TRW Automotive Holdings Corporation 2011年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2011年
12月期
2010年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 16,244 14,383 12.9 -売上高の増加は、主に全世界の自動車生産量が増加したこと、アクティブ・パッシブセーフティ関連製品の需要増加、為替差益が寄与。

純利益

1,157 834 38.7 -
シャシーシステム
売上高 9,960 8,524 16.8 -売上高の増加は、主に生産量の拡大(1,157百万ドル)、為替差益(321百万ドル)が寄与。
乗員安全システム
売上高 3,580 3,441 4.0 -売上高の増加は、主に生産量の拡大(137百万ドル)、為替差益(116百万ドル)が寄与したものの、製品価格を抑えたこと(105百万ドル)により一部相殺。
電子部品
売上高 842 777 8.4 -売上高の増加は、主に生産量の拡大(152百万ドル)、為替差益(33百万ドル)が寄与。
自動車部品
売上高 1,862 1,641 13.5 -売上高の増加は、主に生産量の拡大(166百万ドル)、為替差益(67百万ドル)が寄与。

海外事業

<日本>
-TRWオートモーティブジャパンは小型量販車を対象とした電動パーキングブレーキ(EPB)の提案を本格化した。後輪ブレーキはドラムのまま、前輪にEPBを装着する独自の提案を行い、複数のブレーキ機能の追加を、低コストに実現できるメリットを日系自動車メーカーに訴求する。同社の前輪用EPBは、グローバルでは2013年に発売される新型車への搭載が決まっている。日本ではAセグメント、もしくはBセグメントを主体に提案を進める。EPBはモーターで制動力を発生させるパーキングブレーキ。ブレーキキャリパーやブレーキドラムにつながるケーブルを巻き取るケーブル式と、ブレーキキャリパーを直接作動させる直動式の2種類がある。直動式EPBを生産するブレーキサプライヤーは現在、同社だけ。(2011年5月9日付日刊自動車新聞より)

-TRWオートモーティブジャパンは部品設計の共通化提案を強化する。部品モジュールの共通化と、同じ機能の部品でも大きさや出力の異なるバリエーションの設計を共通化する二つのアプローチを進める。同社によると主に二つの手法があり、モジューラーアプローチという手法を用いると、回生ブレーキの制御が加わるハイブリッド車用ABSと、通常のABSで基本的な設計を共通化できるという。回生ブレーキの制御のような追加機能は基本設計の上にブロックのように積み重ねられるようにする。一方スケーラブルアプローチという手法を用いると、一つの設計の縮尺を変えることで、複数の自動車のサイズに対応できるとしている。例えば電動パワーステアリングでは出力やモーターの搭載方式が異なっても、モーターや制御ユニットを共通化できる可能性がある。(2011年3月4日付日刊自動車新聞より)

-TRWオートモーティブジャパンは同業他社との協業を積極化する。部品や生産能力の相互融通を通して、協業先を含めたグローバル供給体制を強化する。自動車メーカーのニーズが多様化、高度化しているため、生産能力や開発力を適材適所で振り分け、不足分は協業相手を積極的に活用していく。TRWが日本で製造していない製品を他社から調達する一方、TRWの海外工場では日系部品メーカーの製品を生産し、部品生産の現地化などをサポートしていく。ここへきて関係を強化するのは、自動車メーカーが目指す技術開発の方向性が多様化しているため。パワートレーンの変化や新興国向けの低価格車への対応など、受注案件ごとの開発工数が増加していることも背景にある。分野ごとで強みを持つ企業と協力することで、技術交流も活発化させ今後の技術開発などにもつなげていく。 (2011年2月16日付日刊自動車新聞より)

受注
-欧州の商用トラックメーカーよりビデオカメラセンサーを初受注したと発表。2012年末に供給を開始する予定。今回の受注には、機能拡張可能な内蔵カメラ、処理ユニット、支援ソフトウェアが含まれる。また、このカメラセンサーにより、車線逸脱警報(LDW)、物体認識、前方衝突警告、道路標識認識、ヘッドライト制御などの機能が可能になる。レーダーセンサーと組み合わせると、自動緊急ブレーキ(AEB)などの運転支援機能も可能。なお、EUは2013年末より欧州で販売される新型の大型車両に対して、LDWシステムおよびAEBシステムの搭載を義務付ける予定。2015年末には、欧州における全ての新型トラックが対象となる。(2011年12月12日付プレスリリースより)

-電動油圧パワーステアリング(EPHS)を複数の自動車メーカーに納入すると発表。2013年販売予定の小型商用車バンのプラットフォーム向け。従来の油圧パワーステアリングに比べて、今回のEPHSは100kmあたり0.3リットルの燃費節減、二酸化炭素排出量では1kmあたり約7gの削減を実現。また、最大総重量7トンの車両で、最大18kNのラック負荷に対応する。(2011年1月18日付プレスリリースより)

-中国国内の自動車メーカー数社とコラムドライブ式電動パワーステアリング(EPS)システムの供給に関する新規契約を締結したと発表した。当初、中国国内4メーカーに対し、複数のプラットホーム向けのEPSを供給する。同社は中国上海市の安亭工場で年内にEPSの生産を開始する予定で、中国メーカーへは2012年前半に供給を開始する計画。 (2011年1月17日付日刊自動車新聞より)

-Ford向けに次世代ステアリングコラムコントロールモジュール(Steering Column Control Modules: SCCM)を開発した。対象車種は「Super Duty」、「F-Series」、「Edge」、「Explorer」、「Lincoln MKX」。SCCMには、電子式ターンシグナルキャンセル、ハイ/ロービームセレクター、ティルトテレスコープコラムスイッチなどの機能が含まれている。本格生産時には、年間100万ユニットの生産が見込まれる。なお同社は現在、Fordの新型車両向けにも次世代SCCM製品を開発中。(2011年1月13日付プレスリリースより)

-中国国内自動車メーカーから電動パワーステアリング(EPS)の受注を複数獲得したと発表。2012年に供給開始となる予定。同社はまずコラムドライブEPSシステムを4社に納入する。ESPの生産は、同社の中国・安亭(Anting)工場で2011年中に開始。生産能力は年間45万ユニットを計画している。同社は今後2年間で、EPSに加えてエアバッグインフレーターや横滑り防止装置(ESC)などについても、現地生産能力を拡大していく。(2011年1月10日付プレスリリースより)

2012年12月期の見通し

-2012年12月期の売上高は、第1四半期の売上高約4,100百万ドルを含め、16,000百万ドルから16,400百万ドルと予想。この売上高は、生産レベルが北米で13.9百万ユニット、欧州で18.4百万ユニットに加えて中国とその他市場の継続的な成長を期待したもの。また、期待為替レートを考慮して予測。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2011年12月期 2010年12月期 2009年12月期
全社 827 669 653

研究開発拠点

(2011年12月31日現在)
  北米 欧州 アジア
太平洋
その他 合計
シャシーシステム 3 4 3 1 11
乗員安全システム 2 3 - - 5
電子部品 1 - - - 1
自動車部品 1 - - - 1

<欧州>
-フランスBrestに位置するレーダー研究の中核拠点(center of excellence)に投資を行っている。24 GHzレーダーの製品化と、360度検知を可能にする短距離レーダーの開発が目的。また、ドイツのKoblenz拠点では、低真空化した次世代先進ブレーキシステムの開発も計画している。なお、同社の2011年における研究開発投資額は、2010年に比べて80百万米ドル増加する見込み。(2011年9月13日付プレスリリースより)

<中国>
-2013年に中国で技術センターを開設すると発表。上海市安亭(Anting)に建設される同センターの面積は32,000平方メートル。 1,000名以上の技術者が勤務する見込み。同社の全製品群に関して、研究開発、エンジニアリング設計・アプリケーション、試験・検証を行う。同センターは2011年秋から建設が開始され、運営開始は2013年の予定。(2011年4月19日付プレスリリースより)

技術提携

-長城汽車(Great Wall Motors)と戦略的提携契約を締結した。現在供給しているエアバッグコントローラー・ABS・その他関連部品をベースに、アクティブ/パッシブセーフティシステム分野における共同研究開発のレベルアップを図る。両社は、2008年に提携を開始。TRWはまず、長城汽車の「Ling Ao」向けにエアコンベント関連部品を供給した。2009年からは「Haval SUV」、「Voleex C30」をはじめとするモデルに、エアバッグコントローラー、リアブレーキキャリパーなどセーフティ部品を納入している。また両社は現在、低燃費の電動パワーステアリングシステムを共同で開発中。さらに、エンジンバルブやリアブレーキキャリパーなどに関しては、試作品の開発段階に入っている。(2011年9月27日付プレスリリースより)

-TRWオートモーティブジャパン(横浜市中区)は技術開発を目的とした異業種との連携を積極化する。エレクトロニクス分野など日本企業が最先端の技術を持つテーマなどについて、非自動車分野の企業と連携を進める。幅広い技術情報を収集することで、自動車の技術開発の多様化に対応していく考え。(2011年2月7日付日刊自動車新聞より)

研究開発活動

-新型リモート加速度センサー(RAS)を開発中。二方向以上からの衝撃を同時に検知することで、衝撃検知機能を向上させるもの。この機能に使用される従来の加速度計は、正面衝撃検知の縦加速度(X軸)もしくは側面衝撃検知の横加速度(Y軸)の、どちらか一次元の加速度データを測定する。同社の技術では、同じセンサーハウジング内にさらに単軸センサーを加えるか、多軸センサーを使用することで、多次元の加速度を測定する。これにより、米国の側面衝突基準(FMVSS214)に対応する検知機能を向上させることが可能になる。この多軸センサーは、2012年モデルの車両に採用される予定。(2011年10月17日付プレスリリースより)

-全方位障害物検知対応の次世代レーダーコンセプトを発表した。短距離スケーラブルレーダーにより、車線変更支援、死角検出、側方車両警報、側面衝突検知、低速衝突回避などの機能が可能になる。また、レーダーセンサーをブレーキシステムおよび電動パワーステアリングシステムと統合することで、緊急ブレーキ機能や渋滞時の運転支援機能も提供。同社は、2015年までにこの次世代レーダーの生産を開始する予定。(2011年9月13日付プレスリリースより)

-EV・HV・低バキュームパワートレイン向けのモジュール式次世代ブレーキシステムを開発中。ブレーキ負荷に依存しないシステムで、設計の簡素化と機能強化を実現するとともに、全ての回生協調ブレーキシステムに対応することが可能になる。スリップコントロールブースト(SCB)のベースとなるEBC460製品群の標準コンポーネントを、多数使用したモジュールシステムとして設計。また、ABSや横滑り防止装置(ESC)などの標準機能に加え、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、渋滞追従走行(ACC Stop and Go)、追突軽減ブレーキシステム、自動緊急ブレーキシステムなど、高度な自動制御システムを搭載する。(2011年9月13日付プレスリリースより)

-折り畳み式ステアリングホイールの新コンセプトを発表した。ステアリングホイールをダッシュボード内に格納することで、乗降車時の快適性向上に貢献するもの。車両が発進する際、ドライバーがあらかじめ選択・保存した位置にステアリングホイールが展開する。同社は、5年以内にこの製品を発表する意向。(2011年6月29日付プレスリリースより)

製品開発

エアバッグ
-次世代のアダプティブ助手席エアバッグを発表した。この2段階形状エアバッグは、エアバッグの空気圧と大きさの両方を調整することが可能。センサーからの情報に基づいて乗員の体型を判断し、エアバッグのサイズを調整するとともに、テザーアクティベーションユニットを通じて衝突時の状況に応じた適切な大きさと形状を分析し、エアバッグの展開を調整する。この次世代アダプティブエアバッグの生産は、2013年までに開始される予定。(2011年11月29日付プレスリリースより)

-乗員の車外放出リスクの軽減に向けて、様々なカーテンエアバッグシステムを開発した。「X-Tether」技術を採用した一体織(OPW)型設計により、展開したエアバッグクッションの硬さが増し、車外放出リスクを軽減する。また、冷却ガスやハイブリッドインフレーターなどの技術とエアバッグコーティングを組み合わせると、カーテンエアバッグを数秒間膨らませ続けることが可能になる。(2011年6月13日付プレスリリースより)

-天井部から展開する「ルーフ・エアバッグシステム」を開発したと発表した。ハンドル中央やインストルメントパネルから展開する従来式に替わるもの。乗員の保護性能と内装設計の自由度の向上が両立できるのが特徴だ。独自研究と欧州自動車メーカーとの共同開発を経て、実用化した。(2011年5月28日付日刊自動車新聞より)

パッシブエントリーシステム
-新型パッシブエントリー(PE)システムを開発し、北米において受注を獲得したと発表。キーフォブを持って車に接近すると、車両のドアのロックを自動で解除し、車から離れるとキーフォブのボタンを押すことなく自動でロックが可能になる。同社は、このPEシステムを2012年に発表する予定。(2011年11月17日付プレスリリースより)

タイヤ空気圧モニタリングセンサー
-次世代のタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)を開発した。複数のセンサー技術を組み合わせたハイブリッドシステム。ホイールに直接搭載するTPMSセンサーを使用し、タイヤ内部の空気圧・温度を測定する。これにABSや横滑り防止装置(ESC)のホイールスピードセンサーのデータを統合し、空気圧が低くなったタイヤを通知する。同社はこのハイブリッドTPMSシステムを、2013年に生産開始する予定。(2011年10月11日付プレスリリースより)

-イニシエーター不要のタイヤ空気圧監視センサー(TPMS)を、2010年末に量産開始した。同社の従来のTPMSシステムと同様に、4つのホイール搭載センサーが直接それぞれのタイヤ空気圧を測定。受信機は通常車両の後部下か、リアバンパー部に搭載され、受信した信号強度を比較して前後のセンサーの位置を判断する。また、重力場および磁場を感知・処理して左右のセンサーの位置を測定。前後および左右のタイヤの測定情報を組み合わせることにより、どのタイヤの空気圧が低くなっているか、イニシエーターがなくても検知が可能になる。(2011年3月8日付プレスリリースより)

歩行者検知・衝撃緩和システム
-新型の歩行者検知・衝撃緩和システムを開発した。カメラが車両前方に歩行者を検知し、24 GHzレーダーがそれを確認すると、リスク評価アルゴリズムが衝突確率を算出。ドライバーへの警告と制動操作が自動的に行われることで、車両の速度を落とし衝撃を低減する。この歩行者検知システムは、車両前方に搭載されたセンサーを用いて歩行者の衝突を検知する、従来の歩行者保護システムと組み合わせることが可能。このシステムは2014年に生産開始となる予定。(2011年10月11日付プレスリリースより)

電動パワーステアリングの制御ソフトウェア
-電動パワーステアリング(EPS)の制御ソフトウエアを更新し、車両の姿勢制御やトルクステア低減、縦列駐車サポートなど各種機能を付与できる改良を行った。自動車メーカーはあらかじめEPSに組み込まれたこれらの機能を利用することで、EPSで実現可能な各種運転支援機能の開発を短期化できる。(2011年6月24日付日刊自動車新聞より)

セーフティアプリケーション用カメラシステム
-セーフティアプリケーション用のカメラシステムを開発した。北米・欧州・アジア太平洋市場向けの供給契約を獲得しており、2013年に供給開始となる予定。このシステムは、車線逸脱警報機能とアクティブ車線維持機能の両方またはどちらか一方を持つ、機能拡張可能なカメラがベースとなる。前方衝突警告・歩行者検知・標識認識などの機能を追加するアップグレードが可能。また、同社の24 GHz AC 100レーダー等と組み合わせると、自動緊急ブレーキなど縦方向制御機能を実現する。(2011年6月13日付プレスリリースより)

バキュームセンサー
-ブレーキブースターの負圧を検出するバキュームセンサーを発表した。負圧を高精度に測定するニーズが高まっていることから、価格競争力に優れ、信頼性の高い製品を開発した。直噴エンジンやディーゼルエンジン、ハイブリッド、電気自動車などに採用されるパワートレーンでの活用を想定する。バキュームセンサーの製品化によってブレーキシステムと組み合わせて2013年から供給する。(2011年4月15日付日刊自動車新聞より)

パーキングブレーキ
-フロントアクスル用電動パーキングブレーキ(EPB)を開発したと発表。このEPBは、ハンドブレーキレバーおよびペダルを取り外したことで、乗員コンパートメント内のスペース最適化を実現。また、従来のリア用EPBと同様に、ABSとESCを一体化して油圧故障の際の緊急ブレーキ性能を向上させる。さらに、ヒル&ドライブアウェイアシスト、電子制御減速(ECD)、ロールアウェイ検知、アイドリングストップやオートホールド機能などをサポートするスタンドスティルマネジメントなどといった、快適・安全性能も備えている。なお、このEPBは2013年に量産開始となる予定。(2011年3月28日付プレスリリースより)

安全システム
-自動緊急ブレーキ(AEB)とアクティブコントロールリトラクター(ACR)シートベルトを統合した新たな安全システムを開発したと発表した。レーダーとビデオカメラから得た情報を基に車両前方の道路と交通の状況を把握し、ドライバーに警告を発するとともにエアバッグが展開した際の乗員の姿勢を最適化する。さらに、自動的に一定量のブレーキを作動させて減速する。「2013年に生産されるモデルに搭載される」(同社)という。(2011年2月18日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2011年12月期 2010年12月期 2009年12月期
シャシーシステム 302 164 97
乗員安全システム 73 49 55
電子部品 127 42 22
自動車部品 62 36 25
Corporate 7 3 2
合計 571 294 201

-2012年12月期の設備投資額は、650百万ドルから700百万ドルと予想。

海外投資

-2011年から2012年にかけて、生産拠点の開設・拡張を行うと発表した。対象となる投資先は、フランスBrest・英国Peterleeのドライバーアシストシステム(DAS)工場、中国・ポーランド・英国のステアリング工場、ドイツKoblenzの先進ブレーキシステム工場。また、新拠点として中国の湖北省武漢(Wuhan)に乗員安全システム・ブレーキ工場、中国の山東省青島(Qingdao)にアフターマーケット向けフリクション部品工場、メキシコQueretaroにスリップコントロールシステム工場を開設する計画。さらに同社は、ポーランドのCzechowiceに新サテライト工場を開設し、電動パワーステアリングの生産を拡大中。スロバキアでは精密モーター工場の生産能力を増強している。このほか、中国の上海市安亭(Anting)の電動パワーステアリング・ブレーキ工場、江蘇省南京(Nanjing)のブレーキの合弁会社、四川省成都(Chengdu)の乗員安全システムの合弁会社、浙江省寧波(Ningbo)のファスナー工場でも生産拡張を行う予定。 (2011年9月13日付プレスリリースより)

<メキシコ>
-メキシコのケレタロ州にブレーキシステム工場を新たに開設すると発表した。工場面積は15万平方フィートで、HV・EV用の「Slip Control Boost」など横滑り防止装置向けに、油圧制御ユニットを生産する。また、ブースター、マスターシリンダーなどブレーキアクチュエーションユニットの生産も行う予定。2012年の第1四半期末に生産を開始する計画で、フル稼働時の従業員数は450名を見込む。なお同社は、同州Santa Rosaの既存工場で基礎ブレーキシステムの生産を行い、新工場では電子ブレーキおよびアクチュエーションシステムを生産する計画。(2011年11月22日付プレスリリースより)

<ポーランド>
-ポーランドの電動パワーステアリングシステム工場を拡張すると発表。新設される生産拠点の面積は約9,000平方メートル。既存のCzechowice-Dziedzice工場近郊に位置するBielsko Bialaに建設される予定。まず従業員250名を雇用し、2012年第1四半期の生産開始を見込む。なお、同社はポーランドにおいて、これらの拠点以外にCzestochowa、Gliwice、Pruszkowに合計4工場を保有。従業員6,000名超を抱えている。(2011年7月7日付プレスリリースより)