中国市場2021年第3四半期(2):VWが合肥と長沙でバッテリー生産へ

Xiaomiが自動車会社を設立、政府はコネクテッドカーのセキュリティを重視

2021/11/05

要約

大众安徽电池系统工厂
VWバッテリーシステム組立工場の完成予想図(出典:VW)

 2021年第3四半期の動向では、新興EVメーカーが製品技術の開発と生産能力の拡大などに力を入れた。蔚来汽車(NIO)は三元系鉄リチウム電池パックとバッテリー交換ステーション配置計画を発表。小鵬汽車(Xpeng)と理想汽車(Li Auto)は香港証券取引所に上場し、今後の計画について発表した。スマートフォン大手の小米(Xiaomi)が2021年9月に自動車会社を設立。百度(Baidu)と吉利(Geely)の合弁による集度汽車は、コネクテッドカーなどの分野で新興および大手部品サプライヤーとの戦略的提携に合意した。

 外資完成車メーカーはバッテリー生産や提携を行い中国でさらに電動車事業を加速。VWは中国で全額出資による初のバッテリーシステム組立工場を安徽省に建設し、既存の長沙工場にもバッテリー工場を新設する。さらに国軒高科とバッテリーセルに関する戦略的提携に合意した。Stellantisは、長城汽車が出資するバッテリーサプライヤーの蜂巣能源科技(SVOLT)とバッテリー供給に関する提携に合意し、OpelブランドはEVブランドとして中国市場に再参入する。GMは電動車プラットフォーム「Ultium」を中国へ正式投入。ホンダは今後5年間でEV10モデルを中国市場で発売する計画である。

  本レポートは新興EVメーカーおよび外資完成車メーカーの2021年第3四半期における中国での主要動向を紹介するとともに、同期間に発表された中国自動車業界の主な政策を報告する。

 

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