であるが、2013年以降は輸出分を含めてグローバル受注体制を強化すべきとの認識を示している。今後の中国投資は、コストが安いだけでなく、少ないリードタイムや小さい投資ができるなどが判断材料にするといった、投資効率の向上を極めるとの見解を表明しており、増産に向けた追加投資の判断を遅らせている。
 曙ブレーキは中国工場のグローバル受注拡大に向けて、2013年6月または2014年10月から、中国工場製部品を、曙ブレーキの中国外の2工場 (詳細不明、自社発表) 向けに輸出する計画。

エイチワン: 2014年3月期に44.2億円を追加投資、広東省/武漢市の合計3工場を拡張

 エイチワンは2013年5月、中国で2014年3月期に合計44.2億円の設備投資を実施すると発表した。その内訳は、専用投資が32.6億円、汎用投資が11.6億円。なお、エイチワンの2013年3月期における中国設備投資実績は合計39.5億円だった (内訳:専用投資21.5億円、汎用投資18.0億円)。
 これに併せて、広東省の清遠市生産子会社 「清遠愛機汽車配件有限公司」(QH Auto Parts Industries Inc.) には1,500トン級TRFプレス機を追加投入し、2013年7月に量産を開始。また、広州市の生産子会社「広州愛機汽車配件有限公司」(GH Auto Parts Industries Inc.) にはタンデムラインを自動化し、2013年8月にライン要員を35%削減して効率化体制を整えた上、2013年末までに、金型の試験打ち専用機(台湾金豊社製トライプレス機採用)を導入して、中国での金型生産量を100型から150型に引上げる。
 更に、湖北省の武漢市生産子会社「武漢愛機汽車配件有限公司」(WH Auto Parts Industries Inc.) には2013年4月、工場の拡張建設を完工し生産を開始。高効率の自動溶接ラインを導入するほか、既存人海ラインとのフレキシブル性確保の体制を整備した。これに加えて、エイチワンは上記3社における構成部品の相互補完体制を構築し、コスト削減体制を強化した。
 なお、2013年3月期におけるエイチワンの中国事業実績について、売上高は合計312億円 (内訳: 金型設備17億円、東風ホンダ向けの自動車部品114億円で、広汽ホンダ向けの自動車部品181億円) で、経常利益は合計21.9億円、純利益は合計17.2億円。また、ホンダ向け生産台数は合計59.5万台 (内訳:東風ホンダ向け28.7万台、広汽ホンダ向け30.8万台)。

エクセディ: 中国での生産体制を増強へ

 エクセディは2012年7月、中国で欧米系メーカーなど向けの受注を獲得したため、上海/重慶など中国生産拠点での生産体制を増強する計画を明らかにした。詳細は明らかにされていないが、エクセディは2014年度までの3年間にグローバルで合計650億円の投資計画を明らかにしている。

河西工業: 中国工場にも2014年にかけて、自動化生産ラインを導入へ

 河西工業は2013年5月、中国/日本/米国/英国での合計10以上の自社工場に、ドアトリム (ドアの内張り) の組立工程を自動化する生産ラインなどの新設備を、2014年にかけて導入する計画を明らかにした。
 中国での具体的な設備投資先 (工場) は明らかにしていない。これによって、ラインへの部品供給や検査工程の作業員数を変更せずに、連続生産で品質向上が図れるほか、組立/溶着/ビス止めなどの工程に生産人員をこれまでの8名から6名に減らして、人件費約3割削減ができる。
 なお、河西工業は、中国において、広東省広州市、江蘇省常州市、浙江省杭州市、広西チワン族自治区の柳州市、安徽省の蕪湖市、河南省の開封市などに生産子会社を運営している。

カルソニックカンセイ: 中国での開発体制強化、材料歩留まり率の高い成形新技術を普及へ

 カルソニックカンセイは2012年7月、中国/メキシコ/インドなど日本国外における海外開発体制を強化する方針を明らかにした。現地のニーズに応えられる製品開発の推進や、コスト削減、原材料/部品調達の現地化を図る。うち、中国では、開発人員を2011年度末の320名から2012年度末に409名に増員する (2013年8月時点の状況は未確認)。
 なお、カルソニックカンセイは2012年5月、材料が製品となる割合、材料歩留まり率をこれまでの20~40%から60%強に高める新成形技術を開発した。同新技術は、材料歩留まり率が高いことに加えて、旭化成グループとの共同開発に成功した加工しやすい樹脂を用いているため、精度向上も期待できる。同社は、2012年5月頃から広州市のインパネ生産子会社を皮切りに、中国生産工場および世界のほかの工場にも同新成形技術を導入・普及させる。

古河電工: 中国で車載鉛蓄電池用センサーの生産を開始

 古河電工は、エンジン停止時を含む、鉛蓄電池の状態を高精度に監視し、バッテリー上がりが防止できるセンサーの、中国での生産を2013年に開始し、年産能力を50万台を整備する計画 (投資額などの詳細は明らかにされていない)。なお、同社のメキシコ工場での同センサーの年産能力は2012年10月時点50万台を保有している。

三桜工業: 広東/遼寧省に新工場建設等、2016年3月期新興6カ国に100億円投資へ

 三桜工業は2013年2月、中国/インド/ロシア/メキシコなど新興6カ国に2016年3月期までに合計100億円の設備投資を実施すると明らかにした。日本国外の合計10カ所において、自動車用配管部品の新工場を建設する予定。うち、中国では、広東省(東莞市) や遼寧省(大連市) などに新工場を建設する。
 これに加えて、中国を初めとするアジアや欧米などの各日本国外の現地法人に関係駐在員を置き、品質保証機能を持たせる。2013年から2年間かけて、部品の現地調達率を現行の30%から80%に高めるとしている。
 一方、三桜工業は2012年9月、追加投資を行い、上海にある中国事業マネジメント子会社「三桜 (中国) 企業管理有限公司」(2010年設立) を、事業統括機能が追加された新会社「三桜 (中国) 投資有限公司」に再編した。2013年8月時点の新会社の資本金は1,070万米ドルで、従業員数は130名。

ショーワ: 現地部品調達率向上を狙い、中国での購買センター設置へ

 ショーワは2012年9月、今後数年内に、上海市と広東省の広州市を候補地として、中国での購買センターを設置する計画を明らかにした。今後、日本輸出などグローバル調達を含めての物流コストを優先して、同新センターの立地を決める。同新センターは、ショーワ海外購買拠点でタイに次ぐ2カ国目となる。運営は日本本社と現地の購買担当者が連携して担う。これに先立ち2010年半ばごろ、ショーワは中国で開発/材料/購買の3部門の担当者が連携して部品メーカーを訪問し取引先の選定を始動してきた。
 同センター設立は、新たな調達先の開拓や、複数購買を進めてより低コストで競争力の高いサプライチェーンの構築などの役割を果たす。現地調達率が90%以上に達している、自社の主力製品であるショックアブソーバー (緩衝器) 用部材については、今後、完成車に求められる現地調達内容の変化への迅速な対応も行っていく方針。
 2012年9月時点の中国におけるショーワの現地調達率 (換算金額ベース) は、ショックアブソーバーの平均が自動車用90%、二輪車用95%。また、ステアリングは、55%であるが、その構成部品であるECU/モーターの日本調達先が近々中国現地での生産開始が予定されたため、調達率の引き上げが見込まれている。

タチエス: シートフレーム生産を中国などに集約、日本向けも全量中国産移行へ

 タチエスは2012年6月、自動車シートフレームの生産機能を中国/タイ/メキシコに集約する方針を明らかにした。シートフレームやその機構部品を集中して生産しコスト削減を狙う。日本国内向けのシートフレームを2012年度後半から段階的に引上げ、最終的に全量が中国からの輸入に切り替える。
 タチエスは2012年6月時点、各メーカーに提案する、標準化した複数車種向けの自動車シートフレームを、中国現地の子会社で生産を開始。上級車向けに加えて、新興国向けの大幅な軽量化と部品点数削減を実現した廉価版フレームの開発も完了しており、吉利控股集団への納入も開始した。

大豊工業: 中国生産子会社に、高効率機械加工ライン導入へ

 大豊工業は、2015年度以降、高効率な機械加工が実現したRRラインを中国生産子会社に導入することを検討していると、2013年3月に明らかにした。RRラインは、工程数を従来比40%削減して小規模にした高効率な加工ラインで、生産能力も従来と同等でありながら投資額は約3割安い。

ティラド: 2017年度の中国でのEGRクーラー生産を開始

 ティラドは2013年6月、中国でのEGR (排出ガス再循環) クーラーの生産を開始する方針を明らかにした。また、2017年度のオイルクーラーの生産を2013年度比約2倍に引上げる計画。EGRクーラーについては、日本を含む世界の拠点で供給能力の増強を図り、2017年度のグローバル生産能力を2013年度の1.8倍に引き上げる計画。
 同社は2013年6月時点、広東省の中山市に「東洋熱交換器(中山)有限公司」(T.RAD (Zhongshan) Co., Ltd.)、江蘇省の常熟市に「東洋熱交換器(常熟)有限公司」(T.RAD (Changshu) Co., Ltd.)、山東省の青島市に「青島東洋熱交換器有限公司」(Qingdao Toyo Heat Exchanger Co., Ltd.)、中国での生産子会社が合計3拠点を有する。

中央発條: 天津/江蘇省工場で、現地産素材を使うコイルばねの生産を開始

 中央発條は2012年7月、天津市や江蘇省昆山市などにある中国生産子会社で、主に自動車サスペンションに用いられ、中国産素材を採用した、コイルばねの生産を開始したことを明らかにした。

デンソー: トヨタの中国HV事業に対応する部品生産体制を検討へ

 デンソーは2012年7月、トヨタが進めている中国でのHV事業に対応し、HV構成部品の生産体制の構築について検討していることを明らかにした (同社加藤宣明社長のインタービューより)。詳細は明らかにされていない。また、同社は2013年7月、建設中の遼寧省瀋陽市にあるBMWのエンジン合弁工場向けに、2015年からエンジンスターターの供給を開始する計画を明らかにした。

東京ラヂエーター: 中国生産子会社で、乗用車向けのEGRクーラーを全量生産へ

 東京ラヂエーターは2012年6月、新規参入する乗用車向けのガソリンエンジン用の排出ガス再循環 (EGR) クーラーを中国で全量を生産する計画を明らかにした。生産・販売開始は2013年内の予定。具体的な生産工場の発表はない。新開発された同製品は、同業他社より小型・軽量で熱交換性能が大幅に向上されている。
 同社は、江蘇省無錫市に「無錫塔尓基熱交換器科技有限公司」 (Wuxi TRS Heat Exchanger Co.,Ltd.) と、重慶市に「重慶東京散熱器有限公司」 (Chongqing Tokyo Radiator Co., Ltd.) 、生産子会社合計2社を有する。

東洋ゴム: 広州子会社増強のほか、上海近郊の日欧系工場でも委託生産体制構築へ

 東洋ゴムは2012年7月、中国で自動車用防振ゴムの供給能力を現時点より50%引き上げるとの中国事業拡大計画を明らかにした。これに加えて、広州生産子会社で同防振ゴムの生産を増強するほか、上海近郊にある日欧系の協力生産拠点でも同製品の委託生産体制も構築する。

西川ゴム工業: 第一汽車集団向けの車体シート供給を開始

 西川ゴム工業は2013年4月、中国国営大手第一汽車集団向けに車体シールの供給を開始することを明らかにした。詳細は不明だが、初めての取引であることから、慎重な姿勢を示しており、受注車種を増やしていく方針。

日本電産トーソク: 金型内製化など、アルミダイカストの生産事業強化

 日本電産トーソクは2012年8月、中国でのアルミダイカストの生産事業を強化する方針を明らかにした。ダイカストの金型を内製化すると共に、バルブボディーの生産を開始する。これに加えて、グローバルでの開発現地化や原価低減活動を推進し、グローバル競争力を向上して拡販を狙う。

日本ピストンリング: エタノール対応バルブシートの生産を増強

 日本ピストンリングは2012年7月、2014年度までに合計約30億円を投資して、バルブシート、とりわけ高い耐久性が求められるエタノール対応エンジン向け同製品の生産能力を、現行の1.5倍~2倍に拡大する。うち、中国では、日系に加えて現地ブランドメーカーの受注拡大に対応し、既存工場の生産ライン増設などで対応する。

パイオラックス: 中国で生産増強、2014年度の売上高目標は60億円

 パイオラックスは2012年6月、中国などアジア新興国を中心に生産・販売を拡大するなどの内容が織り込まれた、2012~2014年度の中期経営計画を発表した。
 2014年度の目標は、連結売上高 550億円 (2012年度約490億円)、営業利益 60億円 (同53億円) としており、中国やインド/インドネシア/タイでの生産能力を増強して、アジアの売上高を2010年度57億円の約2倍にあたる125億円 (パイオラックス海外売上全体での 56.8%超) を目指す。うち、中国での売上高目標は 60億円が掲げられている。

ブリヂストン: 中国での自動車用タイヤ工場を増強

 ブリヂストンは2012年7月、天津市および江蘇省無錫にある、自社の自動車タイヤ工場を増強する方針を明らかにした。天津工場「普利司通 (天津) 輪胎有限公司」では、2014年前半に、乗用車用タイヤの生産能力を2011年比54%増の日産2.53万本。無錫工場「普利司通 (無錫) 輪胎有限公司」でも同12%増の日産1.63万本に拡大する。

ユタカ技研: トルクコンバーター工場、通常の2直制に復帰

 ユタカ技研は、中国で最廉価部品を生産し世界に供給する方針を表明。今後、中国/米国でのトルクコンバーターの生産体制を強化し、ハイブリッド車 (HV) の市場シフトでHV向けのフライホイールに、変速機分野ではCVTに、生産を切り替える。一方、中国でしか作れない製品の生産を回避する新しい戦略にも取り組み、東南アジア地域に事業を分散化している。
 ユタカ技研は2012年12月、自動車駆動系や排気系部品を生産する中国3工場 (広東省佛山 2工場と湖北省武漢 1工場) の生産体制を、昼の1直制から昼夜の2直制に変更し、反日デモ前状態に戻り、生産が正常化した。
 佛山工場のうち、佛山市豊富汽配有限公司 (Foshan Fengfan Auto Parts Co. Ltd.) は、ユタカ技研の中国南部最大の生産拠点であり、トルクコンバーター、パイプA/B、サイレンサーなどを生産。佛山優達佳汽配有限公司 (Foshan Yutaka Auto Parts Co. Ltd.) は、プレス加工/ろうつけ/精密機械加工/各種溶接加工設備を完備し、トルクコンバーターを生産。武漢工場である武漢金豊汽配有限公司は小型車向けの排気触媒コンバータ、エキゾーストパイプ、サイレンサーを生産している。

横浜ゴム: 中国で第3工場建設を検討

 横浜ゴムは2012年7月、中国で第3工場の建設を検討していることを明らかにした (進捗は不明)。2013年8月時点、同社は、浙江省の杭州市と、江蘇省の蘇州市にそれぞれ1工場 (杭州優科豪馬輪胎有限公司:Hangzhou Yokohama Tire Co. Ltd.と、蘇州優科豪馬輪胎有限公司:Suzhou Yokohama Tire Co. Ltd.) を運営している。

ヨロズ: 中国の新事業計画を凍結に

 ヨロズの志藤昭彦会長は2013年1月、現地での第3工場建設など、今後の中国向け投資について、しばらく凍結し様子を見るとの見解を明らかにした (日刊自動車新聞の取材より)。これまで検討していた中国での第3となる新生産拠点の設立計画も先送った。

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