デトロイトモーターショー2019:欧米メーカーの展示取材

米国OEMはクロスオーバー、ユーティリティ車、トラックへの重点志向が続く

2019/03/04

要約

Ford Explorer
Ford Explorer

  北米国際自動車ショー(NAIAS: North American International Auto Show)が2019年1月14日から27日までミシガン州デトロイトで開催された(一般公開は19日から)。期間中の参加者は77万4,179名で前年より3万5,000名減少した。最初の週末にデトロイト市街を暴風雪が襲ったため、その期間の出足が前年より3万3,000名落ち込んだ。

  参加者数が全てとは言わないが、近年のNAIASは低落傾向にある。直前に開催されるCESの関係者と自動車メーカーが、新製品発表の注目を分散させたがらないためだ。去年の新車発表が69モデルだったのに対し、今年は30モデルに留まった。ここ数年参加を見合わせてきたPorsche、Jaguar、Volvoに加え、今年はAudi、BMW、Mercedes-Benzも姿を消した。この状況を受けて、主催者のデトロイト自動車販売店協会(Detroit Auto Dealers Association)は2020年からモーターショーの開催時期を6月に変更すると発表した。

  2018年にGMとFordが発表した車種再編を受けて、米OEMではユーティリティ車とトラックへの重点志向が続いている。Fordは次世代Explorerの高性能タイプとハイブリッドタイプを披露した。GMはセダンからのシフトを象徴する中型クロスオーバーのCadillac XT6を公開した。FCAは2018年に登場したRam 1500をベースにしたRam Heavy Dutyを発表した。この3社とは対照的に、VWはセダンセグメントに重点を置き、米国市場に向けてPassatを投入した。

  本編はNAIAS 2019で展示された主なモデルを紹介するレポートの第1部で、欧米のOEM、特にFord、GM、FCA、VWを取り上げた。第2部ではアジアのOEMの発表内容を掲載する予定。

 

関連レポート:
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GM:北米5工場での生産を中止、14,000人を削減 (2019年1月)
OEM各社の米国事業動向 (2018年12月)
North American International Auto Show 2018
デトロイトモーターショー2018:米国メーカーの展示取材
デトロイトモーターショー2018:欧州メーカーの展示取材
デトロイトモーターショー2018:アジアメーカーの展示取材

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