トヨタの中国事業 (1): 生産・開発体制の最新動向

2015年116万台以上に生産体制増強、HV技術・中核部品等の開発子会社設立

2013/09/13

要 約

要 約


  トヨタは、2012年3月に発表した中国市場戦略「雲動計画 (Yundong Plan)」 (トヨタチャイナビジョン) を通して、中国の政策変更などの環境変化により速く順応できる、企画・開発から生産までの現地化を推進する事業経営方針を明らかにした。現地化の推進で、顧客・市場ニーズにより速く応えられる、コスト面など強い競争力持つ商品開発もしやすくなる。

  とりわけ、新エネルギー中核コンポーネント・技術などの開発を行う、江蘇省常熟市の開発子会社を2013年に稼動させるなど、次世代自動車の企画・開発・生産の一貫した現地化体制を着実に進める。2015年前後に、現地開発・生産のハイブリッドコンポーネントを搭載するHV乗用車の生産を開始する計画。世界で優位性のあるハイブリッド技術を活用した競争力の強い新型モデルの市場投入で中国シェアを獲得・拡大していく。


  トヨタは、2012年9月前後突発した反日デモ後にも、中国の中長期事業計画を変更しないと重ねて表明してきた。年間約130万台規模になる2015年の中国販売目標に向けて、2013年8月時点明らかになった、2015年の中国での年産能力拡張計画は116万台以上となっているが、中国市場・情勢を見極めた上、更なる拡張計画を検討すると報じられている。

Resonanceコンセプト
2015年前後、FAWとの合弁工場で生産予定の合弁会社自社ブランド「朗世 (Ranz)」のベースとなるEV コンセプトカー
(写真:2013年4月開催:上海モーターショーから)
Versa Noteハッチバック
2015年前後中国生産を計画している広汽トヨタ の自社ブランド(名称未発表) EV のベースとなるEV コンセプトカー
(写真:2013年4月開催:上海モーターショーから)

 関連レポート:
    ・トヨタの中国事業 (2): モデル計画/販売体制構築の最新動向 (2013年9月掲載)
  ・上海モーターショー2013取材 (4): 日本韓国等の乗用車8社の新型32モデル (2013年5月掲載)
  ・中国自動車各社の2013年販売計画:乗用車は1,800万台超、商用車は330万台超 (市場予測あり、2013年3月掲載)
  ・トヨタ:北米とアジアで拡大、米国で2013年に220万台販売を計画 (市場予測あり、2013年2月掲載)






トヨタの中国事業における生産開発戦略概要

詳細
事業経営方針 ・中国の新政策や政策変更に順応し、中国消費者のニーズに迅速に把握するのに注力。 中国において、真の現地生産を行い、省エネ・新エネルギー車の普及を推進する、製品ラインナップが最も豊かで、世界最強の新エネルギー車ラインナップを保有する自動車メーカーを目指す。

・次世代環境対応車では、HVを皮切りに、車載モーター/駆動用蓄電池/電子制御システムなどで共通な中核基礎技術を採用する PHV ならびに EVなど新エネルギー車も導入する。

・中国事業マネジメントシステムの現地化を加速・強化。
社会貢献
(責任)
・これまでの人材育成と植林公益事業の推進に加え、公益事業への更なる投資またはマネジメントを強化。中国社会への恩返し、中国社会の持続可能な発展に貢献する。
 (*注) トヨタはこれに併せて、中国事業統括子会社「豊田汽車(中国)投資有限公司」の傘下に、中国社会貢献事業統括の専門部署「社会貢献部」を設置 (2012年4月時点設置済み)
生産目標 ・2013年
  販売目標を前年比7.1%増の90万台以上としており、生産目標はこれに見合った台数になる。
  但し、トヨタの中国関連会社の販売目標発表では合計95万~97万台 (Lexus等の輸入車を含む)。その内訳: 一汽豊田銷售 58万~60万台、広汽トヨタ 29万台、Lexus 8万台。

・2015年
  販売台数目標は約135万台 (輸入車を含む) と推定、生産はこれに見合った台数になる。
 *注: 中国完成車販売台数目標は、トヨタグローバル販売の約15%となる (2012年10月/2013年2月のトヨタ中国会社役員インタービュー報道より)。また、トヨタが発表した2015年のトヨタグローバル販売目標は900万台 (ダイハツ/日野を加えると1,000万台)。
 <一汽トヨタ、四川一汽トヨタ>
 合計 75万台前後 (MarkLines 推定)
 但し、2012年5月時点の販売台数目標発表は100万台だった。
 <広汽トヨタ>
 販売目標は50万台 (年産能力60万台)との2013年8月の発表があるが、生産はこれに見合った台数になる。
 うち、A0/Aクラス (small-low, small-high) となる、小型車の販売目標は年間20万台で、広汽トヨタの販売全体に占める小型車比率は、2013年8月時点実績は約5%であるがこれを約40%に引き上げる。
トヨタチャイナビジョン「雲動計画」
で掲げる
中国事業計画
・下記のスリーステップに沿って戦略を施し、中国事業を展開。
<フェーズ1>
 2012年の中国での自動車販売 (Lexusを含む) は当初100万台を目指したが、2012年後半に突発した反日デモ/日本車不買運動などが主因で、2012年販売実績は目標未達成の約85.35万台(トヨタ発表)に止まった。
 省エネ車および新エネルギー車 (PHV/EV等) の普及の土台を構築という目標も、反日デモの影響で延期された。
<フェーズ2>
 2015年の中国自動車販売は当初160万~180万台 (Lexus・輸入車を含む) 目指したが、反日デモの影響が長引き、135万台前後が現実的目標になると思われる (MarkLines 推定)。
 現地開発・生産のハイブリッドコンポーネント (駆動系部品など) を搭載する、HVの現地 (中国合弁工場) での生産を開始する。
<フェーズ3>
 省エネ・新エネルギー車を主とした事業発展戦略を確立させ、新エネルギー車投入を加速させて、できるだけ多くの消費者に体験してもらう。
 トヨタの中国販売車両に占める省エネ・新エネルギー仕様車両のシェア目標は20%。
環境保護(エコ) 技術、
省エネ・新エネルギー
自動車事業
・省エネ (石油の節約) と脱石油を併行して、新エネルギー車の全方位的な発展戦略を推進。とりわけ、モーターとエンジンが共同して車を駆動するシステムを有する、フルハイブリッド技術 (中国語"双擎動力技術") を代表とした省エネ・新エネルギー技術戦略を最も重要視。
 <省エネ>
 内燃機関、つまり、従来型エンジン搭載の自動車の燃費効率向上 (省エネ)/小型化に注力。これに加えて、プラグイン式でないHVを普及させる。
 <脱石油>
 HV から、PHV/EV (BEV) などの新エネルギー車へ進化させ、最終的に石油依存からの脱出を実現させる。
商品
(ものづくり)
・中国現地消費者ニーズ/需要に沿って、モデル (車種) など製品企画から研究開発および生産まで、現地で行う体制をつくる。各々セグメントの消費者を感動させられ、かつ期待以上の完成度を持った、満足のいく自動車 (商品) を提供する。
現地生産
モデル計画
・2013年から2015年までの3年間、中国合弁工場で、新型車 (フルモデルチェンジを含み、マイナーチェンジモデルを含まず) 合計9車種以上の現地生産を開始。内訳は次の通り、
 <一汽トヨタ/四川一汽トヨタ> 3年間で合計5車種以上
 <広汽トヨタ> 3年間で合計4車種以上 (1年に1~2車種)
開発体制再編・強化 ・合弁会社 (第一汽車集団系:一汽系、広汽系) 向けの自動車車体開発
・中核技術/駆動系を含む、新エネルギーコンポーネント開発
・部品開発の、体制再編・構築

資料: 2012年3月に発表・実施しはじめたトヨタの中国市場戦略 「“雲動計画” (Yundong Plan: China Vision)」 (2011年3月発表したトヨタグローバルビジョンの中国版とも言える)、トヨタ/各紙報道など

 

 



完成車生産体制:現在92万台の年産能力を2015年116万台、のち136万台超に拡張を検討

  トヨタは、2012年9月頃中国での反日デモ・日本車不買運動等による販売の落ち込みの影響で、進めてきた現地での生産体制の増強計画を遅らせているとされる。2012年3月に実施しはじめたトヨタの中国事業計画「雲動計画」で示した、Lexus・輸入車を含む2015年160万~180万台の中国販売目標に向けて、天津市及び広州市を最有力候補地で進めていた新工場建設の計画が、いまだに正式に発表されておらず、当初の完成予定年であった2014年末より遅れる見通しである。

  中国での生産能力を、2012年11月時点の年間92万台(うち、乗用車約91.5万台)から、販売の回復・拡販可能性を見極めながら、2015年に116万台以上、それ以降に136万台超、さらに、将来的には178万台まで拡大する計画を検討中とされている。


  トヨタは2012年9月前後の反日デモ以降でも、中国での事業計画に大きな変更はないと繰り返し、計画実行への強い意志を示している。また、2015年に中国現地開発・生産のハイブリッドコンポーネント搭載のHVなど、世界で優位性を有する次世代新エネルギー車の生産開始に向けて、天津および広州市を有力候補地として、年間合計40万~64万台生産能力の新工場 (合計2工場) の建設計画を検討している。

  これに加えて、トヨタは、四川一汽トヨタの成都工場(四川省)および長春工場(吉林省)の拡張建設の計画も進めている。

 

 

トヨタ: 中国における自動車生産体制 (工場別モデル別生産実績、生産能力)

合弁会社 工場 生産モデル
<三角括弧内
は計画車種>
生産実績 (台) 年産能力 (1,000台)
2011年 2012年 2012年
1-7月
2013年
1-7月
2013年
8月時点
拡張後
(計画)
▽Toyotaブランド車合弁工場
一汽トヨタ (天津一汽豊田汽車有限公司) 新工場 <HV、小型車> (計画中、天津市が有力候補地) - 200~320
(2015年以降)
天津西青
工場
威馳 (Vios) 13,281 9,126 7,667 1,857 120 120
花冠
(9代目Corolla EX)
120,318 125,870 79,249 86,430
天津泰達
工場
皇冠
(Crown 13代目)
30,419 25,861 16,280 11,333 300 300
鋭志 (Reiz:
10代目Mark X)
65,147 60,316 42,050 32,138
RAV4 (3代目) 100,142 99,381 72,008 53,724
卡羅拉
(10代目 Corolla)
169,730 153,851 105,851 87,312    
四川一汽トヨタ (四川一汽豊田汽車有限公司)

長春(豊越
公司)西工場
100 300
長春(豊越
公司)東工場
蘭徳酷路澤
(Land Cruiser 200)
7,314 5,538 2,950 2,290 10 10
普鋭斯
(3代目Prius HEV)
23 2,451 1,864 215
成都工場 普拉多 (Land Cruiser
Prado) 4代目
21,896 18,807 13,133 10,999 *30 (うち、
乗25)
*50(うち、乗45)
(2016年末)
柯斯達 (Coaster) *8,216 *4,951 *2614 *3,083
合計
(第一汽車集団との合弁工場)
*536,486 *506,152 *343,666 *289,381 *560 *760以上 (2015年以降) → *1,100
(内数) 乗用車 528,270 501,201 341,052 286,298 555 755以上 (2015年以降) → 1,095
広汽トヨタ(広汽豊田汽車有限公司) 新工場 <HV、新興国向け
小型車>
(計画中、広州市が有力候補地) - 200~320
(2015年以降)
広州南沙区
工場
凱美瑞 (Camry)6代目 131,120 27,278 12,154 23,046 360 n.a.
凱美瑞 (Camry)7代目 10,573 116,548 86,477 71,072
凱美瑞 (Camry)
6代目 HEV
503 0 0 0
凱美瑞・尊瑞
(Camry 7代目 HEV)
0 2,237 780 2,789
雅力士 (Yaris) 19,008 12,405 8,848 9,167
漢蘭達
(Highlander 2代目)
94,447 75,421 46,468 51,411
逸致 (E'Z) 16,875 17,380 11,028 9,965
合計
(広州汽車集団との合弁工場、乗用車のみ)
272,526 251,269 165,755 167,450 360 600 (2015年)→ 680
総合計 *809,012 *757,421 *509,421 *456,831 *920 *1,160以上 (2015年) → *1,360以上 (2015年以降) → *1,780
(内数) 乗用車 800,796 752,470 506,807 453,748 915 1,155以上 (2015年) → 1,355以上 (2015年以降) → 1,775

▽中国ブランドで販売する、Toyotaライセンス生産工場

合弁会社 工場 生産モデル 生産実績 (台) 備考
2011年 2012年 2012年
1-7月
2013年
1-7月
華晨金杯
汽車有限公司
瀋陽工場 金杯・閣瑞斯
(Grace: Granse)
17,760 17,219 10,432 9,706  ベースモデルは、トヨタの2代/3代目Granviaで、華晨汽車集団傘下の金杯ブランドで販売。

(注) 1.  *付は、商用車、または乗用車との合計。以下同。
      2.  四川一汽トヨタの長春工場における卡羅拉 (10代目 Corolla) の生産は2013年7月に終了。同長春工場では翌月 (8月) から4代目RAV4 (新型) の生産を開始。

  これに伴って卡羅拉の生産は、一汽トヨタの天津 (泰達) 工場に一本化した。一汽トヨタでの3代目RAV4 (旧型) の生産も2013年7月までに終了し、新型 (4代目RAV4)の生産は長春 (西) 工場に一本化と集約した。

(参考)

ダイハツ: 吉林市 (吉林省)にある、FAW ブランドで販売する、ダイハツ車 (Xenia) ライセンス生産工場
合弁会社 工場 生産モデル 生産実績 (台) 備考
2011年 2012年 2012年1-7月 2013年1-7月
一汽吉林
汽車有限公司
吉林工場 森雅シリーズ
(Xenia ベース)
41,606 39,895 21,297 23,876  2007年6月から合弁生産を開始、2009年7月には、合弁提携解消しライセンス生産に切り替えると共に、販売ブランドを Daihatsu からFAWに変更。
日野: 広州 (広東省)/瀋陽 (遼寧省) 商用車合弁工場
合弁会社 工場 生産モデル 2011年 2012年 2012年
1-7月
2013年
1-7月
2013年
7月時点
拡張後
(計画)
広汽日野
汽車有限公司
(GAC Hino
Motors
Co., Ltd.)
広州工場 大型トラック 2,994 4,197 2,746 3,339 *3 *20
セミトレーラー
(車両総重量
25t超~40t以下)
767 977 451 679
軽型トラック 235 323 192 97 *5 *30
瀋陽工場 中高級(大型) バス 126 313 35 59 *2
(シャシー *2.5)
*4
(シャシー *5)
合計 (日野/広汽ブランド商用車) 4,122 5,810 3,424 4,174 *10 *54

 

完成車工場の年産能力拡張

 四川一汽トヨタ: 成都本工場を年産能力5万台に拡張へ

  四川一汽トヨタは2013年7月、排気量2.7L のLand Cruiser Prado の生産拡大のため、成都本工場 (四川省) の拡張建設について提携双方が契約に調印した。投資総額は10億元。工場建設は2013年内に着工し、2016年末に完成する予定。
  これにより、同成都本工場の完成車生産能力は、現行の年間3万台から5万台に拡大。うち、2.7L のLand Cruiser Prado の生産能力を現行より年間2万台増える。また、四川一汽トヨタは、これに併せて、同成都本工場で、車体/車台を含む中核部品生産も開始する。
  同成都本工場は、2010年5月に成都市内 (成華区) から、郊外の成都市経済技術開発区に移転した、2013年8月時点の年産能力は、主力 SUV Land Cruiser Prado 2.5万台と、中型バス Coaster 5,000台を合わせて3万台。なお、2012年11月時点、同成都本工場の敷地面積は 45.5万㎡、従業員数は 2,240名。


 四川一汽トヨタ: 長春市の西工場を稼働、4代目RAV4の生産を開始

  四川一汽トヨタは、吉林省の長春市 (西新経済技術開発区) にある、長春分拠点「四川一汽豊田汽車有限公司長春豊越公司」の長春西工場の年産能力を、今後、現行の10万台から30万台に引上げ、既存の長春東工場の1万台と合わせると、同分拠点の総年産能力を31万台に拡大する計画もある。
  投資総額40億元の同西工場建設 (敷地面積97万㎡) は2012年5月に完工し稼動した。稼動当初の従業員数は約2,000名。既存の長春東工場 (敷地面積7.5万㎡)と合わせると、同長春分拠点の従業員数は合計2,969名。
  トヨタは、2012年5月から同長春西工場の稼動に併せて、一汽トヨタの天津 (泰達) 工場でも生産しているトヨタの主力セダン、卡羅拉 (10代目Corolla) の生産を開始したが、2013年7月に同モデルの生産を終了 (卡羅拉の生産は現在、天津 (泰達) 工場に一本化に集約した)。翌月(8月) からは同長春西工場でトヨタの主力SUV 4代目RAV4 (新型)の生産に切り替えた。
  これに関連して、トヨタは、新型 (4代目) RAVの長春西工場での生産開始に先立ち、天津 (泰達) 工場での3代目RAV4 (旧型) の生産を終了させ、モデルチェンジに合わせて、卡羅拉と同じのトヨタ新MC プラットフォームを採用する、新型RAV4の生産を、同長春西工場に集約した。
  なお、これまで3代目RAV4 (旧型) を生産していた、一汽トヨタの天津(泰達)工場の余剰分は今後、新型Corollaまたはその派生モデルなど、新型車の生産に回る。

 広州/天津市が有力候補地で、年産能力合計40万台超の新しい乗用車工場建設を検討

 ▽広汽トヨタ: 広州市を有力候補地に、年産20万~32万台規模の新工場建設を検討

  トヨタの広州合弁会社の広汽トヨタは、新しい (第3) 分工場として、広東省の広州市を有力候補地に、乗用車工場の建設を計画中と、2012年6月に報道されていた。新工場の年産能力は2014年末までに20万~32万台規模であるとされていた。トヨタは同新工場建設の計画をいまだに正式に発表していないが、広汽トヨタの上層幹部は2013年8月、現時点36万台である乗用車生産体制を、2015年に年間60万台に整備すると明らかにしている。

 ▽一汽トヨタ: 天津市を有力候補地に、年産20万~32万台規模の新工場建設を検討

  また、トヨタの天津合弁会社の一汽トヨタは、新しい分工場 (第4工場) として、天津市を有力候補地に、乗用車工場の建設計画も、同じの2012年6月に報じられていた。新工場の年産能力は、2015年に20万~36万台規模であるとされていた。

 

HV/EV生産体制整備: 現地合弁工場で、2015年前後から新型HV/EVを生産開始

 四川一汽トヨタ: 長春市の東工場で、3代目Prius (HV) のKD 生産を開始

  四川一汽トヨタは、長春東工場 (吉林省長春市東風大街)で、同工場で2005年から生産していた 2代目 Prius (HV)の後継モデルである、HVセダン 3代目Prius のノックダウン (KD) 生産を2011年12月に開始し、2012年2月に販売を開始した。トヨタは2013年4月、2015年以降に同HVをKD生産から国産化 (真の現地生産化) を進めるべく、中核ハイブリッドコンポーネント (ユニット) の現地生産を始める予定と表明。
  なお、2012年末に発売を予定していた、プラグインハイブリッドセダン Prius Plug-in Hybrid の中国での輸入販売について、販売担当の合弁会社「一汽豊田汽車銷售有限公司」は、2012年後半の反日デモの悪影響で延期を余儀なくされたが、早ければ2013年に発売するとしている。

 (参考) 中国政府の自動車シンクタンク (CATARC) と提携し、中国でPHV/EV乗用車の運行実験を実施

  これに先立って、トヨタは、中国での新エネルギー車 (PHV/EV) の適応性と市場反応の情報を収集するため、中国政府系自動車シンクタンク「中国汽車技術研究中心」(CATARC)と提携し、PHV/EVの公道走行試験を実施。CATARCは2010年末にトヨタのプラグインハイブリッドセダン、Prius Plug-in Hybrid 15台、のち、トヨタのEV乗用車の、中国における公道走行実験を実施した。

 ▽中国実証走行試験用「Prius Plug-in Hybrid」の仕様

  【産地】トヨタの日本堤工場製 【ボディサイズ、ホイールベース】全長4460/全幅1745/全高1490mm、ホイールベース2700mm 【動力システム】 ①ガソリンエンジン: 最大出力73kW (99ps)/5200rpm, 排気量1.8L ②駆動用モーター: 3JM型、交流同期タイプ、最大出力60kW/82ps ③駆動用蓄電池: リチウムイオン系、充電時間 (AC100V 電源は3時間、AC200V 電源は1時間40分) 【EVモード走行指数】 最高速度: 100km/h、最大航続距離: EC測定モードで約20km 【その他】 EC測定モードでの燃費は2.6L/100km、二酸化炭素の排出量は59g/km

 

 広汽トヨタ: 広州市の南沙工場で、7代目 Camry Hybrid 生産を開始

  広汽トヨタは2012年6月、広州市の南沙工場における、新型である7代目 Camry Hybrid (凱美瑞 尊瑞) の生産を開始した (標準販売価格は 3モデルで25.98万~32.98万元)。なお、広汽トヨタは2010年4月、初のハイブリッドモデルの生産として、同南沙工場で6代目 Camry Hybrid を投入、2011年に同 6代目の生産を中止した。

 2015年前後、中国で開発・生産ハイブリッドコンポーネント搭載のHV/EVを生産へ

  トヨタは、2015年前後に中国合弁会社において、HVおよびEV の生産を開始する計画。

 ▽第一汽車集団との合弁工場において

  第一汽車集団との合弁工場では、2015年前後に、HV乗用車の生産を開始し、Toyotaブランドで販売する計画。中国現地開発・生産のハイブリッドコンポーネント (駆動系を含む) を搭載。具体的に生産工場は明らかにされていないが、一汽トヨタの天津工場が有力視されている。
  これに加え、一汽トヨタでは、2015年前後に、一汽トヨタの自社ブランドのEV セダン、朗世 (Ranz)の生産を開始する予定。国産HVと同様、現地開発・生産の中核コンポーネントを搭載する予定。2013年上海モーターショーでは、そのベースとなるコンセプトカーと、朗世ブランドを発表した。量産モデルの発表は2014年に予定されている。

 ▽広州汽車集団との合弁工場 (広汽トヨタ) において

  また、広州汽車集団との合弁工場 (広汽トヨタの南沙工場) では、2015年前後に、HV 乗用車のほか、広汽トヨタの自社ブランドのEV ハッチバックの生産を開始する予定。同じく現地開発の駆動系を含む中核コンポーネイトを搭載する予定。これに先立って、トヨタは2013年上海モーターショーで、同EV ハッチバックのベースとなるコンセプトカー、およびその自社ブランドロゴを発表した (同ブランド名称は未発表)。

 

Lexusの生産体制構築: 現地生産検討入り

  トヨタは、2013年上海モーターショーで、高級車Lexusの中国生産について検討に入ったと、大西弘致専務が記者団に表明した。一方、同氏は、Lexusの現地での生産開始までは時間がかかると予想、Lexusの現地販売が伸び、部品の安定供給体制が備われれば始めるとの見解も示した。同氏は生産工場や投入モデル情報などの詳細は明らかにしていないが、広汽トヨタの広州工場が最有力生産工場で、最初の投入モデルは中型セダン「ES」が有力と報じられている。 また、Lexusは2013年8月、拡販のため、Lexus ブランドイメージアップのキャンペーンを開催した。
  Lexusは、今後の中国における同高級車のモデル戦略として、世界トップクラスのトヨタのハイブリッド技術の搭載モデル、および排気量2.0L以下の小型モデルを中心に、中国市場に積極的に投入する方針。
  Lexusは、Lexus HV モデルのLexus車中国販売全体でのシェアを、2011年の7%と2012年の(約1.47万台) 23% から、2013年に (約2万台) 25%、2015年に50% に向上させる計画。(なお、中国で、高級乗用車である Lexus HVモデルが HV高級乗用車でのシェアは2012年に80%を超えており、その強さが見せている。)
  Lexusは、中国での2013年同高級車の輸入販売目標を8万台に定めている。前年である2012年には8万8,000台の目標を掲げていたが、反日デモ突発してから激減し、前年の2011年比14.3%増ではあるが、通期販売台数は目標を下回る6.4万台に止まった。

注: Lexusはこれまで、Lexusブランド車の中国年間販売10万台を超えることを、現地生産に切り替える必須条件としていた。

 

 



中核部品生産体制: 省燃費従来型エンジン/CVT投入、新エネルギー駆動系部品も開発生産

  トヨタは2012年4月、中国で、HVおよびPHV/EVなど新エネルギー車の普及に注力するに加え、当面の大きな課題として、既存販売車種に搭載される従来型エンジン (内燃機関) を、全面的に省燃費型エンジンに変更する方針を明らかにした。

  これに併せて、2011年10月から広州エンジン工場で走行性や燃費が評判の良い、直列4気筒の自然吸気タイプのトヨタ ARエンジン (排気量2.5L HV用、2.5/2.7L) およびその主な構成部品の生産を開始したのに続き、天津エンジン工場でも今後、省燃費型ガソリンエンジンの追加生産する計画を2012年7月に表明した。また、江蘇省の常熟でCVT新工場建設など、より省燃費タイプの変速機の生産も2014年から開始する計画を進めている。


  また、トヨタは、日本プライムアースEVエナジーなどと常熟合弁(新)工場を設立して、新エネルギー車駆動用ニッケル水素電池の生産を2015年前後から開始する計画を明らかにしている。

  これに加えて、トヨタは、2013年に完成する中国での新エネルギー駆動系コンポーネントの研究開発子会社(開発センター)、「豊田汽車研発中心(中国)有限公司」(TMEC:Toyota Motor Engineering & Manufacturing (China) Co., Ltd.)で開発した、駆動系を含む中核コンポーネントを、2014年をめどに生産を開始する。2015年前後、中国合弁工場で生産を開始するHV乗用車に搭載する。

 

トヨタの中国でのエンジン合弁工場の生産体制

合弁会社 工場 生産エンジン
モデル
生産実績(台) 年産能力
(1,000基)
従業員
(人)
備考
2011年 2012年 2012年
1-6月
2013年
1-6月
(2013年
8月時点)
(2012
年11月
時点)
天津一汽
豊田
発動機
有限公司
天津市
第1工場
A型改良仕様
(Corolla
10代目用)
361,426 317,510 179,230 166,542 150 1,783 ZZ型生産は2007年5月に中止。高効率な新型エンジンを追加へ
天津市
第2工場
ZR型 (Vios/
Corolla EX用)
220
一汽豊田
(長春)
発動機
有限公司
長春市工場 V6
(排気量
2.5/3.0L)
95,795 86,677 50,137 37,644 130 842 一汽轎車などにも製品を供給中
広汽豊田
発動機
有限公司
広州
南沙区
工場
AZ型 (2.0L, HV向けを含む2.4L), 直列4気筒自然吸気タイプのAR型 (2.7L/HV向けを含む2.5L) 278,485 386,952 233,843 202,291 500 1,586 2012年4月からHV向けAR型生産を開始
合計 735,706 791,139 463,210 406,477 1,000 4,211 エンジン生産増強計画は不透明
(参考)日野の中国エンジン合弁工場
合弁会社 工場 生産エンジン
モデル
生産実績(台) 年産能力
(1,000基)
従業員
(人)
備考
2011年 2012年 2012年
1-6月
2013年
1-6月
(2013年
8月時点)
(2012
年11月
時点)
上海日野
発動機
有限公司
上海工場 商用車用
ディーゼル
エンジンなど
21,512 15,659 10,020 8,840 25~30 n.a. 年産能力4.5万台に拡張する計画があった

(注)  進捗状況は不明だが、トヨタは2013年に合計200億~300億円を投じ、年産能力10万基の小型車用エンジン(小排気量高効率) の生産ラインを合計3本導入し、中国でのエンジン年産能力を、現行の100万基から130万基に拡大する計画が、日本経済新聞 (2010.11.20/ 2011.7.20付)、日刊工業新聞 (2010.10.11/ 2011.7.18/ 2011.7.28付) が報じられた。

  同報道では、天津エンジン工場 (天津一汽豊田発動機) では、ZR型(1600cc/1800cc)用ライン計1本と、NR型(1300cc/1500cc)用ライン計1本の、合わせて2本を新設、広州エンジン工場 (広汽豊田発動機) には、NR型エンジンのライン計1本を新設する。

 

天津市にあるエンジン生産子会社に、高効率燃費の新型エンジンを追加導入へ

  トヨタは2012年7月、天津市にあるエンジン生産子会社「天津一汽豊田発動機有限公司」に、より高効率燃費の新型ガソリンエンジンを今後追加導入する計画を明らかにした。2013年8月時点の進捗や、排気量など詳細な情報は明らかにされていない。

  一方、現地の乗用車合弁生産会社 (天津トヨタ)の泰達(第2)工場では、トヨタの広州エンジン工場でも生産しているAR型シリーズエンジン向けの、鋳造部品生産ラインを2013年4月頃に稼動した。天津での新型エンジン生産体制構築の一環と見られる。

  なお、トヨタは、江蘇省常熟市に新設した開発子会社「豊田汽車研発中心(中国)有限公司」で、今後、HV用を含む、中国市場向けエンジンの開発も行うと表明している。

江蘇省の常熟部品子会社で、2014年9月からCVT生産を開始へ

  トヨタは2012年7月、江蘇省の常熟市 (東南経済開発区) に、グループ全額出資の無段変速機 (CVT) 生産子会社、「豊田汽車(常熟)零部件有限公司」(TMCAP:Toyota Motor (Changshu) Auto Parts Co., Ltd.) を設立した。2014年9月にCVTを主とした駆動系部品の生産を開始する。CVTの年産能力は2直24万基。従業員は約850人の予定。
  同子会社は、2011年10月に建設着工した、トヨタの常熟開発子会社 (豊田汽車研発中心(中国)有限公司) の北西から約2km離れた同東南経済開発区に立地。同子会社の敷地総面積は約14万㎡。資本金は9,500万米ドル (初期の投資総額2.85億米ドル) で、出資比率はトヨタ 70.5%、トヨタの中国事業統括子会社 19.5%、トヨタ北海道分社 10.0%。なお、トヨタは同 CVT子会社に開発機能も持たせる。

トヨタ: 常熟に、プライムアースEVエナジー等と、HVなど車載動力用ニッケル水素電池を合弁生産へ

  トヨタおよび傘下の豊田通商は2013年5月、日本の車載駆動用ニッケル水素電池メーカーであるプライムアースEVエナジーや、中国電池メーカー大手「湖南科力遠新能源股份有限公司」などと合弁で、江蘇省の常熟市に、HVなど車載動力用ニッケル水素電池(セルモジュール)の生産会社、「科力美 (中国) 汽車動力電池有限公司」 (Corun Peve (China) Automotive Battery Co., Ltd.)を設立することが明らかになった。合弁に参加する合計5社は合意書に調印した。順調に進めば、2015年前後に合弁生産を開始する。
  同合弁会社の資本金は52.1億円 (投資総額156.3億円)。資本構成は、トヨタの中国投資子会社「豊田汽車 (中国) 投資有限公司」が 5%、豊田通商が4%、プライムアースEVエナジーが41%、湖南科力遠新能源股份有限公司が40%、現地の投資会社「常熟新中源創業投資有限公司」が10%。
  同合弁会社は同ニッケル水素電池の生産を行うほか、開発、販売、アフターサービスまでを一貫して手掛ける計画。なお、トヨタは、2015年前後をめどに常熟の自社工場で、ハイブリッドコンポーネントの現地生産を開始する予定で、今回の合弁計画もその一環とされる。

 

 



中国での開発体制: 既存体制再編、新エネルギー技術とその中核部品開発を現地化

  トヨタは、中国市場でのシェア拡大を狙い、次世代自動車に重点に置き、自動車の要素技術開発、部品開発、車両本体開発などの、役割分担ができる中国 (現地) における開発体制の再編、構築を加速・強化している。

  第一汽車集団または広州汽車集団との合弁会社向けの車両本体の開発体制を再編・強化する一方、新エネルギー中核技術を含む自社の要素技術ならびにその搭載製品 (駆動系を含む) の開発体制の構築も推進している。さらに、再編によって、既存の天津開発センターの開発機能を部品開発に集約した。

  トヨタは、2015年前後の現地生産・販売の開始を目指し、要素技術や駆動系を含む、ハイブリッドシステムなど中核コンポーネントの開発を加速している。

天津市に開発合弁会社新設、第一汽車集団と合弁工場向けの開発体制を再編・強化

  トヨタと第一汽車集団は、両社の既存合弁会社の開発部門である、天津一汽トヨタの開発部門(天津一汽豊田汽車有限公司技術研発中心) および四川一汽トヨタの技術部門を統合し、天津市経済技術開発区 (泰達) 西区に新しい開発子会社、「一汽豊田技術開発有限公司」 (FTRD: FAW-Toyota Technical Research & Development Co., Ltd.) を2012年11月に設立。2013年8月に同開発子会社の新施設建設に着工した。
  同新施設の1期建設は、2015年5月をめどに全面的に完工し稼動を開始する予定。これに先立ち、同開発子会社は2013年5月から、天津一汽トヨタ構内にある天津一汽トヨタの前・開発部門の新社屋 (2010年7月完工) で営業を開始しており、新施設が竣工次第、同新開発子会社を移転する。
  新開発子会社は主に、トヨタおよび第一汽車集団の技術/車台開発/政策・法規制/情報交換のプラットフォームを構築し、両社の合弁工場向けの車両開発を行う。合弁事業の持続発展に協力的な支援や、サービスの提供に加えて、現地ニーズへの即応や「朗世 (Ranz)」合弁ブランド事業の推進も図る。
  新開発子会社の資本金は約8億元 (投資総額12.7億元)で、天津一汽トヨタが80%、四川一汽トヨタが20%を出資。敷地総面積は11.2万㎡で、設計棟/新エネルギー実験室/完成車実験室/部品実験室/デザイン室/試作工場などを含む。2013年8月時点の研究開発人員は約300名で、将来は1,000名超に増員する計画。

(注) トヨタは、広州汽車集団との合弁会社(広汽トヨタ)向けの車両本体開発体制も強化する方針。広汽トヨタの自社生産車両の本体開発を担当する開発部門 (広汽豊田汽車有限公司研発中心) の専属建屋が2010年に完成しており、機能強化のため、現在約200名の開発人員を2020年に500名に増員する予定。

 

上海近郊の常熟市に、HVなど新エネルギー車関連の研究開発子会社を設立

  トヨタは、2010年11月に上海近郊の江蘇省常熟市 (東南経済開発区) に設立した、HV 等の新エネルギー車や、その駆動系等の中核コンポーネントの研究開発子会社、「豊田汽車研発中心(中国)有限公司」(TMEC:Toyota Motor Engineering & Manufacturing (China) Co., Ltd.) の、常熟市本社建設を2011年10月に着工した。2013年春に一部完工した施設が営業を開始しており、2013年末にはすべての施設を完工し正式にフル営業を開始する予定。設立当初の従業員数は約200人、フル稼動後は約260人、将来は更に1,000人に増員する計画。
  同開発子会社 (TMEC) の資本金は2.34億米ドル (投資総額約6.89億米ドル)で、トヨタが100%出資。常熟本社の建屋面積は6.9万㎡で、敷地総面積は234万㎡。環状高速テストコース (全長5.2km)、中国であらゆる悪い道路状況を複製して取り入れた耐久性テストコース、製品性能評価テストコースを含む、面積合計 74万㎡を有するテストコースを建設するほか、エンジン/シャシーなどの性能測定・評価用設備や、ハイブリッドパワートレインの研究開発関連試験設備を導入する。
  トヨタは、同開発子会社を、「環境技術研究開発」と「基礎研究」 (*注) といった、トヨタの最先端中核技術の研究開発を含む、グループの海外メイン開発拠点と位置づけている。現地のグループ関係者と共同で現物調査・研究・開発を行うほか、車両使用環境や市場ニーズなど現地の状況を迅速かつ正確的に把握し、エンジンを含む現地向け製品の開発に反映させ、中国顧客に最適な販売価格で、より魅力的かつ安全な良いエコカーの提供を可能にさせる役割を果たすとしている。
  同開発子会社は、HV用など新エネルギー駆動系技術の開発チームを設けており、自社開発した新エネルギーコンポーネントを、2015年前後から常熟部品子会社「豊田汽車 (常熟) 零部件有限公司」(現在建設中) で生産。同じく、2015年前後から、現地合弁会社で生産を開始するHV/EV乗用車に搭載させる方針。

(*注)  「環境技術研究開発」は、ハイブリッドなどの新エネルギー技術、およびそれに関わる中核コンポーネント生産の現地化、ハイブリッドなど駆動系を含むそれを搭載する完成車とのエンジニアリングマッチング (すり合わせ)、電動車 (PHV/EV) を代表する各種新エネルギー車の実証走行試験及び省エネタイプの従来型エンジンを搭載する内燃機関車の研究開発を含む。
  「基礎研究」は、自動車に関わる車技術、材料/環境/安全/交通システムなどの研究や、専門研究機構ならびに大学との共同研究を含む。

 ▽同センター建設の進捗

  2013年1月、豊田汽車研発中心 (中国) 有限公司 (同センター) の常熟市本社で初の実験設備稼動となる、エンジン試験ベンチ (engine test bench) を稼動。これに併せて、試験エンジンの点火式典を行った。
  2013年2月、同センターは、常熟市の新オフィス(事務棟)社屋を完工し、正式に営業を開始。
  2013年6月、同センターのテストコース建設の一環である、車両走行テストコース一部を開通し、これに併せて、開通式典及び走行テスト演技を開催した。
  2013年秋、同センターの新エネルギー車の関連施設 ("節能・新能源中心") を完工し稼動を開始する予定。
  2013年末、同センターのテストコースすべてを完工し、フル稼動を開始する、などの予定。

 

既存天津開発センターを、部品開発施設に再編

  江蘇省常熟市 の開発子会社、「豊田汽車研発中心(中国)有限公司」(TMEC)の新設に併せて、トヨタは、天津市にある100%出資する既存開発センター (現地法人)、「豊田汽車技術中心(中国)有限公司」(TTCC: Toyota Motor Technical Center (China) Co., Ltd.) を、トヨタの現地用の部品開発に特化した開発子会社に集約・再編 (現地法人、社名変更なし)。
  これに伴い、トヨタは、TTCCの前・北京拠点「豊田汽車研発中心 (中国) 有限公司北京分公司」と、前・上海拠点「豊田汽車研発中心 (中国) 有限公司上海設計中心」をそれぞれ、TMEC傘下の北京分拠点および上海分拠点として再編・吸収した。再編後の北京分拠点は主に中国の名門大学や研究機関との技術交流、自動車関連情報の収集と整理、上海分拠点は実際に自動車関連のデザイン業務担当に加えて、中国顧客の好み/中国マーケット動向などの関連調査といった役割分担をしている。

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>