タイ:2018年生産予測は200万台、輸出減だが内需は拡大

OEM各社はEV投資インセンティブを申請

2018/04/04

要約

  2017年のタイの生産台数は前年比2.3%増の199万台。車種別では、乗用車が前年比1.7%増、商用車が2.7%増となった。乗用車のうち、タイ政府が認定する低燃費小型車のエコカーは1.4%増にとどまった。商用車では1トンピックアップトラック(乗用ピックアップ(PPV)を含まない)が5.4%増加し、生産全体に占める比率は48.3%となった。2017年のタイでの販売台数は前年比13.4%増の87万台で、2013年以来初めて増加に転じた。好調な販売の背景には、景気回復、新型車の投入のほか、2011-2012年に実施されたファーストカー減税を利用して購入した消費者が、5年間の転売禁止期間終了に伴い買い替えが可能となったためもある。一方、輸出は4.1%減の114万台となった。オセアニア向けは増加したが、政情が不安定な中東向けが大幅に減少した。

  タイ工業連盟(FTI)は、2018年の生産台数は前年比0.6%増の200万台、販売台数は3.3%増の90万台、輸出台数は3.5%減の110万台と予測している(2018年1月時点)。控えめな予測となったのは、世界経済の見通しが不確かなこと、各国の貿易政策について懸念があること等が理由である。

タイの車種別自動車生産台数 タイの車種別自動車販売台数

 

  タイ政府は高付加価値型・先端型産業の外資誘致と環境に配慮した車の普及を目指し、タイをEV生産のハブとする計画を策定。2017年3月に電動車(ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)を含む)生産に対し一定期間の法人税を免税とする等の投資インセンティブを承認。既にトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スズキがHV生産、BMWがPHV生産、DaimlerがPHV・EV生産で投資インセンティブを申請した。

  生産拠点の動きでは、SAIC Motor-CPが2017年12月に年産能力10万台の新工場を建設し、年産能力5万台の旧工場から生産を移管した。Tataは2017年10月から新たな委託先で組み立て生産を開始、スバルは2019年からTan Chongグループと合弁生産を開始する計画。マツダは2018年1月、パワートレイン工場にエンジン機械加工工場を開所した。

 

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