GM:北米5工場での生産を中止、14,000人を削減

手元資金を厚くしてEVと自動運転に注力、2019年にCruise AVをライドシェア市場に投入

2018/12/26

要約

2019 Chevrolet Bolt EV
2019 Chevrolet Bolt EV
(本レポートの写真の出典は全てGM)

  本レポートは、2018年11月にGMが行った2件の発表、「北米でのリストラ計画」と、「自動運転車Cruise AVの商業化に備えた体制の確立」を中心に同社の動向を報告する。

  GMが発表した大幅なリストラ計画によると、北米5工場での生産を2019年中に終了し、従業員14,000人を削減する。2020年までに、年間60億ドルの自動車部門フリーキャッシュフローを創出し、EV化と自動運転車開発に注力するとしている。

  GMは、Chevrolet Bolt EVベースで開発したレベル4の自動運転車「Cruise AV」を、2019年に米国の複数の大都市でライドシェア市場に投入する計画。Cruise AVの商業化が近づいたとして、GM社長のDan Ammann氏を2019年1月1日付でCruise社のCEOに任命すると発表した。Cruise社には、SoftBank Vision Fundが22.5億ドル、ホンダが27.5億ドルを出資する。

  EVについては、2023年までに20モデルのEVまたは燃料電池車を投入する計画。現在販売するEVは赤字とされるが、2021年に投入する新モジュラーPlatformにより黒字化し、2026年までに年間100万台のEVを販売するとしている。

  既存分野のモデル計画としては、2018~2020年に、ChevroletおよびGMCブランドのフルサイズおよびヘビーデューティのピックアップトラックとフルサイズSUVといった収益性の高いモデルを更新する。Cadillacブランドでは、Crossover車を中心に多くの新型車を投入する。

  GMの2018年1~9月期業績は、EBIT-adjusted比率8.2%(北米は9.2%)と高い利益水準を維持している。しかし、EBIT-adjustedの前年同期比は8.2%減(北米は14.3%減)で、GMは7月に2018年業績見込みを下方へ微修正した。


関連レポート:

OEM各社の米国事業動向(2018年12月)
GMが2019年にドライバーレス車をライドシェア市場に投入、Google/Waymoも参入へ(2018年2月)

 



北米5工場での生産停止と14,000人の削減を発表、年間60億ドルの資金を創出

  GMは2018年11月、北米5工場の生産を2019年で終了し、14,000人の従業員を削減すると発表した。今回のリストラにより、下記の実現を目指している。

・コストと効果: GMはリストラ経費に30~38億ドルを計上するが、生産能力やホワイトカラー社員の削減により、2020年までに年間60億ドルの自動車部門フリーキャッシュフローを創出し、EVおよび自動運転車に投資していく。

  なお北米以外の地域でも、既に発表している韓国の群山(Gunsan)工場に加えて、2工場の生産を2019年末までに終了する。

・工場稼働率の向上: GMは過去4年間、Crossover、SUVそして小型トラックを中心に設備投資してきた。ここにきて、米国の顧客の嗜好の変化や乗用車販売台数の減少に対応して、2019年から新たな商品の生産は、これまでより少ない数の工場に割り当て、工場稼働率を大幅に向上させる。

・商品ラインアップを最適化: GMは近年、小型トラック、Crossover、SUVの効率的なArchitecture開発に投資してきた。今後、次世代EV architecture開発に注力する。現在進めているラインアップの最適化が完了すると、2020年代初めに、GMの世界販売の75%は5つのPlatformベースで開発される見込み。

・商品開発の進化: 開発の体制・人員・プロセスを進化させ、世界トップレベルの先端技術導入、品質向上、開発のスピードアップを図る。電動化および自動運転関連の開発体制を、今後2年間で倍増する。

・人材の配置: GMは、ホワイトカラー社員について、世界トップレベルのツールを導入し、彼らが今日および将来に向けた必要な能力を持つよう取り組んでいく。北米ホワイトカラー(54,000名)の15%に当たる8,000人を削減、管理職ポストを25%削減して意思決定プロセスを簡素化する。

GMの北米工場リストラ計画

工場 生産車種等 生産終了時期 削減人員
完成車工場 Detroit-Hamtramck
Assembly
(ミシガン州)
Buick LaCrosse 2019年3月1日 時間給社員:1,348人
ホワイトカラー:194人
Chevrolet Volt
Cadillac CT6 2019年6月1日
Chevrolet Impala
Lordstown Assembly
(オハイオ州)
Chevrolet Cruze 2019年3月1日 時間給社員:1,435人
ホワイトカラー:183人
Oshawa Assembly
(カナダ)
Chevrolet Impala 2019年
第4四半期
時間給社員:2,600人
ホワイトカラー:300人
Cadillac XTS
前代
Silverado/Sierra
部品工場 Warren Transmission
Operations
6速AT 2019年8月1日 時間給社員:265人
ホワイトカラー:70人
Baltimore Operations フルサイズピック
アップ向け変速機
2019年4月1日 時間給社員:253人
ホワイトカラー:57人
資料:GM
(注)本表の削減人員数は、生産を中止する5工場関連のみ。
合計 時間給社員:5,901人
ホワイトカラー:804人
合計:6,705人

経済が順調でGMの体力のあるうちにコストを削減

  2018年11月5日および26日付のAutomotive Newsなどは、GMのリストラ計画の背景を以下のように伝えている。

  GMは、"Zero crashes. Zero emissions. Zero congestion"を掲げ、EV化と自動運転に資源を集中する戦略を明確にした。しかし、2つのリスクを抱えている。

1)経済の循環による景気悪化は、いつ来るかは分からないが、いずれ来ると思われる。特に、最近、GMを支える2大市場である米国市場と中国市場の販売台数が、2018年7月以降前年実績を割り込むなど勢いを失いつつあることは懸念材料である。

2)EV化や自動運転車により、カーシェアやライドシェアが大きな市場になると言われているが、自動車メーカーに収益を生むようになる時期については、前例のないことであり、見通すのは困難である。

  EV事業については、2021年に投入する新EVプラットフォーム車から黒字化すると発表しているが、GMのEVに対する連邦政府の購入インセンティブ枠(*)は近く終了する見込み。

  現在のGM経営陣は、痛みを伴う決断を避けたがゆえに破産法適用に至った苦い経験をふまえ、米国経済に勢いがあり、GMが高い収益性を維持している今のうちにコストを削減し、効率化を進めるとしている。

  なお、GMは2018年初めに、2018年業績は2017年の好調な業績に沿ったものになると発表したが、第2四半期決算発表時に下方に微修正した(詳細は後出)。北米リストラ決定の要因の1つであったと思われる。


(*) 現在、連邦政府からEV/PHV/FCV販売1台当たり7,500ドルの補助金が支給されているが、1メーカーごとに累計販売台数が20万台を超えると、段階的に減額され最終的には終了する。GMのChevrolet Volt PHV、Chevrolet Bolt EVの販売台数は2018年11月に20万台を超えた。今後、

  ・~2019年3月末:フル金額の7,500ドルが支給される

  ・2019年4~9月:半額の3,750ドルが支給される

  ・2019年10月~2020年3月:さらに半額の1,875ドルが支給される。
2020年4月からはゼロとなる。

  EV販売台数が一番多いTeslaは、既に2018年半ばに20万台を超えたとされる。しかしTeslaのEVはもともと車両価格が高く政府補助金の購入金額に占める比率が低いため、GMなどの量販EVに比べ影響は小さいと見られている。

GMの小型トラック比率は80%、乗用車販売は減少が続く

  今回のリストラの背景には、米国での乗用車販売の急速な減少もある。

  米国Light vehicle市場では、2014年に初めて小型トラックの台数が乗用車を超え、その後も年々小型トラックの比率が高まり、2018年1~11月期には68.8%に達した。GMではさらに10%ポイント以上高い79.9%になった。

  完成車3工場で生産を終了するモデルは、Buick LaCrosse、Chevrolet Impalaなど販売が低迷している乗用車6モデルと、前代のChevrolet Silverado/GMC Sierraフルサイズピックアップである。Detroit-Hamtramck工場とLordstown工場は、1シフトで操業している。一方、販売好調なピックアップトラックやSUV工場の多くは3シフトで操業し休日出勤もしている。最近の北米完成車工場の稼働率は、GM全体では70%程度とのこと。

米国Light Vehicle市場における乗用車と小型トラックの販売台数

2014年 2015年 2016年 2017年 2017年
1~11月
2018年
1~11月
全米 乗用車 7,934,814 7,566,668 6,895,771 6,120,774 5,623,240 4,900,774
小型トラック 8,596,256 9,916,173 10,657,658 11,125,098 10,011,227 10,794,514
合計 16,531,070 17,482,841 17,553,429 17,245,872 15,634,467 15,695,288
GM 乗用車 1,085,104 930,792 890,716 732,647 671,269 534,995
小型トラック 1,849,904 2,151,574 2,152,059 2,269,590 2,022,433 2,122,025
合計 2,935,008 3,082,366 3,042,775 3,002,237 2,693,702 2,657,020

資料:Automotive News
(注)GMは四半期ごとの販売台数のみを発表しているため、2018年1~11月台数は推定値。

 

 



既存モデルでは、ピックアップトラック、SUV、Crossover車を強化

  こうした市場動向に対応し、GMは今後数年でピックアップトラック、SUVやCrossover車を強化する計画。これらの車種は、乗用車より高い価格で台当たりの利幅が大きく、販売台数も伸びてGMの収益を支えている。

  Chevrolet/GMCブランドでは、2018~2020年に、フルサイズおよびヘビーデューティのピックアップトラック(Chevrolet Silverado/GMC Sierra)とフルサイズSUV(SuburbanとTahoe/Yukon)という収益性の高いモデルを更新する。

  Crossover車では、Traverse、Equinoxの新型車およびその中間に位置する新型車Blazerを投入。乗用車モデルでは、Chevrolet Spark/Malibuなどを更新し販売を継続するとされている。

  Cadillacブランドは2018年秋の新型車XT4から始まる大幅なモデル更新を開始した。

  特にCrossover車では、2016年に発売したXT5(中型Crossover車)に加え、2018年秋にXT4(Compact crossover車)、2019年半ばにXT6(3列シートのCrossover車)と新型車を相次いで投入する。2020年にフルサイズSUV Escaladeの更新も計画。


*GMのモデル計画の詳細については、「MarkLines情報プラットフォーム・モデルチェンジ予測・車種別投入計画ーGM米国販売モデル」を参照方。

2019 Chevrolet Silverado Chevrolet Silveradoのヘビーデューティ車
フルサイズピックアップトラック 2019 Chevrolet Silverado Chevrolet Silveradoのヘビーデューティ車

 

 



GM:2019年にレベル4自動運転車をライドシェア市場に投入

  GMは、2014年1月にCEOに就任したMary Barra氏の指揮のもと、「規模の経営」と決別し、CASE戦略に舵を切った。GMは、2016年1月にライドシェアのLyftに5億ドルを出資、同年3月には自動運転システムを手掛ける米新興企業Cruise Automationを買収した。GMは、Chevrolet Bolt EVベースで開発したレベル4の自動運転車「Cruise AV」を、2019年に米国の複数の大都市でライドシェアリング市場に投入する計画。

  2018年6月、ソフトバンクは同社に22.5億ドルを出資、同年10月には、ホンダが27.5億ドルを出資または投資すると発表した。ソフトバンクとホンダの出資により、Cruise社の評価額は146億ドルに上昇した。

  2018年11月、Cruise AVの商業化が近づいたとして、GM社長のDan Ammann氏を2019年1月1日付でCruise社のCEOに任命すると発表した。GMの既存部門は、直接CEOのMary Barraにリポートする体制とする。Cruise社の社員数は、買収当初の40名から1,000名を超える規模に拡大し、さらに近く100~200名を追加する予定。

Cruise EVとCruiseの幹部3名 Chevrolet Cruise AVの室内
開発中のCruise AVとCruise社の幹部3名、
右端が新たにCruise社 CEOに就任したDan Ammann氏
Chevrolet Cruise AVの室内

ソフトバンクが22.5億ドル、ホンダが27.5億ドルを出資

  2018年5月、SoftBank Vision FundはGMの自動運転車部門GM Cruiseに22.5億ドルを投資すると発表した。投資は2段階に分けて実施され、提携時に9億ドル、自動運転車の投入の準備が整った時点で13.5億ドルを出資して、出資比率は19.6%となる。GMも11億ドルを追加投資し、注入額は合計で33.5億ドルとなり、GM Cruise社の企業価値評価額は115億ドルに上昇する。

  ホンダは2018年10月、GM、GM Cruise社と、自動運転技術を活用したモビリティの変革に向けた協業で合意した。3社は、無人ライドシェアサービス専用車の共同開発を行う。同事業のグローバル展開の可能性も視野に入れている。

  ホンダはGM Cruise社に7.5億ドルを出資し、出資比率は5.7%で、GM、ソフトバンクに次ぐ第3位の株主となった。さらに、今後12年にわたる事業資金約20億ドルを含め合計27.5億ドルを支出する予定。今回のホンダからの出資及び提携が加わることにより、GM Cruise社の評価額は146億ドルになると算定されている。

  ホンダとGMは2013年7月、燃料電池システムの共同開発で合意。2017年1月、合弁会社「Fuel Cell System Manufacturing, LLC」を設立し、2020年頃生産を開始すると発表した。さらにホンダとGMは2018年6月、EV用次期型リチウムイオン電池を共同開発することでも合意している。

2019年に市場投入する「Cruise AV」の概要

  GMは、LiDARと駆動用リチウムイオン電池を内製することにより、ライドシェアリングの平均コストを、現在の2~3ドル/マイルから2025年には1ドル/マイルに低減するとされている。発表の概要は以下の通り。

  Cruise AVはEV駆動で、5台のLiDAR、16台のカメラ、21台のレーダーを装備する。Cruise AVは、設計当初からレベル4の完全自動運転車として開発した。従って、ステアリングホイール、ペダル類など、人が運転するためのコントロール機器は持たない。乗客は、タッチスクリーン式のタブレットで、車の位置やその他走行状況を確認できる。

  事前に指定した、既に三次元地図が作成されている地域(geo-fenced boundaries)の中でのみ走行できる。地域外の地点を目的地に設定することはできない。

  Cruise AVフリートのためのOperations Centerがあり、乗客はボタンを押すことでOperatorと通信し質問もできる。Cruise AVは、非常時には安全な場所に停車する仕組みだが、乗客は別のボタン(OnStar emergency button)を押して支援を求めることができる。衝突の場合は、自動的にOnStarアドバイザーに通報される。

  Cruise AVフリート間で、道路状況などの情報を共有する。1台のCruise AVが危険な状況を発見すると、他の車にも伝えられ、フリートのパフォーマンスと安全性を高める。

  2系列のコンピューターシステムを持ち、万が一メインのコンピュータに問題が発生しても、補助システムが支える。


*GM発表の詳細は、MarkLines市場・技術レポート「GMが2019年にドライバーレス車をライドシェア市場に投入、Google/Waymoも参入へ」(2018年2月掲載)を参照方。

 

 



電動化計画:EV事業を2021年から黒字化、2026年までに年間100万台販売を目指す

  GMは、2023年までに20モデルのEVまたは燃料電池車を投入すると発表しており、2020年からChevroletおよびCadillacブランドのEVを積極投入する計画。中国にも、少なくとも10車種のEVを投入する。米国と中国市場で、主導的なシェアを確立する方針。

  現在販売しているEVは赤字だが、2021年に投入する新モデュラーPlatformにより黒字化するとしている。航続距離300マイルを確保しながら、駆動用電池のコストを現BoltのkWhあたり145ドルから100ドル以下に下げ、EVの台当たり生産コストを30%削減する。(現Chevrolet Bolt EVは、60kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は238マイル(383km)。)

  GMは、2026年までに年間100万台のEV販売を目指している。GMによると「EV、自動運転、シェアリング、コネクティビティが一体となって将来のパーソナルモビリティを創っていく。例えば、EVは自動運転車のベースとなる。この4分野それぞれで優位に立っていることがGMの強みである」とのこと。こうしたGMの発表をふまえて、GMが販売するEVのかなりの部分はライドシェア市場に投入する自動運転車になるのではないか、とも報道されている。

2019 Chevrolet Bolt EV 2019 Chevrolet Bolt EVの室内
2019 Chevrolet Bolt EV 2019 Chevrolet Bolt EVの室内

 

 



GM:2018年業績見込みを下方修正(2018年7月発表)

  GMは2018年初めに、2018年業績は2017年の好調な業績に沿ったものになると発表したが、第2四半期決算発表時に下表のように下方修正した。例えば、自動車部門のOperating cash flowは、2016年の143億ドル、2017年の139億ドルから2018年は115億ドルに下方修正した。資材価格の高騰(貿易戦争によるコストアップが響いた)、アルゼンチン、ブラジルの通貨下落が響き、この傾向は2018年を通して続くと見込む。

  2018年1~9月期の連結業績は、売上高(Net sales and revenue)は0.7%の微増、EBIT-adjustedは8.2%減少した。しかし、EBIT-adjusted比率は、連結で8.2%、北米で9.2%と高い水準を維持している。

2018年業績見込みを下方修正

2016年 2017年 修正後
2018年見込み
EPS diluted $6.00 $0.22 $5.14
Auto Operating Cash Flow $14.3 billion $13.9 billion $11.5 billion
EPS diluted-adjusted $6.12 $6.62 $6
Adjusted Auto Free Cash Flow $6.9 billion $5.2 billion $4 billion

資料:GM決算発表資料
(注)1. EPS diluted:希薄化EPS。転換社債など、将来普通株に加算されることが分かっている株式数を株式発行数に含めたEPS。注釈なしでEPSといえばdiluted EPSを指す。
2. Operating cash flow:Cash flows from operating activities。キャッシュフロー計算書の3つの区分(営業活動、 財務活動、投資活動)の1つ。 営業活動、すなわち本業により創出されたキャッシュを示す。
3. Free cash flow:企業本来の営業活動により獲得したOperating cash flowから投資にまわしたキャッシュフローCash flows from investing activitiesを差し引いたもので、企業が事業活動から獲得したキャッシュのうち自由に使うことができるキャッシュを意味する。

GMの連結業績

(100万ドル)

  欧州を含む 継続事業(欧州事業を除く)
  2016年 2016年 2017年 2017年
1-9月期
2018年
1-9月期
前年同期比
GMNA(北米) 119,022 119,113 111,345 82,594 83,969 1.7%
GME(欧州) 18,707 - - - - -
GMI(その他海外) 11,749 20,943 21,920 16,226 14,188 -12.6%
GMSA(南米) 7,223
GM Financial 9,558 8,983 12,151 8,899 10,417 17.1%
売上高 166,380 149,184 145,588 107,873 108,650 0.7%
GMNA(北米) 12,047 12,388 11,889 9,014 7,728 -14.3%
GME(欧州) (257) - - - - -
GMI(その他海外) 1,135 767 1,300 884 471 -46.7%
GMSA(南米) (374)
GM Financial 913 763 1,196 895 1,477 65.0%
EBIT-adjusted 12,530 12,848 12,844 9,759 8,955 -8.2%
同上対売上高比(北米) 10.1% 10.4% 10.7% 10.9% 9.2% -
同上対売上高比(連結) 7.5% 8.6% 8.8% 9.0% 8.2% -
Net income (loss) 9,427 9,427 (3,864) 1,287 5,970 363.9%

資料:GM
(注)1. GMは、欧州事業(Opel/Vauxhall)を2017年8月にPSAに売却した。
2. 2017年のNet income赤字は、主にPSA売却による。
3. EBIT: Earnings before interest and income taxes

GMの世界販売台数:2018年1~9月期は全地域で減少

  下記の表は、GMの地域別世界小売販売台数を示す。GMは、欧州をはじめロシア、インド、インドネシア、南アフリカから撤退しており、オーストラリアでの生産も終了。販売台数は伸びていない。2018年1~9月期は前年同期比(欧州を除いて)2.9%減で、全地域で減少している。
 2018年7月以降は、米中の全体市場はともに前年実績を割り込み、GMの7~9月期販売は(欧州を除き)11.5%減。特に中国市場は14.9%減で、米中関係悪化の影響もあるとされる。

地域別小売販売台数

  2015年 2016年 2017年 2017年
1-9月期
2018年
1-9月期
前年同期比
GM North America 3,612,517 3,629,576 3,576,075 2,619,172 2,572,721 -1.8%
GM Europe 1,176,442 1,208,026 684,682 683,984 2,924 -99.6%
GM South America 645,419 583,549 668,835 487,466 885,106 -7.1%
GM International 794,708 673,499 629,959 465,331
China 3,612,636 3,870,588 4,040,789 2,748,139 2,680,330 -2.5%
Total Worldwide 9,841,722 9,965,238 9,600,340 7,004,092 6,141,081 -12.3%

資料:GM
(注)GMは2017年7月に、欧州事業(Opel/Vauxhall)をPSAに売却した。

 



LMC Automotive社予測:GMグループの2021年生産は653万台

GM Group Production Forecast

  LMC Automotive社の生産予測(2018年11月)によると、GMの2018年Light vehicle生産は659万台で2017年比3.2%減。その後徐々に減少し、2021年には653万台(2017年比4.1%減)の見込み。

  2018年11月、将来に向けての「変革」を加速すると発表した。コアビジネスを強化、個人的モビリティの需要を取り込み、コスト効率を高める。3つの完成車工場(2つの米国工場とカナダの1工場)と2つの駆動系部品工場を閉鎖することも含まれている。

  LMC Automotive社によると、「GMは、世界販売と生産の効率を高めることで収益性を改善する努力を継続している。効率の低い事業は見直し、閉鎖していく。欧州事業からの撤退(ロシアのChevrolet事業は除く)や稼働率の低い韓国Kunsan工場の閉鎖が示すように、グローバルな戦略に基づき、商品力の強化と最も収益性の高い立地に集中する。」

  米国での生産は、2017年から2021年の間減少し2021年には184万台(2017年比11.9%減)の見込み。カナダでの生産も2021年に20.3万台と2017年比48.1%減。しかし2021年のメキシコでの生産は95.5万台で、2017年比17.8%増と予測する。LMC Automotive社は、当面北米地域(上記3カ国)が、GMの最大の生産基地であり続けると解説している。

  中国での2018年生産は200万台で初めて米国を超え、2021年には222万台に拡大すると予測。LMC Automotive社は、「中国市場については、短期的には安定した、しかし控えめな成長が見込まれる。長期的には、地方都市での旺盛な需要や、大都市でのNEVへのインセンティブ政策によるEV代替需要がサポートする。」とコメントしている。

GMグループの2021年生産は653万台(LMC Automotive社予測)

SALES GROUP GLOBAL MAKE 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
General Motors Group Chevrolet 4,692,466 4,628,163 4,447,111 4,326,151 4,277,483 4,230,043 4,144,301
Buick 944,294 1,218,299 1,250,779 1,148,000 1,142,859 1,117,583 1,159,874
GMC 683,381 693,499 684,252 664,851 652,491 668,005 664,089
Cadillac 253,103 308,769 356,741 398,505 462,005 494,525 522,139
GMK 43,069 29,646 34,790 45,808 45,044 34,531 33,516
Daewoo 56,054 20,092 2,054 1,600 1,736 1,704 1,240
Wuling 10,244 8,899 1,887 1,389 1,418 1,479 0
Holden 30,350 34,138 22,448 0 0 0 0
Isuzu 11,136 9,911 2,316 0 0 0 0
Suzuki 1,104 0 0 0 0 0 0
General Motors Group Total 6,725,201 6,951,416 6,802,378 6,586,304 6,583,036 6,547,870 6,525,159
China Buick 783,086 1,062,356 1,183,555 1,080,494 1,086,338 1,069,552 1,114,469
Chevrolet 891,819 703,521 643,195 695,003 751,373 744,461 786,429
Cadillac 53,147 110,381 178,751 221,564 233,309 284,655 318,998
China sub-total 1,728,052 1,876,258 2,005,501 1,997,061 2,071,020 2,098,668 2,219,896
USA Chevrolet 1,490,596 1,663,486 1,418,763 1,354,734 1,229,758 1,201,376 1,145,981
GMC 423,910 445,766 442,101 406,324 418,555 437,244 441,280
Cadillac 88,339 168,903 160,953 159,897 215,934 209,870 203,141
Buick 139,092 131,041 61,601 67,506 56,521 48,031 45,405
USA sub-total 2,141,937 2,409,196 2,083,418 1,988,461 1,920,768 1,896,521 1,835,807
Mexico Chevrolet 476,461 568,267 615,751 586,082 665,230 719,254 732,036
GMC 137,339 132,699 195,109 246,573 216,047 230,761 222,809
Cadillac 90,575 7,991 0 0 0 0 0
Mexico sub-total 704,375 708,957 810,860 832,655 881,277 950,015 954,845
Brazil Chevrolet 364,976 384,631 473,460 489,102 491,068 525,470 532,001
Korea Chevrolet 599,040 569,394 511,867 447,011 416,672 374,600 293,862
GMK 13,847 10,351 7,518 8,609 8,476 0 0
Buick 2,955 0 0 0 0 0 0
Korea sub-total 615,842 579,745 519,385 455,620 425,148 374,600 293,862
Uzbekistan Chevrolet 108,954 52,294 112,975 136,081 147,326 174,641 187,486
GMK 29,222 19,295 27,272 37,199 36,568 34,531 33,516
Daewoo 47,224 16,563 0 0 0 0 0
Uzbekistan sub-total 185,400 88,152 140,247 173,280 183,894 209,172 221,002
Canada Chevrolet 416,638 364,224 322,822 307,291 277,298 208,763 203,293
GMC 122,132 115,034 47,042 11,954 17,889 0 0
Buick 19,161 24,902 5,623 0 0 0 0
Cadillac 20,390 20,747 16,435 17,044 12,762 0 0
Canada sub-total 578,321 524,907 391,922 336,289 307,949 208,763 203,293
Thailand Chevrolet 51,077 55,227 56,830 63,081 55,547 57,275 69,011
India Chevrolet 19,917 52,772 85,621 78,791 78,758 72,200 67,881
Wuling 6,078 6,227 0 0 0 0 0
Isuzu 11,136 9,911 2,316 0 0 0 0
India sub-total 37,131 68,910 87,937 78,791 78,758 72,200 67,881
Russia Chevrolet 43,646 33,520 33,421 30,285 33,742 32,805 35,072
Cadillac 331 0 0 0 0 0 0
Russia sub-total 43,977 33,520 33,421 30,285 33,742 32,805 35,072
Egypt Chevrolet 34,051 24,974 22,721 27,135 29,819 31,374 32,324
Daewoo 8,830 3,529 2,054 1,600 1,736 1,704 1,240
Wuling 4,166 2,672 1,887 1,389 1,418 1,479 0
Egypt sub-total 47,047 31,175 26,662 30,124 32,973 34,557 33,564
Ecuador Chevrolet 29,329 19,059 28,094 25,542 18,307 18,507 23,956
Suzuki 1,104 0 0 0 0 0 0
Ecuador sub-total 30,433 19,059 28,094 25,542 18,307 18,507 23,956
Argentina Chevrolet 57,378 53,354 50,399 34,123 33,977 35,470 21,673
Kazakhstan Chevrolet 956 0 1,661 3,699 8,480 10,481 11,336
Vietnam Chevrolet 7,088 9,295 7,626 6,050 2,179 2,140 1,960
Colombia Chevrolet 40,751 35,958 34,442 41,241 37,949 21,226 0
South Africa Chevrolet 24,533 17,871 10,852 900 0 0 0
Australia Holden 30,350 34,138 22,448 0 0 0 0
Chevrolet 23,443 19,419 16,552 0 0 0 0
Australia sub-total 53,793 53,557 39,000 0 0 0 0
Belarus Chevrolet 2,204 897 59 0 0 0 0
Cadillac 321 747 602 0 0 0 0
Belarus sub-total 2,525 1,644 661 0 0 0 0
Venezuela Chevrolet 5,047 0 0 0 0 0 0
Indonesia Chevrolet 4,562 0 0 0 0 0 0

出典:LMC Automotive "Global Automotive Production Forecast (November, 2018)"
(注) 1. データは、小型車(乗用車+車両総重量6t以下の小型商用車)の数値。
2. 本表の無断転載を禁じます。転載にはLMC Automotive社の許諾が必要になります。
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キーワード
GM、北米リストラ、小型トラック、乗用車、Cruise AV、シボレーボルト、米国市場、中国市場

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