マツダ: SKYACTIV第2世代のMazda3とCX-30を投入
Largeアーキテクチャー車は後輪駆動・直6エンジン・電動化で高価格帯もカバー
要約
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2019年5月に日本で発売したSKYACTIV第2世代の新型Mazda3(人とくるまのテクノロジー展2019) |
本レポートは、新世代商品である新型Mazda3とCX-30を投入し、SKYACTIV第2世代に入ったマツダの計画・方向性について報告する。第2世代では、SPCCI技術を実用化したSKYACTIV-Xエンジンを搭載、また商品群をSmallとLargeに分け、それぞれ電動化も進める。Largeアーキテクチャー商品群は、直列6気筒エンジンを搭載し、縦置きアーキテクチャーを採用する計画。価格カバレッジを上に広げ、Premium志向を強化していく。
最大市場である米国では、トヨタと共同で建設している新工場で2021年に北米向け新SUV (マツダは「CX-Secret」と呼んでいる)の生産を開始する。また米国の販売店550店舗のうち、2021年までに300店舗を次世代ブランド店舗に改装し、商品のレベルアップと呼応してマツダブランドのイメージアップを図る計画。
2019年5月に発表した中期数値計画では、最終年度の2024年度に、販売台数:180万台、売上高:4.5兆円、ROS(対売上高営業利益率):5%の収益性を実現したいとしている。なお販売台数目標については、2018年4月に発表した「2023年度200万台」から下方修正した。2021年の米国工場稼働で世界生産能力は200万台を超えるが、値引き販売の抑制を続け、適正な価格で販売してブランド価値の向上を目指すとしている。
2018年度のマツダのクロスオーバーSUV比率は全販売台数の49%だが、今後さらにこの比率の上昇を見込んでいる。マツダは世界の全工場で乗用車とSUVを同じラインで生産でき、また需要の大幅な変動にも対応できるグローバルスイング生産の体制を構築していく。
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