中国のNEV提携相関図

外資はクレジット獲得、新興EVは生産資格獲得に向けて提携を加速

2019/07/12

要約

Denzaのコンセプトモデル
Renault City K-ZE(雷諾 e諾)

 2017年12月にリリースした中国新エネルギー車(NEV:New Energy Vehicle)詳細レポートに続き、本稿は2018年1月以降のNEVに関連する主な政策及びNEV関連の提携状況を報告する。

 中国汽車工業会(CAAM)の2019年7月発表によると、2019年1-6月のNEVの生産台数は61.4万台、販売は61.7万台でいずれも前年同期比で増加した。NEV販売の好調要因の一つに補助金制度があるが、2020年の全面停止に向けて補助金の減額が段階的に行われている。直近では、2019年3月に「新エネルギー車普及のための補助金政策のさらなる整備に関する通知」で、技術要件の引き上げ、基準の変更、減額等が発表となり2019年6月26日から施行された。

 2019年4月より乗用車を生産(または輸入)する企業に対し、一定割合でNEVの生産(または輸入)を義務付ける「乗用車企業平均燃費と新エネルギー車のクレジット同時管理方法」、通称ダブルクレジット法のNEVクレジットの導入が始まった。外資OEMはクレジット獲得に向けてEV製造で実績のある中国メーカーとの提携を模索。一方、中国新興EVメーカーは生産資格獲得のため、既存の大手/中堅メーカーへの生産委託、メーカー買収などを行っている。なお、2019年7月9日に中国工業情報化部はダブルクレジット法の修正案(意見募集稿)を発表した。

 次回レポートでは、2019年6月下旬に発表された各社の企業平均燃費クレジット及びNEVクレジット状況を報告する。


関連レポート:

2019年中国販売の見通し(汽車工業会)は2,810万台うちNEVは160万台(2019年3月)
SAE China 2018(3):NEV産業とその関連政策(2019年1月)
中国新興EVメーカー:IT企業の資金や協力を得てスピード開発(2018年4月)
中国新エネルギー車(NEV)詳細(2017年12月)

 

 

 



2018年1月以降の主なNEV関連政策

 2019年4月の工業情報化部(工信部)の発表によると、2019年のNEVの生産台数は150万台超と予測。政府はNEVの質を保持しながらさらなる発展を維持するために、メーカー側への要求、ユーザーへの消費刺激策など様々な政策を展開している。具体的には、自動車産業に対し投資ルールを設け新規の内燃機関車企業の設立を禁止するとともに、新規EV工場建設に関しては一定規模の投資のみを認める。EVバッテリーの発火事故が発生している背景もあり、EVメーカーに対して安全検査とリスク排除を求めている。また、バッテリーの回収利用をモニタリングするためのプラットフォームの構築など環境にも配慮。消費者に対しては、優遇税制と補助金支給で購入促進を図る。

 NEV販売の好調要因の一つに政府による補助金制度があるが、政府の方針として2020年の全面停止に向けて補助金の減額が段階的に行われている。2019年3月発表の「新エネルギー車普及のための補助金政策のさらなる整備に関する通知」では、改めて2020年の補助金の全面停止が強調された。支給基準の改定により2018年基準比で平均で支給額が平均50%削減。地方政府による補助金支給について、例外を除いて廃止する一方で充電設備の建設や運営に充てるように指示された。
 EV(乗用車)に対する補助金支給に関わる技術要件において、2018年から2019年の主な変更点は下記の通り。
  ・航続距離:150km以上→250km以上
  ・駆動バッテリーの重量エネルギー密度:105Wh/kg以上→125Wh/kg以上
 例えば、従来は航続距離400km以上のEV乗用車では、最高で5万元の補助金が支給されていたが2019年6月26日からは2万5,000元となる。

 *NEV:EV、PHV、FCV。鉛酸電池搭載車は含まない。

 以下、2018年1月以降のNEVに関する主な政策を一覧表にまとめた。

政策/法規 発表部門 概要等
2018 1月 新エネルギー車の車両購置税免除公告 施行 財政部、税務総局、工業情報化部、科学技術部 ・2017年12月26日に発表された公告が2018年1月1日より施行。2018年1月1日-2020年12月31日の期間に対象車両を購入した場合に車両購置税が免除。
2月 新エネルギー車普及のための補助金政策の整備に関する通知 財政部、工業情報化部、科学技術部、国家発展改革委員会 ・2016年に施行された補助金政策規定の改定。(技術要件の厳格化)
・消費者を支給対象とし、消費者が政府の推薦リストに選定されたNEVを購入する際、メーカーは補助金適用後の価格で販売。
・移行期間は2018年2月12日-2018年6月11日
7月 新エネルギー車駆動バッテリー回収利用トレーサビリティ管理暫定規定 工業情報化部 ・「新エネルギーモニタリングと駆動バッテリー回収利用トレーサビリティ総合管理プラットフォーム」を構築し、駆動用バッテリーの生産、販売、使用、廃棄、回収、利用など全サイクルにおいて情報を収集し、各プロセスの回収利用状況のモニタリングを実施する。
・2018年8月1日から施行。
7月 車両船舶税優遇政策 財政部、税務総局、工業情報化部、交通運輸部

・対象となるNEVは、商用EV、PHV(レンジエクステンダー車を含む)、商用FCV。

・基準に適合した省エネルギー車(中国で販売されている排気量1.6L以下のガソリン/ディーゼル車)とNEVおよび船舶にそれぞれ車両船舶税の半減または免除の優遇措置を受けることが可能。

・申請可能なNEVメーカー及び自動車輸入ディーラーは一定の条件有り。
11月 新エネルギー車充電保障*能力向上に関する行動計画 国家発展改革委員会、国家能源局、工業情報化部、財政部 ・3年間で充電技術レベルを大幅に向上、充電施設の品質の引き上げ、充電標準体系の構築を加速、充電施設の配置最適化、充電ネットワークの相互通信能力の強化、充電サービスの向上、充電インフラ発展のための環境と産業構造整備等の指針。
12月 自動車産業投資管理規定 国家発展改革委員会 ・自動車関連の投資プロジェクトが許可制から届出制に移行。
・新規の内燃機関車企業の建設禁止、内燃機関車及びEVに関する投資ルール、既存自動車会社PHVに関する投資ルールなどを規定。
・新設EV工場の生産規模:乗用車は10万台以上、商用車は5,000台以上。
・2019年1月10日から施行。
2019 1月 最適化供給による消費の安定成長推進のための強大な国内市場の形成促進に関する実施方案 国家発展改革委員会、工業情報化部、民政部、財政部、住宅城郷建設部、交通運輸部、農業農村部、商務部、衛生健康委員会、市場監督管理総局 ・個人消費の拡大を維持推進するための消費刺激策。自動車の買い替えやデジタル家電の購入を促し消費を掘り起こすことで経済を活性化させ、合わせて地方都市や農村などの生活の質の向上を図る。
・NEVの補助金構造の最適化についても言及。
3月 新エネルギー車普及のための補助金政策のさらなる整備に関する通知 財政部、工業情報化部、科学技術部、国家発展改革委員会 ・2018年2月に施行された補助金政策の改定。(技術要件の引き上げ、基準変更、減額等)
・移行期間は2019年3月26日-2019年6月25日。
・期間終了後は地方政府による補助金支給を例外を除いて廃止。地方政府に対し、補助金支給を打ち切る一方、その資金を充電設備の建設や運営に振る。
5月 新エネルギー公共バス普及支援に関する通知 財政部、工業情報化部、交通運輸部、国家発展改革委員会 ・公共交通領域の活性化、公共交通産業のアップグレード、公共バスの新エネルギー化を加速推進。
・NEV公共バスに対し、車両の販売および登録後に補助金の一部をあらかじめ交付し、走行距離条件を満たした後に申請することで残金を交付。地方の購入補助金廃止後も、地方はNEV公共バスに引き続き購入補助金を交付。
・2019年5月8日から施行。2019年5月8日から2019年8月7日までを移行期間とする。
6月 新エネルギー車の安全検査・リスク排除に関する通知 工業情報化部装備工業発展センター ・NEV生産企業に対し、生産するNEVに対し安全検査とリスク排除を求める通知。また、ユーザーに対し、車両がどのような状態になった時に販売店に修理に持ち込むかの条件を提示する必要有り。

(政府及び関連機関の発表をもとにMarkLinesが作成、*原文ママ)

 

 

 



各社の中国NEV提携状況

 2016年に安徽江淮汽車集団(JAC Group、以下江淮汽車集団)との合弁提携覚書を締結したVWは、2017年6月に正式に合弁会社設立を発表。同時期に中国政府は、EV事業に限り3社目の合弁会社設立が可能な旨を公表した。以降、外資OEMが新たな中国の合弁先との提携発表を行った。また、2017年9月に「乗用車企業平均燃費と新エネルギー車のクレジット同時管理方法」が発表され、外資OEMはEV生産を積極的に展開している中国メーカーと提携することで、クレジット獲得の機会が高まる。

 2018年4月には国家発展改革委員会が自動車生産における外国企業の出資規制を2022年までに全面撤廃すると発表した(2018年に特殊車両とNEV、2020年に商用車、2022年に乗用車の生産における外資規制を撤廃。)規制撤廃後は過半出資や単独出資での市場参入が可能。さらに合弁設立は原則2社までとする現行の規制も2022年に撤廃となる。

 中国新興EVメーカーは生産資格許可が下りない、自前での工場建設がすぐに行えない、生産のノウハウがない等の様々な要因から、実績のある大手/中堅OEMに生産を委託したり、すでに生産資格を保有する中小規模メーカーの買収などにより、量産化への道筋をつくっている。なお、各社の動向については以降の章で述べる。

中国EV提携相関図

中国EV提携相関図

 

 

 



外資系:VWグループ、Fordは第3の合弁先で中国専用EVを、Daimlerは北汽や吉利とともにグローバルモデルを投入

 VWグループは2016年9月に江淮汽車集団と提携覚書を締結し、他社に先がけて中国で第3番目の合弁提携へ動きだした。2017年5月には国家発展改革委員会より安徽省合肥市でのEV生産が承認され、2018年4月には中国市場向けのEVを初披露した。VWグループに続きFordも新たな合弁先として中堅OEMの衆泰汽車(Zotyte)と自主ブランドEVの研究開発、製造、販売及びサービスを手掛ける合弁会社設立の覚書を締結。

 Daimlerは、ガソリン車製造で提携している北京汽車集団(BAIC Group、以下北汽集団)と電動車およびバッテリー製造でも提携し、2019年末に「EQC」、2021年に「EQB」を投入する。また、吉利控股と2022年にsmartの電動車をグローバルで展開する計画。

 BMWは、華晨汽車集団(Blliance)との合弁ですでにPHV及びEVを投入しているが、2018年7月に長城汽車との合弁会社「光束汽車有限公司」を設立し、江蘇省張家港でMINIのEVを生産する。

 日系メーカーでは、日産がルノー、東風汽車集団とともに3社でEVの共同開発を行う合弁会社を設立。2019年下期の「Renault City K-ZE(雷諾 e諾)」発売に向けて湖北省十堰市の工場で生産する。トヨタとホンダは、2019年6月末時点では両社ともに既存の合弁先でEVを製造する。

 また、Magnaは北汽集団の北京新能源汽車と合弁会社を設立し、北汽集団の北京汽車鎮江工場でEVを生産する。

VWグループ

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
江淮 合弁会社設立と
EV工場建設
・独ヴォルフスブルクで2016年9月にVWグループと江淮汽車集団の双方でNEVの研究開発、生産、販売、モビリティ等に関するMOUを締結。2017年6月1日にNEVの研究開発、生産、販売及モビリティに関する合弁会社設立に関して正式に調印。2017年6月15日にVWグループ、江淮汽車集団、合肥市政府による署名が行われた。
・VWグループ、VWグループ(中国)、江淮汽車集団による多目的車の共同開発と販売に関する合弁会社設立のMOUを2017年11月に締結。
・2018年5月に初の量産モデル、SOL (思皓)ブランドの E20X (小型SUVのEV)のラインオフ式典を実施。
・江淮VW新エネルギー研究開発センターの着工式が安徽省合肥市で2018年12月に行われた。
・江淮汽車は、2017年5月に江淮汽車集団とVW投資有限公司の合資によるEV乗用車建設プロジェクトを発表。生産拠点は安徽省合肥市経済技術開発区で年産10万台の生産能力を備える。
・2019年4月の発表によると、敷地面積は約86万3,000平方メートル、総投資額は50億6,111万元。プレス工場、溶接工場、塗装工場、組立工場、バッテリーパック工場、研究開発センター及び付属の共用施設などを建設する。
江淮VWモデル向け
EVプラットフォーム
の開発
・VWグループ、江淮汽車集団、SEATによるMOU合意を2018年11月下旬に発表。江淮VWモデル向けのEVプラットフォームを開発する。研究開発センターは2021年に完成予定で、2021年までにSEATブランド車を導入。
充電インフラの
合弁会社設立
・2019年4月に充電インフラ大手の星星充電、VWグループ(中国)、一汽集団、江淮汽車集団によるインフラ領域の合弁会社を設立するともに、VWグループ子会社の「Mobility Asia」によるコネクテッドサービスの提供を発表。
スマートシティ
プロジェクトの推進
・VWグループ(中国)、合肥市政府、江淮汽車集団、Mobility Asiaで「合肥スマートシティプロジェクト」戦略的枠組み合意書を2019年5月下旬に調印。コネクテッド・シティにおける未来のモビリティのニーズや要件をテストし、スマートモビリティ・ソリューションを開発する。また、自動運転技術の開発に焦点をあて、自動運転車(ロボタクシー)、自動運転フリート管理、モビリティサービス、配車サービスやカーシェアリングなどの分野で協業を推進。
上汽 年産30万台の
EV工場の建設
・2018年10月に上海安亭にEV専用工場の建設を着工。総面積61万平方メートル、総投資額は170億元で、年産能力は約30万台。2020年の稼働を目指す。EV専用のMEBプラットフォームをベースとしたモデルを生産。VWブランドのSUVを生産し、その後、Audi、Skodaブランド車に拡大する。
一汽 工場拡充
(電動車、バッテリー
システム対応)
・広東省仏山工場が第2期工事により拡充。投資総額は約153億元。2018年6月に操業開始式を実施。年産能力は30万台で、華南工場全体の年産能力は60万台に拡大。ガソリン車モデルの製造以外に2020年までにMEBプラットフォームを導入するとともに、MEB向け電池システムも生産する計画。



Daimler

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
北汽 2019年下期にEQC、
2021年にEQBの導入
・2017年6月にベルリンで北汽集団とDaimlerがNEV提携合意書に署名。7月に北京Benz生産のMercedes-BenzブランドのEVおよび電池生産に向け、両社合計で50億人民元(約830億円)を投資すると発表。
・2018年3月に北汽集団傘下でNEVを生産する北京新能源汽車(BJEV)の株式3.93%を取得。
・北京Benzは既存の北京汽車順義工場をEV生産拠点とする計画を2018年5月に発表。第1期年産15万台。将来的には30万台まで引き上げる。EQブランド初の量産車「EQC」は2019年下期に発売予定で2バージョンを設定。
・2019年4月の上海モーターショーで小型SUV電動車「EQB」の2021年導入を発表。
BYD Denzaへの増資 ・2019年5月、BYDは子会社である比亜迪汽車工業有限公司がDaimlerとの合弁会社である騰勢新能源汽車有限公司(Shenzhen DENZA New Energy Automotive Co., Ltd.、以下Denza)に対し1.5億元を追加出資すると発表。Denzaのもう一方の株主である戴姆勒大中華区投資有限公司(Daimler Greater China Ltd. )も同様に1.5億元を出資。増資により得た資金を研究開発、専用設備と金型の設備投資、新製品の宣伝、サービスネットワークの建設などに充てる。
・今後、新型プラグインハイブリッド車(PHV)と新型電気自動車(EV)の投入を計画。
北京Benzの
販売網を活用
・2019年6月の深圳モーターショーで、2019年7月1日からDaimlerの販売子会社である北京梅賽德斯-奔馳銷售服務有限公司(Beijing Mercedes-Benz Sales Service Corporation)がDenzaブランドの販売、マーケティング、ブランディング、顧客サービス、ネットワーク開発などを含めた一部の業務を担うと発表した。Denzaは7人乗りSUVを2020年初めに発売予定。
吉利控股 モビリティサービスの
合弁会社設立
・モビリティサービス分野でDaimler Mobility Servicesと浙江吉利控股集団が8.5億元ずつ出資の合弁会社設立「蔚星科技有限公司」が2019年5月に設立された。主なサービスは、自動車リース、電力供給(電力販売を含む、送電網の建設、運営は除く)、充電設備の設置、メンテナンス、運営、タクシーのネット配車など。
smartのEVモデルを
グローバル展開

・2019年3月、Daimlerと浙江吉利控股集団は、smartブランドをプレミアムEVとしてグローバル展開する合弁会社を中国に2019年末までに設立することで合意。2022年に世界販売を開始。
・Mercedes-Benzのグローバルデザイン部門がスタイリングを担当し、吉利のグローバル研究開発センターが設計開発を担当する。新型車開発プログラムの一環として、smartは商品は急速に成長するBセグメントに商品ラインナップを拡大する計画。

EQC Denzaブランドのコンセプトモデル



BMWグループ

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
華晨 EV生産と増資 ・2018年7月に華晨汽車集団と戦略提携枠組み合意書をドイツで締結。中国事業の拡大と電動SUV「iX3」の2020年の生産開始、海外への輸出を発表。
・2018年10月には合弁契約を2040年まで延長し、華晨BMWへの出資比率75%への引き上げることで合意したと発表。
バッテリー工場建設と
既存工場の拡張
・2017年10月に合弁会社「華晨BMW」のバッテリー生産工場を遼寧省瀋陽市で開所。2018年5月には拡張工事を開始。
・2019年4月下旬に大東工場拡張プロジェクトの鍬入れ式が行われた。2022年の完成に向けて、3シリーズの組立工場を改築するとともに、既存工場を活用して、SUVのEV「iX3」 の年産能力4万台体制を整える。
・また、6億9,920万元を投じ、3シリーズ向け電池パックの生産能力を年間26万6,400セット増強し、総生産能力を34万8,000セット/年に拡充する。
長城 合弁会社設立と
MINIのEV生産工場
・2018年2月に長城汽車とMINIのEV生産に関するMOUを締結し、同年7月に合弁会社設立に合意した。合弁会社「光束汽車有限公司」の総投資額は51億元。年産16万台の工場(EV/ガソリン車を製造)を江蘇省張家港に建設。一部報道によると2021年に生産開始予定。
iX3 



Renault-Nissan

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
東風 3社による合弁会社設立 ・2018年8月に東風汽車集団股份有限公司、Renault-日産アライアンスによるEVの共同開発を行う合弁会社「eGT New Energy Automobile Co., Ltd.(易捷特新能源汽車有限公司) 」の設立で合意。持株比率は東風50%、Renault25%、日産25%。年産12万台を計画し、現時点では生産拠点は湖北省十堰市の東風小康第二工場で小ロットで対応する。第1弾の量産車は2019年上海モーターショーでワールドプレミアされた「Renault City K-ZE」を2019年内に発売予定。
City K-ZE



Renault

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
華晨 合弁会社設立と工場建設 ・2017年12月に華晨中国汽車控股有限公司(以下、華晨汽車)と合弁会社「華晨雷諾金杯汽車有限公司(Renault-Brilliance-Jinbei Automotive)」の設立を発表。出資比率は、Renaultグループが49%、華晨汽車が51%。本社は、遼寧省瀋陽市で内燃機関の小型商用車を製造するとともに小型EV商用車の展開も視野に入れる。
・塗装工場の拡張工事に着工。新たに床面積4万3,000平方メートルが増築され、ホワイトボディの塗装能力は15万台に引き上げられる。
江鈴 江鈴新能源への出資 ・2018年12月に江鈴汽車集団(JMCG)とEV事業における提携で合意。Renaultは江鈴汽車集団傘下でNEVを生産する江鈴集団新能源汽車有限公司の株主となった。これにより、Renaultは江鈴集団新能源汽車有限公司でNEVの開発をサポートする。
・2019年5月に江鈴新能源汽車へ10億元の投資が行われたことを発表。



Ford

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
衆泰 合弁会社設立と
自主ブランド車の生産
・2017年11月にFordと衆泰汽車は、自主ブランドEVの研究開発、製造、販売及びサービスを手掛ける合弁会社設立の契約を締結。
・2017年12月にEV乗用車の金華工場プロジェクト投資協議が締結された。投資額50億元の工場は、浙江省金華市の金華経済技術開発区に位置し年産10万台の生産能力規模となる。2019年1月時点で、溶接建屋、塗装、バッテリー、組立などの作業場は整地されており、このうち塗装作業場の基礎が完成し、研究開発センターを建設中。2019年9月稼働予定。
・Ford傘下のFord Smart Mobility LLCと衆泰汽車はカーシェアリング及びフリートソリューションを提供する合弁会社設立に関する契約を2018年9月に締結。登録資本金は2,000万ドルで、浙江省杭州市を本拠地とする。まず浙江省内で事業を開始、その後徐々にその他の省や市に展開予定。



PSA

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
長安 増資
(生産力強化、NEV開発)
・2017年6月にPSAと長安汽車は戦略的提携に調印し、長安PSAに36億元の増資を行うと発表。提携強化によりDSブランドの強化、プラットフォーム開発やNEV、コネクテッド等の分野を推進する。
・2018年3月に中国発展改革委員会より長安PSAへの36億元の増資が承認された。



Magna

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
北汽新能源 NEVテストセンターと
EV生産
・2018年6月に北京新能源汽車とインテリジェントEVの研究開発と生産工場設立に関する契約に調印。
・2019年1月に北京新能源汽車との合弁会社「麦格納衛藍新能源汽車技術(鎮江)有限公司(Magna Blue Sky Technology (Zhenjiang) Co., Ltd.、以下Magna Blue SkyTechnology )」を開業するとともにNEVテストセンターの建設に着手。Magna Blue SkyTechnologyは、北京新能源汽車のハイエンドEVブランドのARCFOXを開発する。2020年に量産開始予定。
・合弁会社の工場は、既存の北京汽車集団の北汽(鎮江)汽車の工場を改修する。投資額20億元で生産能力15万台。

 

 

 



新興EV:大手/中堅OEMの工場活用と買収による生産資格獲得

 中国のTeslaと称される上海蔚来汽車(以下NIO)は、自主ブランドモデル伝祺(Trumpchi)を展開する広汽乗用車の親会社広汽集団(GAC Group)といち早く提携を発表した。2019年末には、合弁会社の新ブランド「HYCAN合創」のモデルを投入予定。広汽集団以外にも江淮汽車集団及び長安汽車での委託生産について提携を締結している。NIOは、上海で工場建設を計画していたが、2019年3月5日発表の決算報告書で上海における工場建設計画の中止が確認された。その後、2019年第1四半期には北京での工場建設の計画を発表。なお、初の量産モデル「ES8」の2018年の販売台数は1.28万台であったが、2019年6月27日に「ES8」のバッテリー不具合によりリコール(4,803台)を発表している。

 元外資OEMや中国大手OEM出身者が創業メンバーの拝騰汽車(以下Byton)は、一汽集団傘下の一汽華利を2018年9月に譲り受け生産資格を獲得し、その後に南京での工場の展開へと繋げた。



蔚来汽車(NIO)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
広汽 合弁会社設立と
新ブランドの発表
・2017月12月に広汽集団との戦略的提携合意を発表。具体的には、NEVの研究開発、製造、サプライチェーン、アフターサービス、リース運営のリソース統合、コア部品分野、販売及びサービスルート、ブランド拡大、ビッグデータ分析及びソフト開発、IoV、自動運転などで提携する。
・2018年4月に合弁会社「広汽蔚来新能源汽車科技有限公司(GAC NIO、以下広汽蔚来汽車)が設立された。登録資本金5億元、出資比率は蔚来汽車22.5%、蔚来基金22.5%、広汽集団22.5%、広汽新能源汽車(GAC NE)22.5%、創業メンバー10%。9月に本部を広州市南沙区に移設。
・広汽蔚来汽車のブランド「HYCAN合創」を2019年5月に杭州で発表するとともにコンセプトカーを披露。ユーザーエクスペリエンスを主軸においたビジネスを展開する。
・広汽蔚来汽車の新型車の発売は2019年末を予定し、ユーザーへの納入は2020年初頭。広汽のEVプラットフォーム及びサプライヤー体系を使用し、生産は広汽集団傘下でNEVを製造する広汽新能源汽車、サービスはNIOの体系を採用する。
研究開発センターの開設 ・2019年5月に江蘇省常州市で広汽蔚来汽車と中国汽車技術研究センター(常州)汽車工程研究院による「連合工程技術開発センター」を設立。当センターでは、インテリジェントコネクテッドカーのコアとなる技術開発、テーマの上申、技術研究領域のとりまとめなどを行い、共同でNEVの技術推進を図る。
江淮 戦略提携と委託生産 ・2016年4月に安徽江淮汽車集団股份有限公司との戦略提携を発表。提携範囲はNEV及びインテリジェントコネクテッドカーの共同開発、製造、販売のほかIoTなど技術革新を取り入れた先進的な生産体制の構築、サプライチェーンにおけるリソースの最適化と統合、ユーザー向けの体験プラットフォームの構築、研究開発チームの編成など。
・NIOモデルの生産拠点は江淮汽車集団の本部がある合肥市。NIOの最初の量産モデルSUV「ES8」に続き、2018年5月に第2弾モデル「ES6」の生産も発表された。
長安 合弁会社設立と
プロジェクト推進
・コネクテッドカー、NEV自動車分野での戦略的提携合意に2017年4月に署名。
・2018年7月10日にNIOと長安汽車の合弁会社「長安蔚来新能源汽車科技有限公司」が設立された。登録資本金は9,800万元(長安汽車4,900万元、NIO4,900万元)。
・長安汽車とNIOのNEV共同プロジェクトの調印式が2018年7月に南京市江寧区で行われた。双方で、NEV及び部品の設計開発、販売、技術関連サービス等を展開する。また、新ブランド車を展開する計画。総投資額は50億元。
 ES8  ES6



拝騰汽車(Byton)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
一汽/天津一汽華利 一汽集団との提携と
南京工場の建設
・2018年7月に本部のある南京で一汽集団(FAW Group)と戦略的提携合意書に調印。プラットフォーム技術、投資・資本参加、部品調達などの分野で一連の提携を行う。
・一汽集団傘下の天津一汽華利の全株式が2018年9月にBytonに譲渡された。譲渡価格は1元、評価額2億3,200万元の土地・建物を無償でBytonが譲り受ける。
・一汽集団から1億ドルの投資獲得の動きが2019年5月に複数メディアで報じられた。
・Bytonのグローバル生産拠点とする工場が南京市経済開発区で2019年5月に披露。2017年9月に起工の1期工場は、インダストリー4.0に基づいており、総投資額110億元で敷地面積80万平方メートル。1期完成後は年産10万台の規模となる。初の量産モデルはM-Byteで2019年第3四半期からテスト生産を開始し、年末から量産開始。



小鵬汽車(Xpeng)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
海馬汽車 鄭州工場での生産 ・2017年9月に広州小鵬汽車科技有限公司(Xpeng Motor、以下Xpeng)は、海馬汽車集団(Haima Group)傘下の海馬汽車とXpengブランド車(NEV)の生産に関する提携合意を締結。海馬汽車でXpengブランド車を生産するとともに、双方で研究開発、販売などを推進する。年産5万台を計画。
・海馬汽車の鄭州工場で2017年10月に初の量産モデルがラインオフ。2019年6月には1万台目の電動SUV「G3」がラインオフした。G3を生産する鄭州工場は、工場敷地面積43.89万平方メートルで自動化率が85%に達している。
 G3



雲度新能源汽車(YUDO)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
一汽轎車 モデルの共同開発と
様々な領域での提携
・2019年2月に一汽集団傘下の一汽轎車(FAW Car)と提携合意書に調印。NEVの研究開発、生産、販売など全方位で提携する。共同開発のモデルは一汽轎車の生産システムを採用。差別化した部品を開発し、雲度新能源汽車(YUDO)のリソースと販売網を活用する。ネットによる配車、物流車、福建省湄洲島のスマートシティ(自動運転、シェアリング)、トラック物流プラットフォームなどの領域で協力関係を構築する。また、吉林省長春市にある自動車産業シティ「紅旗小鎮」での展開も計画。
・雲度新能源汽車初のレンジエクステンダー式EVを2020年に発表予定。都市部のインテリジェントモビリティとして活用する計画。



新特汽車(SITECH)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
一汽轎車 長春工場とビックデータエリアの貴安新区で小型EVを生産 ・2018年1月に一汽集団傘下の一汽轎車(FAW Car)と貴安新区新特電動汽車有限公司(SITEC、以下新特汽車)が生産の枠組みに関する提携を締結した。一汽轎車がNEV乗用車の生産資格を活用し、新特汽車の設計開発や技術領域を担う。
・また、一汽轎車が国家級のビックデータエリアとされている貴安新区の管理委員会と提携合意を締結することで、一汽轎車のモデルはもとより、新特汽車のモデルの開発及び生産を推進する。
・2018年8月に小型EV「DEV1」がラインオフ、10月に一汽長春工場で初ロット4,000台が引き渡された。
・総投資額1億元のNEV研究開発テストプロジェクトを2018年11月に発表。プロジェクトの内容は、NEVの研究開発事務センター、科学技術展示センター、テスト作業場の建設。将来的には、バッテリーパックの生産ラインや充電機生産ラインなどの建設も計画されている。
・2019年末に貴安新区の工場が完成予定。
DEV 1



電咖汽車(DEARCC)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
東南汽車 委託生産 ・福建汽車工業集団傘下の東南汽車の工場で生産された「EV10」が2017年10月の広州モーターショーで披露された。



博郡汽車(Bordrin)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
一汽吉林汽車 一汽吉林との提携合意 ・2018年3月に一汽集団傘下の一汽吉林汽車有限公司とインテリジェントEVの開発、生産、販売などの領域における戦略的提携合意を発表。
一汽夏利 一汽夏利と合弁会社設立 ・一汽集団傘下の天津一汽夏利股份有限公司(Tianjin FAW Xiali Co., Ltd.、以下、一汽夏利)との合弁会社設立を2019年4月に発表。一汽夏利が土地、工場、設備などの出資を、博郡汽車は現金での出資を行い、一汽夏利の所在地に合弁会社を設立する。
・2019年6月に初モデル「iV6」のホワイトボディがラインオフした。2019年末に天津で量産、2020年第1四半期に納車予定。
銀鞍資本 盛世投資、住友商事
などによる投資
・中化国際(控股)股份有限公司(Sinochem International、以下、中化国際)傘下の銀鞍資本(Silver Saddle Capital)と2019年5月に戦略的提携合意をしたと発表。銀鞍資本、盛世投資、中科産業基金、住友商事、宝時得、浦口高投、国興投資などの投資グループが総額25億元を投資する。



愛馳汽車(AIWAYS)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
江鈴控股 江鈴控股の50%の
株式、陸風汽車の
生産資格を取得

・中国の複数メディアの報道によると、愛馳汽車(AIWAYS)は江鈴控股有限公司(Jiangling Motor Holding Co., Ltd.、以下、江鈴控股)傘下の陸風汽車を買収して新しい合弁会社を設立し、その持株会社になると発表。これにより、愛馳汽車は陸風汽車の生産拠点のリソースや生産資格を有することになる。

・重慶長安汽車股份有限公司(Chongqing Changan Automobile Co., Ltd.、以下、長安汽車)の公告で、2019年6月に愛馳汽車が江鈴控股へ出資額を増やすと発表。完了後に、江鈴控股の登録資本は10億元から20億元となり、愛馳汽車は江鈴控股の50%の株式を取得。長安汽車と江鈴汽車集団有限公司(Jiangling Motors Group Co., Ltd.、以下、江鈴汽車集団)が保有する江鈴控股の持株比率はそれぞれ50%から25%に減少する。
U5  U7 ion



大乗汽車(Dorcen)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
江鈴 江鈴集団軽型汽車
からの社名変更
・江西江鈴集団軽型汽車有限公司は江西大乗汽車有限公司(Jiangxi Dorcen Automobile Co., Ltd.、以下、大乗汽車)に2018年に社名を変更。江鈴汽車集団は大乗汽車に19%出資。
衆泰 衆泰金壇工場の活用 ・2019年2月時点において、湖南江南汽車製造有限公司金壇分公司(衆泰汽車金壇工場)は、衆泰汽車モデル(大邁X5、大邁X7等)を生産していない。それに代わり、大乗汽車(Dorcen)が江西大乗汽車有限公司金壇分公司を設立し、衆泰汽車の金壇工場の生産ライン、施設等を利用して大乗汽車のモデルを生産している。
E20



奇点汽車(Singulato)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
北汽 技術開発、販売ネットワークと生産での協力体制 ・北京新能源汽車との提携を2018年の北京モーターショーで発表。インテリジェントコネクテッドカーの技術開発、充電インフラの建設、販売ネットワーク、製造資源の共有などを共同で展開する。
・2018年11月1日に工信部から発表された「道路機動車両生産企業及産品(第313批)」によると、新型EVは、北京汽車集団傘下の江西昌河汽車で製造される。
トヨタからライセンスを取得し、「eQ」をベースに開発した微型インテリジェントEV「iC3」



領途汽車(LINK TOUR)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
長城 長城汽車の25%出資
と社名変更
・電動車の研究開発、生産、販売を行う河北御捷車業有限公司の株式25%を長城汽車が2017年7月に取得。これにより、河北御捷車業の企業平均燃費のプラスクレジットの全てが長城汽車へ譲渡可能となると同時にNEVのプラスクレジットも優先的に長城汽車に販売可能となる。
・2018年6月に河北御捷車業有限公司から領途汽車に社名を変更。
・すでに河北省に3つの工場を保有する領途汽車は、無錫工場建設プロジェクトを推進。総投資額30億元、第1期建設面積19万平方メートル、完成後は年産15万台のEV、バッテリーパック5万セットの製造規模の無錫工場で2018年10月に生産が開始された。



緑馳汽車(REECH)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
長安 長安鈴木の
第二工場で生産
・2019年5月に長安汽車とEV製造に関する調印式が行われた。2018年9月に長安汽車との合弁が解消された長安スズキの重慶第二工場で緑馳汽車のEVモデルを製造する。2019年第4四半期に初の量産モデルとなるクロスオーバーSUVを発売予定。



車和家(CHJ Automotive)

提携
グループ/
メーカー
項目 概要
華晨 EVの研究開発、
製造などの領域で提携
・2017年9月に華晨汽車集団と戦略的提携協定書に調印。両社のリソースを活用し、インテリジェントEVの研究開発、サプライチェーン、製造などの分野で広く提携する。
力帆 重慶力帆汽車の買収と
社名変更
・2018年12月に6.5億元で重慶力帆汽車有限公司を買収。2019年2月には「重慶理想智造」に社名変更。初モデルのレンジエクステンダーのSUVは2019年第4四半期に納車開始予定。


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