Continental AG 2011年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2011年 12月期 |
2010年 12月期 |
増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 30,504.9 | 26,046.9 | 17.1 | 1) |
EBITDA | 4,228.0 | 3,587.6 | 17.9 | |
シャシー・安全部門 | ||||
売上高 | 6,510.8 | 5,775.4 | 12.7 | 2) |
EBITDA | 982.3 | 891.7 | 10.2 | |
パワートレイン部門 | ||||
売上高 | 5,842.0 | 4,730.8 | 23.5 | 3) |
EBITDA | 484.7 | 268.2 | 80.7 | |
インテリア部門 | ||||
売上高 | 6,110.7 | 5,518.1 | 10.7 | 4) |
EBITDA | 758.8 | 619.2 | 22.6 | |
乗用車・小型トラック用タイヤ部門 | ||||
売上高 | 6,957.5 | 5,820.8 | 19.5 | - |
EBITDA | 1,335.5 | 1,241.0 | 7.6 | |
商用車用タイヤ部門 | ||||
売上高 | 1,854.0 | 1,427.8 | 29.9 | - |
EBITDA | 191.0 | 142.2 | 34.3 | |
ContiTech部門 | ||||
売上高 | 3583.1 | 3,095.3 | 15.8 | - |
EBITDA | 515.0 | 468.2 | 10.0 |
要因
1) 全社
-自動車部品部門の製品ポートフォリオを成長性の高い分野に注力させたこと、さらに関連市場の市況の回復がともない売上増につながった。2011年は、特に乗用車、ステーションワゴン、小型商用車の生産台数の増加が同社事業にとって好影響となった。また、欧州、米州、アジア市場で2桁台の成長を記録。為替の変動によるネガティブな影響は連結範囲の変更のポジティブな効果により一部相殺された。
2) シャシー・安全部門
-電子ブレーキシステム事業の売上は前年比10.1%増、18.3百万ユニットとなった。
-油圧ブレーキシステム事業の売上高は、ブレーキブースターが前年比24%増、18百万ユニット。ブレーキキャリパーは同27.9%増の42百万ユニットとなった。
-パッシブセーフティおよび先進ドライバーアシストシステム部門では、エアバック制御ユニットが14.3百万ユニットで前年比15.1%増。ドライバーアシストシステムは同61.4%増の1.7百万ユニットとなった。
3) パワートレイン部門
-パワートレイン部門の2011年売上高は、前年比23.5%増となった。トランスミッション事業ユニットが特にアジアおよび北米市場で強い伸びを示した。エンジンシステム事業ユニットは北米市場でガソリンエンジン用インジェクションシステムが増加、欧州では主にディーゼルエンジン用インジェクションが増加した。センサー&アクチュエーター事業ユニットは前年比20%増で、特に排ガス制御製品の伸びが大きかった。ハイブリットおよびEV事業ユニットはアイドルストップ制御製品で新規受注を獲得し、燃料供給事業ユニットはアジアおよび北米市場で売上を拡大した。
4) インテリア部門
-ボディ・安全事業ユニットは、主要な製品ほぼ全てで売上を伸ばした。特にアクセスコントロールおよびスタートシステム、ドア制御ユニット、コンフォートロックシステム、シートコンフォートシステムで高い伸びを示した。インフォテインメント&コネクティビティ事業ユニットは、2011年オーディオおよびコネクティビティ関連部品で売上を落とした。これは米国市場および一部欧州自動車メーカーでオーディオ製品の需要が減退したことが要因。マルチメディアシステムでは、中国および欧州の需要が増加し売上増につながった。
事業再編
-2011年8月1日付で、乗用車・小型トラック用タイヤ(PLT)部門と商用車用タイヤ(CVT)部門を、1つのタイヤ部門に統合すると発表した。2010年の売上は、PLT部門が58億ユーロ、CVT部門が14億ユーロで、合計約72億ユーロを記録している。統合後は同社における最大部門となる。(2011年6月8日付プレスリリースより)受注
-ホンダは12月に発売する新型軽自動車「N BOX」で同社製の横滑り防止装置(ESC)を採用する。同車では軽自動車で初めてESCを全車に標準装備、安全装置の充実を図る。ESCは登録車では来年10月以降に発売する新型車に、軽自動車は2014年10月から装着が義務化される。同社では、今年市場投入した最新ユニット「MK(マーク)100」をホンダ「Insight」の一部車種などに供給している。今回は前輪ディスク式、後輪ドラム式のブレーキ機構をもつ「N BOX」向けに同製品をアレンジ、浜北工場(浜松市浜北区)で製造ラインを拡充し対応する。(2011年12月13日付日刊自動車新聞より)-自動ブレーキを活用して低速走行時の衝突事故の未然防止などを図る運転支援システムを日系自動車メーカーから初受注した。マツダが来年初頭までに投入する新型SUVに搭載される見通し。障害物の検知に赤外線センサーを利用してコストを抑えたことと、欧州メーカーへの納入実績を生かして日系の受注獲得につなげた。また、現在は他の日系メーカーにも技術提案を開始しており、さらなる受注開拓に取り組みながら運転支援システムを日系向けビジネスの新たな柱に育成する。(2011年10月13日付日刊自動車新聞より)
-Fordの3気筒ガソリン直噴エンジンに、同社の新型ターボチャージャーが採用されたと発表。このエンジンはまずFord 「Focus」の2012年モデルに搭載され、その後「C-Max」、「B-Max」に搭載される予定。ターボチャージャーの直径38mmのタービンは、1,050℃に達する排気流のなかで最大毎分24万回転(毎秒4,000回転)を実現する。生産は、このプロジェクトにおけるパートナーSchaefflerが、ドイツのLahr工場で行う予定。同拠点のターボチャージャーの年産能力は最大2百万基となる見込み。(2011年10月11日付プレスリリースより)
-Ford 「Focus」の車線維持支援システムに、同社のカメラセンサーシステムが採用されていると発表。このシステムは車両前方の道路を監視し、分析モジュールが路面標示に応じて車両位置を決定する。また、車線維持支援システム・インテリジェントヘッドランプ制御・道路標識認識システム向けのカメラセンサーの他に、同社が開発した、緊急ブレーキアシストシステムの赤外線光センサーもFord 「Focus」に採用されている。(2011年10月5日付プレスリリースより)
-Renaultの電気自動車「Kangoo Z.E.」および「Fluence Z.E.」に電気モーターを納入している。このモーターの最大出力は70kW、最大トルクは226Nm。従来の燃焼型エンジンでは、トランスミッションを除いた重量が80kg~150kg(1.2L~2.0Lエンジン)なのに対し、同社の電気モーターは77kgと大幅な軽量化を実現。生産はドイツのGifhorn工場で行っており、現在の年産能力は6万ユニット。2012年には7.5万ユニットまで引き上げられる見込み。なお、同社はこれまで同拠点に12百万ユーロ超を投じている。(2011年9月13日付プレスリリースより)
-2009年から2013年までの期間において、約90の電気自動車・ハイブリッド自動車に関連する契約を、世界17の自動車メーカーより受注していると発表。これらの契約には、電気モーター、パワーエレクトロニクス、バッテリー部品、計装システム、テレマティクス、回生ブレーキシステム、安全充電のためのセンサーシステム・部品などが含まれる。このうち、60%近くが電気自動車向け。大部分は欧州で開発・生産され、一部がアジアで生産される。(2011年9月13日付プレスリリースより)
-ContiTechの樹脂ピストン付エアスプリングが、Daimlerの新型「Mercedes-Benz Actros」のドライブアクスルに採用されていると発表。特殊な樹脂を使用し、従来のスチールピストンに比べてアクスル1本あたり最大75%・12kgの軽量化を実現した。なお、ContiTech Air Spring Systemsは商用車・バス・トレーラー向け可変エアサスペンション用部品およびシステム一式を、現在7拠点で生産している。2012年には、インドとブラジルに生産拠点を設置する計画。(2011年8月10日付プレスリリースより)
-Daimler 「Mercedes-Benz CLS」向けに、「Conti Sport Contact 5 PMO」を受注したと発表。対象となるタイヤサイズは、255/35R19および285/30R19。また、Mercedes-Benzの「Viano」、「Vito」向けに、タイヤサイズ245/45R19の「ContiSportContact5」を納入する。(2011年8月4日付プレスリリースより)
-Eco Craft Automotive (ドイツ)の電動小型トラック「Eco Carrier」にパッシブセーフティシステムを納入する。この車両は現在、欧州市場で販売されている。2011年末までに、Continental製のフロントシートエアバッグおよび3点式シートベルトを搭載する予定。(2011年3月9日付プレスリリースより)
企業買収
-Modi Rubber LTDのインド子会社Modi Tyres Company Limited(MTCL)を完全子会社とする買収手続きを完了したと発表。買収金額は約18.5百万ユーロ。今後、MTCLの名称は「Continental Tyres India Limited」へ変更となる。同社はインド市場において、トラック・バス用バイアス・ラジアルタイヤ、乗用車用ラジアルタイヤの現地生産および販売に注力する計画。Delhiを本拠とし、ModipuramおよびPartapurに生産拠点を置く。(2011年7月18日付プレスリリースより)-2011年7月1日付で、Magna International傘下のMagna Electronicsにおけるレーダーエンジニアリング部門を買収すると発表。この部門はドイツのOttobrunnに拠点を置いている。この買収により技術者11名がContinentalへ異動となる。同部門を売却することで、Magna Electronicsはカメラベースの製品・システムの開発に注力する計画。なお、両社は買収金額を非公開とすることで合意している。(2011年6月20日付プレスリリースより)
受賞
-同社の新型ピエゾ式インジェクターが、ドイツ連邦環境自然保護省およびドイツ産業連盟より「2010 Innovation Prize for Climate and Environment」を受賞したと発表。このインジェクターはノズルの針が油圧アシストなしで直接作動するため、より正確に噴射を行うことが可能になる。これにより、最大5%の燃費向上を実現。なお、このシステムは2013年から大手自動車メーカーの車両に搭載される予定。(2011年3月16日付プレスリリースより)開発動向
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2011年12月期 | 2010年12月期 | 2009年12月期 | |
シャシー・安全 | 463.1 | 422.3 | 380.8 |
パワートレイン | 454.9 | 396.9 | 328.8 |
インテリア | 449.6 | 407.9 | 434.7 |
乗用車・小型トラック用タイヤ | 129.9 | 120.8 | 113.5 |
商用車用タイヤ | 46.2 | 41.8 | 40.5 |
ContiTech | 65.0 | 60.7 | 58.0 |
合計 | 1,608.7 | 1450.4 | 1,356.3 |
研究開発拠点
-ドイツNurembergに自動車用電子トランスミッション制御システムの試験・開発研究所を新設したと発表。2,500平方メートルの建物面積のうち、1,500平方メートルは研究室、1,000平方メートルは事務棟となる。投資額は7.5百万ユーロ。従業員100名の増員を予定している。(2011年6月9日付プレスリリースより)-Continental Tire the Americasは、ドライタイヤおよびウェットタイヤでの走行・車両ダイナミクス試験が可能なテストコースを新たに設置したと発表。投資額は約3.5百万米ドル(約2.5百万ユーロ)。同社の米国テキサス州のUvalde性能試験場内に位置する。この車両ダイナミクス試験エリアの面積は、64万平方フィート(6万平方メートル)を占める。(2011年5月23日付プレスリリースより)
-シンガポールで新R&Dセンターの起工式を開催した。2012年4月までに、総床面積10,170平方メートルの7階建て施設を建設する。投資額は合計21百万ユーロの見込み。この拠点設立により同社は、インストメーター、ディスプレイ、マルチメディアおよびテレマティックス、ラジオナビゲーション、センタースタック、インテリアモジュール、コントロールシステムの開発能力向上を目指す。(2011年3月18日付プレスリリースより)
研究開発体制
-同社とドイツのダルムシュタット工科大学は、共同研究を行うことで合意した。研究プロジェクト「PRORETA3」の一環として、都市交通における事故回避や衝撃軽減を目的とする運転支援システムの開発を行う。この「PRORETA」の第1段階(2002-2006年)では、緊急ブレーキおよび緊急ステアリングアシストに関して研究。また、第2段階(2006-2009年)では、追い越し時に対向車との衝突を回避するシステムについて研究を行った。(2011年1月20日付プレスリリースより)技術提携
-ドイツの自動車メーカーBrabusとの間で技術提携契約を締結した。今後両社は、高級車セグメントにおけるより安全な製品の生産に向け、多岐にわたる技術を共有する。(2011年9月28日付プレスリリースより)-電気自動車用の高電圧リチウムイオン電池の開発に向け、ドイツのDarmstadtを本拠とするAkasol Engineeringと提携することで合意したと発表。Akasol Engineeringは、乗用車・商用車向けリチウムイオン電池の開発・生産を行っている。両社が開発を目指すのは、流体冷却システムを用いて全電池システムを均一に冷却することで、電池性能を向上させるとともに、対応車種の拡大と長寿命化を実現したリチウムイオン電池。コンパクトカーからシティバス、トラックまで、さまざまな車種への搭載が可能となる見込み。(2011年9月12日付プレスリリースより)
製品開発
ハロゲンフリーの内装用フォイル-ContiTech傘下のBenecke-Kalikoがハロゲンフリーの内装用フォイルを開発したと発表。従来のポリ塩化ビニル製フォイルに比べて、25%から50%の軽量化を実現した。低密度ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを使用することにより、車1台あたり2kg以上の軽量化が可能になる。(2011年12月1日付プレスリリースより)
車両位置センサー
-Continentalは、新型センサー「M2XPro(Motion information 2X Provider)」を開発した。走行ダイナミクスセンサー情報とGPSデータを統合し、車線内での車両位置を正確に測定することが可能になるもの。現在、このセンサーは試作モデルでの開発段階。2015年までに、Car2X(車車間/路車間通信)システムに初採用される計画。また、同社のアンテナモジュールへの統合も可能になる。(2011年11月17日付プレスリリースより)
バス用新型コックピット
-路線バス・長距離バス用の新型コックピット「Driver's Workplace+」を開発した。携帯端末用ホルダーおよびポートを備え、電話・衛星ナビゲーション端末・フリート管理コンピューター、端末などの利用が可能。なお、この製品は同社のCommercial Vehicles & Aftermarket(商用車・アフターマーケット)部門により開発された。(2011年10月17日付プレスリリースより)
固定型ブレーキキャリパー
-中型乗用車向けの固定型ブレーキキャリパーを新開発した。従来のフィスト型ブレーキキャリパーに比べて、ホイール1本あたり1.5kgの軽量化を実現。このアルミモノブロックブレーキキャリパーは、これまで固定型ブレーキキャリパーの課題であったブレーキ音を改善する。まず、フロントアクスル向けに開発されているが、今後リアアクスルにも対応する予定。(2011年8月15日付プレスリリースより)
リフティングフードシステム向け圧力センサー
-車両前部で歩行者との衝突を感知しボンネットフードを持ち上げる「リフティングフード(LH)」システム向け圧力センサーを開発、受注活動を開始した。パッシブセーフティー(衝突安全)のひとつとなる歩行者保護技術の一環。自動車との衝突時に歩行者の保護や損傷を軽減する動きは、欧州を中心に世界各地で活発化しており、センサーの精度を高めた新システムで提案活動を強化する。日系自動車メーカーにも欧州向け車両をはじめ、採用を促す考えだ。同社では、2009年夏に新センサーシステムの開発を開始、同年11月には車両に設置するなど実用化を進めてきた。人体との衝突より衝撃が弱い小動物や、ボールなどとの衝突でシステムが作動しないようセンサー精度の向上に注力したという。昨年春に試作品が完成、今年夏には本格生産を開始する計画だ。6月から欧米メーカーで試験を開始し、さらに8社がテストする予定としている。(2011年7月14日付日刊自動車新聞より)
イグニッションシステムおよび噴射制御システム
-イグニッションシステム「Continuous Current Ignition(CCI)」および噴射制御システム「Controlled Solenoid Injection(COSI)」を開発した。CCIは、燃料チャンバー内の希薄混合気へ確実に点火するシステム。一方のCOSIは、シリンダー内に噴射される微量の燃料も制御することが可能。これにより触媒コンバーターが迅速に反応し、粒子排出削減・燃費向上に繋がる。また、同社が最近開発した高圧燃料ポンプを使用することで、燃料噴射システムの騒音を大幅に削減。これらの部品は、新型エンジンコントロールプラットフォーム「EMS3」によって制御される。(2011年5月5日付プレスリリースより)
センタースタックモジュール
-8型カラーディスプレイを使用した新型センタースタックモジュールを開発した。ブラックパネル技術を採用し、ディスプレイ上のバーチャルスイッチやスライドコントロールは、電源スイッチが入っている時のみ可視状態となる。このセンタースタックは、中央のヘッドユニットもしくはHMIコントローラーに接続している。(2011年3月23日付プレスリリースより)
EV/PHV向けセンサー
-電気自動車およびプラグインハイブリッド車向けセンサー「evSAT (Satellite for Electric Vehicles)」を開発した。このセンサーは車が充電モードの時に衝突が起こると、即座にバッテリーを切断するもの。2012年にドイツRegensburg工場において量産を開始し、国内の自動車メーカーへ供給する予定。(2011年2月9日付プレスリリースより)
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2011年12月期 | 2010年12月期 | 2009年12月期 | |
シャシー・安全 | 327.1 | 247.1 | 159.5 |
パワートレイン | 393.7 | 301.5 | 247.2 |
インテリア | 247.7 | 191.3 | 131.3 |
乗用車・小型トラック用タイヤ | 527.2 | 404.3 | 198.3 |
商用車用タイヤ | 109.9 | 51.2 | 40.5 |
ContiTech | 110.6 | 100.3 | 82.8 |
その他 | (4.9) | 0.7 | (0.2) |
合計 | 1,711.3 | 1,296.4 | 859.4 |
タイヤ部門
-乗用車用および小型トラック用タイヤの強い需要に対応するため、拡張投資計画を発表した。米国Mount Vernon工場、ブラジルCamacari工場では、年産能力をそれぞれ約4百万本増加させる計画。また2011年初めに開設した中国安徽省の合肥 (Hefei)工場は、予定より2カ月早く開業した。さらに、米国・ロシアにも新工場の建設計画が進められている。2011年は、乗用車用・小型トラック用タイヤを約124百万本生産する計画。ドイツHanoverに本社と研究開発センターを持つ同社は、欧州だけで7つのタイヤ工場を保有している。ドイツのAachen工場・Korbach工場では乗用車用・小型トラック用タイヤを年間20百万本生産し、他にフランス、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、チェコに生産拠点を持つ。(2011年6月9日付プレスリリースより)
海外投資
<ブラジル>
-ブラジルのサンパウロ州Salto工業団地に、技術センターを建設中と発表。ガソリンおよびディーゼルエンジンの排出ガス、ホモロゲーション、キャリブレーションに関するテスト能力を増強する。投資額は23百万レアル(9.3百万ユーロ)で、2012年半ばに完成する予定。同施設の総面積は2,400平方メートルで、シャシー・エンジンベンチ動力計や化学実験室など、さまざまな設備を備える予定。(2011年11月21日付プレスリリースより)-210百万米ドルを投資し、ブラジルのBahia州Camacari工場を拡張する。これにより、同工場の生産能力は2015年末までに約2倍に拡大する。2010年、Camacari工場は乗用車用タイヤ450万本、トラックタイヤ35万本を生産した。2011年の生産能力は、乗用車用タイヤ500万本、トラックタイヤ45万本となる見込み。(2011年3月15日付プレスリリースより)
<中国>
-中国の吉林省長春(Changchun)市に、同市2番目となる自動車用エレクトロニクス工場の起工式を行ったと発表。投資額は300百万元(約35百万ユーロ)。2012年9月に稼動開始の予定で、同市にある既存のエレクトロニクス工場から、シャシー・安全部門およびインテリア部門の生産を引き継ぐ計画。なお、既存工場は現在、中国国内の58カ所・136社に製品を供給するほか、世界19カ国・73社に向け輸出を行っている。(2011年10月20日付プレスリリースより)
-中国山東省済南(Jinan)市内の臨港経済開発区に、100%出資による生産子会社Continental Automotive Jinan Co., Ltdを設立したと発表。商用車・アフターマーケット向けエレクトロニクスの生産に特化した施設としては、同社にとって中国初となる。投資額は57百万中国元(約6.2百万ユーロ)で、工場面積は21,169平方メートル。同社は現在の従業員数210名を2015年までに倍増し、中国での生産拠点を18に増やす見込み。2011年はまず、商用車向けインストルメントクラスターの生産に注力し、月産能力66,000ユニット、年産能力792,000ユニットを見込む。また、ボディー・シャシー用エレクトロニクスの生産を2012年に開始する計画。(2011年5月27日付プレスリリースより)
-中国の安徽省合肥(Hefei)市に中国初のタイヤ工場を開設した。投資額は185百万ユーロ超を見込む。同工場の乗用車用タイヤの年産能力は4百万本。中国をはじめとするアジア市場向けに生産を行う。同社は今後、Hefei工場にさらなる投資を行い、年産能力16百万本を目指す計画。2011年の量産には、中国市場向けの「ContiPremiumContact2」および「ContiComfortContact5」が含まれる。また、同拠点では現在400名超の従業員が勤務しているが、この投資に伴い2011年中に200名を増員する計画。(2011年5月18日付プレスリリースより)
<米国>
-米国のサウスカロライナ州Sumterにタイヤ工場を新設すると発表した。2012年半ばに建設を開始し、2013年に完成予定。第一フェーズでは、2017年にフル稼働となる時点で、乗用車・小型トラック用タイヤの年産能力は約5百万本を見込む。第二フェーズでは、2021年までに年産能力を8百万本まで引き上げる計画。同社は、この一連の計画に5億米ドル超を投じ、従業員1,600名超を増員する。なお、2011年における米州拠点の生産能力拡大を目的とした投資は、約10億米ドルとなる見込み。(2011年10月6日付プレスリリースより)
-米国イリノイ州Mt. Vernonのタイヤ工場を拡張すると発表。今後3年間で、224百万米ドルを投資する。このうち171百万米ドルは、新設する機械・設備向け。53百万米ドルは、建物およびインフラに充当される。同工場では、タイヤの年産能力が約4百万本増加する見込み。また今回の投資に伴い、今後4年間で従業員444名の増員が見込まれる。(2011年5月13日付プレスリリースより)
<インド>
-インド市場における事業の拡大計画を発表した。Continental Indiaは2011年中に、Modipuram工場におけるトラック・バス用バイアスタイヤの生産量を50万本超に引き上げる計画。2013年には、100万本を超える見込み。さらに、今後50百万ユーロ超を投じ、2013年後半から乗用車・商用車用ラジアルタイヤを生産する。なお、Continental Indiaの従業員数は、現在の1,600名から今後数年間で2,200~2,400名まで増員される予定。(2011年8月24日付プレスリリースより)
<ロシア>
-Kalugaのエレクトロニクス工場に、生産ラインを増設すると発表。投資額は6百万ユーロ超。同工場では主にエンジンコントロールユニットを生産するが、燃料供給・噴射システム用部品も製造する予定。今回の拡張により、同工場におけるエンジンコントロールユニットの年産能力を100万個以上に拡大する。また、従業員120名超を増員する見込み。なお同工場の名称は、これまでの「AVTEL」から、2011年7月5日付で「Continental Automotive Systems Rus.」に変更となる。(2011年7月5日付プレスリリースより)
-Kalugaに乗用車用タイヤ工場を新設すると発表した。2011年末より建設開始の予定。投資額は約220百万ユーロで、2013年末に生産開始を予定している。第一フェーズのフル稼働時には、年間約4百万本のタイヤを生産する見込み。また、2013年末までに従業員約400名の雇用を計画している。なお新工場では「Continental」、「Gislaved」、「Barum」、「Matador」ブランドの夏用・冬用タイヤを生産する。(2011年7月1日付プレスリリースより)