Pirelli & C. S.p.A. 2009年12月期の動向

ハイライト

合弁会社

-同社とRussian Technologies State Corporationは、ロシアに折半出資による合弁会社を設立し、タイヤおよびタイヤ補強用スチールコードを生産する。両社は先に、2010年後半に Samara州のTogliattiに工場を開設することで、基本合意していた。今回新たに、ロシア国内の既存工場を2010年中に取得することも決定。 新工場の建設工事は2期に分けて行い、第1期にラジアルタイヤ工場を、第2期にスチールコード工場を建設する。新工場と買収工場を合わせたタイヤ生産能力 は、今後5年以内に400万本強に達するとみられる。この合弁事業への投資額は約300百万ユーロ。なお、Russian Technologiesはロシアの国営企業。(2009年12月3日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
全社 133 145 148
売上対比 3.3% 3.5% 3.6%

 

技術提携

-同社およびBremboとMagneti Marelliの3社は、自動車セーフティーシステム分野で共同開発を行うことに合意。Pirelliのインテリジェントタイヤ「Cyber Tyre」に、Magneti Marelliの電子制御システムとBremboのブレーキシステムを統合した製品を開発する計画。(2009年1月27日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
タイヤ部門 217 285 262

自動車用タイヤ
-欧州市場では高 級タイヤの生産能力増強計画を推進。ルーマニアと中国及びブラジルで始められた投資は統合。技術向上と増産対策を引き続き実施。革新的な「次期型 MIRS」の試作ラインを高級タイヤ生産のために設置。イタリアのSettimo Torisese工場では新技術の中心拠点の建設を開始。

スチールタイヤ
-生産増強活動を、トルコ及びエジプトに集約。また、ブラジルとエジプトでの生産拡大プロジェクトを開始。製造工程では、MIRS技術より生まれたSATT(トラック向けSpiral Advanced Technology)技術を応用した生産設備の導入を継続。

その他海外投資
-2009 年9月、同社と中国のHixih Rubber Industry Groupは、山東省揚州(Yangzhou)でのディーゼル微粒子フィルター(DPF)工場の建設に関する覚書を締結。2010年第1四半期中に着工予 定で、3年間で最大50百万ユーロの投資を行う計画。フィルターの年産能力は約10万個を見込む。なお、両社は揚州にトラック・乗用車用タイヤの合弁工場 を保有しており、新工場も同じ地域に設立される。(2009年9月15日付プレスリリースより)