2012年の軽自動車市場は200万台水準、乗用車でのシェアは34%
軽で培った低燃費・低コスト生産のノウハウを、海外で生産する小型車に展開
2012/11/29
- 要 約
- 2012年軽自動車販売は200万台レベル、乗用車市場でのシェアは過去最高の34%
- ホンダ:N BOXが、2012年4~8月および10月の軽乗用車車名別販売でトップ
- ダイハツ:「ミラe:S」の低燃費技術を横展開、さらに35km/Lを目指し開発中
- スズキ:軽自動車販売トップの奪還を目指す
- 日産と三菱自:2013年夏に共同開発車第一弾を投入、合計シェア20%が目標
- トヨタ、富士重工、マツダが販売するOEM調達車
- 軽自動車メーカー別および通称名別販売台数
要 約
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軽自動車の2012年1~10月の販売は1,705,364台で全自動車販売の36.8%を占め、通年で2006年以来の200万台レベルに達する見込み。乗用車における軽の構成比率は過去最高の34.0%で、近い将来、同期間に35.2%を占めた小型乗用車と台数が逆転する可能性もあるとされている。
軽自動車市場拡大の背景には、以下の要因がある。
(1)価格、維持費の安さに加え、小型車並みの居住性、走り、装備を備えたモデルが投入されており、またハイブリッド車並みの燃費を実現している。ダイハツとスズキはJC08モード燃費30.0km/Lを達成し、各社は35.0km/Lを目指している。
(2)円高の影響を最小化するため、生産の海外移転が進むなか、国内生産を維持するために軽自動車生産を強化している(輸出台数を急減させているホンダで特に顕著である)。
(3)また、ホンダ、ダイハツ(トヨタへの供給を含む)、スズキは、軽自動車で培った省燃費、低コスト生産の技術を、海外で生産・販売する小型車に展開していく計画。
軽自動車については、乗用車メーカー4社が生産し、全8社が販売している。ホンダが2011年12月に発売したN BOX(N BOX +を含む)が2012年4~8月および10月の軽乗用車車名別販売台数で第一位となり、軽自動車市場におけるシェアを前年の8.5%から15.5%に急拡大して、軽市場が活性化するとともに競合も激しさが増している。
ホンダは、軽自動車の生産と開発を鈴鹿事業所に集結、ダイハツは軽自動車生産の主力工場がある九州地区に開発要員も移動して、競争力を強化している。
関連レポート:
ホンダ:軽自動車を国内販売の4割に拡大(2012年1月掲載)
ダイハツ:2012年の軽販売計画は65万台(2012年2月掲載)
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