日本メーカーの2014年度見通し:円安で売上高/利益は上方修正

世界販売は3.3%増の2,565万台の見通し

2014/11/28

要 約

 

 日本乗用車メーカーの営業利益率販売台数計画:50万台下方修正  
 日本メーカー10社の2014年度通年の、連結販売は2,565万台(前年度比3.3%増)と3年連続過去最高を更新する見通しも、当初計画からは約50万台引き下げた。日本では消費税増税の影響が各社の想定より長引いており、タイでも市場低迷が続いている。その中でスズキとマツダが、販売見通しを引き上げた。

 日本の販売:2014年度は5.6%減の498万台
日本での、2014年度下半期の連結販売台数は、前年度に消費税増税前の駆け込み需要が起きていたころから、10社合計で前年同期比8.4%減の265万台を計画。通年では5.6%減の498万台となる見通し。 LMC Automotiveの2014年第3四半期の予測によれば、2014暦年の日本のライトビークル販売は前年比0.9%の微増の530万台となる見込み。しかし、2015暦年の販売は11.9%減の467万台へ急減すると予測している。

 売上高計画:上方修正し62.8兆円へ 
 10社合計の連結売上高は、前年度比4.8%増の62.8兆円を計画。当初計画に比べて、販売台数は下方修正されたのに対して、円安が進んだことで、売上高は合計で約0.8兆円の上方修正。上方修正したのはトヨタ/日産/マツダ/富士重/いすゞ/日野の6社。

 営業利益 
 10社の利益計画の合計も同様に上方修正され、営業利益は当初計画比約2,520億円増の4.89兆円(前年度比7.7%増)の見通し。各社の下半期の想定レートは平均で約105円。2014年11月下旬の1ドル=117円程度のレートが続けば、利益水準がさらに上ぶれる。

営業利益率

 新たな業績見通しの発表で、営業利益率(乗用車メーカー7社)が上昇したのは、トヨタ、三菱、富士重の3社。トヨタと富士重は、円安の恩恵も受け、それぞれ9.4%、13.7%の高い利益率を想定。三菱は売上高見通しを引き下げた一方、利益項目は円安、コスト低減などで当初計画を維持したことが要因。

関連レポート: 日本メーカーの2014年度計画:今年も過去最高の業績を狙う (2014年5月)


日本メーカーの2014年度計画(数値の太字は過去最高を示す)

 四輪車売上台数(千台)連結売上高(億円)営業利益(億円)
2014年度
当初計画
2014年度
修正計画
2014年度
当初計画
2014年度
修正計画
2014年度
当初計画
2014年度
修正計画
トヨタ 9,100 9,050 下方修正 257,000 265,000 上方修正 23,000 25,000 上方修正
日産 5,650 5,450 下方修正 107,900 108,000 上方修正 5,350 5,350 維持
ホンダ 4,830 4,620 下方修正 127,500 127,500 維持 7,600 7,700 上方修正
スズキ 2,756 2,812 上方修正 30,000 30,000 維持 1,880 1,880 維持
マツダ 1,200 1,205 上方修正 29,000 29,300 上方修正 2,100 2,100 維持
三菱 1,182 1,089 下方修正 23,000 21,800 下方修正 1,350 1,350 維持
ダイハツ 1,095 1,075 下方修正 18,300 18,000 下方修正 1,400 1,100 下方修正
富士重工 916 909 下方修正 27,200 27,800 上方修正 3,400 3,820 上方修正
いすゞ 517 511 下方修正 18,400 18,500 上方修正 1,650 1,650 維持
日野 177 172 下方修正 16,000 16,600 上方修正 900 1,000 上方修正
10社合計 26,151 25,646 - 620,000 627,900 - 46,330 48,850 -
資料:各社の決算短信と決算発表資料
(注)
合計欄には、トヨタとダブルカウントになるダイハツと日野の連結数値を含まない。