広州汽車:NEV産業パークの建設、NIOやDiDiと合弁事業

自主ブランドTrumpchiと日系ブランドで販売増をけん引

2019/04/18

要約

広汽グループの販売台数

 広州汽車集団股份有限公司(以下、広汽グループ)は、乗用車/二輪車を生産/販売する広東省広州市に本部を置く販売台数第6位(2018年)の自動車グループ企業である。

 2018年に10周年を迎えた広汽乗用車は、2016年に小型SUV「伝祺(Trumpchi) GS4」の大ヒットにより大幅に販売台数を伸ばし、自主ブランドモデルで一定のポジションを築いた。2017年頃より新興EVメーカーや他業種との提携などを積極的に行い、自社ブランドモデル以外でのEV開発/生産に乗り出している。また、地元広州市で展開するスマートプロジェクトにも参画し、従来の製造型企業からモビリティサービス企業への転換を図る。グループの外資合弁では、日系4社のうち乗用車を生産する広汽ホンダ、広汽トヨタ、広汽三菱がいずれも順調に販売台数を伸ばし、広汽グループの台数増に貢献している。

 2018年は多くのグループ企業の販売台数が前年割れとなるなか、広汽グループは合弁先の日系メーカーの好調な販売により、前年比7.5%増の213万台と堅調な結果となった。

 広汽グループは、2020年に生産台数300万台/販売台数240万台、うち10万台をNEV(New Energy Vehicle)とする目標に掲げている。このため、広汽乗用車を中心に工場の改修や新設を行い生産能力の増強を図っている。



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