日野、いすゞ、三菱ふそう、UDトラックスの最新車種:東京モーターショー2015から

日野の大型ハイブリッドトラック、いすゞの大型トラック ギガのフルモデルチェンジ

2015/11/30

要 約



 

 乗用車、商用車(トラック、バス、車体)の合同での、東京モーターショー2015が開催された(主催=日本自動車工業会)。ショーテーマは「きっと、あなたのココロが走り出す。」(Your heart will race)で「テクノロジー+ファンタジー」をコンセプトに心踊る体験をとどける場にしたいという思いを表現。

 商用車は大型トラックメーカー4社、車体メーカー11社(小型メーカーを除く)が出展。そのうち商用車のワールドプレミアは日野大型プロフィアハイブリッドトラック、いすゞ大型トラックギガのフルモデルチェンジ、日野燃料電池 路線バスの3台であった。EVでは、UDトラックスが中型車をベースとした試作車を展示。ハイブリッドシステムの活用では、上記の日野 大型ハイブリッドトラックの他、三菱ふそうがキャンターの電気供給車を参考出品。車体メーカーは保安基準改正対応荷台や、樹脂代替の金属製ユニットパネルバンが出展された。

国内トラック市場の動向: 市場は好転!生産~販売は順調

 景気回復を背景に荷主企業の経営状況に好転が見られ、トラックの最大顧客である運輸業へ波及。近年は好転の兆しを見せており、2014年は大きく改善。

 上記を背景とした需要動向は2009年を底に新車需要は増加、2014年は消費税率引き上げによる駆け込みと反落があったものの普通トラック(積載量4トン超の大中型貨物車)の生産/販売/保有台数も回復基調にある。2014年の新車登録台数は8.8万台で伸びは前年比20%程度、10~15トンクラスが増加している。車体荷台形状は保冷・冷凍車やダンプ・ミキサーが伸び、ウイングボデーは横ばい、平ボデーは若干落ちている。

トラックターミナル
やや活況を取り戻してきたトラックターミナル 荷待ちのトラック群


 トラックの使われる状況として稼働時間および日数は上昇し、使用年数の長期化が見られる。 一方、ドライバーの高齢化や雇用確保が課題とされている。
 稼働率向上策としては、テレマティクスやドライブレコーダーなどの支援による稼働管理が重視傾向にある。車両購入重視点としては、燃費の良さ/車両コスト/積載性/安全性/メーカーの信頼性などが上げられる。(自動車工業会、車体工業会、自販連より)


 オリンピック施設準備や景気回復を背景にトラック需要が高まる中、今回のモーターショーでのトラックの展示を以下にまとめた。

ショーに見るトラック全体の訴求ポイントは各社同様

1) エンジンのダウンサイジングや燃費効率向上による経済性確保。

2) 環境、安全性確保への性能向上、品質および信頼性の確保。

3) 高い稼働率確保を狙ったトータルサービスサポート。

報告表題

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