CES 2022:モビリティとユーザーエクスペリエンスの新たな開発

現代グループはパーソナルモビリティ、トヨタ紡織、旭化成、LGはインテリアコンセプトを披露

2022/02/25

要約

CES 2022 sign outside of convention hall
コンベンションホールの外にあるCES 2022のシンボル

  CES 2022は、対面イベントとして2022年1月5日から7日まで米国ラスベガスで開催され、バーチャルイベントとして1月末日まで開催された。2020年に対面イベントとして開催された前回と比較して、今回の来場者数は新型コロナウィルスのパンデミックにより、17万人から4万人に約74%減少した。また、昨年12月に発生したオミクロン株の急速な感染拡大により、CES2022の直前に多数の出展企業が対面による出展をキャンセルした。

  自動車と一般分野の双方から多数の企業が、新しいモビリティオプションと車両を発表した。現代自動車と子会社の現代モービスは、自律型ロボットとモビリティユニットを出展した。Bosch、パナソニック、Valeoは、出展の一部として電動自転車の完成車両を展示し、パーソナルカーを上回る電動化モビリティソリューションの成長を実証した。屋外スペースでは、Perrone Roboticsが完全自動運転の電動シャトル「AV Star」を展示し、屋外トラックでその性能を実演した。

  自動運転システムと技術の進歩に伴い、各企業は車内でのユーザーエクスペリエンス向上を目的とした、技術と車両のコンセプトも発表した。旭化成は「AKXY POD」コンセプトを発表し、乗員の快適性、安全性、清潔性を維持するための各種技術を紹介した。サムスンは2つのデモユニットを発表した。1つは乗員に応対する車内モニタリング機能で、もう1つは将来の車両でインストルメントディスプレイやクラスターの代わりとなる拡張現実のデモモデルである。トヨタ紡織は、将来の自動運転車両で乗員に応対し、楽しませるよう設計された車内スペースの各種コンセプトを発表した。

  本レポートは、CES2022で発表された自動車関連コンテンツに焦点を当てたレポートの第3報で、現代、現代モービス、サムスン、旭化成、LG、トヨタ紡織、Perrone Roboticsなどの、新しいモビリティオプションとユーザーエクスペリエンスを強調した技術に焦点を当てている。第1~2報では、新興および既存OEM各社が発表した電気自動車を紹介した。

 

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