米新車販売、6月は3.0%減の147.4万台

・オートデータが3日に発表した6月の米国新車販売台数(速報値)は、前年同月比3.0%減の147万4,360台となった。6月の季節調整済み年率換算(SAAR)は1,651万台/年だった。1-6月の米国市場の累計販売は845万2,453台で前年同期比2.1%減となった。
・自動車アナリストは2017年の米国自動車需要は2016年を下回ることが確実になったとしている。
・車型別の販売では、乗用車が前年同月比13.2%減、ライトトラックは4.1%増となった。乗用車の販売減少が続いており、乗用車工場は生産調整が必要になってきている。
・安定した労働市場、低金利、低いガソリン価格、高い消費者心理など販売を後押しする環境は続いているものの全体として少しずつ需要が減少しており、顧客を呼び込むため自動車メーカーはインセンティブを増やしてきている。


米国の新車販売台数(2017年6月)

2017年
6月
2016年
6月
増減率
2017年
1-6月
2016年
1-6月
増減率
乗用車
540,982
623,041
-13.2%
3,223,941
3,637,416
-11.4%
ライトトラック
933,378
896,208
4.1%
5,228,512
4,999,530
4.6%
合計
1,474,360
1,519,249
-3.0%
8,452,453
8,636,946
-2.1%

出所:Autodata, U.S. Market Light Vehicle Deliveries - June 2017 (July 3, 2017)より抜粋

米国メーカーの6月販売は、GMが前年同月比4.8%減、フォードは5.0%減、FCA US (クライスラー)は7.4%減となった。GMは個人向け販売は約3%減だったが、新型コンパクトSUVの個人向け販売は好調であるとしている。フォードは個人向け販売が横ばいだったがフリート販売が13.9%減だった。FCAはモデルチェンジに伴う工順変更などでジープブランドが11%減となっている。
・日本車は、トヨタが前年同月比2.1%増、日産は2.0%増、ホンダは0.8%増、スバルは11.7%増、マツダは14.7%減、三菱は5.0%減だった

韓国車は、現代自動車が19.3%減、起亜は10.3%減となった。起亜の販売が現代を上回った。
米国VWグループは10.8%増、ディーゼル車排気規制の不正スキャンダル解決の目処がついたVWが15.0%増、アウディが5.3%増だった。アウディは78カ月連続で前年同月比増を更新している。
・高級車では、メルセデス・ベンツが1.8%増の2万8,994台で首位、BMWブランドが0.4%増の2万8,962台で2位、レクサスが5.4%減の2万4,395台で3位だった。