Continental AG 2015年12月期の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
2015年
12月期
2014年
12月期
増減率 (%) 要因
全社
売上高 39,232.0 34,505.7 13.7 1)
EBITDA 6,001.4 5,133.8 16.9 -
シャシー・安全
売上高 8,449.7 7,514.9 12.4 2)
EBITDA 1,160.3 1,018.1 14.0 -
パワートレイン
売上高 7,068.5 6,494.3 8.8 3)
EBITDA 730.7 443.3 64.8 -
インテリア
売上高 8,154.8 7,002.5 16.5 4)
EBITDA 1,082.2 946.3 14.4 -
タイヤ
売上高 10,408.8 9,784.4 6.4 5)
EBITDA 2,604.3 2,280.8 14.2 -
ContiTech
売上高 5,367.8 3,931.2 36.5 6)
EBITDA 577.2 551.8 4.6 -


要因
1) 全社
-2015年12月期の売上は、前年比13.7%増。乗用車・ステーションワゴン・小型商用車の生産がわずかながら増加したことと、製品ミックスが寄与。特にNAFTAでの売上の伸びが顕著。連結範囲の変更と、為替差益が売上高を押し上げた。

2) シャシー・安全
-同部門の売上高は、前年比12.4%増。電子制御ブレーキシステム・先進運転支援システム (ADAS) の出荷台数が伸びた。特にADASの出荷台数は前年比57%増。一方、ブレーキブースター・ブレーキキャリパー・エアバッグコントロールユニットは減収となった。

3) パワートレイン
-同部門の売上高は、前年比8.8%増。各事業ユニットの事業概況は以下の通り:

  • センサー・アクチュエーター:排気センサーの売上増により、過去に無い伸びを記録。
  • ターボチャージャーとポンプが増収に寄与。エンジンマネジメントシステム・インジェクター・ハイブリッド電気自動車用品・トランスミッションでの減収を補った。
  • Emitecの買収効果と燃料・排気マネージメントの本業の伸びが、増収に寄与した。

4) インテリア
-同部門の売上高は、前年比16.5%増。各事業ユニットの事業概況は以下の通り:

  • NAFTAと中国の旺盛な需要が売上を押し上げた。
  • ECU・タイヤ空気圧モニタリングシステム・パッシブエントリーシステム・マルチメディア無線システム・インストメーター・ディスプレイ等、全てに亘って売上の伸びが見られた。

5) タイヤ
-同部門の売上高は、前年比6.4%の増加。EMEA (欧州・中東・アフリカ) およびアジアで増収だったが、米州では減収となった。商用車向けタイヤは前年比5%の売上増となった。

6) ContiTech
-同部門の売上高は、前年比36.5%の増加。産業市場向けの売上が減少したものの、自動車OEMおよびアフターマーケット向けの売上がカバーした。

企業買収

Elektrobit Automotive
-2015年7月、フィンランドのElektrobit Corporationより、ドイツErlangenを本拠とする子会社Elektrobit Automotiveを買収する手続きを完了した。Elektrobit Automotiveでは現在、傘下のe.solutionsを含めて約1,900名の専門スタッフが大手自動車メーカーやシステムメーカー向けに、先進運転支援システムやインフォテインメントシステムなど複雑な車両機能向け製品を開発している。(2015年7月1日付プレスリリースより)

Veyance Technologies
-2015年1月、米国オハイオ州のFairlawnを本拠とするゴムメーカーVeyance Technologiesの買収を完了したと発表。買収金額は14億ユーロ。Veyance Technologiesは、ゴム・プラスチック事業をグローバルで展開しており、2013年の売上高は約15億ユーロ。そのうち約50%が米国向けで、ほかにラテンアメリカ、アフリカ、中国をはじめとするアジア諸国を主要市場としている。主にコンベヤーベルト、ホース、パワートランスミッションベルトなどを生産する。2013年末時点で世界の生産27拠点に、従業員約8,500名を雇用している。(2015年1月30日付プレスリリースより)

合弁

華域大陸汽車制動系統有限公司
-2015年6月、華域汽車系統股份有限公司と重慶に合弁会社 「華域大陸汽車制動系統有限公司 [Huayu Continental Brake Systems Co., Ltd.]」 を設立すると発表。合弁会社の所在地は重慶市両江新区 (Chongqing Liang Jiang New Area)。敷地面積は8万平方メートル超。第一期の投資額は600百万元を超える見込み。ブレーキキャリパー、バキュームブースター、電動パーキングブレーキ等の自動車ブレーキ部品を生産する。従業員は600名以上で、2016年秋の生産開始を目指す。(2015年6月11日付け各種リリースより)

OTA keys S.A.
-2015年4月、自動車販売や自動車ガラスの修理サービス事業を傘下に持つベルギー企業と合弁で、カーシェアリング向けの仮想キーのサービスを手がける新会社「OTA keys S.A.」をブリュッセルに設立したと発表。新会社は、近距離無線通信のNFCまたは、省エネ規格のBLE (ブルートゥース・ローエネルギー) を使用し、車両とスマホの間でデータを送受信するサービスを提供する。ドライバーがスマホから車両を予約すると、システムが暗号化されたデータレコード (仮想キー) をスマホに送信する。仮想キーはスマホのSIMカードに保存され、NFCまたはBLE規格の通信により車載リーダーに認証・車両および診断データ・ユーザープロファイルを送信する。カーシェアリングサービスの簡便さと安全性を高めるとしている。(2015年4月6日付日刊自動車新聞より)

事業動向

ドラム式電動パーキングブレーキ (EPB) の生産開始
-ドラム式電動パーキングブレーキ (EPB) を2017年下期から量産すると発表。日系及び欧州系の自動車メーカー2社に採用され、A、Bセグメント車に搭載する。幅広い採用実績のあるディスク式に加えて新たにドラム式をラインアップすることで、普及が進むEPBでさらなるシェア拡大につなげていく。新たに開発したドラム式EPBは、コスト要求の強い小型車や軽自動車向けに設計した。後輪のドラム内に組み込んだ2個のアクチュエーターと制御ソフトウエアで構成しており、ESC (横滑り防止装置) の制御に統合することができる。これにより先進運転支援システム (ADAS) と連携して、渋滞時の快適性向上やブレーキシステム不具合時の緊急用ブレーキへの活用などが可能となる。(2015年11月17日付日刊自動車新聞より)

マイルドハイブリッドシステム
-2016年に48ボルト電源を利用したマイルドハイブリッドシステムを市場投入する。48ボルトシステムの投入は同社初となる。16年初頭から生産を開始し、まずは欧州自動車メーカーが16年半ばに発売する。アジア系や米国自動車メーカーからも受注した。(2015年10月28日付日刊自動車新聞より)

車両アクセスシステムの将来動向
-2015年9月、車の施錠・開錠など車両アクセスシステムの将来動向に関する報道関係者向けの説明会を横浜市内で開催した。インテリア部門ボディ&セキュリティ事業部のウォルフガング・ピーシェ氏は、車両アクセスシステムの利便性向上の一つとして、スマートフォン (スマホ) が車両認証デバイスとして活用されるようなるとの見通しを示した。スマホ活用の一例として、仮想キーをスマホにダウンロードし、NFC (近距離無線通信) による車両との通信で施錠・開錠ができるサービスを挙げた。ベルギー企業と設立した合弁会社「OTA keys」 (オタキーズ) が、1年後をめどにカーシェアリング用にサービスを開始する。(2015年9月1日付日刊自動車新聞より)

先進運転支援システム (ADAS) 用製品の生産
-東南アジアで先進運転支援システム (ADAS) 用製品の生産を2016年から始める。カメラ、ミリ波レーダー、レーザーといったセンサー類を日本の自動車メーカー向けに生産するもので、アジアでのADAS製品の生産は初めてとなる。東南アジアでの生産はドイツ、米国に続くもので、ADAS製品の生産拠点としては世界3拠点目となる。同地域では、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピンに自動車部品の工場があり、既存工場のいずれかで生産する。(2015年6月11日付日刊自動車新聞より)

第3世代のパワーエレクトロニクス
-2015年4月、第3世代のパワーエレクトロニクスの発売準備が完了していると発表。より小型で強力なこのシステムは、2015年8月に量産が開始される予定。第1世代に比べて6倍のパワーを持つ。システムの重量も約12kgから現在は約8kgまで軽量化された。(2015年4月21日付プレスリリースより)

海外事業
ターボチャージャーの増産

-中国と北米でターボチャージャーを生産する。中国では2017年、北米では18年から量産を開始。現在生産するドイツとチェコと合わせて4拠点体制となる。これに合わせて新たにディーゼルエンジン (DE) 向けターボチャージャーも開発する。ダウンサイジングエンジンの普及とともにターボチャージャーのニーズが高まる中、グローバルで生産体制を強化して需要増に対応していく。(2015年11月24日付日刊自動車新聞より)

<中国>
空気補助式SCR尿素噴射システム
-2015年8月6日に蕪湖工場で新しい生産ラインが稼働し、空気補助式SCR尿素噴射システムの量産を開始したと発表。この生産ラインの年産能力は10万台超。このシステムの噴霧粒度は平均30ミクロン以下。エンジンコントロールシステム、エンジンコンディション情報認識、尿素水噴射量測定、加熱コントロール、故障診断などの機能を統合できる。(2015年8月17日付け各種リリースより)

機電一体型トランスミッションコントロールユニット
-2015年7月、天津工場において新設した機電一体型トランスミッションコントロールユニット生産ラインの稼働を開始したと発表。このトランスミッションコントロールユニットは、高精度な金属と樹脂材の複合体に電子系統が組み込まれており、軽量、小型、安定品質などを実現しているとしている。(2015年7月20日付け各種リリース)

「EAST」トランスミッション制御ユニット (TCU)
-2015年2月、中国の天津において2番目のCAP (China Asia Production) 生産ラインが量産を開始したと発表。このラインは、同社のトランスミッション事業部門が中国向けに開発した「EAST」トランスミッション制御ユニット (TCU) の専用ラインとなる。このCAPラインの追加により、Continentalは中国での「EAST」TCUの生産能力を倍増させる見込み。同社は2009年に中国市場で「EAST」プラットフォームを発売した。32ビットのモジュールアーキテクチャを採用し、ステップ式、デュアルクラッチ、無段、自動マニュアルなど全てのタイプのオートマチックトランスミッションへの適用が可能となる。なお、現在は次世代の「EAST」プラットフォームを開発中で2018年に量産が開始される見込み。(2015年2月13日付プレスリリースより)

受注

タイヤ
-「Conti Hybrid HT3」タイヤがドイツのトレーラーメーカーSchmitz Cargobullの車両に標準装着されたと発表。両社はこれまで30年以上にわたって提携しており、さらに関係を強化していく意向。(2015年11月19日付プレスリリースより)

-MANとの長期提携関係を強化している。これにより、第3世代のトラック用タイヤ「Conti EcoPlus」がMANの長距離トラック 「TGX EfficientLine 2」 に標準装着された。さらに、トラック用タイヤ「Conti Hybrid」および「Conti Scandinavia」がMANのトラックOE標準タイヤとして追加されたという。(2015年5月11日付プレスリリースより)

-ハイブリッド車 (HV) と電気自動車 (EV) 向けのタイヤをドイツの補修用タイヤのラインアップに加えたと発表。HV、EVそれぞれの駆動系に合わせて設計した2タイプを展開する。ブランド名は「コンチeコンタクト」。転がり抵抗を17、18インチのHVで20%、20インチのEVで30%低減する。特にEVは同製品の使用により航続距離を最大6%向上することが可能。HVについても電気モードでの航続距離を増やせる。なお、新車装着タイヤとしてはルノーの小型EV 「トゥイージー」 やフォルクスワーゲン 「e-GOLF」 で既に開始している。(2015年3月11日付日刊自動車新聞より)

-2015年ジュネーブモーターショーで複数の展示モデルに、同社製タイヤが採用されたと発表した。

  • Audi 「R8 e-tron」、「A3 e-tron」
  • Daimler 「Mercedes V-Class」 hybrid
  • Volkswagen 「Golf」 hybrid
  • Renault「Kadjar」SUV
  • Skoda「Superb」
  • Hyundai 「ix 20」
  • Suzuki 「S-Cross」

同様に、Rolls Royceのラグジュアリーセダン、Land Roverのオフロード車、Teslaの電気自動車なども対象。さらに、Opelの新しい小型車やコンパクトカーなどの乗用車にも採用されている。(2015年3月10日付プレスリリースより)

ストラットマウント
-GMと共同開発した、ガラス繊維強化ポリアミドを主要材料の一つとしたストラットマウントは、2015年末に発売予定の新型 「Cadillac CT6」 に採用されている。(2015年11月11日付プレスリリースより)

次世代電子制御ブレーキシステム「MKC1」
-ブレーキマスターシリンダーとABSやESCを一体化した次世代電子制御ブレーキシステム「MKC1」を欧州自動車メーカーから初めて受注した。2016年初頭からの量産を予定し、16年半ばまでに発売する新型車に搭載する。一体構造とすることでブレーキシステムの小型軽量化を実現するとともに、ブレーキペダルからの入力を電気化して制動までの応答時間を短縮した。緊急自動ブレーキの性能を高めるシステムとして、今後幅広いメーカーでの採用を目指す。(2015年9月7日付日刊自動車新聞より)

BMW 「i8」採用部品
-BMW 「i8」に50種類を超える部品およびシステムが採用されていると発表。1.5L 3気筒エンジン向けの高性能ターボチャージャー、エネルギー回生ブレーキシステム「MK 100 ESC Premium Hybrid」、ダイナミッククルーズコントロール用アクチュエーターとのインターフェース、歩行者保護システム圧力センサー「SATellite (PPS pSAT)」、直接式タイヤ空気圧モニタリングシステム、加熱・冷却ライン、擦れ保護用のBeneronフォイル、ベルトスターター発電システム用のVリブベルト、エンジンマウンティングシステムなどが含まれる。(2015年4月23日付プレスリリースより)

3.5インチカラー液晶インストパネル
-吉利汽車の 「吉利博瑞 (Borui)」 向けに3.5インチカラー液晶インストパネルを量産すると発表。このインストパネルはContinentalのMCUプラットフォームコンセプトをベースとしたもので、大陸汽車電子 (蕪湖) 有限公司 [Continental Automotive Wuhu Co., Ltd.]」が初めて現地開発し、生産する。(2015年7月10日付けプレスリリースより)

LTE対応テレマティクスモジュール
-最新のLTE対応テレマティクスモジュールが、車載インフォテインメントシステム「STARLINK」を搭載したスバルの米国仕様車に採用されたと発表。今夏より、ユーザーにさまざまなコネクティビティサービスを提供する。また、同社は湾曲型の有機EL (OLED) タッチディスプレイも発表。湾曲した形が大きな特徴で、自動車メーカーにとっては柔軟なデザインが可能になるほか、センターコンソールなどにディスプレイをシームレスに統合することができる。同社は、これらの技術を米国Las Vegasで開催される国際家電ショー「CES 2015」に展示する。(2015年1月6日付プレスリリースより)

受賞

-ハンガリーBudapestにあるパワーエレクトロニクス工場が、Audiより品質賞「Prevention & Reliability 2014」を受賞した。(2015年4月21日付プレスリリースより)

-2015年「Automotive News PACE Award」の受賞式が米国Detroitで行われた。受賞した製品および技術は以下の通り。
製品部門

  • トランスミッション電子部品用のプリント基板技術
  • マルチアプリケーション用の統合センサー素子

(2015年4月20日付各種リリースより)

見通し

-2020年の売上高目標を14年比45%増となる500億ユーロ (約6兆5500億円) 以上に設定したと発表。自動車の需要拡大に加えて安全性や燃費に関する規制強化により、車載エレクトロニクスやソフトウエアなどの売上高が拡大すると見ている。(2015年3月11日付日刊自動車新聞より)

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2015年12月期 2014年12月期 2013年12月期
シャシー・安全 691.2 629.5 535.3
パワートレイン 708.7 635.1 561.8
インテリア 697.3 570.9 492.0
タイヤ 244.9 216.9 204.7
ContiTech 107.5 85.3 84.6
合計 2,449.6 2,137.7 1,878.4

-全社売上の約6%が毎年研究開発費として投資されている。

研究開発体制
-2015年12月末現在、35カ国・147拠点で研究開発を実施。

研究開発拠点
-中国・合肥市にタイヤの研究開発センターを開設したと発表。アジア地域では初のタイヤの研究開発拠点となる。投資額は400万ユーロ (約5億4千万円) 超で、タイヤ工場の敷地内に設置した。中国でのタイヤ需要が拡大する中、地域ニーズに即したタイヤを開発できる体制を整えることで、販売増に結び付けていく狙いだ。(2015年5月29日付日刊自動車新聞より)

-愛知県豊田市に「エンジニアリングセンター (豊田)」を2015年6月1日に開設すると発表。国内のエンジニアリングセンターは横浜に続き2拠点目となる。同社では日系自動車メーカーがグローバルビジネスを拡大する中で日本における開発能力を強化しており、今回の拠点開設もその一環となる。(2015年4月11日付日刊自動車新聞より)

-インドのBangaloreに技術センター「Technical Center India (TCI)」を開設したと発表。投資額は12.4百万ユーロで、面積は13,000平方メートル。8つの研究開発ラボを設置した。Electronic City Phase IIに位置する新センターには、現在約1,000名のエンジニアが勤務する。グローバルに展開する研究開発プロジェクトや、現地の顧客からのニーズに対応できるエンジニアリングおよびソフトウェア開発能力を提供する。(2015年1月22日付プレスリリースより)

研究開発活動
LTEセルラーネットワークを使った車両同士のリアルタイム通信の実証実験
-Continental、Deutsche Telekom、Fraunhofer研究所、Nokia Networksは、LTEセルラーネットワークを使った車両同士のリアルタイム通信の実証実験を行った。この実験は、「Innovation Charter for the digital A9 motorway test bed (高速道路A9のデジタル試験台に向けたイノベーション憲章)」での初のプロジェクトとなる。今回、Deutsche TelekomのLTEネットワークを通じて、高速道路において車両間でどのようにハザード情報を共有できるかを実証した。これには、極めて短時間での送信が不可欠であることから、ネットワークの一部にNokiaの「Mobile Edge Computing」技術を用いているほか、Fraunhofer研究所が開発した位置測定技術により機能向上を図っている。これにより、車両間における信号の送信時間を20ミリ秒未満にできる。さらに、Continentalの車両電子インターフェースと組み合わせれば、運転の安全性・快適性向上に向けた多数のアプリケーションになるという。(2015年11月9日付プレスリリースより)

「dynamic eHorizon (動的eHorizon)」 に関する走行試験
-コネクテッドカー向けの「dynamic eHorizon (動的eHorizon)」 に関する初の走行試験の結果を発表した。同社は、一連の新型デモ車両を用いて、この「dynamic eHorizon」と関連するさまざまなアプリケーションの信頼性テストを行っている。これらの車両は、携帯無線モジュールを通じてバックエンドプラットフォームに接続されており、双方向のデータ通信が可能になるという。これにより車載システムは、追加の地形データや一時的な速度制限の情報など、最新のルート情報や周辺情報を常に受け取ることができる。(2015年11月5日付プレスリリースより)

電気トラックの共同試験プロジェクト
-BMWグループとその提携先の物流会社SCHERMグループが行っている電気トラックの共同試験プロジェクトに協力していると発表。このプロジェクトにおいてContinentalは、Terberg製電気トラック 「YT202-EV」に第3世代タイヤとタイヤ空気圧モニタリングシステム「ContiPressureCheck」を提供している。この電気トラックは、2015年7月はじめからSCHERMとBMWのドイツ・Munich工場を1日数回往復し、ショックアブソーバーやスプリング、ステアリングギアなどの車両部品を輸送しているという。(2015年8月11日付プレスリリースより)

ディーゼルエンジンと低電圧ハイブリッドシステムの組み合わせ
-2015年フランクフルトモーターショーにおいて、ガソリンエンジンに続いて、ディーゼルエンジンと低電圧ハイブリッドシステムの組み合わせでも大幅な燃費向上が可能になることを実証した。今回、1.6L TDIエンジンを搭載した中型モデルに「48V Eco Drive」システムを組み合わせた。これにより、7~9%の燃費向上が見込める。また、新欧州ドライビングサイクル (NEDC) において窒素酸化物 (NOx) の排出を最大10%低減するほか、乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法 (WLTP) では最大20%の低減を実現するという。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンをそれぞれ組み合わせた2種類の「48V Eco Drive」ハイブリッドシステムの量産を2016年に開始する予定。(2015年8月11日付プレスリリースより)

「Ko-HAF-協調型高度自動運転」共同プロジェクト
-「Ko-HAF-協調型高度自動運転」共同プロジェクトにおいて、同社が全体の調整役を担っている。「協調型」とは、高度に自動化された複数の車両間の相互作用を指しており、同プロジェクトでは高速運転時や、より複雑な状況での高度自動運転を可能にする新たなシステムや機能の研究を目的としている。高度自動運転中、ドライバーは常にシステムの監視をする必要がなくなり、車に一定時間、運転操作を引き継がせる。その空いた時間で電子メールの読み書きなどができるようになるという。また、このプロジェクトでは、高度自動運転においてドライバーが果たす役割のほか、高度に自動化された車両間のクロスパートナー機能および通信についても研究する。Ko-HAFは、自動車メーカー、部品サプライヤー、および公共機関のコンソーシアムにより、2015年6月に立ち上げられた。総予算は36.3百万ユーロで、プロジェクト期間は2018年11月までの予定。このプロジェクトは、ドイツ連邦経済エネルギー省 (BMWi) の新プログラム「New Vehicle and System Technologies (新しい車両およびシステムテクノロジー)」の枠組みにおける最初のプロジェクトとしてサポートされている。(2015年8月6日付プレスリリースより)

タンポポから生成したゴムの工業利用
-タイヤ生産にタンポポから生成したゴムの工業利用を目指す研究プロジェクトが重要な節目を迎えたと発表。同社は2014年秋に、タンポポ (taraxacum) の学名に由来する「Taraxagum」という素材から作った最初のテスト用タイヤを限定シリーズとして発表した。この冬用タイヤ「WinterContact TS 850 P」のトレッド部分は、タンポポの根から生成した天然ゴム100%。このタイヤの生産により、既存の原材料への依存を減らした、より持続可能なタイヤ生産という長期的な目標に近づいたといえる。このタイヤの試験は、スウェーデンArvidsjaurにある同社の試験場で行われる予定。(2015年7月23日付プレスリリースより)

技術提携
連続可変遊星 (CVP) システム
-米国のFallbrook Technologiesとライセンスおよびエンジニアリングサービス契約を締結したと発表。主に、Fallbrookが開発したトランスミッションシステム「NuVinci」に関して提携する。この連続可変遊星 (CVP) システムは、回転するボールを用いた新しい連続可変トランスミッション (CVT) で、絶えず変速比を変更することができる。定置型機器や自転車、自動車など幅広い製品向けの設計が可能になっている。(2015年11月19日付プレスリリースより)

製品開発
デモカー「cEM (connected Energy Management)」

-国際家電ショー「CES 2016」において、新開発のデモカー「cEM (connected Energy Management)」を初公開する。このデモカーは、同社の「48V Eco Drive」システムを搭載したマイルドハイブリッドカー。ベースとなった1.2L TSIエンジン搭載のVolkswagen 「Golf VI」 に比べて、最大21%の燃費向上を実現する。「cEM」は、車両の構造を変えずにさらに3~4%の燃費向上が可能になるという。(2015年12月16日付プレスリリースより)

「Intelligent Glass Control」フィルム
-国際家電ショー「CES 2016」において、ボタン1つで全てのウィンドウを暗くすることができる新技術「Intelligent Glass Control」を搭載したデモカーを展示する。この技術は、ガラスに特殊フィルムを挿入し、電気信号により透明度を変化させるもの。このフィルムの使用により、既存の技術に比べて太陽放射を効率的にカットできるほか、車両を熱から守り、車室内の温度を大幅に下げることが可能になるという。この技術はこれまで、少数の高級車のルーフ周辺に採用されていたが、同社は今回のデモカーにおいて、サイドウィンドウやリアウィンドウ、フロントガラスなどに初めて採用している。(2015年12月10日付プレスリリースより)

電動ターボチャージャー
-2019年までに、48ボルト電源の駆動システムと組み合わせて、電動ターボチャージャーを市場投入する。48ボルト駆動システムで発生する電力を有効活用し、従来のターボチャージャーが苦手とする低回転域の出力を電動ターボチャージャーで補うことで、エンジンを低回転化して燃費を改善する。パワートレーン事業を統括するホセ・アヴィラ取締役は「ターボチャージャーは1500回転以下が苦手で、特にディーゼルエンジンではその回転域でのアシストが重要となる」といい、燃費改善技術として電動ターボチャージャーの必要性を説明する。(2015年12月2日付日刊自動車新聞より)

ガラス繊維強化ポリアミドを使用したストラットマウント
-ContiTech Vibration Controlは、BASFのガラス繊維強化ポリアミド「Ultramid」を主要材料の一つとしたストラットマウントを開発した。「Ultramid」を使った初のストラットマウントで、乗用車用シャシーのフロントおよびリアアクスルに使用される。従来のスチール製やアルミ製に比べて、約25%の軽量化や長寿命化など多くの利点がある。また、高性能の防振ゴムにより、乗り心地も向上させる。(2015年11月11日付プレスリリースより)

自動車内装向け表面材料「Xpreshn」
-ContiTech傘下のBenecke-Kalikoは、自動車内装向けの表面材料「Xpreshn」シリーズを発表した。「Xpreshn」および「Xpreshn HD」は、既存の「Tepeo」および「Tepeo 2」の後継製品となる。また、軽量タイプの装飾フォイル「Xpreshn Light」および「Xpreshn HD Light」は、さらなる車両の軽量化に貢献する。「Xpreshn」や「Xpreshn HD」に比べてさらに20%の軽量化が可能になるもので、従来の製品と比べると最大60%の軽量化を実現する。(2015年11月3日付プレスリリースより)

拡張現実 (AR) ソフトウェア
-傘下のElektrobitが拡張現実 (AR) ソリューションの製作を促進するソフトウェア「ARクリエイター」の開発を行うと発表。2015年7月の買収にあたって、Elektrobitを独立したソフトウェア会社として統合した。Elektrobitは引き続き、自動車メーカーおよびティア1サプライヤー向けに最新のソフトウェア開発を行う。今後は、ARヘッドアップディスプレイ (AR-HUD) 開発の一環として、ARクリエイター (AR-HUD向けのセンサーデータ融合ソフトウェアやソフトウェアフレームワーク) を開発する計画。 (2015年10月14日付プレスリリースより)

Busworld2015展示製品
-ベルギーのKortrijkで開催されるBusworldにおいて、バス用タイヤ、エレクトロニクス、フリート管理システム、計装システム、人間工学に基づいた製品など、同社の製品ラインナップを展示する。メインとなるのは、再設定可能なインストルメントクラスター「MultiViu Professional 12」やタイヤ空気圧モニタリングシステム「ContiPressureCheck」など。「MultiViu Professional 12」は、高画質の12.3型カラーTFTディスプレイを備え、リアルタイムの2Dグラフィックスやビデオ画像を表示する。また、カメラシステム「ProViu Mirror」および「ProViu ASL360」も展示される予定。「ProViu Mirror」は、車両の両サイドに搭載された2台のカメラが、サイドミラーの役割を果たす。録画された記録は、Aピラーの左右に搭載された2つのディスプレイに送信される。これにより、従来のサイドミラーに比べて大幅に視界を向上させることができる。運転時の安全性を最大限にするとともに、燃費消費を最大2%削減できるという。(2015年10月6日付プレスリリースより)

「ロードデータベース (Road Database)」道路情報システム
-Continental Intelligent Transportation Systems (ITS) は、先進運転支援システムに高精度のルート情報を提供する「ロードデータベース (Road Database)」を実現する。この「ロードデータベース」は、車のハードウェアセンサーから情報を取り込み、コンピュータで読み取り可能な道路図を生成する。用途に応じて、従来のデジタルストリートマップを補完または代替するものとして設計されている。このシステムは、カメラやレーダー、レーザーなど既存の車両に搭載されているセンサー類が、膨大な情報量を絶えず記録していることを利用する。収集されたルートデータには、「ロードデータベース」のフォーマットで道路の特徴を抽出する処理がされる。その後、ソフトウェアが車に保存されている他の情報と比較し、新たに認識された違いは、匿名でContinentalのバックエンドに確実に転送される。(2015年9月11日付プレスリリースより)

電気加熱式触媒「EMICAT」を使用するマイルドハイブリッドシステム
-48Vの電気システム向け電気加熱式触媒「EMICAT」は、ガソリン車およびディーゼル車において触媒の暖機時間を短縮する。暖機時間の短縮により、エンジンを素早く頻繁に停止させることができ、エンジンを使わないコースティング走行やアイドリングストップ機能の向上につながるという。48Vハイブリッドシステムと組み合わせると燃料消費を3~4%低減する。(2015年9月10日付プレスリリースより)

路車間 (V2X) 通信技術
-路車間 (V2X) 通信技術をベースとした左折アシストシステムをフランクフルトモーターショーで発表する。このシステムは、左折時に死角から接近してくる車両との衝突の危険性を、視覚的・聴覚的にドライバーに警告する。V2X技術を用いたその他の機能として、電子ブレーキライト (Electronic Brake Light) および道路工事アシスタント (Roadworks Assistant) 機能も提供する。電子ブレーキライトは、見えない位置にいる前方車両がブレーキをかけた場合、それをドライバーに警告する。また、道路工事アシスタントは、工事の位置や全長、走行に最適な車線などの情報を提供する。(2015年9月10日付プレスリリースより)

カメラとレーザーを統合したセンサーモジュール
-カメラとレーザーを単体のコンパクトユニットに統合した新しいセンサーモジュールMFL (Multi Function Camera with Lidar) を開発し、量産を開始したと発表。開発したユニットは、トヨタのコンパクトカー向け衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」に搭載されている。MFLには、2つのセンサー技術が採用された。カメラとレーザーそれぞれの利点を組み合わせたことで、この新しいセンサーモジュールは車両前方の障害物を検知し、衝突の危険がある場合には、ドライバーにブザーとディスプレイ表示で警告を行う。ドライバーのブレーキ操作で衝突が避けられない場合には自動ブレーキが作動する。時速最大80km/hまで介入し、相対速度が最大50km/hまでは衝突を回避することができる。速度差がそれより大きい場合、自動ブレーキは衝突被害を軽減するという。(2015年8月27日付プレスリリースより)

寒冷地向けエアスプリング
-ContiTech Air Spring Systemsは、商用車メーカー向けにエアスプリングを開発した。今回開発したのは、Arktisシリーズの寒冷地向けエアスプリングと、0℃以上の環境下で使用する高温対応エアスプリングの2種類。寒冷地での輸送量増加に対応するために開発したのは、耐寒性に優れたセミトラック用エアスプリング。特殊なゴムコンパウンドを使用したことにより、-55℃の環境でもトラックが最適に駆動できるという。また、クロロプレンゴムを使ったコンパウンドを主原料とする高温対応エアスプリングも開発した。人工気候室における実験では、80℃の高温下における耐久性が標準的な製品に比べて2倍になるとしている。(2015年8月6日付プレスリリースより)

ContiTechによるフランクフルトモーターショー2015展示製品
-ContiTechは、フランクフルトモーターショー2015において、持続可能なモビリティの実現に向けた最新技術を展示する。また、タンポポの根から生成した天然ゴムの工業利用に関する研究成果も発表する予定。同社が今回出展するのは、ポリアミドを使ったリアアクスル用のトランスミッションクロスビーム、バランスシャフト向け両面タイミングベルト、ターボチャージャー用のモジュラー型ホースラインなど。(2015年7月30日付プレスリリースより)

eHorizonと連携させたデモカー「48V Eco Drive」
-2015年フランクフルトモーターショーにおいて、eHorizonと連携させたデモカー「48V Eco Drive」を展示する。この「48V Eco Drive」は、1.2Lガソリンエンジンを搭載したVolkswagen 「Golf」の量産モデル。eHorizonと連携させることで予測的なエネルギー管理を実現し、燃費を2~3%向上させる効率的な運転戦略が可能になるという。(2015年7月20日付プレスリリースより)

アダプティブクルーズコントロール (ACC) と動的eHorizonシステムを組み合わせた試験車両
-アダプティブクルーズコントロール (ACC) と動的eHorizonシステムを組み合わせた「Connected Enhanced Cruise Control」の試験車両を初めて導入すると発表。路上においてこの2つのシステムの連携を実証する。eHorizonでは、Nokia傘下のHEREが提供する正確な道路地図に、車両からのセンサー情報や付加情報を組み合わせる。これらの情報には、車線維持や経路指定のデータのほか、カーブの半径や上り坂、下り坂など追加の経路情報、現在の交通指令や規制など運転関連のデータ (速度制限、追い越し禁止など) が含まれる。この試験車両では、ACCモードで運転速度を規制し、縦方向制御も行う。前方車だけでなく、eHorizonが提供する道路の特徴や速度制限など付加的な環境パラメーターも考慮して制御するという。(2015年7月14日付プレスリリースより)

動的eHorizonシステム
-車が常時、インターネットに接続することにより、リアルタイムの道路交通情報をドライバーに提供する動的eHorizonサービスを2017年から始める。インターネット上のサーバーに集まる他車の走行情報などをベースにデジタル地図情報を常時更新し、速度規制や渋滞情報をドライバーに知らせる。カメラ、レーダーなどのセンサーを補完する技術と位置付け、将来の自動運転に必要な「予知運転」を可能にする。(2015年7月9日付日刊自動車新聞より)

中国市場向けの新型電気駆動システム
-中国市場向けの新型電気駆動システムを開発したと発表。このシステムは、電気モーター、トランスミッション、パワーエレクトロニクスを1つのユニットに統合するという新しいコンセプトを採用しており、これにより部品数を削減した。また、コストを大幅に削減するほか、約15%の軽量化も実現。基本設計は、ドイツのBerlinとHEV事業部門の本社があるNurembergで行われた。また、中国拠点では、特定の顧客向けに開発が行われているほか、中国のサプライヤーとともに新型モーターの生産も行っている。拡張可能なこのシステムはおよそ60~120kWの範囲に対応し、プラグインハイブリッドから高出力の電気自動車までさまざまな車両に搭載できるという。モーターは、用途に応じて非同期機と永久磁石同期機の2種類が用意されている。この新しい駆動システムは、フランクフルトモーターショー2015で一般公開される予定。(2015年6月30日付プレスリリースより)

路外逸脱防止システム
-新たに路外逸脱防止システムの開発に取り組んでいる。このシステムは、意図しない路外への逸脱をなくし、幹線道路や郊外の道路での重大な事故を防ぐもの。車線境界線検出や進路のプレビューなど環境知覚の手段に基づき、不注意により道路を外れそうになったり、センターラインを越えそうになると、自動的に車両を元の車線に戻すことができる。道路の外側も監視し、車両を指定された位置に維持するためのより大きな権限が与えられていることから、車線維持機能や車線逸脱警告システムとは異なる特徴を持つ。(2015年6月23日付プレスリリースより)

触覚フィードバックディスプレー
-触覚フィードバック機能を備えたタッチディスプレーを開発し、2017年に生産を始めると発表。ディスプレー内部にアクチュエーターを内蔵し、タッチパネルに触れると機械的なフィードバックを指先に伝える。操作が実行されたかどうかを画面を見ることなく確認できるため、安全運転につながるとしている。フィードバックの特性や強度は自由に設定でき、ブランドごとの触覚基準に合わせることができる。デモ用に8インチサイズのディスプレーを製作したが、大型化も可能で、現在は12.3インチでも対応できるとしている。(2015年6月10日付日刊自動車新聞より)

サラウンドビューカメラシステムを搭載した試験車両
-後進時のドライバー支援を行うサラウンドビューカメラシステムを搭載した試験車両を開発した。フロントグリルに1台、リア部に1台、左右のサイドミラーの付け根部分に1台ずつ、合計4台の魚眼カメラが設置されている。それぞれのカメラの視野角は180度以上で、車両の周囲を隙間なく360度カバーしている。映像分析システムは、操作に必要なスペースを遮る対象物を認識する。ECUは電子制御ブレーキシステムに接続されており、認識した対象物との接触が避けられない場合に自動でブレーキを作動させる仕組み。また、対象物があることを認識するだけでなく、それが歩行者なのか自転車なのかを判断することもできるという。(2015年5月5日付プレスリリースより)

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
2015年12月期 2014年12月期 2013年12月期
シャシー・安全 470.3 411.6 401.7
パワートレイン 468.4 428.0 360.5
インテリア 336.0 286.1 253.3
タイヤ 658.2 724.3 798.6
ContiTech 245.2 190.6 166.0
その他 0.7 4.8 1.0
合計 2,178.8 2,045.4 1,981.1


海外投資
<米国>
-Continental Tire the Americasは、米国サウスカロライナ州のSumter工場の拡張工事を開始したと発表。今回の第2フェーズの拡張では、2016年に年間約400万本を予定していた生産能力を、2021年までに約800万本にする計画。生産棟の新設と倉庫の拡張により、同拠点の面積は約72万平方フィートとなる見込み。従業員数は現在の700名から2倍超の1,600名に増員される予定。総額500百万ドル超を投じるとしている。同工場では、アフターマーケットや自動車メーカーからの需要増加に対応し、ContinentalおよびGeneralブランドのタイヤを生産する。(2015年9月10日付プレスリリースより)

<中国>
-ContiTechが中国に初めて開設したゴムコンパウンド工場、康迪泰克常熟混煉膠中心 [ContiTech Changshu Compounding Center] が、2015年7月3日開業した。ContiTechが欧州以外にコンパウンド工場を開設したのは初めて。主にタイヤ、コンベヤベルト向けゴムコンパウンド製品を生産する。投資額は10百万ユーロで、ContiTechのコンパウンド事業では過去最高の投資案件となった。稼働したコンパウンド生産ラインの生産能力は1時間当たり1トン、年間1万トン。(2015年7月13日付け各種リリースより)

-中国の安徽省合肥 (Hefei) の工場拡張工事第3フェーズに着手すると発表。第3フェーズでの投資額は250百万ユーロ。これまで合肥工場には250百万ユーロをすでに投じているため、総額500百万ユーロ超を投じることになる。拡張工事完了後、乗用車用タイヤの年産量を現在の5百万本から2019年末までに14百万本に引き上げる予定。(2015年6月3日付けプレスリリースより)

-ContiTech部門傘下のBenecke-Kaliko Groupが中国常州 (Changzou) で新生産拠点建設の鍬入れ式を行ったと発表。新会社「貝内克-長順生態汽車内飾材料 (常州) 有限公司 [Benecke Changshun ECO Trim Co., Ltd.]」はBenecke-Kalikoと江蘇長順集団 [Jiangsu Changshun Group Co., Ltd.] の合弁によるもので、環境保護型のCO2低排出、アレルゲンフリー自動車内装部品材料「Acella Eco」を生産する。既存の貝内克-長順工場で生産している「Acella Eco」はコックピット内の空気に対する厳しい基準を満たすものとして、中国自動車業界での需要が旺盛になっていることから新工場建設を決めた。第一段階としてまず40百万ユーロを投じるが、これは同社史上最大の投資案件となる。新工場の面積は24,000平方メートル。250名の雇用を見込んでいる。(2015年1月23日付け各種リリースより)