中国市場における主要自動車メーカーの提携状況
委託生産の終焉、ICT企業の参入、外資系の再編
2025/04/01
- 要約
- 新興メーカーの「委託生産」の終焉
- ICT企業と自動車メーカーの提携深化
- 外資系自動車メーカーの中国事業の再編
- 中国市場の主な自動車会社の資本提携相関図
要約
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尊界(Maextro)S800 (出所:鴻蒙智行(HIMA)) |
昨今の中国市場における自動車メーカーの提携は、①新興メーカーの「委託生産」の終焉、②ICT(Information and Communication Technology)企業と自動車メーカーの提携深化、③外資自動車メーカーの中国事業再編の3つが挙げられる。
新興自動車メーカーの多くは創業時に生産資格がなかったため、大手自動車メーカーに生産を委託していた。一部の新興メーカーは買収により生産資格を取得し、自社で生産を行うようになった。中国自動車市場の競争激化に伴い、多くの新興メーカーは相次いで倒産した。現在、新興メーカーは基本的に「委託生産」を終えた。
Huawei、百度などのICT企業は、自動車メーカーとスマート化分野で提携を深化させている。Huaweiは「鴻蒙智行(HIMA)」により自動車メーカーと緊密な提携関係を構築し、すでに問界(Wenjie)、智界(Luxeed)、享界(Stelato)、尊界(Maextro)などの提携ブランドをリリースしている。百度は自動運転分野に深く入り込んでおり、2024年に発表した無人運転タクシーの蘿卜快跑(Apollo Go)は大きな注目を集めた。
中国市場でNEVのシェアが伸びるにつれて、主にガソリン車を販売する外資自動車メーカーの販売台数が軒並み減少している。ここ数年、外資自動車メーカーは相次いで中国事業を再編しており、提携により競争力のあるNEVモデルを立ち上げようとしている。
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