第21回 CTI Symposium(2): 電動モビリティへの移行に対応
持続可能性、社会的責任、エネルギー革命、商用車の脱炭素化
2023/01/24
- 要約
- 自動車産業のゼロエミッションへの移行とバリューチェーンへの影響(Roland Berger)
- 輸送エネルギー革命の推進に向けた取り組み(TotalEnergies)
- 大型長距離用途向けの燃料電池エンジン(Cellcentric)
- CO2フリーモビリティへの移行(MAN Truck & Bus)
- 専門家によるディスカッション - 自動車産業の社会的責任 - 持続可能性、人材、コスト、顧客の支持(Polestar、Roland Berger、Schaeffler)
要約
CTIシンポジウム(CTI Symposium)は、2002年にドイツで設立された、最新の自動車トランスミッション、ハイブリッド、電気駆動技術に関する年次国際会議である。設立以来、CTIシンポジウムは米国と中国にも拡大されている。
CTIシンポジウムは初日の紹介セミナーで始まり、ドイツと米国では、最終日のCTI試乗会において、トランスミッションやドライブに関する最新の応用技術を実際に体験する機会が提供される。
2年間の休止期間を経て、2022年12月5日から8日まで、ベルリンで第21回目のシンポジウムが開催された。このシンポジウムは、ユーロフォーラムドイツ(Euroforum Deutschland GmbH)の一部門であるCTI(Car Training Institute / 自動車トレーニング研究所)によって開催され、広大な展示エリアの54のブースには、主要な自動車サプライヤー、鉱物油、機械、テスト、エンジニアリングの企業により、最新の製品とソリューションが展示された。
700人を超える参加者には、12の並行セッションで開催された9つの全体会議と60の技術プレゼンテーションに参加する機会が提供された。
最終日にはベルリンのブランデンブルクにある専用テストコースで、以下の車両の試乗会が行われた:メルセデスAMG EQS 53 4Matic、メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス、日産アリア、トヨタMIRAI、オペル・アストラ・スポーツツアラー1.6ターボ・プラグイン・ハイブリッド、フィアット・ティーポ・ステーションワゴン・クロス1.5 e-Hybrid、フォード・マスタング・マッハE。
今回のCTIシンポジウムは、「Keeping Pace during the transformation toward electric mobility(電動モビリティへの移行に対応する)」をテーマとして、CTIシンポジウム・ドイツの会長であるKüçükay教授・博士と、CTIシンポジウム・自動車トレーニング研究所の会議ディレクター、Sylvia Zenzinger氏により開会式が行われた。
Küçükay教授・博士は、総合的なアプローチが必要であると指摘した。これは、ゆりかごから墓場までの排出量だけでなく、資源の持続可能な利用、環境保護、法令遵守、倫理、社会奉仕事業など、企業の社会的責任についても考慮する必要があることを意味している。2日目の最後のパネルディスカッションでは、上記の点について議論が交わされた。
このレポートは主に2日間にわたって開催された全体会議(Plenary Session)の内容をまとめたもので、2回に分けて報告する。
本稿は2日目のプレゼンテーションとパネルディスカッションをまとめた第2部である。
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