Federal-Mogul Corporation 2008年12月期の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万ドル) |
2008年 12月期 |
2007年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 6,866 | 6,914 | (0.7) | - |
純利益 | (467.9) | 1,412.3 | - | - |
パワートレインエネルギー(PTE)部門 | ||||
売上高 | 2,085 | 2,054 | 1.5 | -同部門は、売上高のうち米国外からの売上が約80%を占めるため、主としてユーロに対して米ドル安となったことにより、売上が81百万ドル増加。 -欧州および北米のOEMの生産台数が減少したため、売上はは48百万ドル減少。 -2007年11月に中国の合弁事業の支配権を獲得したことにより、20百万ドルの増収。 -顧客による引き続きの値下げ要請に応じ、売上は22百万ドル減少。 |
パワートレイン用シーリングおよびベアリング(PTSB) | ||||
売上高 | 1,043 | 1,054 | (1.1) | -同部門は、売上高のうち米国外からの売上が約65%を占めるため、為替差益の恩恵を受けて売上が35百万ドル増加。 -北米および欧州の小型車の生産台数減少が、アジアでのマーケットシェア拡大やOEMの生産台数増を以ってしてもカバーできず、売上は80百万ドル減。 -販価値上げにより27百万ドル増。 -2008年3月のFMBIL買収により、12百万ドルの増収。 |
車両セーフティーおよび保護(VSP) | ||||
売上高 | 717 | 793 | (9.6) | -同部門は、売上高のうち米国外からの売上が約80%を占めるため、為替変動(主にユーロに対する米ドル安)により、売上が32百万ドル増加。 -アジアでマーケットシェア拡大があったものの、小型車の生産減や北米と欧州でのOEM生産数減少により、販売は104百万ドル減少。 - 値引き分は計4百万ドル。 |
自動車製品 | ||||
売上高 | 379 | 334 | 13.5 | -同部門は、売上高のうち米国外からの売上が約55%を占めるため、為替差益の恩恵を受け、売上が12百万ドル増加。 -北米を含む全地域での新規取引が32百万ドルの売上増をもたらした。 |
受注
-Ward's AutoWorldが選出した2008年モデルのエンジン10傑の内以下9つのエンジン向けに、ピストン、リング、ライナー、ベアリング、ブッシング、バルブシート、バルブガイド、シリンダーヘッドガスケット、燃焼・排気ガスケット、オイルパンガスケット、エンジン用ヒートシールドなどのパワーシリンダー、シーリング、ヒートシールド部品を供給。同社部品搭載のエンジンは以下のとおり
-Audi 2.0リッターFSI DOHC I-4ターボ
-BMW 3.0リッターDOHC DOHC I-6ターボ
-Daimler 3.0リッターV6ターボディーゼル
-Ford 4.6リッターSOHC V8
-GM 3.6リッターDOHC V6
-GM 6.0リッターOHV V-8 ハイブリッド
-Honda 3.5リッターSOHC V6
-Mazda 2.3リッター DISI DOHC I-4ターボ
-Nissan 3.7リッターDOHC "VQ" V-6
(2008年1月16日付プレスリリースより)
リストラクチュアリング
-2008年9月と12月にリストラ計画「Restructuring 2009」を発表。
-この計画では、他の人員整理とあわせて全世界で8,600名を削減することになる。
-2008年度、この計画に関連して127百万ドルのリストラ費用を支出。また今後2010年まで37百万ドル追加費用を支出する予定。
海外動向
-2008年10月、日本法人であるフェデラル・モーグル システムプロテクションとフェデラルモーグル株式会社は、2008年12月1日付で合併し新社名を「フェデラル・モーグル ジャパン」とすると発表。日本における業務の効率化と事業基盤の強化を図る。(2008年10月16日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発費 | (単位:百万ドル) |
2008年12月期 | 2007年12月期 | 2006年12月期 | |
合計 | 173 | 178 | 162 |
研究開発拠点
米国:ミシガン州Plymouth、イリノイ州Skokie、ミシガン州Ann Arbor、ペンシルバニア州Exton、オハイオ州Toledo
海外:ドイツ(Burscheid,、Nuremberg、 Wiesbaden、Bad Camberg)、英国(Chapel)、フランス(Crepy)、日本(横浜)
-2009年第2四半期に中国上海市にテクニカルセンター開設の予定。
設備投資
設備投資費 | (単位:百万ドル) |
2008年12月期 | 2007年12月期 | 2006年12月期 | |
パワートレインエネルギー | 131 | 147 | 88 |
パワートレイン用シーリングおよびベアリング | 69 | 65 | 51 |
車両セーフティーおよび保護 | 40 | 45 | 39 |
自動車製品 |
41 | 23 | 25 |
グローバルアフターマーケット |
4 | 6 | 7 |
全社 | 35 | 24 | 27 |
合計 | 320 | 310 | 237 |
海外投資
<ブラジル>
-2008年7月、パワートレインエネルギー部門のAraras工場(ブラジル)が稼動を開始したと発表。新工場は、建屋面積10,300平方メーター。ピストン、カムシャフト、バルブシート、バルブガイドを生産する予定。同社では、新工場にピストン用の最新鋭ライン1基を装備し、旧Araras工場の事業も移行・統合。08年内を目処に2基目のピストン用ラインも稼動。(2008年7月7日付プレスリリースより)
<インド>
-2008年8月、インドのChennaiにOEM/アフターマーケット向け摩擦材を生産する新工場を建設すると発表。09年9月を目途に小型車用ブレーキ部品・摩擦材および商用車向け摩擦材の生産を開始する予定。 Chennai工場はインド7番目の生産拠点となる。(2008年8月7日付プレスリリースより)