スバル:リコール費と売上減により2018年度通期で42%営業減益見込み

2018年にスバル初のPHV、新型HV(e-BOXER)、2021年にEVを投入

2019/01/25

要約

  本レポートは、スバルの日本における完成車検査の不正とリコール、米国にも波及した品質問題、それらの影響を中心にスバルの最近動向を報告する。

Subaru Ascent
2018年7月に米国市場に投入した3列シートSUV Subaru Ascent
(本レポートの写真の出典は全てスバル)

  2017年10~11月に、正規登用前の検査員が完成車の検査を行っていたことが発覚した。その後調査を行う度に新たな問題が表面化し、リコール対象はトヨタ86などを含めて53万台(スバル車は50万台)に達した。

  品質問題は米国市場にも波及。2018年11月に、バルブスプリングの不良のため、世界で41万台のリコールを行い、米国でも14万台が対象となった。交換に係る費用は550億円と見込まれ、7~9月期決算に引当計上した。

  スバルの米国販売は2018年まで10年連続で増加し、それに伴い連結業績が急拡大、2015年度には営業利益5,655億円、連結営業利益率17.5%を達成し、2016~2017年度も10%を超える営業利益率を保っていた。しかし上記リコールのため、2018年4~9月期の販売台数が前年同期比9.2%減、売上高7.5%減、リコール費771億円を計上し、営業利益74.1%減の厳しい決算となった(特に7~9月期は10年ぶりの四半期営業赤字)。2018年度通期業績見込みについては、大幅に下方修正し、売上高3兆2,100億円(0.7%減)、営業利益2,200億円(42%減)、営業利益率6.9%としている。

  スバルは、企業風土改革を最優先課題とし、そのために5年間で1,500億円の投資枠を確保して、品質向上と顧客の信頼回復を目指している。


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