VWの中国事業 (1): 乗用車とパワートレイン生産体制の最新動向

乗用車年産能力は2015年380万台に、EA211型/888型エンジン/MQ200型MTとDSG増産へ

2013/10/24

要 約

VWグループの中国乗用車生産台数とその比率の推移   独VW (Audi/ SKODA を含む) は2010年から、中国における乗用車シェア (工場出荷ベースの販売シェア) を順調に伸ばし、2013年1~9月では18%となり、20%の大台に近づきつつある。

  VWは2013年9月、グループのAudi とSKODA を合わせて、中国での乗用車販売目標 (工場出荷ベース) を、2020年に中国乗用車全需を約2,000万台と予測しその20%シェアとなる約400万台と設定した。これは、2009年2月に発表したVWの中国中期事業計画「VW (中国) 2018戦略」("Strategy 2018") に掲げた、2018年の同中国販売目標であった200万台の2倍となる。


  これに先立ち、上海汽車集団に続き、VWは2012年4月に、中国の事業パートナーである第一汽車集団とも、合弁会社の共同経営期間を25年間延長する契約に調印。2013年10月現時点、中国の中期販売目標の実現に向けて、西部地域及び日系メーカーが集中し且つ市場シェアが大きく占めている、華南地域における拡販を狙って現地新工場を建設するなど、中国でのVWグループの年産能力を、2015年に380万台へ拡大する生産体制構築を加速している。さらに、2017年以降には500万台近い規模の生産体制拡張構想を持っていることが明らかになった。


  以下は、VWグループの中国における乗用車完成車、エンジン及び変速機などパワートレインの現地生産体制整備の最新動向についてまとめた。

  なお、近々、そのシリーズとなる2本目VWグループの中国動向レポートとして、VWの中国事業計画や販売事業の最新動向についてまとめて掲載する予定。




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