上海モーターショー2023:長安、広汽、江淮

長安は深藍モデルを初出展、広汽は「NEXT」計画と初のPHVモデルを発表、江淮は新ブランドを発表

2023/05/12

要約

Lumin
人気モデルの糯玉米(Lumin)

 第20回上海国際汽車工業展覧会(以下、上海モーターショー2023)2023418-27日に上海国家会展中心(National Exhibition and Convention Center)で開催された。418-19日がプレスデー、420-21日が業界向け、422-27日が一般公開日。新型コロナによる制限が全面的に解除されてから初の大規模モーターショーとなり、合計1,000社余りの企業が出展した。13の屋内展示ホールを使用し、展示スペースの総面積は36万平方メートル超。車両展示エリアには1,200台のモデルが展示され、そのうち新エネルギー車(以下、NEV)モデルが271台で中国自動車メーカーのNEVモデルは186台となった。

 長安汽車は海外戦略やモデルのラインナップを発表した。長安ブランドの2022年の生産・販売台数は187.5万台を突破し、2023年の販売台数は200万台を突破する見込みで、2025年の販売目標は280万台とした。長安汽車、深藍汽車(Deepal Auto)、阿維塔(AVATR)の3つのブランドに力を入れ、相互に支えるブランドを構成する。長安汽車は、SUV「深藍S7」、セダン「深藍SL03」、智電iDDファミリー、微型EV「糯玉米(Lumin)」などのNEVに加え、コンセプトカー「VIIA」、SDAアーキテクチャも出展した。

 広汽(GAC)集団では、旗下の自主ブランドの伝祺(Trumpchi)、埃安(Aian)の強力な電動化ラインナップを披露した。「NEXT」計画を発表し、GAC AianのEVの最先端のアドバンテージをベースに、GAC TrumpchiのPHEV、REV、HEVへの転換の実現を目指す。今回のモーターショーでは、伝祺は初のPHEVモデルのTrumpchi E9を発表し、埃安はHyper GTとサーキットバージョンHyper SSRの展示に注力した。技術面では、弾倉電池2.0と新しいハイエンドEV専用プラットフォームAEP 3.0などを展示した。

 江淮(JAC)集団は、第二世代グローバルEVプラットフォーム「DIプラットフォーム」及び同プラットフォームを採用した初のモデル「釔為(Yiwei)3」、初のPHEVモデル「QX PHEV」、MPV専用アーキテクチャのコンセプトカー「RF-M」、インテリジェント乗用大型ピックアップトラック「悍途(Hantu)」などの展示に重点を置いた。今後1年以内に、コンパクトSUV、中・大型SUV、コンパクトセダンを中心にPHEV製品を迅速に展開し、多様化する顧客ニーズに継続的に応える。

 

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