米国新興EVメーカーの動き

Rivian、Lucidなどに続いて2023年には数社がEV販売を開始

2024/03/29

要約

R1Tピックアップ・トラック
Rivianの主力モデル R1Tピックアップトラック(出典:Rivian)

 2000年以降に続々と設立された米国の新興EVベンチャーの中からはTeslaに続いてRivianが量産実績を示し、市場導入計画が遅れていた他の数社も2023年までには米国での販売を始めた。

 新興各社は、商品、生産体制、販売システムにおいて独自の戦略を描き、大口フリート向けの商用車、或いは超高級車など顧客層の絞り込み、外注や提携による効率化、さらに海外のファンドや企業グループからの資金支援などにより、市場確保と競争力向上を図る。

 しかしながら、多くの企業が、開発、生産準備、販売網の整備など巨額の先行投資を抱えた中で、量産化の遅れや資金コスト上昇に悩まされ、一方で市場ではEVの競合が増えて価格競争への対応も迫られる中で、EV事業の黒字化を達成した企業はない。2023年には、ナスダック市場から取引停止の警告を受けた企業、さらには資金難から事業継続が困難になった企業も現れ、一部の新興EVメーカーにとっては生き残りをかけた正念場の段階に入ったと言える。

 本レポートでは、米国の新興EVメーカーの動向を報告した前回レポート(2023年2月掲載)のアップデート版として、それらの企業の最近の動向と発表された計画を整理し、報告する。

 

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