IAA 2017:ドイツメーカーのICE(内燃機関車)、ブランド強化とラインナップ拡充

SUV、クロスオーバー、高性能モデルを増強

2017/10/16

要約

Mercedes-Benz 新型X-Class
IAA 2017: Mercedes-Benz 新型X-Classの展示

  ドイツのフランクフルトで9月10日から24日まで、開催された国際モーターショー(IAA)2017は、9月16日から一般公開日となった。IAA 2017には39カ国から994社が出展し、乗用車メーカーの参加も50社以上にのぼった。自動車業界の急速な技術進歩を反映してIAA 2017での革新技術の展示は363にのぼり、同モーターショーで過去最高となった。

  近年の欧州でのSUV需要の増加は著しい。LMCによると、欧州における乗用車新車販売に占めるSUVの割合は、2017年に28%、2020年に34%となる見通し。このトレンドは、IAA 2017でドイツの主要メーカーがクロスオーバー、バン、SUVといったモデルに重点を置いていることにも現われている。BMWはSUVのConcept X7とX3を出展。VWグループは、VW T-Roc、Golf Sportsvan、Porsche Cayenneを展示。DaimlerはX-Classピックアップを披露した。さらにドイツ大手メーカーは様々な高性能車や高級車も出展。BMW Concept 8シリーズやConcept Z4、VW Polo GTI、Audi RS4 Avant、Mercedes-Benz S-Class・クーペおよびカブリオレなどが展示されていた。

  本稿はIAA 2017の展示車両に焦点を当てたレポートの第2弾。ドイツの主要OEMであるBMW、Daimler、VWによるICE (内燃機関車) のモデルとコンセプトの出展内容を報告する。ドイツ3社の電動車については前回レポートで報告している。他メーカーの展示については今後リリース予定のレポートで報告する。

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