CES 2022 総括:2022年はEV、プレミアムADAS、レベル3自動運転、ロボタクシー

2022/02/01

はじめに

本レポートについて

  本レポートは、MarkLinesのポータルユーザー向けにVSI Labs(VSI)によって作成された。VSIは、アクティブ・セーフティと自動運転を支えるテクノロジーを対象に、深い洞察と分析を行い業界に発信するテクノロジー調査会社である。

 

はじめに

  1月7日に閉幕したCES 2022の参加者と出展社数は、新型コロナウイルス流行前のCES 2020と比較して、参加者が17万1,268人から4万人強へ、出展社数が4,419社から2,300社強へと大幅に減少した。

  それでもCESが世界で最も重要な自動車ショーとなっているのは、自動車メーカー、モビリティ・交通関連企業、従来の車両システムサプライヤー、部品や技術の新興企業、半導体企業など、自動車のエコシステム全体が一堂に会するからである。CESの主催者であるCTAによれば、「CESは自動車技術を前面に押し出したショーで、BMW、現代、Indy Autonomous Challenge、ステランティス、ベトナム初の自動車メーカーVinFastなど、190社以上の自動車メーカーが出展した」という。

  VSI Labsはハイブリッド形式でCES 2022に参加した。4名がリアルに参加して、実験車両に組み込んだパートナーの技術を見込み客、顧客、メディアに紹介した一方で、VSIアナリストチームはCESの発表をバーチャルで取材した。

  今年のCESでは、先進運転支援システム(ADAS)/自動運転(AD)の展開に関する現状や今後の課題について、いくつかの重要な動きが見られた。Tech Briefでは、ADAS/ADの主な発表を分析することに重点を置き、プレミアムADAS、レベル3自動運転、ロボタクシー、パーソナルAV(個人用自動運転車)を中心にテーマを設定した。また、コンピューティングプラットフォーム、画像レーダー、その他のセンサーやアプリケーションといった分野の実用化技術も取り上げた。なお、ティア1サプライヤーもソフトウェア定義車(software-defined cars)に関する抽象的なビジョンを発表していたが、画期的なものは見当たらなかった。

  2022年は、レベル2+のプレミアムADASが多数導入される一方で、各地域の法的枠組みの整備を待ちつつ、一部の地域で少数のレベル3システムやロボタクシーが普及し始めると思われる。

 

資料:Danny Kim氏による2022年1月13日付けTechnology Brief "CES 2022 Round-up: 2022 - Year of EV, Premium ADAS, L3 and Robotaxis" をVSI Labs(同社ウェブサイト VSI Labs AUTONOMOUS SOLUTIONS PORTAL)の許可を得て掲載しています。

 

VSI Labs

 

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