スバル:中期計画を上方修正し2020年度に120万台超へ
北米を中心に生産能力増強を続ける、新プラットフォームを2016年に導入
2016/10/07
- 要約
- 中期計画「際立とう 2020」:2020年度販売目標を120万台超へ上方修正、年産能力も2018年度に113万台へ
- 社名をSUBARUへ、産業機器部門も自動車部門へ統合
- 収益計画:研究開発・設備投資を増加させながら、為替要因を除いて増収増益を狙う
- 商品戦略:主要車種の新型モデルを毎年投入、PHV/EVも順次投入へ
- 新プラットフォーム SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP): PHV/EVにも対応
- EyeSightの進化:2020年に高速道路上での自動運転機能を実現へ
- LMC Automotive 販売予測:富士重工の2019年販売は97万台へ(主要52カ国)
要約
新プラットフォーム SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP) (富士重工)
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富士重工は社名とブランド名を統一するため、社名を2017年4月1日に「株式会社SUBARU」に変更すると、2016年5月に発表。併せて、2015年度までの好調な業績を受けて、中期計画「際立とう 2020」の数値目標を上方修正した。
2020年度の販売目標は10万台上乗せして120万台+αとし、そのうち80万台超を北米市場で販売する予定。2014年時点の計画では2020年度の半分強が北米市場の販売であったが、新しい計画では約3分の2と、より北米市場に集中する計画となる。
併せて、生産能力増強計画も更新。生産能力を日本69.6万台、米国43.6万台の合計113.2万台まで増強し、完了予定も2018年度に前倒しした。
一方、収益面では、円高の進行、競争力確保のための試験研究費・設備投資の増額のため、今後減益が見込まれる。しかし、同社は為替の影響を除いた数値では増収増益を目指し、2016-18年度の3年間の営業利益率も業界高位水準の11.2%を狙う。
商品面では、新プラットフォームSUBARU GLOBAL PLATFORM(SGP)を採用したモデルを、2016年秋のImprezaを皮切りに毎年投入していく。SGPはPHV、EVモデルにも対応できるように設計されており、各国で進む規制の強化、特に米国カリフォルニア州のZEV規制へ対応する。また、運転支援システムEyeSightの進化も進めていき、2017年には高速道路の同一レーン上での渋滞時追従、2020年に高速道路上での車線変更も含めた自動運転を量販車で実現する計画。
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