中国の日系部品メーカー (1): 華東地域の動向

上海市、江蘇省、浙江省、山東省、江西・安徽・福建省

2013/06/27

要 約

China_West Map

 以下は、2012年5月から2013年6月までの約1年間における、日系自動車部品メーカーの上海市/江蘇省/浙江省/山東省/江西省/安徽省/福建省の所謂「華東地域」での事業動向である。


 反日デモの影響で落ち込んだ中国販売が現在でも完全に回復した状況ではないが、トヨタ/日産/ホンダなど日本自動車大手自動車メーカーは中国事業計画に大きな変更はないと表明した。また、主に日系自動車メーカー大手に部品を供給する日系部品メーカーも、それに合わせて既存工場の拡張や新工場の建設を進めている。反日デモの影響で日系メーカーへの納入が落ち込んだ一部の部品メーカーは生産体制拡張計画を進めると同時に、グローバル受注獲得や現地民族系メーカーおよび欧米メーカーなどの新規顧客の開拓を模索して拡販を図っている。


 うち、アイシンAWトヨタ紡織は、現地事業統括会社の新設・移転などを通じて事業拡大を進める。また、技術支援・開発センターの新設または拡大も行い、部品事業の現地化を推進している。デンソーも2013年秋をめどに上海にあるテクニカルセンターを移設・拡張し、東海ゴム工業は浙江省の技術開発センターの稼動を開始した。

 車載駆動用ニッケル水素電池メーカーのプライムアースEVエナジーは、トヨタおよび豊田通商ならびに現地車載バッテリー大手「湖南科力遠新能源股份有限公司」(Hunan Corun New Energy Co., Ltd.) などと合弁で、トヨタの技術開発センターがある江蘇省の常熟市に、HVなどの電動車向けのニッケル水素電池セルモジュールを生産する合弁新会社を建設する予定。

日系部品メーカー動向関連レポート:

中国 (華中地区/西南地区)編 (2012年7月)、中国 (華南地区-広東省)編 (2012年7月)、中国 (華東地区)編 (2012年6月)、中国 (東北/華北地区)編 (2012年5月)
メキシコ・ブラジル編 (2013年5月)、タイ編 (2013年3月)、ASEAN編 (2013 年2月)、欧州編 (2012年12月)、インド編 (2012年11月)、メキシコ・ブラジル編 (2012年9月)、米国編 (2012年7月)

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