中国長安汽車集団、事業戦略を発表





・中国長安汽車集団有限公司(以下、中国長安汽車集団)は7月30日、メディア向け説明会を開催し、同社および傘下ブランドの今後の戦略と計画を発表した。
・三大戦略の推進:新エネルギー分野における「シャングリラ・ミッション」(Shangri-La Mission、香格里拉計画)、インテリジェント分野における「おおぐま座アルファ星計画」(Dubhe Plan、北斗天枢計画)、グローバル展開に向けた「広大な海洋計画」(Vast Ocean Plan、海納百川計画)を推進する。概要は以下のとおり。
- 「シャングリラ・ミッション」:世界水準の新エネルギー車(NEV)専用プラットフォームを構築し、次世代バッテリー、IGBTなどの技術開発と産業化を実現する。
- 「おおぐま座アルファ星計画」:エンドツーエンドのインテリジェント自動運転、マルチモーダル大規模モデルなどのコア技術を中心に、Robotaxi、Robobusなどのモビリティサービスを探求し、自動車安全技術全国重点ラボなど国家レベルのイノベーションプラットフォームを構築する。
- 「広大な海洋計画」:グローバル化戦略「152」の推進により、海外展開を加速する。
・モデル戦略:今後5年間で50モデル以上のNEV新製品をグローバル市場に投入し、アバター(Avatr、阿維塔)、深藍汽車(Deepal)、長安啓源(Qiyuan)の3大NEVブランドを軸に展開する。また、インテリジェントカー、空飛ぶクルマ、エンボディドAI (Embodied AI)などの開発に注力する。
・産業エコシステム:完成車、部品、販売およびアフターサービス、物流および二輪車事業に加え、無人運転車の商業運行、空飛ぶクルマ、人型ロボットなどの新領域へと拡大する。
・中国長安汽車集団はまた、傘下の長安啓源、アバター、深藍汽車各ブランドの戦略計画および目標も発表した。
- 長安啓源は、グループの主要NEVブランドとして、2027年グローバル販売100万台、2030年グローバル販売180万台の突破を目指す。製品面では、SDA電子電気アーキテクチャ、エネルギーシステムを構築し、百万台クラスのプラットフォームを開発する。モデル計画では、プラグインハイブリッドSUV「Q07」の新バージョンを9月に発売する予定。新モデルとして「A06」および小型電気SUV「B216」を第4四半期に発売する見込み。将来、グローバル競争力のある製品の開発に焦点を当て、「A06」、「B216」を含む30万元-50万元クラスの主力車種を3~5モデル展開する予定。
- 深藍汽車は、中国長安汽車集団のNEV領域における中核ブランドとして、2030年には海外販売比率35%を目指し、技術面では全域AIを原動力とする。2030年までに新型車を30モデル投入し、累計1,000億元を超える研究開発費を投入する。下半期、深藍汽車は引き続き製品ラインナップを整備し、スマートクーペ「L06」を中国国内で発売し、「S07」および「S05」を欧州市場に投入する予定。
- アバターの位置づけは高級インテリジェントEVブランド。新体制の下で、世界レベルの高級車ブランドとしての地位確立を加速する。ファーウェイ、CATLとの提携を引き続き深化させ、製品の知能化、電動化の技術優位性を確保する。25万元-70万元の価格帯を中心に、2026年にファーウェイと共同開発したフラッグシップSUVを投入する予定。