・日産自動車は10月7日、BMW・フォード・ホンダの3社が折半出資する新会社ChargeScapeに出資することで合意したと発表した。取引完了後の日産の出資比率は25%となる。ChargeScapeは電気自動車(EV)を電力網に統合することで電力ネットワークの安定化に貢献するサービスを提供する。
・ChargeScapeは、EVに無線接続し、リアルタイムの電力状況に合わせて電力の流れを管理するソフトウェアを使用して、電力会社、自動車メーカー、EVドライバーをつなぐ。電力網に制約があるときは電気代が安いオフピークの時間帯でのスマート充電(V1G)によって一時的に需要を減らし、ピーク需要時にはEVに蓄えられたエネルギーを電力網に戻す(V2G)。
・同社は充電スケジュール管理や、将来的にはV2G機能を利用してEVから電力ネットワークに放電することを通じてドライバーに金銭的メリットを提供する。ドライバーは需要の多い時間帯に充電を一時的に停止することで金銭的なインセンティブを受け取ることができ、将来的にはEVから電力ネットワークに放電することで、売電による収益を得ることも可能となる。
・米国で65万台以上の日産のEV「リーフ(LEAF)」が販売されていることを踏まえると、日産の出資には大きな意味がある。日産は、双方向に充電や給電を行うことのできるV2X技術への多額の投資を行っている。
(Nissan on October 7, 2024)(Chargescape release on October 7, 2024)