Miba AG 2012年1月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2012年
1月期
2011年
1月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 592.6 437.2 35.6 1)
EBITDA 101.9 85.0 19.9 -
部門別売上高
焼結部品部門 208.5 174.1 19.8 -
ベアリング部門 201.1 160.1 25.6 -
摩擦材部門 125.0 76.0 64.5 -
新技術部門 57.0 25.5 123.5 -

要因
1) 全社
-2012年1月期の売上高は、前年比35.6%増加の592.6百万ユーロ。増加分35.6%の、21.6%分は本業の成長、14.9%分が買収効果でそれぞれ増加したが、為替の影響で0.9%分が相殺された。

-全ての部門でプラス成長を達成。新技術部門に関しては、パワーエレクトロニクス部品および特殊機械加工部品の受注が奏功し、記録的な売上を記録。

-同社は、2016年1月期に売上高750百万ユーロを達成する見通しを示した。

企業買収

-2011年2月、インドPuneに位置する焼結部品メーカーMaxtech Sintered Product Pvt. Ltd. (MSPPL)の少数株式を獲得。MSPPLは従業員80名を抱え、自動車エンジンおよびトランスミッション用焼結部品のほかに、エキゾースト製品向けステンレス鋼部品などを製造。Mibaは同社の粉末金属技術をMSPPLへ移転し、現在欧州からインドへ輸入されている部品の現地生産化を目指す。(2011年2月1日付プレスリリースより)

受賞

-2011年4月、Miba Precision Components (China)がSchaeffler GmbHより「Supplier of the Year」を受賞。

-2011年3月、焼結部品部門がSchaeffler GmbHおよびContinental AGより、「Premium Supplier」を受賞。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2012年1月期 2011年1月期 2010年1月期
全社 31.3 22.6 18.7
売上に対する割合 5% 5% 6%

研究開発体制

-全社で218名が研究開発に従事し、オーストリア拠点にR&Dセンターを有している。

-2011年、ベアリング部門が中国蘇州市にテクノロジーセンターを開設。極東地域の開発を担当。

特許

-2012年1月期は20件の出願を実施。現時点で195件の特許を保有する。

研究開発活動

ベアリング部門
-素材分野に関して、同部門はアルミおよび銅をベースとした素材の代替製造手法の研究開発を実施。

-表面処理技術に関して、トラックおよび高速エンジン向け鉛フリーベアリング用の耐食コーティング技術「SYNTHEC」の開発に注力。

焼結部門

-新型3気筒および4気筒エンジン用の低ノイズギアドライブの開発を実施。その他にも、4輪駆動、マニュアルおよびデュアルクラッチトランスミッション用のシンクロナイザーモジュールの開発を推進。上記の製品は快適性、低燃費に貢献。

摩擦材部門
-摩擦材部門では、トラック用クラッチシステム、カーボン摩擦材の開発に注力。

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2012年1月期 2011年1月期 2010年1月期
焼結部品部門 21.8 14.6 11.2
ベアリング部門 13.8 9.0 5.8
摩擦材部門 5.3 11.8 2.1
新技術部門 1.4 0.8 0.08
その他 5.7 1.2 0.4
連結 (0.9) (2.8) (0.1)
合計 47.3 34.6 19.5

焼結部品部門
-2011年に同部門は全ての工場で生産能力の拡大を実施。

-2011年は21.8百万ユーロを投資。その内の約半分に相当する10.3百万ユーロをオーストリア Vorchdorf工場に、6.5百万ユーロをスロバキア子会社に投資。残った資金を近年グループ傘下となったアメリカ子会社および中国子会社(蘇州市)に投資。

ベアリング部門
-2011年は13.8百万ユーロを投資。その内の8.8百万ユーロをオーストリア Laakirchen工場の生産能力の増強に投資。残った資金は中国および米国拠点に投資。米国子会社ではトラックエンジン用の新世代、高性能ベアリングの製造ラインが大量生産体制に入った。

摩擦材部門
-2011年は5.3百万ユーロを投資。主に米国子Sterling Heights拠点の設備増強に投資。

新技術部門
-2011年は1.4百万ユーロを投資。オーストリア Styrian拠点の技術システム、製造装置、製造スペースの増築に投資。