Mercedes-Benz Group:エントリークラスのEV「Concept CLA Class」を公開
MB.OSと新世代のMBUXを導入、主要市場で高出力充電網を構築
2023/09/28
- 要約
- Concept CLA Class:Vision EQXXの技術を取り入れ、航続距離は750km
- 新型E-Class:9車種のうち4車種がPHEV、EV走行距離は最大115km
- IAA Mobility 2023:コンセプトモデルと市販モデル
- OTAによる新エンターテインメント・ナビゲーション機能
- 高出力充電ネットワークをグローバルに構築
- 業績:売上高とEBITは2021年から、販売台数は2022年から上向く
- GlobalData(グローバルデータ)生産予測:Mercedes-Benz Groupのライトビークル生産は2026年に277万台
要約
Concept CLA Class(IAA Mobility 2023に出展) |
Mercedes-Benz Groupは、2030年に可能な地域における「EVオンリー」、2039年にバリューチェーンを通してのカーボンニュートラルを目指す。LuxuryとSustainabilityを両立させ、またデジタル技術によりユーザー体験の向上を進める。
2023年9月に開催されたIAA Mobility 2023(ミュンヘン・モーターショー)では、今後の同社の戦略を示唆するモデル、Concept CLA Classと新型E-Classを出展した。Concept CLA ClassはMercedes-BenzのエントリークラスEVを示すコンセプトで、Mercedes-Benz Modular Architecture(MMA)プラットフォームを初採用。効率的なEV駆動により、航続距離750kmを実現した。また、独自開発したMercedes-Benz Operating System(MB.OS)を初めて本格導入する。さらに同コンセプトは2039年にカーボンニュートラルを目指してゼロから開発した最初のモデルで、原材料の循環性を高め、2030年までに原材料の再利用率40%を目指している。
新型E-Classは、内燃エンジンからEVへの橋渡しをするモデルだとしている。パワートレインは、ガソリン、ディーゼル、PHEVの構成で、発売時の車種の半数がPHEVとなる。PHEVは25.4kWhのバッテリーを搭載し、最大115kmのEV走行が可能。
Mercedes-Benzは2023年8月、同年秋から世界規模で高出力充電ネットワークを構築すると発表した。2020年代末までに北米、欧州、中国およびその他主要市場に10,000カ所以上を設置する計画。充電ネットワークを整備することで、ユーザーのEV選択を後押しする。
Mercedes-BenzのEV推進戦略は順調に進んでいる。xEV(BEV+PHEV)の販売台数は、2022年に333,490台(前年比22.7%増)、2023年上半期に187,608台(36.3%増)と拡大した。
本レポートは、IAA Mobility 2023への出展を中心に、EV導入を進めるMercedes-Benz Groupの動向を報告する。
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