スズキ:トヨタとの資本提携を発表、電動化・相互供給を推進

2019年4-6月期の世界販売は前年割れ、インド・日本での販売減が影響

2019/09/10

要約

  スズキの2019年3月期の世界販売台数は前期比3.2%増の332.7万台となり、過去最高を更新。このうち、インドは175.4万台で全体の52.7%を占める。同期の連結決算は増収減益。営業利益は新興国通貨安や諸経費の増加等により13.3%減、当期純利益は検査不正に起因するリコール費用として特別損失813億円を計上した影響で17.1%減となった。

  2019年4-6月期の世界販売は前年同期比14.4%減の73.8万台。国内は検査体制の再構築に伴う減産、主力のインドも金融機関の貸し渋りや景気減速に伴う需要減が響き、販売が減少した。同期決算報告時には2020年3月期通期見通しについて、売上高・営業利益は前期並みとする期初予想を据え置いたが、見通しが厳しいことから、今後スズキは新たな予想を発表する予定。

  トヨタとの提携については、2016年10月に業務提携を検討すると発表して以降、トヨタがスズキにHVシステムを提供するほか、インド市場ではEVで協力、スズキの小型車をトヨタにOEM供給するなど、連携を徐々に深めて来た。2019年8月には資本提携を発表。トヨタがスズキ株の約5%を、スズキがトヨタ株の約0.2%を所有。今後は長期的な提携関係を構築し、自動運転など次世代技術の分野などで連携を強める。

  グローバルな生産体制では、2018年9月に中国で長安汽車との合弁を解消したが、長安汽車の完全子会社となった長安鈴木にライセンスを供与し、スズキモデルの生産・販売を委託する。インドネシアは、日本とインドに続く第3の生産・輸出拠点と位置付け、新型Ertigaや新型Carryの生産・輸出拡大を目指している。

  スズキは完成検査時に不正行為があったことを2018年8月に発表。その後、外部調査を含めた詳細な調査を行った結果、新たな不正行為も見つかったとして、2019年4月にOEM車種を含めた29車種、約202万台のリコールを届け出た。

スズキの新車販売台数 新型プレミアムMPV XL6
新型プレミアムMPV XL6(インドで2019年8月に発売)
(出典:スズキ)

 

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