(株) ショーワ 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2014年
3月期
2013年
3月期
増減率 (%) 要因
全社
売上高 272,794 232,962 17.1 -為替換算による影響及び二輪車用製品と四輪車用製品の販売がともに増加したため増収。
営業利益 20,207 12,756 58.4 -売上変動構成変化、原価低減による改善効果及び為替影響等により増益。
経常利益 21,521 13,916 54.6
当期純利益 6,860 7,984 (14.1) -名古屋事業所閉鎖に伴う特別早期退職制度等に関わる費用及び中国合弁子会社が製造した部品の不具合に対する負担見込額(製品保証引当金繰入額)、また独占禁止法関連損失を特別損失として計上したため減益。
四輪事業
売上高 96,858 80,529 20.3 -主にアメリカ及びタイにおける得意先の販売の増加、また中国における得意先の販売が回復し、全体で増加した。
営業利益 5,109 3,349 52.6
ステアリング事業
売上高 81,232 71,130 14.2 -主にアメリカにおける得意先の販売の増加、また四輪事業と同様に中国における得意先の販売が回復し、全体で増加した。
営業利益 5,029 1,713 193.6

事業計画

-2013年6月10日に開催した臨時取締役会で、名古屋事業所の閉鎖と特別早期退職支援制度の実施を決めたと発表した。四輪車用ショックアブソーバーは海外への生産シフトが進み、生産能力が過剰になっている。同製品の生産を埼玉工場(埼玉県行田市)に集約し、コスト競争力を強化する。国内では埼玉工場と名古屋事業所でショックアブソーバーを生産しているが、2工場を合わせた生産能力に対し、現状の生産量は7割にとどまっている。今後も国内生産量の増量が見込みにくいため、生産場所を集約する。名古屋事業所の閉鎖時期は未定だが、来春をめどにすると見られる。 (2013年6月12日付日刊自動車新聞より)

海外事業

-ベトナムの連結子会社Showa Auto-Parts Vietnam Co., Ltd. (SAV) について、伊藤忠商事の出資持分8.45%を譲り受けたと発表した。これにより、同社の出資比率は83.1%から91.55%となった。SAVは、二輪・四輪車用部品の製造・販売を行っている。(2014年3月19日付プレスリリースより)

-米国の連結子会社American Showaの株式8.65%をAmerican Honda Motorより譲り受け、完全子会社化すると発表した。American Showaは、四輪・二輪用部品の製造・販売を行っている。(2014年3月10日付プレスリリースより)

-英国連結子会社Showa UKの欧州開発・営業拠点としてドイツのLangenに支店を開設すると発表した。新拠点「Showa UK Ltd. Europe R&D Office (仮称)」は、2014年4月に開設される予定。(2014年2月24日付プレスリリースより)

-メキシコ・グアナファト州に電動パワーステアリング (EPS) の生産拠点「ショーワ・オートパーツ・メキシコ」を設立すると発表した。2千万ドル (約19億8千万円) を投資してEPSの生産工場を建設、2015年7月の稼働を予定する。北米市場の自動車生産拡大に迅速に対応する体制を構築していく。(2013年4月26日付日刊自動車新聞より)

受注

-ショックアブソーバーが広汽本田汽車有限公司の中国専用モデル「CRIDER」に採用された。

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
二輪・汎用事業 2,344 1,800 -
四輪事業 2,992 2,117 -
ステアリング事業 3,296 2,483 -
ガススプリング事業 94 90 -
合計 8,044 6,492 5,880

周波数応答式可変ダンパーを発売
-電子制御に頼ることなく減衰力を可変する周波数応答式可変ダンパーSFRD (Sensitive Frequency Response Damper) を発売したと発表した。さまざまな状況下において、車両の乗り心地と操縦安定性を両立させる。生産は、同社の埼玉工場およびAmerican Showa, Inc.のSunbury工場で行っており、年産能力は11.5万本の見込み。(2013年6月25日付プレスリリースより)

研究開発拠点

事業所 (所在地) 主な研究開発内容
4輪開発
(埼玉県行田市)
四輪車用ショックアブソーバ、ガススプリングの研究・開発
栃木開発センター
(栃木県芳賀郡)
油圧機器、パワーステアリング、ドライブトレイン並びに材料の研究・開発
2輪開発
(静岡県袋井市)
二輪車用ショックアブソーバの研究・開発

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
二輪・汎用事業 4,521 3,069 1,373
四輪事業 5,311 2,581 1,883
ステアリング事業 4,166 1,804 1,682
ガススプリング事業 51 44 100
その他 676 174 256
調整額 (1,831) (580) (161)
合計 12,896 7,094 5,134
-2014年3月期における前年比81.8%の増加は、主に二輪・汎用事業におけるインドでの設備拡充及び増産対応、四輪事業におけるインドネシアでの新規立ち上げならびにステアリング事業におけるメキシコでの新規立ち上げによるもの。

国内投資

-栃木県塩谷郡の土地を取得して専用テストコースを建設すると発表した。四輪車・二輪車用ショックアブソーバー、ステアリングおよびドライブトレイン等のシステム開発を更に進化させる。テストコースの面積は約198,000平方メートル。2014年12月に着工し、2015年6月に完成する予定。(2014年1月30日付プレスリリースより)

設備の新設計画

-2014年3月期末現在における投資予定総額は、23,717百万円であり、主要な設備の新設等の計画は以下のとおり。
会社名
事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予
定総額
(百万円)
着手 完了予定 完成後の
能力増加
埼玉工場他
(埼玉県行田市)
四輪車用部品生産設備・製造機械設備 1,619 2013年4月 2015年3月 (注) 1
御殿場第2工場
(静岡県御殿場市)
四輪車用部品生産設備 1,123 2013年4月 2015年3月 (注) 2
栃木開発センター
(栃木県芳賀市)
研究開発設備 1,347 2013年10月 2015年3月 (注) 1
浅羽工場他
(静岡県袋井市)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 758 2013年4月 2015年3月 (注) 2
American Showa, Inc.
Sunbury Plant
(米国オハイオ州)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 1,148 2013年1月 2015年3月 (注) 2
American Showa, Inc.
Blanchester Plant
(米国オハイオ州)
四輪車用部品生産設備 1,613 2013年4月 2015年3月 (注) 1
Showa Autoparts Mexico, S.A. de C.V
(メキシコ グアナフアト州)
四輪車用部品生産設備 4,546 2013年9月 2015年3月 (注) 1
P.T. Showa Indonesia Manufacturing
(インドネシア チカラン)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 988 2013年2月 2015年3月 (注) 1
Summit Showa Manufacturing Co., Ltd.
(タイ チョンブリ)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 938 2013年11月 2015年3月 (注) 1
広州昭和汽車零部件有限公司
広州工場
[Guangzhou Showa Autoparts Co., Ltd.]
(中国 広州)
四輪車用部品生産設備 827 2013年12月 2015年3月 (注) 1
(注1) 主に能力拡充、合理化のための設備計画であるため、完成後の能力増加が若干見込まれる。
(注2) 完成後の増加能力は、算定が困難なため記載を省略。