Anand Automotive Limited 2015年3月期の動向
近年の動向
事業概況 (2015年3月期)
Gabriel India Limited
-2015年3月期の売上高は、前年比12.2%増の14,298百万インドルピー。乗用車向けの売上が減少したものの、2輪・3輪、商用車および輸出向け販売増が売上高を押し上げた。
事業概況 (2014年3月期)
Gabriel India Limited
-Gabriel Indiaの2014年3月期の売上高は、前年比6.6%増の12,745百万インドルピーとなった。2輪および3輪市場、商用車市場の伸びが乗用車市場の落ち込みを補った。
-Gabriel Indiaの2014年3月期の輸出額は前年比13.7%減の358百万インドルピー。減少は、主要な輸出先における政情不安によるもの。
Victor Gaskets India Limited
-Victor Gasketsの2014年3月期売上高は、欧州の景気悪化を受けて前年比4.6%減の711.0百万インドルピー。
事業概況 (2013年3月期)
Gabriel India Ltd.
-2013年3月期の売上高は、前年比7.2%増加の11,960百万ルピー (2012年3月期:11,153百万ルピー)。
-輸出売上高は前年比25.0%減少の415百万ルピー (2012年3月期:553百万ルピー)。
-インド市場における乗用車向けショックアブソーバー、フロントフォークの市場シェアは45%。同商用車用の市場シェアは80%超 (同社調べ)。
-ショックアブソーバーおよびストラット式サスペンション24百万ユニット、フロントフォーク2.7百万ユニットの生産能力を保有。
Chang Yun India Ltd.
-シンクロナイザー9百万ユニットの年産能力を保有。
Anand I-Power Limited (旧 Perfect Circle India Ltd.)
-同社製品の約55%が輸出向け。
Valeo Friction Materials India Ltd.
-フェーシング14百万ユニットの年産能力を保有。
合弁
Anand I-Power Limited および Federal-Mogul Anand Sealings India Limited
-2015年3月、同社のシーリング事業およびピストンリング事業をFederal-Mogul Powertrainと合弁事業化すると発表した。同社と少数株主がシーリング会社「Federal-Mogul Anand Sealings India Limited」の株式49%を保有し、Federal-Mogul Powertrainが残りの51%を保有する。また、ピストンリング会社の「Anand I-Power Limited」に関しては、Anand Indiaが過半数を保有する計画。(2015年3月10日付プレスリリースより)
Mando Automotive India Ltd.
-2013年、同社と万都 [Mando Corporation] は、Mando India LimitedとMando Steering Systems India Limitedを統合し、新会社Mando Automotive India Limitedを設立。統合した両社の売上高を合計すると12,350百万ルピー。従業員は約1,200名で、ブレーキ、サスペンションおよびステアリングシステムを製造する。統合は2013年4月を予定している。(2013年2月20日付プレスリリースより)
Mando India Steering Systems Pvt. Ltd.
-2012年、万都 [Mando Corporation] からMando India Steering Systems Pvt. Ltd. (MIS) の株式26%を取得。MISは2006年に設立され、2011年の売上は1,080億ウォン。(2012年10月29日付プレスリリースより)
事業提携
Ansysco
-2015年2月、ニューデリーで開催された展示会「Automechanika」において、ドイツの自動車オイルおよび添加剤メーカーのLiqui Molyとの事業提携を発表。この提携により、Ansyscoは供給製品の拡大を、Liqui MolyはAnsyscoの販売網によりインド市場参入を図る。(2015年2月26日付プレスリリースより)
受注
Mando Automotive India Limited
-2014年、Mando Indiaは日産 「Datsun Go (インド市場)」向け電動パワーステアリングを開発。この電動パワーステアリングは操作性の向上と約12%の軽量化を実現しており、日産より「Best Engineering Support」を受賞。
Spicer India Limited
-2013年、Mahindra & MahindraのSUVおよび小型トラック用プラットフォーム向けにAdvanTEKギア付きSpicerアクスルを納入すると発表。2015年半ばよりインドのChakan拠点でこのアクスルを生産する予定。(2013年10月22日付プレスリリースより)
Henkel Terson India Ltd.
-2012年8月、General Motors IndiaのChevrolet 「CN-100プラットフォーム」向けに製品を供給すると発表。他にも、Ford 「B515プラットフォーム」、Tata向けの受注を獲得。
受賞
Gabriel India Ltd.
-2014年3月期における受賞は以下の通り:
会社名 | 賞 |
Mahindra & Mahindra | Mahindra SPD Performance Award |
Volkswagen | Best Implementation 2012-13 |
Bajaj Auto | Quality Award "Gold" |
Yamaha India | Excellence in Sales Support |
-Suzuki Motors Indiaより「Best Quality Vendor for 2012」を受賞。品質に対する姿勢が評価された。
Spice India Limited
-2013年8月30日、Spicer IndiaはTata MotorsよりBest Supplier Awardを受賞。
Chang Yun India Ltd.
-2012年、Maruti Suzuki India Ltd.より以下の賞を受賞:
- 「Gold Award for Overall Excellence」
- 「Award for Incoming Quality」
- 「Award for Yield Improvement」
- 「Award for VA/VE」
Faurecia Emission Control Technologies India Private Limited
-2012年4月、Toyota Indiaより「Best Delivery Award」、「Best Quality Award」、「Best Supplier Award」を受賞。
Mando Automotive India Ltd.
-Hyundai Motor Indiaより、「Overall Best Performance for the Year - 2012」を受賞。
売上高見通し
-同社は、2017年3月期の同社売上高1,000億インドルピーを目標としている。
技術提携
会社名 | 相手方の名称 |
Faurecia Emission Control Technologies India Private Limited | 三五 (日本) |
Gabriel India Limited | KYB (カヤバ) (日本) KYBSE (スペイン) ヤマハモーターハイドロリックシステム (日本) ITT Corporation (米国) |
Mando India Limited | Continental Automotive Systems (ドイツ) |
Henkel Teroson India Limited | サンライズMSI (日本) |
Gabriel India Limited
-2014年11月、ITT CorporationのKONIブランドと技術ライセンス契約を締結。これにより、両社はインドの商用車・バス・産業機器市場向けにサスペンション部品の供給体制を強化する。またKONIは、インド、バングラディッシュ、スリランカ、ネパール、ブータンのOEM・アフターマーケット向けにダンパー製品を生産する技術をGabrielに提供する。さらに、今回の契約には高性能ショックアブソーバーの設計・開発・製造に関する分野も含まれているという。(2014年11月18日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(百万インドルピー) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | ||||
研究開発費 | 売上高に占める割合 (%) | 研究開発費 | 売上高に占める割合 (%) | 研究開発費 | 売上高に占める割合 (%) | |
Gabriel India Limited | 176.7 | 1.2 | 196.6 | 1.5 | 146.5 | 1.2 |
Victor Gaskets India Limited | N/A | N/A | 15.7 | 2.2 | 12.4 | 1.8 |
研究開発体制
Mahle Behr India Limited
-Mahle Behr IndiaはR&Dに100名を超える人員を投じている。
Gabriel India Ltd.
-Hosurの新テクニカルセンターは2014年3月期の第3四半期に稼働予定。
-R&DセンターはChakan、Hosur、Nashikの3拠点。
Valeo Friction Materials India Ltd.
-毎年、売上高の7%以上を研究開発費に投資。
CY Myutec India Ltd.
-2013年までにR&DセンターをChennaiに開設予定。
Mando Automotive India Ltd.
-2013年3月時点、R&Dセンターを建設中。
研究開発拠点
Faurecia Emissions Control Technologies India Private Limited
-2014年、排ガス制御技術に特化した研究開発拠点「TechCenter」をインドのBangaloreで稼働開始。敷地面積は2,800平方メートルで、約200名のエンジニアが排ガス制御システムの設計、検証を担う。FaureciaはインドのPune、Chennai、Bangaloreにホットエンドおよびコールドエンド部品を始めとした排ガス制御関連部品の工場を保有しており、新拠点はFaureciaによって同国で4番目の拠点となる。(2014年2月4日付プレスリリースより)
研究開発活動
Gabriel India Ltd.
-2015年3月期の研究開発活動は以下の通り:
- 小型車、商用車、トラック、バス向けショックアブソーバーの開発
- 製品および製造プロセスの簡略化プロジェクト数件を開始
- ショックアブソーバーおよびその他の部品の製造現地化、価値分析とエンジニアリング提案を推進
- 乗り心地および操作性を高める新製品の開発
-2015年3月末時点、12部品に関する特許を保有。
-2014年3月期の研究開発活動は以下の通り:
- 小型車、商用車、トラック、バス向けショックアブソーバーの開発
- 製品および製造プロセスの簡略化プロジェクト数件を開始
- ショックアブソーバーおよびその他の部品の製造現地化、価値分析とエンジニアリング提案を推進
-2013年3月期の研究開発活動は以下の通り:
- 現地の小型車向けショックアブソーバー
- 製品およびプロセスの簡略化プロジェクトを開始
- ショックアブソーバー用の最新コーティングシステムを導入
Mahle Filter Systems India Limited
-インド国内における特許を18件保有。
Victor Gaskets India Limited
-2014年3月期の研究開発活動は以下の通り:
- エンジン用特殊コーティング、ケミカルシールコーティング技術の開発
- 高温耐性オイルシール用新材料の開発
- ディーゼルエンジン用3層ヘッドガスケットの開発
Haldex India Limited
-Haldex Indiaは2012年8月、トラックトレーラー用の横倒れ防止制御機能付き緊急ブレーキシステムを発表。同システムのインドへの投入はこれが初めて。
-2012年、統合型リフトアクスルシステムを開発。さらに、次世代自動ブレーキアジャスターを開発。2013年第1半期に投入予定。
海外投資
Gabriel India Ltd.
-2013年3月、同社初の海外拠点として中国寧波市に事務所を開設。
国内投資
-2013年9月、同社は次の5年間で総額120億インドルピーを新製品の開発および生産能力の拡張に投じる計画と発表。この投資は既存工場の増設に充てられる。(2013年9月6日付プレスリリースより)
Ansysco
-2014年3月までに、Parwanooにおいてグループ会社Anchemcoの新拠点が稼働する予定。(2013年10月1日付プレスリリース)
Chang Yun India Limited
-2015年3月30日、Gurgaonの新拠点の稼働を開始した。敷地面積は35,000平方メートルで既存拠点の約4倍の規模となっている。同拠点の開設により、Chang Yun India Limitedの鍛造能力が65%、機械加工能力は25%増強されており、更なる拡大も見込めるという。2017年3月期までにシンクロナイザーリングに関して市場シェア20%を目指すとしている。(2015年3月30日プレスリリースより)
Mando Automotive India Limited
-2014年3月、Mando Automotive Indiaは、インドChennaiに新しい設計拠点を開設する。この拠点はMandoのグローバルハブ拠点として機能する計画。Mando Automotive Indiaのブレーキおよび電動パワーステアリングシステムは、トルコ生産の現代 (Hyundai) 「i10」および「Grand i20」に搭載されており、輸出量が増加している。
Gabriel India Limited
-2012年11月、サスペンション部品組立ユニットに属するHosur工場の拡張を開始。日産1万ユニットのショックスプリングの組立が可能になる予定。
Faurecia Emission Control Technologies India Private Limited
-2012年9月、Bidadi工場が稼働。Toyota Kirloskar Motor向けにホットエンド・コールドエンドモジュール、およびインストパネル補強チューブの生産を開始。
Spicer India Limited
-2014年7月、Spicer IndiaはManesarにおいてインドで7番目の工場の稼働を開始。同工場ではアクスルを生産し、まずはMaruti Suzukiに供給する。なお、従業員はインド国内のSpicer Indiaの別拠点から移管された。
-2013年11月15日、Spicer Indiaは、同社にとって6番目となる生産拠点をインドのLucknowに開設。プロペラシャフトを生産し、Tata MotorsのLucknow工場およびJamshedpur工場に納入する。またSpicer Indiaは現在、Satara工場でトラック・バス用ドライブシャフトを生産し、Tataの2工場向けに納入している。(2013年11月15日付プレスリリースより)
Mahle Filter Systems India Limited
-2014年5月現在、Parwanoo工場ではプラスチック部品組み込み式フィルターエレメント、潤滑油、スピンオンフィルター等を生産しており、年産量は18百万ユニット。敷地面積は9,000平方メートルでインドで最大規模のフィルター工場。