上海モーターショー2023:BYD、長城汽車

BYDは仰望ブランドを披露、長城はWEYブランドのNEVフラッグシップMPVをワールドプレミア

2023/05/10

要約

上海车展2023
上海モーターショー2023

 第20回上海国際モーターショーが「上海国家会展中心」で開幕した。2023年4月18-19日はプレスデーで国内外のメディア関係者のみの招待で、20-21日は業界関係者向けに公開され、22-27日が一般公開日。今回のテーマは「自動車業界の新時代を抱く」。1,000社余りの企業が出展し、展示スペースの総面積は36万平方メートルを超える。13の室内展示ホールを使用し、乗用車展示ゾーン、自動車テクノロジーとサプライチェーンゾーン、メディアゾーンが設けられた。


 今回BYDは「王朝シリーズ」と「海洋シリーズ」の全ラインアップ、MPVモデルの「騰勢(Denza)」、そして2022年下半期にリリースされた新ハイエンドブランド「仰望(Yangwang)」シリーズを出展した。王朝シリーズのコンセプトカー「宋(Song)L」を世界初公開し、海洋シリーズの「駆逐艦(Chaser) 07」を発表。エントリーモデル「海鴎(Seagull)」の予約販売が開始された。また、「騰勢(Denza)D9」創始バージョン4人乗りを初公開した。仰望(Yangwang)モデルは会場において、その場での旋回などの機能を披露し、注目を浴びていた。


 長城汽車は傘下の「哈弗(Haval)」、「魏(WEY)」、「欧拉(ORA)」、「坦克(Tank)」、「長城炮(POER)」の5つのブランドで30モデルを出展。うちスマートNEV15モデル以上となった。哈弗のインテリジェント電動四駆SUV「梟龍(Fierce Dragon) MAX PHEV」は今回のモーターショーで初公開された。WEYブランドでは長城汽車の最新のフラッグシップNEV6人乗り「藍山DHT-PHEV」と新型フラッグシップMPV「高山DHT-PHEV」を出展。坦克(Tank)は、長城汽車の最新のハイブリッド技術を搭載した「坦克500 Hi4-T」と「坦克400 Hi4-T」を出展。長城炮ブランドでは、高性能HVフルサイズピックアップトラック「山海炮(POER Shanhai) PHEV/HEV」が初公開された。また、6×6スーパーオフロードプラットフォームを採用した「CYBERP!CKUP」を出展した。

 本レポートでは、上海モーターショーで出展されたBYDと長城汽車の電動車を中心に報告する。

 

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