欧州6社 2010年業績:販売は12.2%増の1,886.9万台、全社が最終黒字

VWが販売・売上・利益とも過去最高、Renaultが販売で、BMWが売上・利益で記録を更新

2011/04/01

欧州6社の2010年業績は大幅改善、全社が最終黒字、VWとRenaultは過去最高の販売

  欧州の主要自動車メーカーグループ6社、PSA, Renault, Fiat, VW, BMW, Daimler の2010年販売は 1,886.9万台で、09年比 12.2%増加した。2010年当初は厳しい見通しもあったが、中国、ブラジルなど新興国の需要を取り込み、経済危機前の水準(2007年: 1,792.6万台)を大きく上回った。特にVWとRenaultは過去最高の販売台数を記録した。Fiatのみ販売台数が減少した(売上高は増加)。

 2009年は6社中4社が最終赤字であったが、2010年は全社が最終黒字となり、VWとBMWは過去最高となった。

 2011年は各社とも、新興国・北米を中心に市場の拡大が続き、業績の伸びが続くと見ている。RenaultとDaimlerは世界市場は6%程度の伸びが見込まれるとしている。ただし、欧州市場については、PSA、Renaultが横ばいもしくは2%程度の縮小を想定している。

欧州6社の2011年計画

PSA 欧州市場は安定的と見ているが、中国・南米・ロシアでの市場拡大を想定。自動車部門の営業黒字を目指す。
Renault 世界市場は6%成長を見込んでいるが、欧州では横ばいから2%の縮小を想定。(過去最高の)2010年を超える販売台数を目指し、5億ユーロ以上のフリーキャッシュフローの獲得を目指す。
Fiat FGAの販売は220から230万台、Fiat Group の売上590億ユーロ、営業利益 21-26億ユーロ、最終利益9億ユーロ程度を目標とする。
VW 新興国、北米を中心に世界の乗用車市場は2010年の水準を超えると見込んでいる。販売台数、売上高、営業利益が(過去最高の)2010年の水準を超えることを目指す。
BMW 2011年の販売は、150万台を計画し、BMW, Mini, Rolls-Royceの三つのブランドで過去最高の販売を目指す。 収益も(過去最高の)2010年の水準を超えることを目指す。
Daimler 中国、インド、米国市場を中心に、世界市場は5-7%程度成長するのを見込む。Mercedes-Benz 部門 の販売台数は増加が見込まれ、グループ全体として、2011年のEBITは2010年の水準(72.7億ユーロ)を大きく超えることが目標。

 

欧州6社の業績概要

(100万ユーロ、世界販売は 1,000台)
2007年 2008年 2009年 2010年
PSA 世界販売 3,428 3,260 3,188 3,602
売上高 58,676 54,356 48,417 56,061
営業利益 1,752 550 (689) 1,796
純利益 885 (363) (1,161) 1,134
Renault 世界販売 2,485 2,382 2,309 2,626
売上高 40,682 37,791 33,712 38,971
営業利益 1,354 326 (396) 1,099
純利益 2,734 599 (3,068) 3,490
Fiat 世界販売 2,234 2,153 2,152 2,082
売上高 58,529 59,564 50,102 56,258
営業利益 3,233 3,362 1,058 2,204
純利益 2,054 1,721 (848) 600
VW 世界販売 6,190 6,257 6,336 7,203
売上高 108,897 113,808 105,187 126,875
営業利益 6,151 6,333 1,855 7,141
純利益 4,122 4,688 911 7,226
BMW 世界販売 1,501 1,436 1,286 1,461
売上高 56,018 53,197 50,681 60,477
営業利益 3,873 351 413 4,836
純利益 3,134 330 210 3,224
Daimler 世界販売 2,089 2,073 1,551 1,895
売上高 99,399 98,469 78,924 97,761
営業利益 8,710 2,730 (1,513) 7,274
純利益 3,985 1,414 (2,644) 4,674
6社合計 世界販売 17,926 17,561 16,822 18,869
売上高 422,201 417,185 367,023 436,403
営業利益 25,073 13,652 728 24,350
純利益 16,914 8,389 (6,600) 20,348
(注) .Fiat の世界販売は、Fiat Group Automobiles の販売で、Iveco の中型/大型商用車を含まない。売上高と利益は、Fiat Industrialも含む Fiat Group。

 



PSA: 13.0%増の360.2万台販売、営業利益・純利益とも黒字化

 PSAの2010年世界販売は前年比13.0%増加し、360.2万台。欧州では219.5万台と1.7%増にとどまったが、中国では38.2%増の37.6万台、ラテンアメリカでは26.7%増の29.4万台と新興国での販売増が全体を支えた。欧州外での販売比率は39%となった(2015年までに50%が経営目標)。Citroen DS3、スポーツクーペ Peugeot RCZ、クロスオーバー車Peugeot 3008など新モデルの販売が好調。

 売上高は15.8%増の560.6億ユーロとなり、2008年の水準を超えた。営業利益、2年連続赤字を計上した純利益とも黒字転換を果たし、それぞれ、18.0億ユーロ、11.3億ユーロとなった。

 PSAは2011年の欧州市場は安定的と見ているが、新興国の中国は約10%、南米は約4%、ロシアは約15%の成長を見通している。2011年の目標として、収支改善計画を進めて原材料高の影響を相殺しながら、自動車部門の営業黒字を確保する。また、30億ユーロの資産化研究開発・資本支出を行った上、フリーキャッシュフローの黒字を目指す。

PSAの地域別世界販売台数

(1,000台)
2007年 2008年 2009年 2010年
欧州 2,542 2,231 2,159 2,195
ロシア 37 59 41 56
ラテンアメリカ 266 263 232 294
中国 209 179 272 376
その他 181 219 142 204
完成車合計 3,234 2,952 2,845 3,125
Total CKD 195 309 342 477
世界販売 3,428 3,260 3,188 3,602
資料:PSA Full Year 2010 Results

 

PSA の連結業績
(100万ユーロ)
2007年 2008年 2009年 2010年
Sales 58,676 54,356 48,417 56,061
Recurring operating income 1,752 550 (689) 1,796
Net Profit 885 (363) (1,161) 1,134
資料:PSA Full Year 2010 Results

PSA:2011年は、全社、自動車部門とも営業黒字の確保を目指す

市場の見通し 欧州市場は安定的と見ているが、新興国の中国は約10%成長、南米は約4%成長、ロシアは約15%成長と大きな市場の拡大を見通している。
2011年目標 ・自動車部門の営業利益(recurring operatong income)の黒字を確保(2010年は6.2億ユーロの黒字)。Performance Plan の進展による11億ユーロの収支改善と、原材料価格の高騰などを相殺する。
・自動車部門以外は営業利益の増加を図る。
・30億ユーロの資産化研究開発・資本支出を行った上、フリーキャッシュフローの黒字を目指す。
Progress on our ambitions ・2015年までに欧州外で50%を販売する目標は進行中(2009年:32%→2010年39%)
・PeugeotとCitroenブランドのイメージと価格競争力を高める
・収支改善計画 3.3bn Euro Performance Plan 2010-2012の目標を上積みし、37億ユーロの収支改善を目指す。
資料:PSA Full Year 2010 Results
(注)1. Progress on our ambitionsは2010年上半期決算発表時に公表した経営戦略。
2. 'Performance Plan 2010-2012'における2010年の収支改善目標は11億ユーロであったが、15億ユーロを達成した。その上積み分4億ユーロを2012年までの計画に上乗せし、合計の目標を37億ユーロとした。
3. フランス政府からの融資、残りの20億ユーロを2011年2月末までに10億ユーロ、4月末までに10億ユーロを返済する予定(総額30億ユーロのうち、既に10億ユーロを2010年9月に返済済み)。

 



Renault: 過去最高の262.6万台販売、営業利益・純利益とも黒字化。2013年に300万台販売目標

 Renaultの2010年世界販売は、過去最高を更新し13.7%増の262.6万台。ブランド別ではRenault ブランドは 211.6万台で 13.7%増、Dacia ブランドは 11.9%増の 34.8万台、Renault-Samsung ブランドは 18.6%増の 16.2万台。RenaultブランドのC-セグメント車 Meganeシリーズ、LCVの新型Master、Daciaブランドの小型オフロードカーDusterの販売が好調。地域別では、欧州外で販売が増加し、特にブラジルを含む米州(Americas)が好調で39.1%増の31.7万台を販売した。

 2010年の売上高は389.7億ユーロと前年比15.6%増。営業利益、純利益とも黒字化を果たし、それぞれ、11.0億ユーロ、34.9億ユーロ。

 Renaultは2011年の世界の自動車市場は6%成長すると見込んでいるが、欧州市場は横ばいから2%縮小するとしている。その中、2011年は、過去最高を記録した2010年の販売台数を超え、5億ユーロ以上のフリーキャッシュフローを獲得することを目標とする。

 また、2016年までの長期計画"RENAULT 2016 DRIVE THE CHANGE"を2011年2月に発表し、中間年の2013年までに販売台数300万台、20億ユーロのフリーキャッシュフロー獲得、営業利益率5%を数値目標として掲げた。

Renaultのブランド別・地域別世界販売台数

(1,000台)
2007年 2008年 2009年 2010年 1-2月
2010年 2011年
Renault 2,135 2,019 1,861 2,116 311 352
Dacia 231 258 311 348 47 53
Renault-Samsung 120 104 136 162 28 22
Worldwide 2,485 2,382 2,309 2,626 386 426
Europe 1,623 1,508 1,530 1,642 263 267
Euromed 307 274 240 273 29 41
Eurasia 118 130 80 107 9 19
Americas 245 255 228 317 40 58
Asia-Africa 192 215 231 287 45 41
資料:Renault Earnings report 2010
(注) Europe は西欧+中欧。Euromed は、東欧 (ルーマニア, ブルガリア等), トルコ, 北アフリカ。Eurasia はロシアと CIS諸国。Asia-Africa はオセアニア・中近東を含む。
Renaultの連結業績
(100万ユーロ)
2007年 2008年 2009年 2010年
Revenues 40,682 37,791 33,712 38,971
Operating margin 1,354 326 (396) 1,099
Net Profit 2,734 599 (3,068) 3,490
資料:Renault Earnings report 2010
(注) 2010年の純利益 (Net Profit) には、トラックメーカーVolvo AB株の売却益20億ユーロが含まれる。

 

 Renault:2011年は、前年を上回る販売を達成し、5億ユーロ以上のフリーキャッシュフローの獲得が目標

市場の見通し 世界の自動車市場は6%の成長を見込んでいるが、欧州市場は、横ばいから2%の縮小を見込み、特にフランスは8%縮小見込み。
2011年目標 2011年の販売台数の目標は、(過去最高の)2010年を超えること。そして、収入の9%を資本支出、研究開発に当てた上で、5億ユーロ以上のフリーキャッシュフローを獲得することを目標とする。
長期目標 Renaultは2011年2月に、2016年までの長期計画"RENAULT 2016 DRIVE THE CHANGE"を発表した。中間報告を行う2013年までに、販売台数300万台、20億ユーロのフリーキャッシュフロー獲得、営業利益率5%を数値目標として掲げた。
資料:Renault Earnings report 2010, Renault Press Release 2011/2/10

 



Fiat Group: 事業を乗用車部門Fiat SpAと工業部門Fiat Industrialに分割、販売台数減も売上高増

 Fiatは2011年1月、事業を大きく乗用車部門と工業部門の2つに分割した。Fiat Group Automobiles (FGA) などの乗用車部門がFiat SpA、IVECOや農機・建機など工業部門がFiat Industrial となった。

 2010年のFGAの販売台数は208.2万台と前年比3.3%減。新車購入補助金政策終了の影響を受けた欧州で大きく販売が減少したことが要因(10.7%減の116.6万台)。特に、ドイツでは前年比42.6%の大幅減となり、地元イタリアでも13.3%減となった。

 一方、販売台数減にもかかわらず、乗用車部門の売上高(Fiat SpA)は358.8億ユーロの9.8%増となった。販売構成が高価格帯に移行したことと、為替レート変動がその要因。Fiat Group全体の売上高も12.3%増の562.6億ユーロとなり、営業利益は約2倍の22.0億ユーロ、純利益は6.0億ユーロを計上して黒字化を果たした。

 2011年のFGAの販売目標は220-230万台、Fiat Groupの収益目標は売上高590億ユーロ、営業利益 21-26億ユーロ、最終利益9億ユーロ程度。

Fiat Group Automobiles (FGA) の地域別世界販売台数

(1,000台)
2007年 2008年 2009年 2010年
Europe(EU27) 1,357 1,238 1,305 1,166
Brazil 613 666 750 761
Rest of the world 264 249 97 155
Total 2,234 2,153 2,152 2,082
資料:Fiat Q4 & FY 2010 Results Review
(注)1.

 Fiat Group AutomobilesはFiat, Alfa Romeo, Lancia, Fiat Professional, Abarthの各ブランドで構成される。

2.  2010年の販売台数には、Chryslerグループの欧州販売1.4万台が含まれる。
3.  "Europe"の2008年以前は西欧での販売台数。
Fiat Groupの連結業績
(100万ユーロ)
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年(計画)
Revenues Fiat SpA - - 32,684 35,880 37,000
Fiat Industrial - - 17,968 21,342 22,000
Fiat Group 58,529 59,564 50,102 56,258 59,000
Trading
profit
Fiat SpA - - 736 1,112 900~1200
Fiat Industrial - - 322 1,092 1200~1400
Fiat Group 3,233 3,362 1,058 2,204 2100~2600
Net
profit
Fiat SpA - - (345) 222 ~300
Fiat Industrial - - (503) 378 ~600
Fiat Group 2,054 1,721 (848) 600 ~900
資料:Fiat Annual Report 2010
(注)1.

Revenueの ”Fiat Group” 欄には二社間の相殺分が含まれる。

2. .「2011年(計画」)の ”Fiat Group” 欄はFiat Groupより発表されたものではなく、二社の計画を単純合計した数字。

 Fiat Group : 2011年は売上高590億ユーロ、営業利益 21-26億ユーロが目標

FGAの販売 Fiat Group Automobilesの販売目標は220から230万台(2010年は208万台)。特にブラジルでの販売増が見込まれる。欧州での販売も2011年後半には回復する見通し
2011年目標 Fiat Group 全体では、売上高590億ユーロ、営業利益 21-26億ユーロ、最終利益9億ユーロ程度を目標。
事業再編 Fiat全体を乗用車部門(Fiat SpA) と、IVECOなどを含む工業部門(Fiat Industrial)の2社に分ける事業再編は2011年1月に実施された。
資料:Fiat Q4 & FY 2010 Results Review

 



VW: 販売台数、売上高、営業利益とも過去最高、2011年も更新を目指す

 2010 年のVWの販売台数は過去最高の720.3万台(13.7%増)。その増分の86.7万台のうち52.4万台を占めたのが中国で、前年比37.4%増の192.5万台を販売した。一方、西欧では0.5%の微減の290.3万台にとどまった。ブランド別では、Audiブランドが15.0%増の109.2万台、VWブランドが13.9%増の450.3万台販売し、好調を支えた。

 また、売上高も20.6%増の1268.7億ユーロ、営業利益も約4倍の71.4億ユーロとそれぞれ過去最高を記録した。

 2011年について、新興国、北米を中心に世界の乗用車市場は2010年の水準を超えると見込んでいる。そして、2011年の業績目標として、販売台数、売上高、営業利益それぞれが (過去最高の) 2010年の水準を超えることを目指す。

VWのブランド別・地域別世界販売台数

(1,000台)

 

2007年 2008年 2009年 2010年 1-2月
2010年 2011年
VW ブランド 3,663 3,668 3,954 4,503 664 758
Audi ブランド 964 1,003 950 1,092 154 187
Skoda ブランド 630 675 684 763 106 132
SEAT ブランド 431 368 337 340 50 51
その他ブランド 12 10 6 6 1 1
商用車 489 502 362 436 47 73
Scania - 31 43 64 n.a. n.a.
世界販売 6,190 6,257 6,336 7,203 1,023 1,202
西欧 3,112 2,989 2,918 2,903
中東欧 497 560 385 429
北米 531 503 468 550
南米 744 803 826 908
アジア/大洋州 142 148 150 221
中国 910 1,024 1,401 1,925
その他地域 254 228 189 268
資料:VW Annual Report 2010
(注)

その他ブランドは Bentley, Lamborghini, Bugatti。”商用車” はすべて VW ブランドで、Scania を含まない。

VW Groupの連結業績
(100万ユーロ)
2007年 2008年 2009年 2010年
生産台数 (1,000 台) 6,213 6,347 6,055 7,358
Sales Revenue 108,897 113,808 105,187 126,875
Operating Profit 6,151 6,333 1,855 7,141
Profit before tax 6,543 6,608 1,261 8,994
Profit after tax 4,122 4,688 911 7,226
資料:VW Annual Report 2010
(注)

Revenue と Profit には、Financial Service 部門を含む。

 VW:2011年は、2010年を超える販売台数、売上高、営業利益を目指す

市場の見通し 世界全体の乗用車需要は2010年の水準を超える。しかし、西欧市場は、政府の債務問題、新車購入補助金の終了などがマイナスの影響を与える。その他、中東欧、中国、インド、北米、南米市場は需要の拡大が見込める。
2011年目標 販売台数、売上高、営業利益が2010年の水準を超えることを目指す。
長期目標 経営計画"Strategy 2018"は順調に進行中。この計画では2018年までに世界販売1000万台以上(2010年は720万台)、税引き前利益率を8%以上(2010年は7.1%)にするなどを目標とした。
資料:VW Annual Report 2010

 



BMW:13.6%増の 146.1万台を販売し、売上高、税引き前利益とも過去最高

 BMWの2010年販売は前年比13.6%増の146.1万台(過去最高は2007年の150.1万台)。中国での販売増がめざましく、85.3%増の18.3万台。 5 Series セダン とツーリングワゴン、X1、X3の販売が好調であったBMWブランドは14.6%増の122.4万台を販売した。MINIブランドは8.1%増の23.4万台と過去最高の販売を記録。新モデルCountrymanの好調な販売が貢献。

 売上高と利益項目は過去最高となり、売上高は19.3%増の604.7億ユーロ、税引き前利益は11.7倍の48.4億ユーロとなった。

 2011年は全てのブランドで過去最高の販売を目指し、収益も2010年を超えることを目指す。

 BMWは2011年2月、新ブランドBMW i を発表した。2013年にEV BMW i3とPHEV BMW i8を発売する。

BMWのブランド別・地域別世界販売台数

(台)
2007年 2008年 2009年 2010年 1-2月
2010年 2011年
BMW 1,276,793 1,202,239 1,068,770 1,224,280 148,113 186,279
MINI 222,875 232,425 216,538 234,175 25,646 30,170
Rolls-Royce 1,010 1,212 1,002 2,711 231 462
Total 1,500,678 1,435,876 1,286,310 1,461,166 173,990 216,911
Germany 280,900 280,900 267,500 267,200
United Kingdom 173,800 151,500 137,100 154,800
Rest of Europe 443,600 432,200 357,300 369,300
North America 364,000 331,800 271,000 298,300
Asia 159,500 165,700 183,100 286,300
(内) China 61,195 75,481 98,960 183,328
Others 78,900 73,800 70,300 85,300
資料:BMW Annual Report 2010、BMW Corporate News 2011/3/9
BMWの連結業績
(100万ユーロ)
2007年 2008年 2009年 2010年
生産台数 (台) 1,541,503 1,439,918 1,258,417 1,461,253
売上高 56,018 53,197 50,681 60,477
税前利益 3,873 351 413 4,836
純利益 3,134 330 210 3,224
資料:BMW Annual Report 2010
(注)

2007年の税前利益には、97百万Euro の財務上の一時利益を含む。
(1-6月に 61百万Euro, 7-9月に 5百万Euro, 10-12月に 31百万Euro)

BMW:2011年の販売台数計画は150万台、EBIT比率8%以上

2011年目標 2011年の販売は、150万台を計画し、BMW, Mini, Rolls-Royceの三つのブランドで過去最高の販売を目指す。 収益は2010年の水準を超えることを目指す。
長期目標 2012年の自動車部門目標、使用総資本利益率(Return on Capital Employed; ROCE) 26% 以上、売上高 EBIT 率 8~10% を引き続き目指す(2010年のROCEは40.2%、2011年は26%以上目標。2010年のEBIT率は8.0%、2011年は8.0%以上目標)。
サブブランドBMW i BMWは環境対応車用のサブブランドBMW i を2011年2月に発表した。今までメガシティーヴィークルと呼ばれていたEVはBMW i3として2013年より発売される。またプラグインハイブリッドもBMW i8として発売される。両モデルとも、車体の軽量化を図るため、シャシーはアルミニウム、車室は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられる。
資料:BMW Annual Report 2010、BMW Corporate News 2011/2/2, 21
(注)

BMWは、PSAとハイブリッド技術を共同開発する。1億ユーロを投資して、折半出資の合弁会社BMW Peugeot Citroen Electrification を設立することを2011年2月に発表した。2011年第2四半期より活動を開始し、開発されたハイブリッド関連部品は2014年から、両社のモデルに搭載される予定。

 



Daimler: Mercedes-Benz Carsは過去最高に迫る127.7万台を販売、EBIT、純利益共に黒字化

 Daimler の乗用車部門 Mercedes-Benz Carsの2010年販売は前年比16.7%増の127.7万台と、2007年の最高記録129.3万台に迫った。特に、E-Classの販売が56.0%増の33.1万台と好調であった。地域別では、西欧が2.0%増の63.6万台であったが、中国は約2.4倍の16.0万台と大きく伸びた。商用車を合わせたDaimler全体の販売台数は22.2%増の189.5万台。

 2010年の売上高は23.9%増の977.6億ユーロ、EBITと純利益はともに黒字化し、それぞれ72.7億ユーロ、46.7億ユーロ。

 2011年の世界の乗用車市場は、中国、インド、米国を中心に5-7%程度成長すると予測。Mercedes-Benz Cars の販売台数は、北米、BRICs諸国を中心に増加が見込まれ、グループ全体としては、2011年のEBITは2010年の水準を大きく超えることが目標。

Mercedes-Benz Cars の地域別販売台数 (卸売台数)

(台)
2007年 2008年 2009年 2010年 1-2月
2010年 2011年
西欧 779,157 733,233 623,489 635,798 60,500 65,100
(内) ドイツ 342,860 332,472 297,756 292,895 24,300 25,900
(内) ドイツを除く西欧 436,297 400,761 325,733 342,903 36,200 39,200
米国 251,789 251,160 202,955 220,454 29,600 31,900
アジア 262,238 144,141 138,942 261,568 32,200 46,200
(内) 中国 48,620 67,451 159,974 15,700 27,700
その他 144,479 128,519 159,007 28,900 32,700
合計 1,293,184 1,273,013 1,093,905 1,276,827 151,200 175,900
資料:Daimler Fact Sheet Q4 2010 & Full Year 2010
(注)

Mercedes-Benz Cars が南アフリカで製造・販売した三菱ブランド車を含む (07年 10,100台, 08年 8,190台, 09年5,274台、2010年4,192台)。

Daimlerの連結業績
(100万ユーロ)
2007年 2008年 2009年 2010年
生産台数 (1,000台) 2,097 2,150 1,456 1,941
販売台数
(1,000台)
乗用車 1,293 1,273 1,094 1,277
商用車 796 800 457 619
Total 2,089 2,073 1,551 1,895
売上高 乗用車 52,430 47,772 41,318 53,426
商用車 42,589 42,859 28,813 36,394
Total 99,399 98,469 78,924 97,761
EBIT 乗用車 4,753 2,117 (500) 4,656
商用車 4,077 368 (792) 1,989
Total 8,710 2,730 (1,513) 7,274
Net income 3,985 1,414 (2,644) 4,674
資料:Daimler Fact Sheet Q4 2010 & Full Year 2010
(注)1.

乗用車は Mercedes-Benz Cars 部門、商用車は Daimler Trucks、Mercedes-Benz Vans、Daimler Busesの合計。生産台数は両部門合計。

2. 売上高 と EBIT の Total には Financial Services 部門を含む。

 Daimler:2011年は、2010年を超える販売台数、EBITを目指す

市場の見通し 世界の乗用車市場は5-7%程度成長する。特に中国、インド、米国市場での成長が顕著。ドイツ国内市場も拡大する見込み。
2011年目標 Mercedes-Benz  Cars の販売台数は増加が見込まれ、特に北米、BRICs諸国での成長が期待される。グループ全体としては、2011年のEBITは2010年の水準(72.7億ユーロ)を大きく超えることが目標。
資料:Daimler FY 2010 and Q4 2010 Results


IHSグローバルインサイト中期生産予測レポート

フランス:グループ別・ブランド別生産台数 (IHSグローバルインサイト社予測)

(台数)

グループ ブランド 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
DAIMLER AG MERCEDES-
BENZ
0 0 0 0 0 24,586 29,102 26,709
SMART 140,072 115,469 94,542 87,031 77,030 71,882 76,904 87,010
FIAT GROUP FIAT 38,544 19,554 20,851 29,756 34,572 33,663 34,077 32,412
LANCIA 4,068 1,996 1,536 0 0 0 0 0
GM OPEL 20,970 10,285 9,235 11,658 12,725 13,566 13,235 13,137
N/K N/K 0 5 0 0 0 0 0 0
NISSAN NISSAN 8,304 2,554 5,956 6,125 6,331 6,445 6,020 5,962
PSA CITROEN 587,667 437,086 544,415 615,926 623,216 581,118 573,383 545,669
PEUGEOT 761,134 683,574 755,206 758,876 756,777 773,856 730,119 849,519
RENAULT RENAULT 703,411 540,366 647,349 628,574 752,399 879,278 852,395 806,284
SOVAM SOVAM 0 0 266 0 0 0 0 0
TOYOTA TOYOTA 232,406 207,456 156,028 168,598 247,047 254,767 252,262 241,742
VW GROUP BUGATTI 82 3 12 20 52 68 74 82
Total 2,496,658 2,018,348 2,235,396 2,306,564 2,510,149 2,639,229 2,567,571 2,608,526

資料:世界小型車生産台数データ (2011年1月6日時点)

  • (注)
  • 1. データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値のみ。
  • 2. 2008年と2009年は実績
  • 3. 本表の無断転載を禁じます。転載には IHSグローバルインサイト 社の許諾が必要となります。

IHS グローバルインサイト レポート

予測と分析-業界及び生産の概況 : 乗用車生産 (2010年12月23日)

生産に関してフランスの乗用車メーカーがこれまで言っていたことがようやく実行に移された、すなわちトータルな国際化戦略の開始である。グローバルな生産展開が例外としてではなく当然なものとなった。2つのグループとも西欧以外のほぼ全ての大陸の国々で工場を増加させるか、或いはブラジルにおけるルノーのように少なくとも現有の設備をこれまでよりはるかに有効に活用している。この結果フランスの工場は大きな打撃を受けた。

一般的に乗用車メーカー間のコスト効率競争の下ではフランスのような労働コストの高い国での生産を維持することは非常に難しい問題である。競合他社と同様にフランスの自動車メーカーは生産システムを市場に適合させようと努力している。即ち顧客に近いところで生産しようとしているのである。このことはフランスのみならず西欧諸国においては一般的に低価格車ではなく利益率の高いモデルを生産することを意味する。残念ながらこれらのモデルは現在の経済不況及び各種の二酸化炭素排出規制に最も悩まされているモデルなのである。

2000-2015年 フランス乗用車生産台数

業界及び生産の概況 : 乗用車メーカー別見通し

シトロエン

シトロエンの生産台数は2009年には対前年で22.3%と大幅に減少した(2008年は対前年3.7%の減少にとどまっていた)。経済危機と同時にC3, C4, Xsara Picassoといったモデルの高齢化も原因であった。

我々は2010年にはシトロエンの生産は回復すると見込んでいる(24.1%増)。新型C3及びDS3はフル生産される最初の年になる。この両モデルはともに成長するセグメントに属している。2008年及び2009年には大量のインセンティブが必要であったことは事実だが、小型車へのトレンドシフトは継続するであろう(二酸化炭素規制)。2011年にもこの状況は継続し、新型となったC4及びDSシリーズの第2車種である5ドアクーペのDS4の投入が台数増をもたらすであろう。DS4はシトロエン・ブランドにより上級な顧客を、したがってより大きな利益率をもたらすと期待されている。

これらから見て我々は、近い将来においてシトロエンは年間50万台を超える生産レベルを維持すると考えている。

プジョー

2009年プジョーの生産台数は7.2%の減少となったがこれは状況に鑑みればよい成績だったといえよう。実際経済危機の結果207,308,407といった主要モデルへの需要は下落したが、プジョーはエントリーモデルであり欧州諸国のスクラップ・インセンティブ・スキームの恩恵を受けた206プラスにより減少に歯止めをかけることが出来た。ポートフォリに追加された3008及び5008の2車種もこれに貢献した。この2モデルはこれまでフランスのブランドにはなかった新しい顧客を開拓した。

我々は2010年には生産台数は大幅に改善される(8.9%増)と考えている。207及び308といった主要モデルは競合が厳しく大幅な伸びは期待できないが、3008及び5008は引き続き好調に推移するであろう。2010年遅くに投入された407及び607の両車種の後継となる508についてはその効果が明らかになるのは2011年になってからであろう。

中期的にはプジョーの生産台数は(207から208へ、308から301へといった)モデルサイクルに応じて年間70万台当たりを上下するであろう。

ルノー

ルノーの生産台数は2009年には前年よりは改善されたがそれでも警戒すべき19%の減少となった。前年には生産台数は既に33%の減少に陥っていた。問題はむしろルノーがプジョーよりフランスに生産が集中している度合いが少ないことによる。このためフランスのライバルであるプジョーと同様にスクラップ・インセンティブ・スキームの恩恵を受けたが、それらの対象となるモデルの多く、例えばTwingoやClioはフランスの外で生産されているのである。

我々は2010年には新型Scenicが年間を通して販売される最初の年となるので状況は改善すると考えている(17.2%増)。Clioもまた好成績と予想しているがモデルサイクルの終わりの時期に近づいており販売促進策が重要である。

長期的には生産が回復するにはフランス及びトルコで発表された2012年/2013年のClioの新型に帰するところが大きい。ボリュームに関しては今後の検証を待つことになるが、2010年はカングー電気自動車(electrified Kangoo)の投入によりルノーの電気自動車のプログラムが開始された年となる。続いて2012年には電気自動車専用に開発されたZoe(Bセグメントの電気自動車)がFlins工場で生産開始される。Twizyと呼ばれるAセグメントの電気自動車も2011年のスペインでの生産開始が公表され、セダンであるFluenceの電気自動車バージョンも2011年から現在Fluenceの生産されているトルコ工場で生産される。

トヨタ

ここ数年間トヨタのヤリスの生産は低調であった。この小型の日本のモデルは現在の二酸化炭素の排出規制から他のモデルほど恩恵を受けなかった(特にフランスではフォードやフィアットといったライバルの輸入車が大きなメリット享受した)。ヤリスは特により小さい(自社の)Aygoとの競合、それに比べれば小さいがミニカーのIQとの競合に晒された。トヨタが他の競合車が取ったような”フル・ディスカウント“の方法を採用しなかったことも考慮しなければならない。トヨタのフランスにおける生産台数は2008年以来毎年低下し続けており、真の回復には2012年の次世代のヤリスの投入を待たなければならないであろう。

フランス乗用車生産の進展 : 四半期ごとの進展

スマート

2008年の米国市場へのForTwoの導入により一息ついた後、2シーター車の生産台数は低下し、残念ながらまた元のレベルに戻ってしまった。米国でのブームは一時的なものに終わり、二酸化炭素のランキングでは非常に良い位置にあるものの欧州での競合は厳しい。こういった価格に敏感な、値引き競争の激しい市場においては、その比較的に高価格なポジショニングは大きなハンディキャップとなっている。

現在の状況下では、生産コスト及び販売コストが弱点となっており、短期的にはスマートに改善の兆しは見られない。しかしルノーとの提携が明らかになった今、将来は現在より明るくなったと思われる。2013年にはスマートForTwoはルノーのTwingoの後継車とEdison プラットフォームを共用することになる。スマートはより大きなスマート(Twingoと同じくルノーのスロバキア工場で生産される)を開発するという契約によるメリットも受けるだろう。かくしてダイムラーはルノーから小型乗用車の製造技術のノーハウ及びボリュームによる購買力というメリットを間違いなく受けるようになるだろう。

予測と分析-業界及び生産の概況 : 小型商用車生産

フランスにおける小型トラックの生産台数は2005年以降確実に減少してきた。この主な理由はルノー・エスパスEspace、プジョー807、シトロエンC8といった大型MPV(多目的車)の影響による乗用車の代替としての需要の減少である。

LCV(小型商用車)の生産台数については、2009年は非常に悪い年で、既に悪い年であった2008年に対しても43.3%という大幅な下落であった。フランスのLCV生産の大部分は欧州向けであり、販売を支える市場がどこにもなかった。皮肉なことにこの危機的な時期に成功を収めた幾つかのCDV(乗用車派生バン)はフランス国外で生産されている(シトロエンBerlingo、 Nemo、プジョーBipper)。主要経済国がトンネルの出口に差し掛かり薄明かりが見え始めてきたことから2010年にはLCVの生産は反発してきた。我々は生産のフランス国外への移管は大きなものは無いと考えているので(実際次期型のルノー・トラフィックTraficの生産はフランスに戻ってくる)、LCV市場の多くで増加に転ずることのメリットをフランスの工場も受けることができると考えている。

ブランド別に言えば、ルノーはフランスでの最大の小型トラックメーカーの位置に容易に留まりうるであろう。2009年に35.3%減という大幅な落ち込みを経験したが、2010年にははるかに良い結果となろう。マスターMasterの刷新とカングーKangooの販売の再開により22.4%という2桁の大幅成長となると我々は考えている。カルロス・ゴーンがSandouville工場にトラフィックTraficを移管することを表明したので、2012年には更に新風が吹きこむことになる。このモデルは年間10万台の生産台数があり、現在販売が不調な“大型ルノー”、即ちエスパスEspaceとラグーナLagunaを生産している余剰能力を抱えた工場の救世主となる。

LCVの生産台数は2013年になって初めて2007年のレベルに回復

PSAの小型トラックの生産台数は欧州の経済の改善を受けて今後数年のうちに目覚しい回復を遂げると予想される。フィアットとの中型バン(プジョーExpert, シトロエンJumpy, 及びフィアットScudo)の提携は大型MPVでの協力よりメリットの大きなものとなった。フィアットはクライスラーを傘下に収めたので大型MPVの将来についてはクライスラー・ボエジャーのリバッジを選ぶと考えられるので尚さらである。PSAはモデルラインアップの幾つかをクロスオーバーで代替することになるだろう(DS5や508プレミアム)。

全体として、フランスの生産は自由な動きがとりにくくなっている。収益性確保のためは西欧の域外での生産展開が一般的になってきている。しかし同時に他方ではフランスの両メーカーに対して、フランス国内の工場を存続させ続けさせることへの世論のプレッシャーが益々大きくなってきている。最近の経済不況はこれらの緊張関係を益々明確化した。フランス政府は2009年には国産ブランドに60億ユーロの借款を認めたが、その見返りとして多くのものを求めた。すなわち近い将来フランスの工場で閉鎖されるものがあってはならないということである。これに対するメーカーの反応は複雑なものがあるがまた理解できるものでもある。ルノーの場合は国内への融和を図るものであるといえようが、これにはフランス政府が未だにルノーの15%の株式を保有しているということを忘れてはいけない。一方、PSAは政治家に指示された戦略に従うことに熱心ではない。両グループとも既に定められた期日より早くローンの返済を開始したが、これは確かに行動の自由を確保するためには役立つ動きであろう。

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>