デトロイトモーターショー2018:米国メーカーの展示取材

北米で需要が伸びるピックアップトラックとSUVセグメントに軸足

2018/02/13

要約

 2018年北米国際自動車ショー(NAIAS、デトロイトモーターショー)は、2018年1月14日から28日まで開催され、20日から一般公開されていた。今年は2017年をやや上回る計809,161人が来場し、来場者80万人の大台を5年連続で達成した。

 北米ではセダンやハッチバックよりも大型車に対する需要が拡大し続けていることを反映し、米国の自動車メーカー各社の出展はピックアップトラックやユーティリティ車に重点を置いたものとなった。2017年のNAIASでRangerの復活を発表したFordは、今回の記者会見でこの待望の中型ピックアップトラックを公開した。Big 3の他の2社もピックアップトラックをデビューさせた。GM北米社長のAlan Batey氏は、2019年型 Chevrolet Silveradoのデビューにあたって「Chevroletのモデルラインナップで最も重要な車」と語った。FCAは新しくなった2019年型Ram 1500のシャシーとインテリアの改良をアピールした。

Fordの展示ホール Ford Ranger

 

 本レポートは2018年デトロイトモーターショーでの展示車両に焦点を当てた3本のレポートの第1弾で、米国OEMのFord、GM、およびFCAの出展内容を報告する。 欧州とアジアの自動車メーカーの展示モデルについては今後掲載するレポートで報告する。



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Ford:Rangerが北米で復活、リフレッシュしたEdgeでSUV攻勢を継続

 2018年デトロイトモーターショーにおけるFordの展示は、2019年型Rangerと改良型の2019年型Edgeが主役となった。Fordのコーナーでは、RangerやFシリーズの各種モデルなどトラックがハイライトされ、さらにシミュレーターを使ったRangerのオフロード走破性能のデモンストレーションが行われた。

2019 Ford Ranger ミッドサイズピックアップトラック

 2017年デトロイトモーターショーでの記者会見で、Fordは米国で新しいRangerとBroncoを生産する計画を発表し、両モデルが北米市場に復帰することを確約した。今回2018年のショーでは、手頃な価格の中型ピックアップとして2019年型Rangerが世界初公開を果たした。ボックス型の高強度スチールフレームと筋肉質のボディを備えたRangerの外観はアスリートを思わせるもので、クラス最高の積載能力を持つと期待されている。前方に張り出したグリルとフロントガラスが空力特性を向上させ、短いオーバーハングはスムーズなオフロード走行を向上させる。

Ford Ranger Ford Ranger 荷台

 

 現在までの発表では、Rangerに用意されているパワートレインは1種類に限られており、2.3LのEcoBoostエンジンがセグメント唯一の10速オートマチックトランスミッションと組み合わせられる。 詳細な仕様は明らかされていないが、この2.3Lエンジンは4気筒としてはクラス最高のトルクを発揮すると予想される。Dana製のAdvanTEKフロント独立、並びにリアソリッドのアクスルを採用し、2輪または4輪駆動の選択が可能。オプションのFX4 Off-Roadパッケージでは、オフロード・ショック、フレームマウント型スキッドプレート、4段階の走行モードを選べる悪路対応(Terrain Management)システム、起伏路面走行のためのTrail Controlクルーズコントロールシステムが追加となる。

Ford Ranger 10速AT Ford Ranger 2.3L EcoBoost エンジン

 

 Rangerで採用されたテクノロジーとしてはSYNC 3システムがあり、これはApple CarPlayとAndroid Autoに対応した8インチタッチスクリーン上で利用することができる。自動緊急ブレーキはすべてのグレードで標準装備されている。 上級グレード車では、車線キープアシスト、車線逸脱警告、後方検知システム、および死角情報システムが標準装備となっている。オプションのFordPass Connect 4G LTEモデムを装備すると、キャビン内では10個のデバイスでWi-Fiの利用が可能となる。その他の装備機能としては、LEDヘッドランプとテールランプ、荷台照明、足元照明、誤ったトレーラー接続を警告するSmart Trailer Towシステムなどがある。

 2019年型Ford Rangerは2019年初頭の発売予定で、ミシガン州WayneにあるMichigan工場で2018年後半に生産が開始される。



2019 Ford Edge ミッドサイズクロスオーバーSUV

 2017年に米国で自社最高となるSUV販売台数を記録したFordは、その勢いの持続を図り、新型Ford Edge、並びにその高性能版でSUV初のSTバージョンとなるFord Edge STを発表した。幅広グリル、フロントの新意匠など外観変更が施され、より逞しい印象となった。デザイン変更されたフードやリアウィンドウ下部の黒トリムが目を引く。フルLEDのヘッドランプも標準装備となった。インテリアでは、センターコンソールが、ギアシフトにロータリー式ダイヤルを採用したのに伴い、新設計となっている。

 リフレッシュされたEdgeに標準となる2.0LのEcoboostエンジンは現行型を5馬力上回る250馬力を発揮し、燃費効率の良いAuto Start-Stopテクノロジーを搭載した新型8速トランスミッションとの組み合わせとなる。Edge STはクラス最強のV6エンジンである 2.7LツインターボEcoBoostエンジンを搭載している。これは最高出力335hpと最大トルク380 lb-ftを発揮し、8速ATとの組み合わせとなる。Edge STのその他の新機能としては、標準装備となる全輪駆動、スポーツサスペンション、Sport Drivingモード、冷却性能を高めた大型のメッシュグリル、幅広いサイドスカート、デュアルエキゾーストなどがある。

Ford Edge Ford Edge ST

 

 Edgeは、同セグメントで最も多くのドライバー支援システムを標準装備している。それに含まれる機能としては、前方衝突警告とダイナミックブレーキサポート、歩行者検知機能付き衝突前 (Pre-Collision) アシスト、交差通行警報付きの死角情報システム、車線維持警報とアシスト、自動ハイビーム、そして坂道発進アシストがある。さらに、衝突後 (Post-Collision) ブレーキ、衝突回避 (Evasive) ステアリングアシスト、並びにストップ・アンド・ゴーと車線センタリング機能を装備したアダプティブ・クルーズ・コントロールはすべてセグメント初となるテクノロジーである。Edgeには、FordPass Connect Wi-FiホットスポットとAppLinkインフォテインメントシステムを備えたSYNCが標準装備される。

 2019年型Ford Edgeはカナダ・オンタリオ州のOakville工場で生産され、2018年夏の発売予定となっている。



GM:Silveradoの機能性、Corvetteのパフォーマンス、Avenirブランドの高級感をアピール

 2019年型Chevrolet Silveradoのデビューは、2018年デトロイトモーターショーにおけるGMにとって最大の焦点であり、Chevroletの記者会見もこの発表に充てられた。Chevroletの展示コーナーでSilveradoの2種のバージョンがコンパクトなステージで披露されたのに加え、展示会場入り口付近にも他のバージョンが展示された。

2019 Chevrolet Silverado フルサイズピックアップトラック

 Chevroletのラインナップで最重要モデルである2019年型Silveradoフルサイズピックアップトラックは、今回のショーで世界デビューとなった。機能性が向上し、特に荷台については約7インチ(約18cm)幅広にすることにより、ピックアップトラックでクラス最高の積載量を実現。スチール製の荷台フロアはより高グレードの素材を使用することで、耐力強度 (yield strength) を340から500MPaに向上させた。現行モデルと比較して、2019年型Silveradoは長くなり車高も増えた一方で、混合素材の使用により最大450ポンド(約204kg)の軽量化を実現している。

Chevrolet Silverado (LT trim) Chevrolet Silverado 荷台 (High Country trim)

 

 Silveradoでは6種のエンジンとトランスミッションの組み合わせが用意される見通し。全モデルの詳細情報は現時点で明らかになっていないが、エンジンシリンダーの一部を止めて燃費を低減するDynamic Fuel Managementを備えた新たな5.3Lおよび6.2LのV8エンジンが選択肢に含まれ、また新規にDuramax 3.0L直6ターボディーゼルも用意される見通し。ディーゼルエンジンと6.2Lエンジンは、新規のHydra-Matic10速オートマチックトランスミッションと組み合わされる。サスペンションも、フロント独立のショート/ロングアーム・サスペンションとライブアクスル・リアサスペンションからなる新設計となる。

 Silveradoのデザインは、短いオーバーハング、長いホイールベース、一体型のデュアルエキゾーストと細身のヘッドランプを持つ大胆なもので、外観は機能性に加えてフロントグリルのエアカーテンと一体設計のスポイラーなど、空力的な要素を特徴としている。ユーザーからのフィードバックを反映し、キャビン空間はより広くなり、クルーキャブモデルでは後席レッグルームが3インチ(約7.6cm)広がった。2列目のシートバックに組み込まれた2つの10L収納箱と2列目シート下の24Lの収納トレイが、追加の収納スペースを提供する。

Chevrolet Silverado (High Country trim) Chevrolet Silverado (LT Trailboss trim)

 

 Silveradoには、3つのカテゴリー(ハイバリュー、ハイボリューム、ハイフィーチャー)に区分された合計8つのグレードが用意される。2019年型Chevrolet Silveradoは、インディアナ州Fort Wayne工場で生産され、2018年秋に発売となる予定。



2019 Chevrolet Corvette ZR1 スポーツカー

 2017年ドバイモーターショーで発表された2019年型 Chevrolet Corvette ZR1も、これまで生産された最強のCorvetteとしてデトロイトモーターショーに出展された。出力755hpとトルク715 lb-ftを発揮するスーパーチャージャー付LT5 6.2L V8エンジンを搭載する。効率アップしたインタークーラー式スーパーチャージャーは、現行に対し52%の大容量化を実現し、デュアルインジェクションシステムがエンジン出力をさらに高める。トランスミッションは、7速マニュアルまたは8速オートマチックのいずれかを選択できる。

Chevrolet Corvette ZR1 Chevrolet Corvette ZR1 LT5 エンジン

 

 Corvette ZR1の外観は、時速210マイル (338km) 超の最高速度を可能にする特徴を備える。新造形のフロント部分は、動力系を冷却するための空気を吸入し、4基の新設計のラジエーターが熱処理をサポートする。カーボンファイバーのフードには、LT5スーパーチャージャーとインタークーラーのための開口部がある。リアウィングとフロントアンダーウィングはダウンフォースを強め、ハンドリング操作性の向上に貢献する。

 2019年型 Corvette ZR1の販売は2018年春に開始される予定で、GMのケンタッキー州Bowling Green工場で生産される。



Buick Avenir サブブランド

 2017年に発表されたBuickのAvenirサブブランドは、今回の中型SUV「Enclave」とフルサイズセダン「LaCrosse」の展示に併せて紹介された。Avenirは、GMCのDenaliサブブランドと同様、Buickラインナップ最高級のラグジュアリーを体現するもの。2016年デトロイトモーターショーで示されたBuick Avistaのコンセプトから引き継がれ、すべてのAvenirモデルはクローム製ウィングの付いた3Dメッシュグリルを特徴としている。スタイリング上の他の共通点としては、刺繍入りの前席ヘッドレスト、パールニッケル仕上げのホイール、チェスナットとエボニーのインテリア、Avenirバッジ、ドアのシルプレートの文字などがある。

 Enclave Avenirには、出力310hp、トルク266 lb-ftを発揮する3.6LのV6エンジンと9速オートマチックトランスミッションの組み合わせが標準となる。装備品には、ヒーター付きベンチレーテッドフロントシート、ヒーター付き2列目シート、ナビゲーション、ワイヤレス充電システム、デュアルムーンルーフなどがある。セーフティ機能としては、360度のサラウンドビジョンカメラと、後方に向いた高精度カメラで撮影した画像を表示するリアカメラビューミラーが標準となっており、さらにアダプティブクルーズコントロールとフルスピード前方自動ブレーキング機能を選択することができる。

Buick Enclave Avenir Buick Enclave Avenir 内装

 

Buick LaCrosse Avenir

 LaCrosse Avenirに標準の3.6L V6エンジンは最高出力310hp、最大トルク268 lb-ftで、9速オートマチックトランスミッションとの組み合わせとなる。標準装備としては、パノラマパワームーンルーフ、ワイヤレス充電システム、ナビゲーション、Bose Centerpoint Surround Soundオーディオシステムなどがある。LaCrosse Avenirには走行性を向上させるオプションとして、Intelligent Twin-Clutch AWDや、連続可変リアルタイムダンピングコントロール機能を持つダイナミックドライブパッケージなどが用意されている。

 Buick Enclave Avenirは2017年秋、Buick LaCrosse Avenirは2018年初めに発売。販売価格はEnclave Avenirが54,410ドルから、LaCrosse Avenirが45,795ドルからの設定となっている。








FCA:新型Ram 1500 ピックアップを披露、JeepブランドのSUV「Cherokee」と「Wrangler」を展示

 FCAは、2018年デトロイトモーターショーで、2019年型Ram 1500フルサイズピックアップトラックを世界初公開した。Ram 1500の各種バージョンの展示に加えて、シャシーとパワートレインも出展された。このほかJeepブランドでは、リフレッシュされた2019年型 Cherokeeと2018年型WranglerなどのSUVラインアップを披露した。

2019 Ram 1500 フルサイズピックアップトラック

 デトロイトで世界デビューとなった2019年型Ram 1500は、強度、耐久性、テクノロジー、そして効率性を併せ持つ。混合材料を使用することで現行モデルに比して225ポンド(約102kg)の軽量化を行いながら、牽引能力と積載能力をそれぞれ12,750ポンド(約5,783kg)、2,300ポンド(約1,043kg)に増加させている。フレームには高強度鋼を用い耐久性を向上させた。周波数応答型のダンピングショックとオプションの4コーナーエアサスペンションはハンドリング性能を高める。また、アクティブフロントエアダム、盛り上がったフード、高くなった荷台などによるエアロダイナミクスの改善が、燃費効率の向上に貢献している。

Ram 1500 (Laramie trim) Ram 1500 シャシーおよびパワートレイン

 

 2019年型Ram 1500は、走行性能と燃費を向上させる新しいeTorqueマイルドハイブリッドシステムを搭載している。eTorqueシステムは、スタート/ストップ機能、短時間のトルクブースト、制動エネルギーの利用を行う。パワートレインは、出力305hp、トルク269 lb-ftを発揮する3.6LのPentastar V6と、395 hpと410 lb-ftを発揮する5.7LのHEMI V8から選ぶことができる。どちらのエンジンも効率を改善するために可変バルブタイミングの機能を備えており、HEMIはシリンダー停止技術も採用されている。いずれのエンジンもフル電子式TorqueFlite 8速オートマチックトランスミッションとの組み合わせとなる。

Ram 1500 エンジンルーム (Laramie trim) Ram 1500 内装 (Limited trim)

 

 2019年型Ram 1500のホイールベースとキャブの全長は最大4インチ(約10cm)長くなった。荷台の幅と荷台高(床と地面との間の距離)も、それぞれ0.5インチ(約1.3cm)と1.5インチ(約3.8cm)増加している。Ram 1500のキャビンおよび後席レッグルームはセグメント最大となる。151Lの室内収納容量はクラス最大を誇る。12インチ(約30cm)の再構成可能(reconfigurable)な中央タッチスクリーンには、第4世代のUconnectシステムが採用されている。Ram1500のセーフティ機能には、アダプティブクルーズコントロール、死角モニタリング、バードアイ視点の360度サラウンドビューカメラなどがある。

 2019年型Ram 1500は、ミシガン州Sterling Heights工場で生産され、2018年3月末に発売される予定。



2019 Jeep Cherokee ミッドサイズSUV

 FCAは2018年デトロイトモーターショーで、最新の2019年型Jeep Cherokeeを発表し、米国最大のSUVセグメントにおけるJeepブランドの強化を狙う。新たなフロントデザインとフードの軽量化といった変更がフロント部分に施され、Cherokeeのワイドスタンスを一層際立たせる。LEDヘッドランプ、走行灯、フォグランプは新しくなり、よりトラディショナルなレイアウトに再配置された。リアでは、テールランプに新たにLEDアクセントが配置され、軽量コンポジット製のリフトゲートも意匠変更を受けた。室内ではセンターコンソールで若干の設計変更が施され、収納スペースが拡大。荷室では3インチ(約8cm)横幅が広がり、27立方フィート(約765L)以上の容量増となっている。

Jeep Cherokee Jeep Cherokee 内装

 

 現行の3.2L Pentastar V6エンジンと2.4LのMultiAir2 Tigershark 直4エンジンに加えて、2019年型Cherokeeではストップ/スタート機能を備えた新型2.0Lターボチャージャー付直4直噴エンジンが用意された。Pentastarの最高出力/最大トルクが各271hp/239 lb-ft、Tigersharkが同じく180hp/170 lb-ftであるのに対し、この新型直4ターボエンジンは、270hp/295 lb-ftを発揮する。いずれのエンジンも9速オートマチックトランスミッションとの組み合わせとなる。リヤアクスル・ディスコネクトシステムにより、ドライバーの手を煩わせずに2輪駆動と4輪駆動の切り替えが自動的に行われる。

 Jeep Cherokeeは、2017年以前はオハイオ州にあるFCAのToledo工場で生産されていたが、2019年型からはイリノイ州Belvidere工場で生産され、2018年央に発売される予定。



2018 Jeep Wrangler SUV

 2017年のロサンゼルス・オートショーでデビューし、CES 2018とデトロイトモーターショー2018にも出展された2018年型Jeep Wranglerは、オフロード性能と先進テクノロジーの融合を前面に出している。パワートレインのオプションには、最高出力/最大トルク270hp/296 lb-ftを発揮するeTorqueテクノロジーを搭載したターボ付2.0L直4エンジンと、同じく285hp/260 lb-ftの性能を持つエンジンストップ/スタート機能を備えた3.6L Pentastar V6エンジンが用意される。さらに260hp/442 lb-ftを発揮する3.0LのEcoDiesel V6エンジンが2019年に追加される予定。トランスミッションは、6速マニュアルと8速オートマチックの2種類からの選択となる。

Jeep Wrangler (Sahara trim) Jeep Wrangler エンジンルーム (Rubicon trim)

 

 Wranglerでは2種の4x4システムがあり、下級グレードは2.72:1のギア比を持つCommand-Tracシステム、上級グレードには4:1のギア比を持つ、より本格的なRock-Tracシステムが採用されており、後者にはディファレンシャルロックと電子式スウェイバー切断の機能も付く。5リンクコイルサスペンションには、縦方向制御のための4つの鍛造スチール制御アームと横方向制御のためのトラックバーが採用されている。4基のスキッドプレートがオフロード走行中に車両の各部位を保護する。Wranglerはクラス最高44度のアプローチアングル、27.8度のブレークオーバアングル、37度のデパーチャーアングルを持ち、最低地上高は10.9インチ(約27.7cm)。

Jeep Wrangler 内装 (Sahara trim)  CES2018に出展

 Wranglerには、Apple CarPlayとAndroid Auto対応の第4世代のUconnectシステムが搭載されており、タッチスクリーンは5.0インチ、7.0インチ、または8.4インチから選択できる。新しいUconnectサービスと機能に含まれるものには、スマートウォッチとの共用性、帰宅時間、境界線または速度制限の設定、オンラインクラウド検索機能、Amazon Alexaとの接続などがある。セーフティ機能として、死角モニタリング、Rear Cross Path探知、ダイナミック・グリッドラインを採用したParkViewリアバックアップカメラなどを選ぶことができる。

 2018年型Jeep WranglerはFCAのオハイオ州Toledo工場で生産されており、価格は26,995ドルからの設定となっている。






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キーワード
NAIAS2018、デトロイト、モーターショー、フォード、Ford、GM、FCA

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