(株) ケーヒン 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)

  2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 278,490 255,937 8.8
-
営業利益 21.598
13,716 57.5
-為替が円高に推移した影響や研究開発費の増加はあるものの、売上増に伴う利益増加や合理化効果および事業所再編効果により増益。
経常利益 21,694 15,361 41.2
当期純利益 12,324 7,633 61.5
-東日本大震災に伴う損失が発生したものの、負ののれん発生益があり増益。

地域別動向

<日本>
-四輪車製品は、東日本大震災による販売現象はあったが、北米、アジアおよび中国向けの製品の販売が増加。
-二輪車・汎用製品は、主にアジア向け製品などの販売が増加。
-売上高は1,464億5800万円。

<米州>
-為替換算上の影響はあったが、北米市場の回復による四輪車製品の販売が増加。
-ブラジルなどでの二輪車・汎用製品の販売が増加。
-売上高は730億7200万円。

<アジア>
-タイにおける四輪車製品の販売が増加。
-タイ、インドネシア、インドおよび台湾での二輪車・汎用製品の販売が増加。
-売上高は806億5600万円。

<中国>
-為替換算上の影響があったが、引き続き好調な中国市場で四輪車製品の販売が増加。
-二輪車・汎用製品の販売が増加。
-売上高は341億4700万円。

<欧州>
-為替換算上の影響があったが、昨年の大幅な減産による在庫調整が終了。
-売上高は57億9200万円。

企業買収

-2010年6月、昭和電工から自動車空調用熱交換器事業を取得することについて最終契約を締結した。今回の譲渡対象はアルミ製エバポレーターを中心とする自動車空調分野の製品で、レーザー製品関連のアルミニウムシリンダー事業は含まれていない。13年中に、譲渡対象事業を分社し新設した新会社「サーマル・テクノロジー」を完全子会社化する。(2011年6月7日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 15,086 14,150 14,404

研究開発施設

栃木開発センター
(栃木県塩谷郡高根沢町)
-システム開発を合言葉に、ソフトウェアの開発・検査から実車レベルでの研究・解析をトータルに実施。
-ステム開発の主要拠点。システム化、集積化による領域拡大と電子制御ユニット(ECU)を主体とした先端技術を開発。
角田開発センター
(宮城県角田市)
-システムを支えるコア製品の開発を担い、同時に生産技術と連動し、品質向上を基盤とする性能、機能、耐久、経済性を追求。
-種データ解析を行う解析棟、振動実験、耐温測定などを行う耐久棟、システム構成部品として二・四輪の実車レベルでの評価が行えるシャシー棟で構成。

研究開発活動

四輪事業
-エンジン燃料供給系及びトランスミッション油圧制御系部品の開発(商品化)
-代替燃料対応システムの開発(商品化)
-高性能、小型カーエアコンシステムの開発(商品化)
-エンジン電子制御ユニットの開発(商品化)
-ハイブリッド車用制御ユニット及びモーター駆動用パワーモジュールの開発(商品化)

-新興国をターゲットにした四輪車用の低価格燃料噴射システムを開発する。新興国でウェートの高いMT(手動変速機)用に特化することなどにより低コストを実現する。新興国をターゲットにした製品群を充実することにより、さらなるシェア拡大を狙う。(2010年12月21日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 12,518 9,366 17,974
投資対象別:生産投資71億4200万円、研究開発投資9億7000万円、その他投資(無形固定資産含む)44億400万円
地域別:日本22億4900万円、米州17億4700万円、アジア23億6400万円、中国6億4800万円、欧州1億3200万円

設備の新設

セグメントの名称 投資予定額金額(百万円)
日本 6,552
米州 3,412
アジア 3,877
中国 1,196
欧州 36
合計 15,075