上海モーターショー2013取材(2):中国新興大手6社の新型28モデルと新技術

奇瑞汽車、吉利控股集団、長城汽車、BYD、華晨汽車 (Brilliance)、江淮汽車

2013/05/23

要 約

 MarkLines が現地取材した、2013年上海モーターショー (The 15th Shanghai International Automobile Industry Exhibition) のレポートの2回目として、奇瑞汽車 (Chery)/吉利控股集団 (Geely)/長城汽車(Great Wall Motor)/BYD (比亜迪)/華晨汽車集団 (Brilliance)/江淮汽車 (JAC) を含む、中国新興乗用車大手6社が展示した新型28モデルおよび6種の新技術の詳細を報告する。

 なお、中国国営大手7社の自主ブランド新型車を対象とした、1回目取材レポート (詳細はこちらクリック) は2013年5月に掲載済み。


 そして、2013年5月末をめどに、最終となる今取材の3回目レポートとして、トヨタ/日産/ホンダおよびVW/GM/現代自動車などの日米欧韓大手自動車メーカーを対象にした、外資系自動車各社の展示の詳細を報告する予定。


関連レポート:
 2013年4月の上海モーターショー取材:    (1) 中国国営大手編(3)欧米大手編(4)日本韓国大手編
 2013年1月のデトロイトモーターショー取材: (1) 米国と欧州メーカー編(2) 日韓中の自動車メーカー編

2013年上海モーターショーで展示した、中国新興乗用車大手6社の主な新型モデル

出展メーカー 新型車
(ガソリン/ディーゼル)
新エネルギー車
(新型のみ)
技術展示
奇瑞汽車 ・奇瑞 (Chery) QQ, α7, β5 ・奇瑞 @ANT2.0 (EV) ・"iAuto"コア技術プラットフォーム
・Chery iAuto (「α7」のカットモデル)
吉利控股集団 ・全球鷹 (Gleagle) FE-6 Concept
・帝豪 (Emgrand) KC Concept,
EV8, EX8
・英倫 (Englon) SC7 甲醇
(アルコール仕様)
・帝豪 EC7-EV
長城汽車 ・HAVAL (哈弗) 新型 H8,
新型 H2, H6 Sport
・HAVAL H7 (HV)
・長城 (Great Wall)
欧拉(Kulla) 2013型 (EV)
・HAVAL Plug-in Hybrid platform
(3代目長城次世代 PHV platform)
BYD Auto
(比亜迪汽車)
・BYD 思鋭 (Si Rui), S7 ・BYD 秦 (Qin) (PHV) ・BYD グリーン・ハイブリッド・
エナジー・マネージメント・システム
・BYD 車内PM2.5空気浄化技術
華晨汽車集団 ・中華 (Brilliance) C3, H330,
大中華 III concept
・中華 H230 EV
江淮汽車集団
(JAC)
・瑞風 (Refine) S5, M6
・和悦 (He Yue) A30, S30,
A20 (STT仕様)
・江淮 (JAC) 愛意為 (iEV)
REEV
<参考資料>
・「愛意為REEV」原理図
(注) 1. 新型コンセプトカー、 2013年1月以降発売した新型車を含む。
・本文では以下の略語を用いる。
"EV": "Battery Electric Vehicle (電気自動車)"
"HV": "Hybrid Electric Vehicle (ハイブリッド車)"
"PHV": "Plug-in Hybrid Vehicle (プラグイン・ハイブリッド車)"
"REEV": "Range-Extended Electric Vehicle (レンジエクステンダ式電気自動車"
"GDI": "Gasoline Direct Injection"
"ISG": "Integrated Starter Generator"
"BSG": "Belt Driven Starter Generator"
"TCI": "Turbo Charging with Inter-cooling"
"DVVT": "Dual Variable Valve Timing"
2. 本文においては、普通充電、または、一般家庭での通常充電は、電圧220Vの電源による充電を指す。


奇瑞汽車:新型QQ、戦略セダン/SUV量産コンセプトカー、"iAuto"自社新技術を展示

▽新型車 (ガソリン/ディーゼル)
モデル 概要
新型
奇瑞 (Chery)
QQ
 旧型奇瑞QQ (現在通称"QQ3")をフルモデルチェンジした戦略ハッチバック。全長/全幅/全高/ホイールベースは、3564/ 1620/ 1527/ 2340mm (旧型は同 3550/ 1495/ 1485/ 2340mm)。旧型に比べて、ボディサイズは拡大された。ボディデザインなど外観も一新し、車内スペースを大きくし、安全性能や動力システムを改良した。
 メーカー発表の燃費は、60km/h等速で4.2L/100km。中国政府に推奨された省エネモデルとして、新車1台に3,000元の補助金が支給される。2013年3月は排気量1.0L 仕様合計4モデルを発売。標準販売価格は3.79万~5.09万元 (補助金相当分も含む)。
 最大出力51kW/最大トルク93Nmの、自社製SQR371F型の1.0L (998cc) 3気筒式のガソリンエンジン (2代目となる新型、中国で18の特許保有) と、5MT/マニュアルモード付 5ATを組み合わせる。排気ガス基準Euro 4 に適合 (OBD: On-Board Diagnostics 装備モデル)。最高速度は150km/h。
 Bosch 9世代 ABS + EBD (Electronic Brake force Distribution)、前席SRSエアバッグ2つを装備、上位仕様モデルは駐車レーダー警報を装備。
奇瑞α7
(ALPHA 7)
 初披露。奇瑞汽車が企業経営方針を転換してから初となる新型量産戦略セダン (開発コード"M16"、これまで報道された"奇瑞A4") のコンセプトカー。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4652/1825/1483/2700mm。なお、量産モデル (正式名称は"奇瑞A4"であると報道される) は2013年10月発売の予定。
 奇瑞独自の "iAUTO" ("intelligence Auto"の略称) 自動車コア技術プラットフォームを初めて採用。動力システムは、GDI/TCI/DVVT技術を集成した、排気量1.6Lの自社製ターボ付のガソリンエンジン「SQRF4J16型」と、自主開発したCVTを、組み合わせる。
 クラウド・コンピューティング技術を取り入れた新型走行システム、大画面デジタルマルチインパネ (後退レーダーモニター/カーナビ機能を含む)、軽量化し、衝突に強い車体「3R-Body」("3R" = Ring, Resist, Route)を採用している。中国衝突安全評価(2012 C-NCAP) 5つ星基準をクリア。
 キーレス機能、タイヤ空気圧警報システム(TPMS)、走行モード・サスペンションモードチェンジ、エアバッグ合計6つ、横滑り防止装置 (ESP)、6方向調整式レザー運転席を装備。このほか、感情変化を感知し色彩が変化する車内カラーランプシステムも装備している。
 なお、今回の展示では、「α7」のカットモデルである「Chery iAuto」(下記写真を参照方) を展示した。
奇瑞β5
(Beta 5)
 初披露。奇瑞経営方針を転換してから初となる新型量産戦略 SUV (奇瑞T21) のコンセプトカー。2014年末までに発売の予定。
 H.D.S(Hydrodynamic surfacing)ボディデザインや、α7と同じの「3R-Body」および iAuto プラットフォームを採用。同型SUVに対し車体の10%軽量化を達成した上、中国衝突安全評価 (2012 C-NCAP) 5つ星基準もクリア。
 動力システムは、"iAUTO"プラットフォームを採用した自社製2.0L DVVT高効率エンジン「SQR484F型」(最大出力102kW/最大トルク182Nm) と、自主開発した高性能CVTを組み合わせる。
 キーレス・エントリーシステム (PEPS: Passive Entry & Push Start system)、前座席にフロント/サイドエアバッグ合計4つ、ESP (=ESC)、EPS (Electric Power Steering)、ABSを標準装備。
 キーレス機能、タイヤ空気圧警報システム(TPMS)、走行モード・サスペンションモードチェンジ、カーエアコンならびにメモリー付きパワーシートを装備。このほか、感情変化を感知し色彩が変化するカラーランプシステムも装備している。

 

新型 QQ 新型 QQ
奇瑞汽車: 新型 QQ
α7 α7
奇瑞汽車: α7
Chery iAuto Chery iAuto
Chery iAuto
奇瑞汽車: 「α7」のカットモデルである「Chery iAuto」
β5 β5
奇瑞汽車: β5

 

▽新エネルギー車
モデル 概要
奇瑞
@ANT2.0("小螞蟻"概念車2.0)
(EV)
 今後の新しい公共交通手段 (単体) として、クラウド・コンピューティング技術を駆使した、未来の生活スタイルや自動車技術の進化などの新発想を融合した電気自動車のコンセプトカー (2座席EV)。2012年北京モーターショーで発表した「奇瑞@ANT」("小螞蟻")の2代目。車体デザインは、愛嬌のあるアリをイメージした初代同様のデザイン。複数の@ANTを一定距離を保ちながら非接触で連動することができるのが、新型の特徴の一つ。
 *注: 初代「奇瑞@ANT」 ("小螞蟻"概念車) の詳細はこちらクリックしてご参照方。
 初代に比べて、車体全体がより自由に動けるようにボディサイズを小さくし、低速走行も可能に。運転ハンドルはなく、車体の前進/後退などの運転は全て非接触誘導式制御 (インダクション・コントロール)。またはドアの開閉が手のしぐさでできるほか、同型の車同士で一定距離を置いても充電できる無線 (非接触誘導式) 充電、および、遠距離/ワイヤレス充電方式を導入。
 クラウド・コンピューティング技術採用によって、スマートフォンでの車リース、制御、諸費用支払いができるという。クラウドカーナビシステムを採用し、渋滞回避やベストルートでの走行が可能。飲酒や過労防止が実現できる運転手監視システム、iPhone/iPad デジタル機器の充電や、天候変化/乗員状況に合わせられる車内環境調整機能も擁する。

 

奇瑞@ANT2.0 奇瑞@ANT2.0
奇瑞@ANT2.0 奇瑞@ANT2.0
奇瑞汽車: 奇瑞@ANT2.0 (2代目 "小螞蟻"概念車 EV)

▽新技術展示
モデル 概要
"iAuto"奇瑞
コア技術
プラットフォーム
 iAuto は"intelligence Auto"の略称。奇瑞汽車が自主開発した、ハイテク/スタンダード/先端性を有する、自動車コア技術プラットフォーム (自社経営戦略を転換してからの重大成果の一つ)。
 「CHERYSMA」 (車体デザイン/車内スペース/操縦安定性/安全性など、整合性に優れた完成車スマートスタンダード)、「ACTECO」(スマート・パワートレイン・システム)、「CLOUDRIVE」(クラウド・コンピューティング技術を駆使し、デジタル機器インターフェースやエンターテイメントなどを一体化した新しい走行システム) の三つによって構成される。
 ▽「CHERYSMA」
 高品質な車体整合技術 (M.B.C: Meisterbock Cubing)、軽量化した衝突に強い車体 (3R-Bodyの "3R" はRing、Resist、Routeの略)、騒音低減技術 (C.N.C: Chery Noise Control) 、家感覚が溢れる車内快適環境 (H.E: Home Environment)、安定操縦プラットフォーム化の車台システム(S.W: Smooth Way)、H.D.S (Hydrodynamic surfacing) ボディデザイン技術を含む。
 ▽「ACTECO」
 TGDI (Turbo GDI)、DCT (デュアル・クラッチ・トランスミッション, VWは"DSG"と称する)、高性能CVT、DVVTエンジン技術とCVTとのベスト組み合わせ技術を含む 奇瑞が自主開発した、"TGDI"ターボ直噴エンジン・テクノロジー、CVT/6AT/DCTを含む高性能なスマート・トランスミッション・テクノロジーを含む。
 ▽「CLOUDRIVE」
 クラウド・コンピューティング技術による遠隔制御・診断システム"C-cloud (Chery-cloud) "、個性化車内環境アダプティブ・コントロール・システム (U.Only)、音声認識システム (N.V.R)、ワンボタンタッチでサービスを受入れられる「W.F.Y」 24時間無休救援システム、3G技術を活かしてネットカーナビ/各地天気予報検索/ネット音楽鑑賞/メールチェック/インターネットサーフィーンができる走行娯楽情報システムを含む。

注: 技術展示コーナーでは、奇瑞 "iAuto" カットモデルや、ACTECO 3代目となる自主開発エンジン 2機種 (排気量1.6Lのターボガソリンエンジンの「ACTECO1.6TGDI」および「ACTECO1.6TCI」)、ならびに、新型CVT 1機種も展示した。

 

S.Wプラットフォーム "3R"ボディ
奇瑞汽車 "iAuto" コア技術プラットフォーム展示:
S.Wプラットフォーム
奇瑞汽車"iAuto" コア技術プラットフォーム展示:
軽量化した衝突に強い"3R"ボディ

 



吉利控股集団: 新型量産セダンのコンセプトカー、量産SUV/MPV、EVセダンを展示

▽新型車 (ガソリン/ディーゼル)
モデル 概要
全球鷹
(Gleagle)
FE-6
Concept
 5座席新型セダンのコンセプトカー。全長/全幅/全高は、4628/1789/1585mm。大きなグリル、ボンネット両側のラインを強調し曲線を活かしたボディラインなどといった欧州高級車外観デザインの方向性を反映した中国人好みのボディデザイン。量産型車は2014年4月前後発売の予定。
 動力システムは、最大出力98kW/最大トルク185Nmの排気量1.3Lターボ付の4気筒ガソリンエンジン(自社製JLB-4G13T型) と、6MTを組み合わせる。
 多数のエアバッグ、横滑り防止システム (ESC)、車載3Gインターネットサービスシステム (G-Netlink) を装備。中国の衝突安全評価(C-NCAP) 五つ星基準をクリア。
帝豪
(Emgrand)
KC Concept
 初披露。帝豪ブランドのハイエンドセダンのコンセプトカー (4ドア5座席、ファストバック)。自主開発した新たな中大型車用プラットフォームを初めて採用。自社のグローバル開発チームが開発した初モデル (コンセプトカー) でもある。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4956/1860/1516/2880mm。2015年発売予定。
 動力システムは、JL4G24型 (最大出力112kW/最大トルク210Nm)、または、JL4T18型ターボ付 (同120kW/250Nm)、もしくは、JL6G35型 (202kW/345Nm) の自社製ガソリンエンジンと6ATを組み合わせる。
 EPS、LEDヘッドランプ、360度サラウンド・ビュー・モニターシステム、アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)、歩行者保護システム、車線逸脱警告装置、電動パーキング・ブレーキ (EPB)、独自の "TPMS" (自称"BMCS":Tire Blow-Out Monitoring & Controlling System) を装備。中国の衝突安全評価C-NCAP 五つ星基準をクリア。
 これに加えて、ダイヤルコントローラーで様々な機能が制御できるiDrive操作システム、ドライバーにとって死角となりやすいゾーンに車両がいる場合、ドアミラーのインジケーターでドライバーに警告する BLIS (Blind Spot Information System = SVA)、中国通信会社と提携した車載3Gインターネットサービスシステム (G-Netlink) も装備。
帝豪
EV8
 帝豪ブランド初の量産MPV (大型ハイエンドモデル)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4840/1830/1750/2950mm。商務 (ビジネス) ユーザー用をターゲットとしている。3列で自由に6/7/8座席といった組み合わせができる。2013年11月前後発売の予定。販売価格は15万元前後。
 動力システムは、排気量2.4Lの自社製JLδ-4G24型と 6MT/6AT/7DCT、または、2.0Lの自社製JLω-4D20型ガソリンエンジンと 6MT/6ATを組み合わせる。一部はアイドリングストップ機構を搭載。中国の衝突安全評価C-NCAP 五つ星基準をクリア。
 360度サラウンド・ビュー・モニターシステム、車載3Gインターネットサービスシステム (G-Netlink)、独自のTPMS、多数のエアバッグ、横滑り防止システム (ESC)を装備。
帝豪
EX8
 フルサイズ大型ハイエンド SUV (3列7座席、AWD)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4840/1845/1715/2800mm。早ければ2013年発売予定。販売価格は15万元前後。
 動力システムは、排気量2.4Lの自社製JLδ-4G24型と6MT/6AT/7DCT、または、2.0Lの自社製JLω-4D20型ガソリンエンジンと6MT/6ATを組み合わせる。
 横滑り防止システム (ESC)、独自のTPMS、エアバッグ7つ、360度サラウンド・ビュー・モニターシステム (一部仕様モデルはアイドリングストップ機構オプション)を装備。中国衝突安全評価 C-NCAP五つ星基準をクリア。
英倫
(Englon)
SC7甲醇
 「英倫 SC7」 のメタノール仕様セダン (Methanol-fueled sedan)。中国で所謂省エネモデル。全長/全幅/全高は、4682/1725/1485mm。車両重量は1256kg (総重量 1666kg)。最高速度は160km/h。0→100km/hまでの加速は17秒。 2013年4月時点、試験運行として、華北地域の山西省にタクシー仕様モデル合計100台を投入し実証運行中。
 最大出力75kW/最大トルク135Nmの、排気量1.5Lの 4気筒エンジンを搭載。排気ガス基準Euro4に適合。ホルムアルデヒド (Formaldehyde) 排出は10mg/km。メチル・アルコール消費量は、90km/h等速モードで10.8L/100km、120km/h等速モードで13L/100km。

注:吉利控股集団は、2013年半ばに発売する予定の「帝豪EC7」 1.3T を今回出展しなかった。

 

全球鷹(Gleagle) FE-6 Concept 全球鷹(Gleagle) FE-6 Concept
吉利控股集団: 全球鷹(Gleagle) FE-6 Concept
帝豪 (Emgrand) KC Concept 帝豪 (Emgrand) KC Concept
吉利控股集団: 帝豪 (Emgrand) KC Concept
帝豪 EV8 帝豪 EX8
吉利控股集団: 帝豪 EV8 吉利控股集団: 帝豪 EX8
英倫 SC7 甲醇 英倫 SC7 甲醇
吉利控股集団: 英倫 SC7 甲醇

 

▽新エネルギー車
モデル 概要
帝豪
(Emgrand)
EC7-EV
(EV)
 初披露。帝豪 EC7 をベースにしたEVセダン (標準型/長距離型の2モデル)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4635/1789/1470/2650mm。浙江省杭州湾工場で生産、2014年第1四半期発売の予定。販売目標は2014年3,000台、2016年は3万台 (吉利発表)。
 0→100km/hまでの加速は7秒。正常走行可能な環境温度は -30℃~+45℃。最高速度は、標準型180km/h (長距離型 200km/h)。航続距離はNEDC試験モードで、標準型が理論値150km (実際値100km)、長距離型が同250km (同200km)。なお、衝突安全面では、ベースモデルの帝豪EC7が、C-NCAP五つ星/Euro-NCAP四つ星をクリア。
 動力システムは、駆動用リチウムイオンポリマー二次電池 (標準型と長距離型と合計2種類)、駆動用非同期ACモーター (最大出力150kW)、2速変速機を組み合わせる。充電電力は3k~20kW。
 標準型の駆動用二次電池は、100セル構成で総体積176.3L (総容量は理論値 28kWh/実際値 25kWh)、長距離型は200セル構成で同211.5L (同40kWh/35kWh)。充電時間は、専用スタンドでの80%急速充電が30分、一般家庭電源での満充電は4時間弱。

 

帝豪 (Emgrand) EC7-EV
吉利控股集団: 帝豪 (Emgrand) EC7-EV

 



長城汽車: HV「H7」等のHAVAL新型SUV 4車種、自社次世代PHVプラットフォームを展示

▽新型車 (ガソリン/ディーゼル)
モデル 概要
新型
HAVAL(哈弗)
H8
 長城汽車の新しいプラットフォームを採用した高性能スマート・ハイエンドSUV (2/4WD)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4806/1975/1794/2915mm。最高速度は200km/h。2013年末発売予定 (11月SOP)。
 動力システムは、最大出力160kW/最大トルク324Nmの、自社製2.0Lの GW4C20型ターボ付のガソリンエンジンと、マニュアルモード付 6ATを搭載。排気ガス基準 Euro 5 に適合。
 ESP、全方位死角(盲点)モニタリングシステム (all-direction blind spot monitoring system)、キーレス・エントリーシステム (PEPS: Passive Entry & Push Start system)、全方位エアバッグ、アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)、ナイト・ビジョンシステム、パーキング・モニターシステム、大型サンルーフ、10方向調整式レザー運転席を装備。
新型
HAVAL
H2
 初披露。小型アーバンSUV (2/4WD)。全長./全幅/全高/ホイールベースは、4330/1815/1700/2560mm。最高速度は175km/h。2013年末発売予定 (10月にSOP)。販売価格は約9万~11万元。
 動力システムは、最大出力110kW/最大トルク210Nmの、排気量1.5L自社製GW4G15B型のターボガソリンエンジンと、6MTを組み合わせる。
 前方右側死角モニタリングシステム (right front blind spot monitoring system)のほか、ESP、ACC、PEPS (Passive Entry & Push Start system) を装備。
HAVAL
H6 Sport
 世界初披露。フルモデルチェンジしたSUV 「HAVAL H6」の最新型 (スポーツタイプ)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4649/1852/1710/2680mm。最高速度は174km/h、または180km/h。2013年10~11月発売の予定。
 動力システムは、排気量1.5L 自社製GW4G15B型 (最大出力110kW/最大トルク210Nm)の、または2.4L 三菱4G69型 (同120kW/210Nm)のガソリンエンジン、もしくは、2.0L 自社製GW4D20型のディーゼルエンジンと、6MT/4AT/6ATを組みあわせる。
 エアバッグ合計6つ、8方向調整式運転席、デジタル衝突防止警報センサー (前方8センサーを擁する)、パーキングモニタリングシステム、自動防眩リアミラーを装備。

 

新型HAVAL H8
長城汽車: 新型HAVAL H8
新型HAVAL H2 新型HAVAL H2
長城汽車: 新型HAVAL H2
HAVAL H6 Sport
長城汽車: HAVAL H6 Sport

▽新エネルギー車
モデル 概要
HAVAL
H7
(HV)
 世界初披露。オフロードとオンロード性能が完備された、自社次世代中型SUV デザインの方向性を示したハイエンド・ハイブリッドSUV (4WD)。自主開発した新しいプラットフォームを採用。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4677/1911/1702/2850mm。車両重量は2034kg。最高速度は220km/h。2014年発売の予定。
 自社の新型ハイブリッド動力システムを搭載。最大出力200kW/最大トルク370Nmの排気量2.0LのGW4C20A/GW-TYZ70B型の自社製エンジン、マニュアルモード付ATを組み合わせる。排気ガス基準Euro5に適合。
 タッチパネル式の12.3インチ・デジタルインパネ、前方衝突防止レーダー/後退レーダーが組合せられた、リア・ビューシステムを装備。
長城(GW)
欧拉(Kulla)
2013型
(EV)
 小型EVコンセプトカー「欧拉(Kulla)」の最新型となる2013型 (2座席)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、2560/1240/1530/1830mm。
 メーカー発表の航続距離は50km (都市道路走行時)で、最高速度は60km/h。専用スタンドでの80%急速充電は15分。一般家庭での通常充電は3~4h。
 動力システムは、駆動用リチウムイオン電池ユニットと永久磁石同期モーターが組み込まれる。ウィングタイプドア。

 

HAVAL H7 HAVAL H7
長城汽車: HAVAL H7(HV)
欧拉(Kulla) 2013型
長城汽車: 欧拉(Kulla) 2013型 (EV)

 

▽技術展示
モデル 概要
HAVAL
Hybrid platform
(長城次世代
PHV platform
2013型)
 哈弗 (HAVAL) ブランドSUV用に開発した、プラグイン・ハイブリッドプラットフォームの最新型となる2013型 (3代目)。省燃費とハイパワーが特徴。4WD/EV/HV走行モードを有する。同型ガソリン仕様動力システムより30%以上の省燃費が実現。EV走行モードの航続距離は50km以上。
 動力システム (最大出力170kW) の主な構成詳細は下記の通り、
 ①BSGシステム: 排気量1.5L/最大出力110kW・最大トルク210Nm の自社製 GW4G15B型ターボ付のガソリンエンジン (先代 (詳細はこちらクリック) は1.3L ガソリンエンジン)、同13kW/50NmのBSG モーター、6速DCTを搭載
 ②駆動用モーターシステム:先代の自社製からシーメンス製に変更。最大出力60kW、最大トルク240Nm。
 ③駆動用リチウムイオン電池ユニット: 水冷方式を採用、総容量は先代の16kWhから12kWhに変更。

 

 HAVAL Hybrid platform  HAVAL Hybrid platform
 HAVAL Hybrid platform
長城汽車: HAVAL Plug-in Hybrid platform (3代目となる長城次世代 PHV platform 2013型)

 

 



BYD: ハイエンドのセダン「思鋭」/SUV「S7」、2代目PHV量産型セダン「秦」を展示

▽新型車 (ガソリン/ディーゼル)
モデル 概要
BYD思鋭
(Si Rui)
 BYD が次の成長をかけた Dセグメント主力戦略車 (フラグシップセダン、2012年広州モーターショー初披露)。国内20を超える省をカバーし、多くのブランド保有者を対象として、BYDが半年かけて実施した市場調査をもとに、安全性/利便性/快適性をコンセプトに開発。全長/全幅/全高/ホイールベースは4870/1830/1460/2755mm。2013年4月から販売予約開始。販売価格は10.39万~15.09万元。
 動力システムは、最大出力113kW/5200rpmおよび最大トルク240Nm/1750~3500rpmである、自社製BYD476ZQA型の1.5L ターボ付のガソリンエンジンと、6MT/マニュアルモード付 6速DCT を組み合わせる。排気ガス基準Euro 4/5 に適合。
 BYD独自のリモート・ドライビングシステム (*注) のほか、インパネ上部に設置されたテレマティックス/クラウド・コンピューティングなどの機能を擁し、運転手の表情/しぐさ/言葉でコミュニケーションができる車載ネットワークサービス・プラットフォーム「BYD i 」(人形ロボットの形状もの、下記に写真参照方)、ヘッドアップ・ディスプレイ (HUD:Head-Up Display)など、中国モデルでまだ珍しい先端装備が搭載されているのが特徴。
 このほか、Bosch 9世代ESP、エアバッグ12個、360度サラウンド・ビュー・モニターシステム、メモリーパワーシート、10.2インチ・タッチパネル式スクリーン、12.1インチ・デジタルインパネも装備。
BYD
S7
 初披露。BYDのハイエンド SUV (4WD)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4840/1855/1720/2735mm。BYD S6 (同4810/1855/1680/(1725)/2720mm) より、ボディサイズが大きい。車内大空間/ハイパワー、より知性的という市場ニーズに応えられるのをコンセプトに開発した。2014年第3四半期発売の予定。販売価格は約10万~18万元。
 動力システムは、BYD自社製の、排気量1.5L (最大出力113kW/最大トルク240Nm)、または2.0L (最大151kW/320Nm) のターボガソリンエンジンと、6MT/マニュアルモード付6DCTを組み合わせる。BYD量産車で初めて新開発したPM2.5浄化技術を採用
 ヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)、Bosch 9代目ESP (=ESC)、タイヤ空気圧警報システム(TPMS)、360度サラウンド・ビュー・モニターシステム、アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)、12.1インチ・デジタルインパネを装備。

* 注: 英語で"BYD Remote Driving System"。20メートル可視範囲内で、エンジンの起動/停止、前進/後退/左右方向転換、変速 (低速運転制御) 、ブレーキ、駐車との、リモコンによる機能操作ができる。

 

思鋭 (Si Rui) 思鋭 (Si Rui)
BYD: 思鋭 (Si Rui)
思鋭 (Si Rui) ボンネット下 BYD i
BYD: 思鋭 (Si Rui) ボンネット下 BYD: 思鋭 (Si Rui) に搭載される「BYD i」
S7 S7
BYD: S7

 

▽新エネルギー車
モデル 概要
BYD
秦 (Qin)
(PHV)
 BYD 2代目プラグイン式ハイブリッドシステム"BYD DMⅡ System" を搭載した初の量産車 (セダン)。2012年4月北京モーターショーで発表した「秦 Concept」がベースモデル。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4740/1770/1480/2670mm (BYDの初代PHV 「F3DM」は同4533/1705/1520/2600mm)。発売時期は2013年第3四半期。政府補助金を含む販売価格は約20万元 (同16.98万元)。
 最高速度は185km/h ("秦Concept"は150km/h)。0→100km/hまでの加速は5.9秒 (同6.9秒、F3DMは10.5秒)。EV モードでの航続距離は最大 50km (同60km)。一般家庭電源でのフル充電は5h (同9h)。EVモードで90%走行とエンジンモードで10%走行を合算した、100km当たりの総合燃費は 2L (同2.7L)。
 動力システムは、BYDの2代目プラグイン・ハイブリッドシステム "BYD DMⅡ System" (*注1、下記に写真掲載)を採用。その詳細は、2012年北京モーターショーの取材レポート(こちらクリック) を参照方。
 自主開発したリモート・ドライビングシステムや、インパネの上部に、テレマティックス/クラウド・コンピューティングなどが機能する車載ネットワークサービス・プラットフォーム「BYD i 」を装備。このほか、Bosch製HV向けのブレーキシステム/9世代 ABS+EBD、360度サラウンド・ビュー・モニターシステム、合計12個のエアバッグ 、メモリー・パワーシートシステムを装備。
(注) 1. 「BYD Dual Mode Ⅱ Technology System」 (下記写真あり) の略称。"Dual Mode"とは、車載蓄電池で駆動モーターを動かす "EVモード"と、これに加えエンジンと同時に動かす、加速などの場合に用いる "EV + エンジンモード" の、二つの運行モードを示す。なお、車が減速時のエネルギーは、電気に転換されて、駆動用蓄電池に備蓄される。
2. BYDは、米国現地時間2013年5月1日、米国カリフォルニア州ランカスター (Lancaster) で、車載駆動用二次電池工場を含む、電動バス(EV)工場を建設する計画を発表した。

 

秦 (PHV) 秦 (PHV)
BYD: 秦 (PHV)
秦のインテリ
BYD: 秦のインテリア
Dual Mode Ⅱ Technology System Dual Mode Ⅱ Technology System
BYD: Dual Mode Ⅱ Technology System

▽技術展示
関連新技術 概要
BYDグリーン・
ハイブリッド・エナジー・
マネージメント・システム
"緑混能源管理系統"
 エネルギーおよび環境問題の新しいソリューション技術。英語名称は"BYD Green Hybrid Energy Management System"。自動車エネルギー・フローをコントロールするによってエネルギー消費より効率化し、省エネ・エコを実現させる。
 主なポイントは、
 ①完成車の鉛フリー: BYD自社製リン酸鉄リチウムイオン電池 (電圧48V) によって、駆動用とスターター 用の2種類の電池 (power and ignition battery) が一体化した。つまり、従来車搭載のスターター用電圧12Vの鉛蓄電池 (lead-acid battery) 搭載を無くし、その機能が駆動用リン酸鉄リチウムイオン電池に統合された)。
 ②低燃費・スマート化: 低電圧/高トルク、二重巻線形回転子モーター技術 (duplex winding electric motor technology)を採用。同システム採用前より100kim当たりの燃費が1.5L削減できる。
BYD車内PM2.5
空気浄化技術
"PM2.5 緑浄技術"
 BYDが新たに開発した、車内空気に含まれる微小粒子状物質であるPM2.5を、浄化して車内空気を改善する空気浄化の新技術。英語名称は"BYD PM2.5 Green Clean Technology"。自社の新型SUV「BYD S7」に初採用した。
 カーエアコンシステムに同技術を取り入れ、車内・車外でのPM2.5検出・測定、車内空気の濾過・殺菌・消臭を機能する。四段階の空気浄化を経て車内空気のPM2.5値は12μg/㎥以下にされる。

注: 技術展示コーナーでは、2011年上海モーターショーに展示した1.5L "1.5TI型"ターボエンジンとDCTの組み合わせシステムのほか、1.2L (1.2TI型) と2.0L (2.0TI型) の新型ターボエンジンや、ドライ式変速機 (6DT25型) とウェット式変速機(6DT35型) などのBYDの先端技術を採用したパワートレインを展示した。

 

グリーン・ハイブリッド・エナジー・マネージメント・システム グリーン・ハイブリッド・エナジー・マネージメント・システム
BYD: グリーン・ハイブリッド・エナジー・マネージメント・システム
車内PM2.5空気浄化技術"PM2.5緑浄技術"
BYD: 車内PM2.5空気浄化技術"PM2.5緑浄技術"

 



華晨汽車集団: EV仕様/ハイエンドコンセプトカーを含む新型セダン、SUV「中華C3」展示

▽新型車 (ガソリン/ディーゼル)
モデル 概要
Brilliance
大中華III
concept
 初披露。次期の自主ブランドのハイエンドモデル、仮称"中華H7"(製品コードM11) のベース車となるコンセプトカー (大中華 concept の3代目、5座席)。旧型BMW 5シリーズをベースに開発。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4910/1865/1480/2900mm。中華H7 は2014年以降発売の予定 (当初計画は2013年発売だった)。販売価格は15万~18万元。
 動力システムは、排気量2.0Lターボ付のGDI ガソリンエンジンと6ATを組み合わせる。排気ガス基準Euro5に適合。車体にはアルミ合金素材、インテリアにもリサイクルできるエコ素材を多く採用。
 アダプティブ・クルーズコントロール (ACC)、E-driveコントローラー、AFS (Adaptive Front-Lighting System)、車線逸脱警告装置、リアウインドウとサンルーフを一体化したパノラマ式ルーフを装備。
中華
(Brilliance)
C3
 駿捷 Crossをモデルチェンジした後継車となる、アーバン・クロスオーバー (5座席SUV)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4210/1790/1512/2580mm。最高速度は175km/h。2013年12月発売の予定。販売価格は10万元前後。
 最大出力77kW/最大トルク143NmのBM15L型の自社製ガソリンエンジン (排気量1.5L) と4ATを搭載。排気ガス基準Euro5に適合。
 燃費消費率/航続距離の瞬時表示性能などを有するデジタルインパネ、ABS+EBD、EPS、カーエアコン、前座席エアバッグ合計2つ、後退レーダー警報装置、イモビライザーを装備。
中華
H330
 初披露。伊 Pininfarina がデザインした、一般家庭向けの新型セダン。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4510/1755/1460/2580mm。0→100km/hまでの加速は11.9秒。2013年4月発売。販売価格は6.58万~7.58万元。
 自社製1.5Lの高性能小型ガソリンエンジン (最大出力77kW/最大トルク143Nm、BM15L型) と、5MT/マニュアルモード付4ATを組み合わせる。100km当たりの燃費は、MT仕様が6.3Lで、AT仕様が6.6L。排気ガス基準Euro 5に適合。
 EPS標準搭載のほか、独Continental 製の新型ABS+EBD、前座席フロント/サイドエアバッグ合計4つ、8方向調整式運転座席、LED ランプ合計26、イモビライザーを装備。サスペンションのエンジニアリングは英国Lotus が担当。

 

大中華III concept 大中華III concept
大中華III concept 大中華III concept
華晨汽車集団: 大中華III concept
中華C3 中華C3
中華C3
華晨汽車集団: 中華C3
中華H330
華晨汽車集団: 中華H330

 

▽新エネルギー車
モデル 概要
中華
H230 EV
 中華H230 をベースに開発した小型EV (5座席)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4390/1703/1497/2570mm。車両重量は1370kg。2013年8月に瀋陽で開催予定の2013年中国全国運動大会の専用車両として、試験運行を開始する。
 メーカー発表の航続距離は120kmで、最高速度は120km/h。加速時間について、0→50km/hまでは4.7秒で、0→100km/hまでは14.9秒。100km当たりの電費は11.9kWhで、2013年4月時価換算では約6人民元相当。
 動力システムは、駆動用永久磁石同期モーター (最大出力65kW/定格30kW)、リン酸鉄リチウムイオン電池ユニット、減速器を組み合わせる。 同電池ユニットは、総電圧320V/総容量20kWh。測定電池寿命は放電深度 DOD 80%方式で 2,000回以上。普通充電は6h~8h。
 運転席/助手席にエアバッグ合計2つ、ABS+EBD、EPS、後退レーダー警報装置を装備。

 

中華H230 EV
華晨汽車集団: 中華H230 EV

 

 



江淮汽車:新型セダン/SUV/MPV、米国にも輸出するRange-Extended EVカットモデル展示

▽新型車 (ガソリン/ディーゼル)
モデル 概要
瑞風
(Refine)
S5
 2012年11月広州モーターショーで発表したアーバンSUV (コンパクトサイズ)。全長/全幅/全高/ホイールベースは4475/1840/1670 (1680)/2645mm。最高速度は180km/h。メーカー発表の総合燃費は7.7L/100km。外観デザインは北京現代「ix35」の面影が見られる。主な競合車はBYD S6/哈弗 H6/全球鷹GX7。
 2013年3月19日発売した1.8L仕様車に続いて、6月以降には2.0L エンジン と 5MTを組み合わせるモデルを追加発売するほか (販売価格は8.98万~9.98万元)、2013年末には1.5L ターボ付のGDI エンジンと6MTを搭載する新仕様モデルを追加投入。
 2014年は排気量2.0L ターボエンジンと6DCTを搭載する仕様モデルを、順次追加販売の予定。(1.9L ターボディーゼルエンジン搭載モデルを発売との報道もある。)
 1.8L仕様車については、標準販売価格が10.98万~13.58万元で、発売から半月未満の累計販売台数は4,200台を超えた。
 最大出力120kW/最大トルク235Nmの自社製ターボガソリンエンジンと6MTを組み合わせる。排気ガス基準Euro5に適合。
 前座席エアバッグ2つ、ABS+EBD、ESC (Electronic Stability Control =ESP)、HBA (Hydraulic Brake Assist)、HAS (Hill Start Assist system)、HDC (Hill Descent Control)、TCS (Traction control System) など複数の操縦安定・ブレーキシステム、EPS、後退レーダー警報装置を装備。欧州Euro-NCAPおよび米国US-NCAP/IIHSの衝突安全評価5つ星基準をクリア。
和悦
(He Yue)
A30
 省エネタイプの新型セダン (2012年11月広州モーターショーで初披露)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4435/1725/1505/2560mm (下記「和悦 A20」よりサイズが大きい)。NVH (Noise, Vibration, Harshness)性能を重視した設計。最高速度は180km/h。メーカー発表の総合燃費は5.9L/100km。2013年5月発売予定。販売価格は7万元前後。
 排気量1.5Lの自社製HFC4GB2.3D型のガソリンエンジン (最大出力83kW/最大トルク146Nm) と、6MTを組み合わせる。排気ガス基準Euro 5 に適合。
 ABS+EBD、EPS、イモビライザー、キーレス・エントリーシステム (PEPS: Passive Entry & Push Start system)を装備。
和悦
S30
 初披露。和悦シリーズの新型 SUV。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4325/1765/1605 (1645)/2560mm。最高速度は180km/h。メーカー発表の総合燃費は6.2L/100km。NVH性能が重視され、外観にファッション性/スポーティ/時代の先端性を表現したデザインが特徴。2013年末発売の予定。
 排気量1.5L (最大出力83kW/最大トルク146Nm) または 1.5L ターボ付の、自社製ガソリンエンジンと、CVTを搭載。排気ガス基準Euro 5 に適合。
 多数の収納スペース、デジタル式インパネ、イモビライザー、カーナビ、自動駐車補助装置、ABS+EBD、ESC/HBA/HAS/HDC/TCS など複数の操縦安定・ブレーキシステム、ACCを装備。
和悦
A20
(STT仕様)
 初披露。一般家庭向けの小型セダン。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4275/1710/1505/2490mmで、サイズが和悦 A30よりやや小さい。空気抵抗係数(cd) は0.266。最高速度は180km/h。メーカー発表の総合燃費は5.5L/100km。政府の低燃費奨励モデルに選ばれる。2014年3月発売の予定。
 動力システムは、1.3L自社製の 4気筒ガソリンエンジン (最大出力73kW/最大トルク126Nm) と 6MTおよびアイドリングストップ機構を組み合わせる。排気ガス基準Euro 5 に適合。EPS、ABS+EBD、イモビライザーを装備。
瑞風
M6
 初披露。自社イタリア開発センターがデザインしたハイエンドMPV (江淮の主力戦略車)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、5025/1830/1905/2950mmと、瑞風 M5 (同 5100/1840/1970/3080mm) よりサイズがやや小さい。サイドドアはスライド式。
 ターゲットユーザーは主に公用車市場の政府機関/中・大型企業/官公庁。最高速度は175km/h。メーカー発表の総合燃費は9.5l/100km。発売時期は不明。販売価格は「瑞風M5」 (15.98万~19.38万元) より安い見通し。
 動力システムは、最大出力130kW/最大トルク265Nmの、2.0L 自社製の4気筒ターボ付ガソリンエンジンと 6速DCTを組み合わせる。排気ガス基準Euro 5 に適合。
 ABS+EBD、ESC/HBA/HAS/HDC/TCS、大面積タイプのサンルーフ合計2つ、エアバッグ合計7つ、横滑り防止装置 ESC (=ESP)、イモビライザーを装備。

注: 今回出展しなかったモデルである、和悦C30を2013年6月に発表する予定。2014年末には全長4800mmを有する新型SUV (モデル名称など詳細は不明、後輪駆動式) を発売するとされる。

 

瑞風 S5 和悦 A30
江淮汽車集団: 瑞風 S5 江淮汽車集団: 和悦 A30
和悦 S30 和悦 A20
江淮汽車集団: 和悦 S30 江淮汽車集団: 和悦 A20(STT仕様)
瑞風 M6
江淮汽車集団: 瑞風 M6

▽新エネルギー車
モデル 概要
愛意為
(iEV)
REEV
 江淮「和悦」セダンをベースにしたRange-Extended式 EVの量産モデル (セダン、4座席仕様)。全長/全幅/全高/ホイールベースは、4590/1765/1465/2700mm。車両重量は1600kg。メーカー発表より、最高速度は120km/h。航続距離はアーバンモードで350km、60km/h等速でのEV走行は55km。100km当たりの総合燃費は5L未満。
 駆動用二次電池は、総容量11kWh のリン酸鉄リチウムイオン電池ユニット。電池寿命は2,000回。普通電源での満充電は6h。発電用エンジンはガソリン仕様モデルを採用。
 中国自動車衝突安全評価 C-NCAP 五つ星基準をクリア。江淮汽車独自のテレマティックスシステムによって、遠隔サービスも受入れられる対象車。 今回の上海モーターショーでは、同REEVのカットモデル1台を展示した。

注: 米国 GTA社 (GreenTech Automotive Inc.) とは2013年4月、電動車 (EV) に関する戦略提携に関する契約に調印した。江淮汽車の電気自動車の、3代目同悦 EVとなる「愛意為 (iEV)」のプラットフォーム2,000台を GTA社の Horn Lake工場に送り、二次電池マネージメント・システムを含む、GTA製 EV 動力システムを搭載して米国市場に投入する。
 江淮汽車は2013年4月、江淮 「愛意為iEV」 (動力システム無しモデル) 200台を米国GTA社の Horn Lake工場向けに輸出・出荷した。 なお、江淮汽車の2012年EV乗用車 (同悦ベースのEV セダンがメイン) の販売実績は2,485台 (このほか、EVバス 612台)。

 

愛意為 (iEV) REEV 原理図
江淮汽車集団: 愛意為 (iEV) REEV 江淮汽車集団「愛意為 (iEV) REEV」の原理図
(詳細説明は直下を参照方 (*注))

 *注: 江淮汽車集団「愛意為 (iEV) REEV」の原理図は中国語のもの。中国語⇒日本語の翻訳は以下の通り。
发动机:エンジン、发电机: 発電機、逆变器: コンバーター/インバーターユニット、驱动电机: 駆動モーター、电池: 二次電池、电池容量: 二次電池容量、小于15%: 15%以下、制动或者滑行的能量回收: ブレーキをかける、または、走行をしている時に、エネルギーを回生する。


 同原理図が示された通り、

 ①駆動用二次電池の容量が40%以上有する場合は、エンジンと発電機が作動せず、駆動用二次電池がインバーター/コンバーターユニットを通して駆動モーターに電気を供給 (左上)

 ② 同容量が15%以上~40%以下になった場合は、エンジンと発電機が稼働して発電し、生じた電気をインバーター/コンバーターユニットを通して駆動モーターに送るほか、余分な電気を駆動用二次電池に蓄える。また、駆動用二次電池は必要時、インバーター/コンバーターユニットを通して駆動モーターへも電気を供給 (右上)

 ③ 同容量が15%以下になってからは、駆動用二次電池からインバーター/コンバーターユニットを通して駆動モーターへの電気供給が止まる一方、エンジンと発電機の働きによって生じた電気をインバーター/コンバーターユニットを通して駆動モーターを動かしながら、余分な電気をインバーター/コンバーターユニットを通して駆動用二次電池に蓄える仕組み。

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>