米国市場:販売がリーマンショック以前のレベルまでほぼ回復

投資は商品開発や省燃費のパワートレイン生産へ

2014/08/07

要 約

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米国ライトビークル販売販売が大不況以前のレベルまで回復

 米国市場は2008-2009年の大不況からほぼ回復した。LMC Automotiveの予測によれば、2014年のライトビークル販売は約1,630万台になるだろうと予測されている。2000年に記録した1,740万台には及ばないものの、米国経済の回復、労働市場の改善、消費者心理の改善から堅調に販売を伸ばし、今後数年で1,700万台レベルに到達すると思われる。

メーカー別の販売台数とシェアは大きく変動

 メーカー別の2000-2013年の販売推移をみると、GM、Ford、Chryslerの米国3社は大きく販売台数を落としている。2000年に米国3社合計で1,164万台を販売していたが、2013年は707万台の販売と450万台以上も減少した。一方、日本のトヨタ、日産、ホンダ、韓国の現代グループが大きく販売を伸ばした。

 メーカー別の2000-2013年の市場シェア推移でも、GM、Ford、Chryslerの米国3社が大きく市場シェアを落としている。2000年米国3社の合計シェアは66.9%だったが、2013年では45.4%と21.5%ポイントの市場シェアを失っている。一方、日本のトヨタ、日産、ホンダ、韓国の現代グループが大きく市場シェアを伸ばした。

2014年は新車ラッシュ

 新車の投入状況をみると、2014年はFordが16の新車またはマイナーチェンジ車を投入するなど、各メーカーとも積極的に新型車を投入しており、新車投入ラッシュとなっている。

米国内の投資は主に省燃費のパワートレイン刷新と商品ラインナップの刷新

 大不況で米国内の過剰生産能力に大鉈を振るった後だけに、米国3社は既存工場の能力拡大にとどめ、組立工場の新設投資はない。2014年の米国内向けの投資は、主に省燃費のパワートレイン刷新と商品ラインナップの刷新に向けられている。



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