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Gotion High-tech Co., Ltd.[国軒高科股份有限公司] 2023年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
  2023年12月期 2022年12月期 増減 (%) 主要原因
売上高 31,605.49 23,051.70 37.11% -2023年の販売量は前年同期比63.67%増加した。市場の旺盛な需要が販売量の増加につながった。
営業利益 975.43 198.69 390.93%
経常利益 948.16 258.96 266.14%
純利益 969.10 365.64 165.04%

 

2024年戦略

-同社は、第13回サプライヤーカンファレンスで、品質、グローバル化、研究開発、サプライチェーンの分野における2024年の4大戦略を発表した。

  • 品質:2024年、同社は業界ベンチマークを参照してあらゆる品質指標を策定する。前年と比較して、入荷する資材の不良率指標は58%、0KM指標は76%、3MIS指標は55%の低減を目指す。
  • グローバル化:同社は海外市場の主要地域であるアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア太平洋への参入に注力する。中国国外への供給量は2027年に100GWhを超えると見込んでいる。
  • 研究開発:同社は材料の研究開発を総合的に展開する。正極材料と負極材料の研究開発および産業化を促進し、電解質とセパレーター材料のカスタマイズ化、材料データベースの確立、将来を見据えた材料開発を行う。
  • サプライチェーン:サプライヤーが社会的責任と環境要件を確実に満たせるよう、グリーンで持続可能なサプライチェーンの確立に取り組んでいく。

(2023年12月23日付け公式WeChatアカウントより)
 

新製品

バッテリーの3製品を発表
-国軒高科は、第13回科学技術大会で5C急速充電「G刻電池」、ハイニッケル三元系円筒形バッテリー「星晨電池」、および全固体電池「金石電池」の3製品を発表した。

・「G刻電池」は9.8分間で80%、15分間で90%充電可能。電気自動車(EV)、レンジエクステンダーハイブリッド車(HV)などに対応し、リン酸鉄リチウム、リン酸鉄マンガンリチウム、三元系電池をカバーする。G刻セルを搭載するバッテリーパックは革新的な設計や安全性を特長とし、超大型のモジュールレス設計によって部品数を30%削減しているほか、超薄型設計によりクーペやSUVなどの様々なモデルに適用することができる。また、BMS+FDCの直接接続設計によってハーネスを80%削減し、ナノ断熱、セラミック複合材料絶縁などの設計によってセル間の熱伝導をゼロにしている。

・新世代の「星晨電池」は、同社最新の三元系46型大型円筒形バッテリー。高いエネルギー密度、長いサイクル寿命、4C急速充電を特長としている。この電池は同社が開発する第2世代シリコン炭素材料、急速電解液を使用し、設計上で傾斜電極および新構造部材を採用することで、高エネルギー密度と急速充電を実現した。質量エネルギー密度は285Wh/kg、体積エネルギー密度は775Wh/Lに達する。常温環境下では、2,500回のサイクル後でも70%の健康状態を保持する。同時に、4C急速充電も実現し、9分以内に10%から70%まで充電可能。

・「金石電池」は30Ahの全固体セルで、350Wh/kgの質量エネルギー密度、800Wh/Lの体積エネルギー密度を実現する。また、サイクル回数は3,000回以上に達するほか、200度のオーブンテストにも通過している。金石電池をベースにしたバッテリーパックは、80%の質量統合効率、280Wh/kgのシステムエネルギー密度を有し、1回の充電で1,000km走行可能。(2024年5月17日付国軒高科のWechatアカウントより)

-同社は、新型LMFP系啓晨(Astroinno)電池のセル及び電池パックを発表した。2024年からの量産を計画している。L600セルの質量エネルギー密度は240Wh/kg、体積エネルギー密度は525Wh/L。サイクル寿命は常温で4000回、高温環境では1800回。18分の急速充電が可能で、全ての安全性テストに合格している。電池パックの構造部品数は45%減少し、重量が32%軽量化された。ワイヤーの長さは80mまで短くなり、パック全体に占める体積は76%、パックのエネルギー密度は190Wh/kgに達する。啓晨電池パックは、三元系電池体系を採用しない電池では、航続距離1000kmを初めて達成したものだとしている。(2023年5月20日付国軒高科のWechat公式アカウントより

 

買収

-スロバキアのInoBatは、同社の株式の25%を国軒高科が取得したと発表した。InoBatは独自のC2C (一般消費者間)循環型バリューチェーン開発プラットフォームに基づいてカスタマイズされた特注の高性能NMCバッテリーを提供している。両社による合弁会社Gotion-InoBat-Batteries (GIB)の設立は中国の大手グローバルバッテリーメーカーによる欧州有力新興企業への初の大型投資となる。GIBは革新的な開発アプローチを活用し、顧客のためのバッテリーバリューチェーンの現地化に注力する。国軒高科は多額の資本と技術支援を提供してInoBatのGIB構想実現を確実なものにする。今回の投資により欧州、中東、アフリカにおける優れた研究開発とギガ規模の革新的バッテリーバリューチェーンへの道が開かれる。(2023年9月1日付プレスリリースより)

  

新プロジェクト

プロジェクト 内容
タイ

国軒高科は、傘下のタイ合弁会社(NVGOTION)で初となるバッテリーの生産を開始したと発表した。

生産開始したリン酸鉄リチウムイオン電池は38kWhの容量をもつ。

400kmの航続を可能にし、タイの新エネルギー車(NEV)市場のAセグメント車に対する主流バッテリーニーズに対応する。

このタイ工場の第1期工場では、年間2GWhの電池パックの生産を計画しており、将来的には市場ニーズに応じて8GWhまで拡大する。

NVGOTIONは、国軒高科とタイの新エネルギーソリューション会社Nuovo Plusが共同出資している。

(2023年12月7日付の国軒高科のWechat公式アカウントより)

スロバキア

国軒高科とスロバキアの新興バッテリーメーカーInoBatの合弁会社Gotion InoBat Batteries (GIB)は、スロバキア政府との間でŠuranyにバッテリー工場を建設するための覚書(MoU)に署名したことを発表した。GIB2024年に工場の建設を開始する。スロバキア共和国経済省を代表とするスロバキア共和国政府は、補助金の提供、土地の手配、建設場所の準備、電力網への接続の確保等を約束した。65ヘクタールの新工場では数千人の雇用を創出する見込み。初期開発段階でのバッテリー生産量は20GWhで、最大40GWhに達する可能性があるという。生産開始は2026年第2四半期、本格生産は2027年を予定している。(2023年1122日付プレスリリースより)

InoBatは、国軒高科との合弁であるGotion InoBat Batteriesギガファクトリーが第一開発段階で20GWhを整備し、数千名の現地雇用を創出すると発表した。2024年に建設工事が開始される予定。工場の敷地面積は100ヘクタールを超え、2026年までにフル稼働する計画。InoBatは最近、電池生産用のギガファクトリーを建設するため、Gotion High-Techとプレジョイント・ベンチャー契約を締結した。Gotionはまた、この投資プログラムの一環として、ギガ工場にグリーン電力を供給するためのヨーロッパ最大のアグリソーラー発電所の開発を計画している。(2023年9月18日付InoBatプレスリリースに基づく)

ドイツ

国軒高科は、ドイツ拠点初となるバッテリーパックの自動生産ラインをゲッティンゲン工場で稼働開始したと発表した。製造されるバッテリーは、商用車や乗用車のほか、エネルギー貯蔵システムに使用される。ゲッティンゲン工場の総生産能力は20GWhの見込みで、4期に分けて実施される。フル稼働後の年間売上高は20億ユーロに達する見込み。10月から欧州顧客に向けて製品を供給開始する計画。2024年中期には、生産能力が5GWhに達する見込み。また、国軒高科はさらにBASF、ABB、Ebusco、Ficosa、Idneoの計5社と提携し、電池材料、製品開発、自動車およびエネルギー貯蔵製品の供給などを行う。(2023年9月17日付国軒高科PRNewswireの発表より)

米国

・ABBは、国軒高科との間で欧米の電気自動車(EV)市場にサービスを提供する大規模リチウムイオン電池工場の建設と開発を支援する覚書(MoU)を締結したことを発表した。調印は、ドイツGöttingenにある国軒高科初のバッテリー製造工場で行われた。今回の契約に基づき、ABBは自動化、電動化、デジタル技術を組み合わせたマスターデザインプランを提供する。

・国軒高科は、20億ドルを投じて米国イリノイ州にリチウムイオン電池工場を開設する予定で、モロッコにも工場を建設することを検討している。今回の提携により、ABBは製品とサービスを国軒高科に導入し、研究開発パートナーシップを模索する。また、国軒高科のバッテリーセル、モジュール、パックのABBとその関連会社への供給方法も調査する。

・ABBのバッテリー製造工場最適化方法論に基づくソリューションで、より高いレベルの自動化、最適化、排出制御により国軒高科の工場の処理能力が向上するという。ABBは標準化され、拡張性があり、複製可能な統合されたモジュール式の配電ソリューションを国軒高科に提供する。

(2023年12月12日付プレスリリースより)

 

米国の複数メディアは、国軒高科股份有限公司[Gotion High-tech Co., Ltd.](国軒高科)が米国ミシガン州に電池材料の工場を建設し、近くに建設予定のバッテリー工場に供給すると報じた。約236,000万ドルを投じる新工場は2031年末までに建設を完了する予定で、EV用リチウムイオン電池の陽極材と陰極材を生産する。生産能力はまだ公表されていない。国軒高科は近くのイリノイ州にも20億ドルの工場を建設中で、2024年に操業を開始する予定。同社は米国のインフレ抑制法(IRA)の規定を満たすために米国事業を拡大している。IRAでは車両のバッテリー部品の50%以上が北米で製造および組み立てられた場合に税制上の優遇措置を受けることができる。(20231026日付各種報道より)

米国の複数メディアは、国軒高科の米国の完全子会社が、イリノイ州に建設予定のEV用バッテリー組立プロジェクトのために、土地や工場などの不動産を購入する契約を締結したと報じた。国軒高科は深圳証券取引所に提出した公告の中でこの情報を開示し、イリノイ州も戦略的投資家と共にこのプロジェクトに資金を提供することに触れ、「最終的な投資額と補助金の額は実際の投資状況に応じて決定される」と述べた。国軒高科の米国子会社は以前、イリノイ州から税制上の優遇措置を受ける協定を結んでおり、同州はバッテリー事業に補助金を出すことになっている。イリノイ州の工場では、ミシガン州Big Rapidsに建設予定の国軒高科の工場で生産された部品を使用して、バッテリーパックを生産する予定。国軒高科は、このプロジェクトはインフレ抑制法やその他のリチウム電池の現地生産に優遇措置を与える米国規則の条項の恩恵を受けると言及した。しかし、IRAから間接的に恩恵を受ける中国の立場は、米国の技術が中国と共有されすぎていることや資金援助を懸念する一部の議員からの批判にさらされている。(20231012日付各種報道より)

Detroit Newsは、国軒高科の米国法人Gotion Inc.がリチウムイオン電池用陽極・陰極材料製造に向け、24億ドルを投じてミシガン州Big Rapids270エーカーの土地を購入したと報じた。270エーカーの土地に加えて、近隣の住宅エリアの土地取得もいくつか含まれていたが、土地購入は当初の計画から縮小されているという。Gotion202210月にBig Rapidsにバッテリー材料工場を建設する計画を発表したが、農業から工業への区画変更や、中国との関係などの懸念により批判を受けていた。Gotionは今後用地計画を確定し、ミシガン州環境・五大湖・エネルギー省(EGLE)によるレビューに向けた環境調査の準備を続ける。今回のプロジェクトは2,350人の雇用を創出し、8億ドル超のインセンティブを受け取る予定。(202381日付 Detroit Newsより)

Detroit Newsおよび複数の報道によると、国軒高科の米国法人であるGotion Inc.は、潜在的な国家安全保障上のリスクを調査する連邦政府の審査結果を受け、ミシガン州ビッグ・ラピッズ(Big Rapids)近郊の24億ドルのバッテリー部品工場建設を推進する決定をしたと発表した。Gotionは声明の中で、対米外国投資委員会(CIFUS)の審査で、グリーン・タウンシップの土地購入案は「対象不動産取引ではなく、1950年国防生産法の対象取引でもない」と判断されたと述べた。Gotionのビッグ・ラピッズ近郊のEV工場計画は、EV用リチウムイオンバッテリーの負極・正極材を生産するもので、200万平方フィート(約18.6万平方メートル)に及ぶ4棟の建物が含まれている。同社は、CFIUSの審査期間中、環境許認可や、すでに工業地域に指定されている245エーカー(約99万平方メートル)に隣接する184エーカー(約74.5万平方メートル)の区画変更要求など、開発前の活動を一時停止していた。一部の州民の間で賛否両論が残るものの、今後はこのプロセスを継続し、今夏の着工が予定されている建設を2年かけて完了する予定。(2023年6月13日付Detroit News及びの複数の報道より)

モロッコ

モロッコ政府は、国軒高科との間でモロッコにバッテリーギガファクトリーを建設する覚書(MoU)を締結したことを発表した。今回の契約の下、国軒高科は650億モロッコ・ディルハムを投じて2万5,000人超の雇用を創出し、バッテリーと各種付属機器を生産する統合的産業システムの確立を目指す。(2023年6月2日付けソーシャルメディアより)

 

戦略的提携

中汽研欧州検測認証有限責任公司

国軒高科は、ドイツのミュンヘンで中汽研欧州検測認証有限責任公司(CATARC Europe Testing and Certification)と基本合意書(MOU)を締結したと発表した。両者は、欧州でのバッテリー検査、認証、回収において提携を強化していく。

・MOUに基づき、両社はバッテリーの品質や安全基準の向上を目指すほか、技術革新や持続可能な成長を追求する。また、欧州市場における国軒高科のリチウムイオン電池の採用やリサイクル戦略などを含むバッテリーのライフサイクルにわたる環境に優しい技術の開発を目指す。そのほか、人材育成や知識の交換を促進していく。

(2024年4月28日付国軒高科の公式サイトより)

Neta

・哪吒汽車(Neta)のインドネシア法人PT NETA Auto Indonesiaは、国軒高科のインドネシア子会社PT Gotion Green Energy Solutions Indonesia (PT Gotion)と電気自動車(EV)バッテリー事業で協業すると発表した。

・今回のパートナーシップのもと、PT Gotionはリン酸鉄リチウム(LFP)イオン電池を哪吒汽車に供給する。これにより、哪吒汽車は「哪吒V」などのモデルにおいてTKDN (国産化率)を将来的に高めることができる。

・なお、哪吒汽車は2024年5月からインドネシアでEVの現地生産を開始すると発表している。(2024年3月18日付哪吒汽車リリースより)

上汽GM五菱

・国軒高科は、上汽GM五菱と包括的かつ継続的な提携を行うことについて合意した。

・両社は市場およびエコシステムの面か航続距離、エネルギー補給、パワーなどの課題に対して協業する。セルの研究開発を通じて、高品質かつ高効率で信頼性の高い電池製品の展開を目指す。

・両社はさらに、セルの生産能力向上に注力しコストで優位性を獲得すると同時に、市場やユーザーの要望に応じた共同開発を行い、知的財産権の共同保有を図る。

(2024年2月23日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

一汽解放

・一汽解放は、国軒高科傘下の印尼国軒新材料有限公司とMOUを締結したと発表した。インドネシアにおける国軒高科の工場と一汽解放の電気大型トラックに関する包括的な提携を目的としたもの。

・両社は、インドネシアの電気トラック市場を共同で開拓し、インドネシアの中国系企業や現地企業に新エネルギー車ソリューションを提供する。また、現地での組立ラインの建設を推進し、供給効率の向上、車両コストの削減、市場競争力の向上を図る。

(2023年12月8日付一汽解放のWechat公式アカウントより)

吉利遠程、Afanti New Energy

国軒高科は、完全子会社の合肥国軒高科動力能源有限公司[Hefei Gotion High-tech Power Enegy Co.,Ltd.](合肥国軒)が浙江吉利遠程新能源商用車集団有限公司(吉利遠程)、新エネルギー商用車の販売を手掛ける阿凡提新能源集団(Afanti New Energy)と戦略的提携契約を締結したと発表した。

吉利遠程と合肥国軒は新エネルギー車(NEV)向け駆動バッテリーシステムの事業化を推進する。今後5年間で、阿凡提新能源は国軒高科のリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した遠程新能源の商用車を普及させる。

3社はさらにバッテリー交換式車両、電池バンク、太陽光エネルギーの貯蔵/充電一体型ステーション、都市配送車標準バッテリーの交換ステーション建設などのビジネスモデルを構築していく。

(2023年12月8日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

曹操出行(Cao Cao Mobility) 国軒高科は、吉利傘下の配車サービスプラットフォームである曹操出行(Cao Cao Mobility)と戦略的提携契約を締結したと発表した。両社はシェアリングモビリティー用車両を皮切りに、業務や資金面で協力し、シェアリングモビリティ業界における新エネルギーエコシステムの構築を進める。国軒高科は、技術面やサプライチェーンにおける優位性を共有し、曹操出行はシェアリング用にカスタマイズされた車両をコアとしたビジネスモデルを提供する。(2023年10月27日付国軒高科のWechat公式アカウントより)
BASF 国軒高科は、BASFと戦略的提携を締結したと発表した。両社は駆動用バッテリーの材料および技術の革新を推進する。協議に基づき、国軒高科とBASFは従来の提携をベースとして提携分野をさらに拡大し、化学材料の電池分野における応用を進めていく。(2023年7月10日付国軒高科のWechat公式アカウントより)
Siemens digital Industries Software ドイツのSiemens Digital Industries Softwareは、国軒高科が同社のXceleratorを採用し、バッテリーのスマート生産プラットフォームを構築すると発表した。合意に基づき、両社は協力して製品の研究・開発・製造・テクニカルサービスにおいてデジタルツインとバッテリー専用デジタルスレッドの応用を検討する。国軒高科は、人工知能(AI)を使用した産業用制御システム技術を活用してクローズドループのデジタル研究開発、製造、管理プラットフォームを構築する。今回新しく構築するプラットフォームは、国軒高科におけるバッテリー生産のスマート化を強化するもので、将来のデジタル開発への布石となる。(2023年9月14日付プレスリリースより)
国軒高科は、Siemens digital Industries Softwareと戦略的提携を締結したと発表した。両社は人工知能(AI)制御システム技術を応用し、共同でクローズループ式のデジタル開発、製造、管理プラットフォームを構築する。国軒高科は素材、生産、製品の運用および電池回収の全プロセスにデジタル化を浸透させる。同社は今回の提携を通じて、シーメンスと共同でデジタルスマート工場を建設し、グローバル工場の運営能力を向上させる。(2023年7月7日付国軒高科のWechat公式アカウントより)
欧州のバッテリーメーカーInoBat 同社は、完全子会社の合肥国軒高科動力能源有限公司が欧州のバッテリーメーカーInoBatとMOUを締結したと発表した。両社は共同出資により、40GWhのバッテリーセル及びパック工場を設立する。また、リン酸鉄リチウム及び三元系バッテリー分野における技術提携も行う。両社はさらに、生産廃棄物や使用済みバッテリーのリサイクルについて実現可能性を検討していく。(2023年2月7日付国軒高科のWechat公式アカウントに基づく)

  

受注

三一重卡

国軒高科は、同社の魔塔MTBバッテリーを搭載した三一重卡の「江山SE」が湖南省長沙市でラインオフされたと発表した。この電池の登場により、大型電気トラックの交換可能な電池容量が350kWhから473kWhに増加したという。

・三一重卡の「江山SE」が搭載したのは、国軒高科と共同開発した業界初となる大型トラック向け魔塔MTB (Module to Bracket)バッテリー。

・このソリューションはバッテリーを直接シャシーに統合するもので、従来のバッテリーボックスに比べて体積エネルギー密度や空間利用率を高め、車両の積載空間や輸送能力を同時に引き上げる。バッテリーの熱管理性能も向上し、さまざまな環境における輸送の安全信頼性を高める。 

・また、国軒科技は三一と共同でMTB2.0、MTB3.0製品を開発中であり、MTB2.0製品は2024年に市場に投入予定。

(2024年4月1日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

VW 同社は、VWからバッテリーを受注したと発表した。VWの海外指定サプライヤーとしてVWにリン酸鉄リチウムイオンバッテリー「Unified Cell」を供給することになる。(2023年5月11日付国軒高科のリリースより)
吉利汽車 同社は、吉利汽車のコンパクトEV「熊猫mini (Panda mini)」に駆動用バッテリーを12,350セット供給し、通年で12万セット超を供給する見込みであると発表した。「熊猫mini」は航続距離120kmと200kmの2モデルがあり、いずれも国軒高科のリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載する。なお、200km版に採用される電池は国軒高科の主力製品であり、高い安全性能、長いサイクル寿命、1,500回以上の急速充電が可能な点が特長。常温では30分で30%から80%まで充電が可能だという。(2023年4月4日国軒高科の公式サイトより)
東風EV新能源 同社は、東風EV新能源の新型サブコンパクト電気SUV「納米BOX (Nano BOX)」に駆動用バッテリーを供給すると発表した。「納米 Box」軽風版は3グレードが設定されているが、全グレードに国軒高科のリン酸鉄リチウムバッテリーが搭載されるという。(2023年2月1日付国軒高科WeChat公式アカウントより)
哪吒汽車 同社は、深圳証券取引所のQ&Aプラットフォームで、自社が2023年哪吒汽車(Neta)にバッテリーパックを供給すると発表した。(2023年1月2日付深圳証券所サイトより)

  

リチウム鉱石

-国軒高科は、孫会社の江西華友礦業有限公司(華友礦業)が江西省宜春市で華友鉱山の採掘許可を取得したと発表した。これは、国軒高科が宜春市で取得した3つ目の採掘権。今回の華友鉱山は宜春市奉新県上富金港村に位置し、面積は3万5,003平方キロメートル。採掘権は2025年までで延長され、設計生産規模は年間5万トンまで拡大される。追加の生産能力は現在計画中だという。(2023年8月21日付国軒高科のプレスリリースより)

 

展示会

-国軒高科は、第3世代セルなどの製品を安徽省合肥市で行われる2023 World Manufacturing Conventionに出展すると発表した。第3世代セル製品には、国軒高科がVWの量産モデル向けに開発したVW標準セル(Unified Cell)も含まれる。このセルは標準設計を採用し、セルのコストを大幅に低減させたもの。将来的にはVWグループの80%のEVに採用される見込み。マンガン系電池M300、M600は、マンガン材料を加えることによって、電池のエネルギー密度、安全性、急速充電と循環性能を向上させている。乗用車向けのL300、L600は、マンガン元素をドープすることでエネルギー密度を効果的に引き上げる。4695と46120大円筒セルのエネルギー密度は最高310Wh/kgで、15分の超急速充電能力を備える。啓晨L600 LMFPセルの質量エネルギー密度は240Wh/kg、体積エネルギー密度は525Wh/Lで、サイクル寿命は常温で4,000回、高温環境では1800回。18分の急速充電が可能。(2023年9月22日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

 

研究開発費

(単位:百万元)
  2023年12月期 2022年12月期 2021年12月期
研究開発費 2,768.00 2,415.91 1,166.63
対売上高比率 8.76% 10.48% 11.27%

-2023年の同社の研究開発要員数は3,131名で、従業員の13.65%を占める。

 

研究開発拠点

-国軒高科は、完全子会社である国軒高科(香港)有限公司(香港国軒)が普景新能控股有限公司(普景新能)と香港で低炭素研究院を設立すると発表した。電池エネルギー貯蔵システム(BESS)に関する新技術と事業モデル構築で協業し、グローバルでの低炭素技術の研究開発とイノベーション、応用を推進する。(2024年2月20日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

-国軒高科は、同済大学と新エネルギー車(NEV)用バッテリー技術共同研究院を共同で設立する契約を締結したと発表した。駆動用バッテリー技術サービスプラットフォームの構築や、新型バッテリー材料、軽量化、バッテリーのモニタリングなどを含む課題を重点的に研究する。(2023年12月30日付国軒高科のWechat公式アカウントより

-国軒高科は、復旦大学-国軒高科先進電池技術産学共同研究センターを設立したと発表した。両社はナトリウムイオン電池、断熱材、LMFP材料など先進材料や電池技術などのプロジェクトで研究開発や技術交流を行う。(2023年8月10日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

-国軒高科は、中国科学技術大学と提携を行うと発表した。両者はバッテリー共同実験室を設立し、革新的なリチウムイオン電池に関する基礎技術、先進技術、中核技術の研究を行い、研究成果の製品化や事業化を推進する。この共同実験室は中国科学技術大学に設置される。(2023年3月1日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

-同社は、電池セル測定試験施設がVWの認証を取得したと発表した。試験施設である国軒高科検証工程院の敷地面積は6万平方メートル超で、合肥新站、包河、盧江、上海嘉定の4つ拠点をもつ。電池材料、電池セル、システム、安全信頼性の4つの試験プラットフォームを備え、電池材料からシステムまでのフルスケール、全ライフサイクルにおける検証試験分析が行えるという。(2023年2月21日付国軒高科のWechat公式アカウントより)

-同社は車載用リチウム電池の研究開発に注力。合肥、上海、シリコンバレー、クリーブランド、つくば、シンガポール、ドイツ、インドなどに研究開発センターを開設。国家認定の企業技術センター、国家ポスドク科学研究ワークステーション、国家クラスのCNAS認可実験室、安徽省学者ワークステーション、安徽省エンジニアリング実験室を保有。

-2021年,国軒高科唐山工程研究院を設立した。この研究院は国軒高科工程院研究総院の傘下にあり、電池材料、電池製造プロセス、電池組立、製品故障モード解析及び予防、製品性能試験など全般にわたって研究する。

 

特許

-2023年12月末現在、同社は発明特許3,573件(うち外国特許242件)を含む合計8,083件の特許を出願した。

ご利用に関するお問い合わせ先

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