米新車販売、5月は0.5%減の151.9万台

・オートデータが1日に発表した5月の米国新車販売台数(速報値)は、前年同月比0.5%減の151万9,175台となった。5月の季節調整済み年率換算(SAAR)は1,666万台/年だった。1-5月の米国市場の累計販売は697万8,089台で前年同期比2.0%減となった。
・5月販売は営業日が前年よりも1日多かったが5カ月連続の減少となった。自動車アナリストは米国の需要は頭打ちになったことが明確になり、2017年は2016年を下回ることが確実になったとしている。
・車型別の販売では、乗用車が前年同月比9.3%減、ライトトラックは6.0%増となった。
・安定した労働市場、低金利、低いガソリン価格、高い消費者心理など販売を後押しする環境は続いており販売は高水準を保っているが、顧客を呼び込むため自動車メーカーはインセンティブを増やしてきている。

米国の新車販売台数(2017年5月)

2017年
5月
2016年
5月
増減率
2017年
1-5月
2016年
1-5月
増減率
乗用車
584,005
644,124
-9.3%
2,682,955
3,014,375
-11.0%
ライトトラック
935,170
882,420
6.0%
4,295,134
4,103,322
4.7%
合計
1,519,175
1,526,544
-0.5%
6,978,089
7,117,697
-2.0%

出所:Autodata, U.S. Market Light Vehicle Deliveries - May 2017 (June 1, 2017)より抜粋

・米国メーカーの5月販売は、フォードの販売がGMを上回った。フォードが前年同月比2.3%増、GMは1.4%減、FCA US (クライスラー)は0.9%減となった。GMは個人向け販売は微増だったが、フリート販売を抑制したために全体の販売ではマイナスになった。フォードは個人向け販売が0.8%減だったがフリート販売が8.4%増だった。フリート販売時期の違いによる一時的な順位の変動で、個人向け販売ではまだ大きな差がある。
・日本車は、トヨタが前年同月比0.5%減、ホンダは0.9%増、日産は3.0%増、スバルは12.1%増、マツダは8.1%減、三菱は4.5%増だった。
・韓国車は、現代自動車が15.5%減、起亜は7.0%減となった。
・米国VWグループは3.8%増、ディーゼル車排気規制の不正スキャンダル解決の目処がついたVWが4.3%増、アウディが2.5%増だった。アウディは77カ月連続で前年同月比増を更新している。
・高級車では、メルセデス・ベンツが8.2%減の2万6,893台で首位、BMWブランドが11.0%減の2万5,818台で2位、レクサスが4.8%減の2万5,401台で3位だった。