WCX 2021:電動車の課題と懸案事項
環境面や品質面のメリットを打ち消すコストやインフラの懸念
2021/05/12
- 要約
- バッテリーEVへの移行に関する視点
- 主要OEM幹部が示す非内燃技術への移行の影響
- EV台数を増やすための電力グリッドの準備
- ハイブリッド技術の成長と課題
要約
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「EVは顧客の選択か? 法的な強制か?」リーダーシップ討論会の1画面 |
米国自動車技術者協会主催の世界会議WCX 2021(World Congress Experience Digital Summit 2021)が2021年4月13日から4月15日まで開催された。WCXは毎年ミシガン州デトロイトで開催される恒例行事だが、今年は新型コロナウイルス流行のためオンライン開催となった。WCX 2021ではデジタル展示ホールが用意され、70時間を超すライブ技術セッション、オンデマンドプレゼンテーション、さまざまな企業や機関の幹部や専門家による9件の討論会が行われた。
さまざまなセッションで、非内燃エンジン車両が業界や社会に与える影響が浮き彫りになった。ある技術セッションでは、バッテリー電気自動車(EV)が普及する中でのハイブリッド車(HV)の役割と重要性が分析された。商業的観点からEVの影響と環境問題に焦点を当てたパネル討論もあった。主要OEMの幹部が多数参加したパネルでは、各社の電動化等、新しいイノベーションの効果と推進力が議論された。また、SAE International(米国自動車技術者協会)は、EVの成長に伴うインフラの懸案事項について、DTE Energyの電動化事業開発部長であるSean Gouda氏と討論した録画セッションを公開した。
本レポートはWCX 2021の内容に焦点を当てた2編のレポートのうちの第1部である。電動パワートレイン及び代替パワートレインを搭載した車両に焦点を当て、そうした話題について議論したセッションを取り上げた。
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