長安汽車:2025年にグループで600万台、自主ブランドで340万台の販売目標
自動運転技術に取り組み、新エネルギー車とスマートカーに注力
2016/09/16
- 要約
- 中長期計画:自主ブランドに注力し、2025年世界トップ10入りへ
- メーカー別計画: 自主、合弁ともにSUVモデルを多数投入
- 長安汽車グループにおける主な各工場生産能力
- 長安汽車グループの中国販売台数(工場出荷台数)
- LMC Automotive 販売予測:長安汽車の販売は緩やかな伸びで2019年に158万台となる見込み
要約
中国四大自動車集団の一つである「中国長安汽車集団股份有限公司」は、自動車製造/販売、エンジン製造、部品製造、貿易/サービスの提供などを包括しているグループ企業である。
そのうち、自動車製造を行う傘下企業の一つ「重慶長安汽車集団股份有限公司」は、自主ブランドの製造を行うとともに、複数の外資と合弁を結んでおり、中国国内で自主ブランドで急成長をしている自動車メーカーである。
長安汽車グループの前身は、1862年に創立の「上海洋炮局」で、その後「長安機器製造厰」を経て、現在の長安汽車グループとなっている。なお、「中国長安汽車集団股份有限公司」は軍需産業の一翼を担う「中国南方工業集団」の子会社である。
長安汽車グループの自動車販売台数(工場出荷台数)は、2010年は約229.8万台であったが、2011年-2012年は、200万台を下回った。要因として、2011年は微型バンの販売減、2012年は反日の影響による合弁先の日系メーカーの販売の伸び悩みが挙げられる。なお2013年以降は、順調に販売台数を伸ばし、2014年は250万台を突破。2015年で約279万台となり中国市場第4位となった。
2016年上半期(1月-6月)の販売台数は、CS75、CS35などのSUVモデルや欧諾 (Honor)や欧尚 (Oushang)などのMPVモデルが、それぞれのセグメントでTop10に入り販売台数を伸ばし約149万台を達成。その結果、第一汽車グループを抜いて第3位メーカーとなった。2016年通年では、グループ全体で295万台の販売目標を掲げている。
長安汽車グループは、2012年11月の創立150周年イベントで、2020年にグループ全体で目標販売台数600万台、そのうち自主ブランドの割合を60-70%とする旨の宣言をした。しかし、その後2015年に下方修正し、現時点では2020年にグループ全体で目標販売台数を450万台、うち自主ブランドを247万台と設定している。
そして、2025年はグループ全体で600万台とし、うち自主ブランドで340万台の販売目標を掲げ、自主ブランドにおいて世界Top10入りを目指す方針。
長安汽車グループにおける主なグループ企業の相関関係図(%は出資比率)
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