進化するEV技術、日産とホンダの電動化への取り組み
オートモーティブワールド2018: EVセッションの講演より
2018/02/27
- 要約
- 日産:EV市場シェアを拡大
- 日産:インテリジェントパワー
- 日産:インテリジェントドライビング
- 日産:インテリジェントインテグレーション
- ホンダ:カーボンフリー社会の実現を目指す
- ホンダ:Key Technologyを軸に電動車の価値を拡大
- ホンダ:電動化関連ソリューションの提案
要約
本レポートは、2018年1月に東京ビッグサイトで行われた第10回オートモーティブワールドにおける電気自動車専門セッションの中から、日産とホンダの電動化への取り組みに関する内容を報告する。講演内容の趣旨は以下のとおり。
日産:新型リーフに搭載された電動化、知能化技術
日産自動車株式会社 第一製品開発本部 第一製品開発部 第四プロジェクト統括グループ 車両主管 磯部博樹氏による講演の概要を紹介する。
日産の新型リーフは大幅な技術の進化で魅力的な電気自動車(EV)を実現した。
2010年12月に初代リーフを発売、世界初の量産型EVとして登場。
- 走行時のゼロ・エミッション(排出ガスゼロ)
- 充電インフラの普及を推進
- 電力インフラとして活用(LEAF to HOME)
2017年に新型リーフを発売、より魅力的な電気自動車として登場。
- 今までにない上質な走り
- 最先端の知能化技術
NISSAN INTELLIGENT MOBILITY
インテリジェントパワー | 運転の楽しさを実現 →走りの快感 ・力強い加速 ・プレミアムクラス並の静粛性 ・ブレーキいらずで走りきる運転のしやすさ ・長距離も心おきなく運転できる航続距離の大幅な向上 |
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インテリジェントドライビング | 安全で意のままのドライビング →自信を持てるドライビング ・プロパイロット 快適な高速運転 ・プロパイロットパーキング 駐車時の操作を自動で制御 |
インテリジェントインテグレーション | クルマがより便利になる →つながる便利さ ・EVで自宅を高度化 ・クルマから離れていてもスマートフォンで操作 ・休憩や買い物の間に「ながら充電」 |
NISSAN INTELLIGENT MOBILITY (東京モーターショー2017 TOKYO CONNECTED LABで紹介) |
NISSAN INTERIGENT MOBILITY (日産広報資料) |
ホンダ:カーボンフリー社会の実現に向けた電動車技術の開発
株式会社 本田技術研究所 四輪R&Dセンター EV開発室 第一ブロック マネージャー主任研究員 貞野 計氏による講演の概要を紹介する。
ホンダが目指す世界とは、再生可能エネルギーの活用で「自由で楽しい移動の喜び」の提供と「カーボンフリー社会」の実現。再生可能エネルギーの最大活用には電力の「貯蔵」がキーとなる。太陽光・風力発電の増加によって不安定になる系統電力の改善に向けた貢献が必要。
ユーザーの電動車に対する要求
- 自動車としての魅力・価値向上:航続距離200マイル以上
- 自動車としての基本性能:充電時間短縮、充電待ち解消
- 要求・期待される機能:IoTによるバッテリー状態把握と周囲技術との協調
電動車への要求に対応する技術
- 高密度バッテリーパック技術:高密度・軽量設計、電池使い切り技術、熱マネージメント
- 超急速充電:充電1回15分で150マイル
- ワイヤレス充電:駐車するだけで自動的に充電
- 外部とのエネルギー連携
Honda Urban EV Concept (東京モーターショー2017) |
HONDA TRIPLE ZERO (ホンダ東京モーターショー2017広報資料) |
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電動車の市場予測について、全世界の国別、モデル別予測データ(~2027年)もご案内しております。
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